謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める

27Be

文字の大きさ
48 / 86

第48話 1536年 6歳 武芸大会始めるぞ ⑤武芸大会 有名人

しおりを挟む
⑦ 武芸大会

武芸大会が始まった。

 スカウト役は雷蔵と胤嵐だ。

武器は十字槍ではなく、単なる棒状の竹刀。

 足、喉、腹、頭に当てれば一本。

 まずは一本勝負、上位三十名から三本勝負となる。

一本勝負だけに、試合の決着は早い。

――と、急に観客が沸いた。

そちらを見ると、

 酔っぱらいが勝っていた。

……あいつ、乗馬大会の優勝者だな。

次の試合も気になって見る。

酔っぱらいは千鳥足で現れ、

 いきなり座り込んだ。

相手は完全に呆れ顔。

 審判も「立ちなさい」と注意し、ようやく立たせる。

ヒック、というしゃっくり。

 続いて盛大なゲップ。

観客も半ば白けている。

――次の瞬間。

審判の「始め!」の声と同時に、

 酔っぱらいの竹刀が相手の喉を突いた。

一本。

どよめく観客。

すでに採用は決まっているらしいが、

 どうしても話を聞きたくなり、スカウト小屋に連れて来させた。

そこは、観客も対戦相手もいない空間だ。

扉を閉めた瞬間、

 男は急に背筋を伸ばし、きちんと正座した。



 「若様、お初にお目にかかります。

  私は七尾国の浪人、志村大吾と申します」

……ツッコミどころが多すぎる。



 「志村。あの酔っぱらいの演技は、相手を油断させるためか?」

志村

 「左様でございます。

  畠山の無能を批判したところ、お家取り潰しとなり浪人になりました。

  侍の参加は禁止とありましたので、一計を案じた次第です。

  何卒、仕官をお願い申し上げます」



 「騎兵の一兵卒から始まるが、それでもいいか?

  これからこの部隊は、嫌というほど戦争をする。

  すぐに出番は来るぞ。

  ……確認だが、俺が畠山を討つのは構わないな」

志村

 「もちろんでございます。

  畠山とやる時は、是非とも私を一番手にして頂きたく」

俺は志村の手を取った。



 「よろしく頼むぞ」



⑧ 有名人

次の試合に目を向ける。

やけに気が強そうな男が戦っていた。

 立ち姿からして、いかにも武将然としている。

俺は合図し、スカウト小屋へ連れて来させた。

精悍な顔つきだ。



 「名は」



 「小島弥太郎です」

……有名人じゃないか。

 そりゃ強いわけだ。



 「小島。なぜ大会に参加した?」

小島

 「自分の強さを証明するためです」



 「強くなって、どうする」

小島

 「万を率いる侍大将になりたい」



 「精進すれば、必ずなれる。

  俺がいくらでも戦う機会を作る。

  血を吐いてでも、ついて来い」

 小島は、その場で平伏した。

 俺は安田に合図する。

 良い鎧通しを持って来させ、

  それを小島に渡した。



 「次の戦いは、これで敵将の首を取って来い」

小島は目を見開き、深く頭を下げる。

小島

 「若様に、大将首をお持ち致します」



 「期待しているぞ」



 「若様に、大将首をお持ち致します」



 「期待しているぞ」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

仮想戦記:蒼穹のレブナント ~ 如何にして空襲を免れるか

サクラ近衛将監
ファンタジー
 レブナントとは、フランス語で「帰る」、「戻る」、「再び来る」という意味のレヴニール(Revenir)に由来し、ここでは「死から戻って来たりし者」のこと。  昭和11年、広島市内で瀬戸物店を営む中年のオヤジが、唐突に転生者の記憶を呼び覚ます。  記憶のひとつは、百年も未来の科学者であり、無謀な者が引き起こした自動車事故により唐突に三十代の半ばで死んだ男の記憶だが、今ひとつは、その未来の男が異世界屈指の錬金術師に転生して百有余年を生きた記憶だった。  二つの記憶は、中年男の中で覚醒し、自分の住む日本が、この町が、空襲に遭って焦土に変わる未来を知っってしまった。  男はその未来を変えるべく立ち上がる。  この物語は、戦前に生きたオヤジが自ら持つ知識と能力を最大限に駆使して、焦土と化す未来を変えようとする物語である。  この物語は飽くまで仮想戦記であり、登場する人物や団体・組織によく似た人物や団体が過去にあったにしても、当該実在の人物もしくは団体とは関りが無いことをご承知おきください。    投稿は不定期ですが、一応毎週火曜日午後8時を予定しており、「アルファポリス」様、「カクヨム」様、「小説を読もう」様に同時投稿します。

織田信長IF… 天下統一再び!!

