若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました

mabu

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新しい家族も
可愛いと言った真由美


少し前までは、自分の力の欠片から生まれた眷属の様な存在を可愛いとは思えなかった赤ドラちゃんの視点にかわっていきます。

そして少し短目のお話ですので本日2回目の投稿です。



……………………………………………………………




「ふふふん♪ふふふん♪ふふふん♪ふふふん♪………」


ソレはある日のお昼寝前


何時もよりご機嫌なのは良いのだがテンションが上がり過ぎたのか
中々お昼寝をする気配を見せないミルちゃんに

どうしたものかと考えた真由美が

日本で甥や姪の小さな頃に一緒に遊んであげたりあやしていた時の
童謡が流れる玩具を思い出した日の出来事。


(確か子供連れのお客さんで似た様なのを持って入って来た人が居たはず…
あの時、微妙に入ってる歌が違うのがあって…)

そう思い出しながら召喚できるか試した所見事召喚できた可愛い玩具。

形は小さなピアノを模していて
鍵盤の所は5つ位に分かれて
ソレゾレに動物やら昆虫やら
道具やらの絵が描いてある。

上にも立体的な動物等の形の人形がちょこんと乗っていて

鍵盤のボタンを押せばメロディーが流れ出す。

よく保育園や幼稚園で子供に聞かせて皆で歌ったりする曲ばかりのもの。

子猫や犬のおまわりさんだったり

アリさんやカエルさん、

黒ヤギさんや白ヤギさん、

糸巻き機や

小さな女の子などを主体とした

歌のメロディーが流れると

ミルちゃんだけでなく

ムギちゃんやチビ王達も興味津々。


最初は鼻歌だけで気を引いていたけど実際はお歌なんだよ~と教えると皆が聞きたいと言う。

ただソコで問題が、

此方の世界には無い童話や絵本の歌詩をうたっても

意味がわからなかったら
ミルちゃん達は喜ばないのではないか?と。

折角なら喜んでもらいたいので
替え歌にしてしまえ!

ココには日本の事を知ってる人は居ないし、

多少おかしくても問題無し!

可愛いミルちゃんのお昼寝の為に
恥ずかしさ等もぶん投げて

早速どの曲で替え歌を作るか
瞬時に選ぶ。

選んだ曲は小さな女の子を主体とした曲。

「ミルちゃんはね?
ミルちゃんていうんだホントだよ♪
だけどちっちゃいから自分のこ~とミウたんっていうんだよ♪
可愛いね♪
ミルちゃん♪」

自分のお名前が出てきたミルちゃんはつぶらなお目々をキラキラさせて大変な喜び様。

キャッキャと跳びはねもう一度、
もう一度!
とお歌のおねだり。

「可愛いね♪ミルちゃん♪」

と歌う度喜んで

「みうたん、か~い~い?」

とコテンっと身体を傾ける。

人でいったら首を傾げる様な感じかな?


真由美が歌い終わる度に首を傾げる様に締めくくりミルの反応を伺っていたので
ミルがその仕草を真似する様になったのだろう。

「みうたんのうた、うたて~?」

とお強請りする時にもチャッカリ首を傾げるあざとさまで身に付いてしまっている。


真由美が居ない時には他の精霊王達にお強請りし

その仕草の可愛さにいつの間にか精霊王達もミルの可愛さにメロメロにされていた。




昨夜の寝る前にも可愛く首を傾げ

「アカに~たん、みうたんのおうた、うたて~?」

のお強請りに
歌った後の

「みう…たん…かわい~?…」

のコテンって、

歌ってもらって満足したのか
既にウトウトしながらの首コテンは俺の中でのダントツ1位の癒やしだ!

「おう、可愛いぞ~。」

そう言いながら撫でてやると

ニッコリしながら

眠りにつくミルは

真由美の言う通り天使かもしれない。

今までスライスなんて気にもした事が無かったが

まん丸なつぶらな瞳に小さな身体。


仕草や表情は

人である真由美の影響だろう。

とても豊かで大変愛らしい。

ムギもまだ赤子なのに

ミルのお兄ちゃんとして

しっかりしようと健気に頑張っている。

コイツも管狐にしては表情豊かで仕草も可愛い。

2匹共に真由美の影響を受けた事は良い事だったのだろう。

ミルが寝た後はムギにもムギの歌を歌ってやり

「迷子の迷子の管狐♪あなたのお家は何処ですか?♪~……」

自分の番を大人しく待ち
控え目に喜ぶ健気な姿が愛らしい。

此方も
「お前も可愛い立派なお兄ちゃんだ」
と褒めながら頭を撫でてやると
ニコニコしながら眠りに入る

「えへへ~、ムギちゃん、りっぴゃなお兄ちゃん~…」

2匹の可愛い寝顔をみながら間に挟まれ至福の時を過ごす。

この瞬間を至福と感じている自分や他の精霊王達も

見事に真由美の影響を受けていると実感して

コレも悪くないと思うひと時を過ごす。








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