謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める

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第86話 1537年 7歳  大宝寺との決戦だぞ

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酒田に着いた。

酒田には、まだ雪が積もっている。



大宝寺氏に降伏の使者として宇佐美を送る。

護衛として、島田、水斗、雷蔵、胤嵐、風馬、北爺をつけた。



最強メンバーの護衛に、宇佐美は感激していた。

このメンバーなら、十倍の敵が来ても撃退できる。



ほどなく、宇佐美が帰ってきた。



結果は破談。

明日早朝、大宝寺城近くで決戦することになった。



早速、赤目を飛ばす。

長期遠征になるため、人数を追加するよう指示しておいた。



赤目の人選は以下の通り。



従来の

赤目滝、霧狼、夜雀、水鬼、影牙。



追加で

黒影、毒虫。



計七人。



結果――

酒田港と大宝寺城の中間付近、

大きな湿地帯を挟んで二千人が布陣しているとの報告だった。

徴兵により集められた農民達で戦意は低そうだ。



俺達は五千人であり、数的優位にあり、精鋭である。



しかし地の利は敵にある。



湿地帯に迂闊に踏み込めば、

渡河戦のようになり、弓で削られるだろう。



湿地帯の側には細い道があり、

村人はそこを通行している。



その細い道の側には高地がある。(通行不可)



さらに、

遠回りの道には敵の伏兵がいるとのことだった。



図にすると、こうなる。                        



(    大宝寺 軍     )   ▲高地

         (細い道)    ▲高地 

   湿地帯   ┃ ┃     ▲高地 

         ┃ ┃     ▲高地 

         ┃ ┃     ▲高地 

(    長尾軍      )  

      



(遠回りの道)    (更に遠回りは可能)

   ↓          ↓

(敵の伏兵)     (物凄く時間かかる)



<進撃案の整理>



我々の進撃案は四つ。



案一、湿地帯の突破。→ぬかるみで敵の弓で削

            られ放題

案二、細い道の強行突破。→味方の数的優位が

             活かせない。

案三、遠回りの道。→道は細く待ち伏せされて

          いる。

第四、更に遠回りの道→物凄く時間がかかる。



大宝寺氏は、案二で来ると思っている。

万全の態勢で迎撃されるだろう。



得意の長駆迂回戦術は、

もの凄く時間がかかる。



――さて、どうする。



朝七時。

大宝寺氏は、大宝寺城の方向側に布陣している。



俺たちは正面で対峙した。



俺たちは横陣で並ぶ。

しかし、戦闘態勢は取らない。



三列態勢。

一列目のみ戦闘態勢。

二列目、三列目は休憩。



一時間交代で、列ごとに休憩だ。



無論、敵から丸見えである。



一時間経過。



相手から罵声が聞こえる。

気にしない。



ここで隊列を乱す者は、

後ろから十字槍で刺せと厳命してある。



二時間経過。



相手も焦れてくる。

こちらは水分補給、栄養補給。

完全にリラックスだ。



五時間経過。



昼過ぎ。

ようやく味方の長駆迂回の騎馬隊が、

敵の後方を襲った。



そう。

俺たちの作戦は、

更に遠い道を利用した長駆迂回戦術である。

昨日交渉決裂後、すぐ軽騎兵を出発させていたのだ。







<戦場の崩壊>



相手が焦れて湿地帯を攻めて来ても、

細い道を通って来ても、

削るだけだ。



敵後方から攻める軽騎兵に呼応して、

細い道には、重装歩兵を突撃させる。



敵は後方から攻める軽騎兵の対応に追われ、細い道から突撃してくる重装歩兵に十分な対応が取れない。



敵は隘路を活かしたかっただろうが、

後方から騎馬隊、正面から重装歩兵。



挟撃が成立している。



山肌に伏せられた敵の伏兵には、

軽装歩兵を突撃させる。



伏兵のほとんどは弓兵だ。

軽装歩兵で十分。



伏兵を排除してから、

重装歩兵を進軍させる。



図にするとこうなる。



①長尾軍の軽騎兵 が大宝寺 軍  の後方を攻撃する

     ↓ 

(    大宝寺 軍     )   ▲高地

         (細い道)    ▲高地 

   湿地帯   ┃ ┃     ▲高地 

         ┃ ┃     ▲高地 

         ┃ ┃     ▲高地 

(    長尾軍      )        



②細い道を 重装歩兵で突撃 して軽騎兵と挟撃      ③軽装歩兵突撃して敵伏兵を排除



(遠回りの道)    (更に遠回りは可能)

   ↓          ↓

(敵の伏兵)     (物凄く時間かかる)

              ↓

          (俺達はこれを使った)





敵は大宝寺城へ退却したかったのだろうが、

軽騎兵がすでに退路を遮断している。





降伏勧告を出す。



戦意喪失者が多数。

敵は降伏した。



味方の戦死者はゼロ。

完勝である。



なお、大宝寺氏も

後方からの騎馬を警戒し、馬防柵を用意していた。



だが――

奥妙に隠された馬防柵の出入り口を、

志村大吾が見抜いたそうだ。



そこから軽騎兵が侵入し、

敵を後方から撃破した。



こうなれば俺達の数的優位が生きてくる。

敵二千人に対して味方五千人

負けるわけがない。



俺達の完勝だ!!。
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