華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。 この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。 主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。 ※この物語はフィクションです。

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

今川義元から無慈悲な要求をされた戸田康光。よくよく聞いてみると悪い話では無い。ならばこれを活かし、少しだけ歴史を動かして見せます。

俣彦
歴史・時代
三河進出を目論む今川義元から突き付けられた今橋城明け渡しの要求。 一戦辞さずで家中が一致する中、独り冷静だった人物が居たら……。

【完結】俺が信長で、幼馴染が吉乃と濃姫!? ~転生幼馴染トリオ、本能寺フラグ回避して戦国スローライフ目指します

月影 流詩亜
ファンタジー
事故で転生したのは、まさかの織田信長!? しかも、隣にいたはずの可愛い幼馴染(双子)も、なぜか信長の側室「吉乃」と正室「濃姫」に! 史実の本能寺フラグを回避するため、うつけの仮面の下、三人は秘密の同盟を結ぶ。 現代知識と絆を武器に、戦国スローライフを目指すサバイバル開幕!

影武者の天下盗り

井上シオ
歴史・時代
「影武者が、本物を超えてしまった——」 百姓の男が“信長”を演じ続けた。 やがて彼は、歴史さえ書き換える“もう一人の信長”になる。 貧しい百姓・十兵衛は、織田信長の影武者として拾われた。 戦場で命を賭け、演じ続けた先に待っていたのは――本能寺の変。 炎の中、信長は死に、十兵衛だけが生き残った。 家臣たちは彼を“信長”と信じ、十兵衛もまた“信長として生きる”ことを選ぶ。 偽物だった男が、やがて本物を凌ぐ采配で天下を動かしていく。 「俺が、信長だ」 虚構と真実が交差するとき、“天下を盗る”のは誰か。 時は戦国。 貧しい百姓の青年・十兵衛は、戦火に焼かれた村で家も家族も失い、彷徨っていた。 そんな彼を拾ったのは、天下人・織田信長の家臣団だった。 その驚くべき理由は——「あまりにも、信長様に似ている」から。 歴史そのものを塗り替える——“影武者が本物を超える”成り上がり戦国譚。 (このドラマは史実を基にしたフィクションです)

戦国終わらず ~家康、夏の陣で討死~

川野遥
歴史・時代
長きに渡る戦国時代も大坂・夏の陣をもって終わりを告げる …はずだった。 まさかの大逆転、豊臣勢が真田の活躍もありまさかの逆襲で徳川家康と秀忠を討ち果たし、大坂の陣の勝者に。果たして彼らは新たな秩序を作ることができるのか? 敗北した徳川勢も何とか巻き返しを図ろうとするが、徳川に臣従したはずの大名達が新たな野心を抱き始める。 文治系藩主は頼りなし? 暴れん坊藩主がまさかの活躍? 参考情報一切なし、全てゼロから切り開く戦国ifストーリーが始まる。 更新は週5~6予定です。 ※ノベルアップ+とカクヨムにも掲載しています。

断罪済み悪役令嬢に憑依したけど、ネトゲの自キャラ能力が使えたので逃げ出しました

八華
ファンタジー
断罪済みの牢の中で悪役令嬢と意識が融合してしまった主人公。 乙女ゲームストーリー上、待っているのは破滅のみ。 でも、なぜか地球でやっていたオンラインゲームキャラの能力が使えるみたいで……。 ゲームキャラチートを利用して、あっさり脱獄成功。 王都の街で色んな人と出会いながら、現実世界への帰還を目指します!

処理中です...