異世界風俗❤『異世界転生したら風俗店こそが癒しの最前線だった件~俺は冒険して稼ぎ、全力で愛され、そして搾られる~』

本能寺から始める常陸之介寛浩

文字の大きさ
60 / 228
『王都帰還と“高級風俗の陰謀”編』

第53話『お忍びの王女、視察に現る』

しおりを挟む
「──王女が、風俗街に?」

 ギルド長のひとことで、流星の脳がフリーズした。

「そうだ。しかも“お忍び”でな」

「いや、あの、王女って……あの王女?」

「王位継承権第一位、ミレーユ=エトワールの姉君、“シェリル殿下”だ」

 

 それはつまり──

 王都に風俗視察に来ているのが、王族のトップクラスレディであり、
 ミレーユの姉であり、現在進行形で「風俗の民間文化への理解促進」という
 謎プロジェクトを推進している張本人だという。

「……えっ? 風俗って、文化?」

「らしいぞ。殿下いわく『癒しは国家安定の基盤である』と」

(いや正論だけど!?)

 流星は頭を抱えた。

 

 

 ◆

 

 その日の午後。

 

「……なるほど、あれが常盤流星という男ね」

 王都のギルド本部、ガラス越しの応接室。
 高級なローブと帽子、香の漂うブロンドの巻き髪美少女が、流星を見つめていた。

 ──シェリル=エトワール、王女にしてミレーユの姉。
 美貌、知性、気品、そして……**“風俗の本質を探る王女”**という謎肩書きを持つ才女である。

「ねぇミレーユ。あの人、あなたが言ってた“風俗を救った勇者”なの?」

「ええ、姉さま……でも、あまり深入りしない方が……」

「興味があるのよ。“煩悩の力”がいかにして民を癒したか」

 

 ──なにその研究テーマ。

 

 ◆

 

 翌日。

 流星のもとに、ギルド経由で謎の書状が届いた。

【王国特別視察任務・風俗文化理解調査補佐】
 対象:常盤流星
 指示内容:シェリル王女の視察に同行し、案内および“文化的実例”の提供をせよ。

 

「……文化的実例ってなんだよオオオオオ!!!」

 流星は絶叫した。
 だが──逃げられなかった。

 王女の命令は絶対。
 ましてや、あの王族的圧に勝てるほど、流星の煩悩は……強くなかった。

「ふむ。なるほど、これは“リアル”ね」

 風俗街の通りに立ち、シェリルは鼻をくんくんと鳴らしていた。

「この香り……“媚薬系フレグランス”? 官能成分は配合されてるの?」

「いやそれ説明いる!?」

「人が並んでるこの店は──ああ、“母性コース”と書いてあるわ。つまりこれは……」

「姉さま!! ちょっと黙ってください!!」

 ミレーユが真っ赤な顔で止めに入る。

 

 だがそのとき、さらに問題が起きた。

 

「……あれ? おいおい、流星……王女連れて風俗街デートかよ」

「なに勝手に新ルート開拓してんのよバカ勇者ッ!!」

 ──リリアとアリシアが、爆速で飛んできた。

「お忍び王女と風俗デート!? はぁ!? どんな業界ルートだよオオオオ!!」

「男ってのはなぁ!! 風俗行くにも“節度”があるんだよおおおお!!」

 完全なる修羅場。

「ち、違う! これは視察なんだってば!! 文化的実例って言われて──!」

「文化的実例ってなによ!!? どんな体位で文化教えてんのよ!!?」

「体位じゃねええええええええ!!!」

 

 ◆

 

 その日の夜。

 視察後、王女は満足げだった。

「ふむ……良き視察だったわ。ありがとう、流星」

「いやぁ、こっちは死にかけましたけどね!!?」

「それで……お願いがあるの」

 流星がぴくりと反応する。

 シェリルは美しく微笑んだ。

「私の“専属護衛騎士”になってくれない?」

「──えっ?」

「あなたのような人材が、国のそばにいてくれたら……いえ、私のそばにいてくれたら心強いわ」

「……王女にナンパされてる???」

 

 それを聞いた瞬間──

 

 \ゴゴゴゴゴゴ……!!/

 

 背後から発せられる殺気。

「へぇ……いい度胸してんじゃない、王女さま……」

「王族だかなんだか知らないけど、そいつは私たちの……ッ!」

 ──リリア、アリシア、そして後ろから現れたヴァネッサまで、怒りの炎。

「はぁ~ん♡ まさか王女にまでモテちゃうとか、勇者くん罪な男♡」

「違うんですってばぁあああああああ!!!」

 流星、壁まで吹っ飛んだ。

 

 ◆

 

 その夜──

 流星は月を見ながら、独り言をつぶやく。

「風俗が好きだ。それは変わらない。でも……最近、あいつらのことばかり考えてる」

 ラッキースケベ。
 旅の戦い。
 勝って、笑って、泣いて──

「癒されてたのは、俺の方だったのかもな……」

 

 そのとき、また扉がノックされた。

「流星……そろそろ、決めてもいいんじゃない?」

 そう告げたのは、リリアだった。

 だが──

「おじゃましま~す♡」

「王女の夜這いタイムですわよ?」

「筋トレしながら添い寝ってどう思う?」

 ──全員、来やがった。

 

 そして──

 全員、布団に入ってきた。

 

「──あのさ、俺、明日も王女の視察なんだけど……?」

「……寝かせねぇぞ」

 地獄のハーレム、ふたたび。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

書道が『神級』に昇格!?女神の失敗で異世界転移して竜皇女と商売してたら勇者!聖女!魔王!「次々と現れるので対応してたら世界を救ってました」

銀塊 メウ
ファンタジー
書道が大好き(強制)なごくごく普通の 一般高校生真田蒼字、しかし実際は家の 関係で、幽霊や妖怪を倒す陰陽師的な仕事 を裏でしていた。ある日のこと学校を 出たら目の前は薄暗い檻の中なんじゃ こりゃーと思っていると、女神(駄)が 現れ異世界に転移されていた。魔王を 倒してほしんですか?いえ違います。 失敗しちゃった。テヘ!ふざけんな! さっさと元の世界に帰せ‼ これは運悪く異世界に飛ばされた青年が 仲間のリル、レイチェルと楽しくほのぼの と商売をして暮らしているところで、 様々な事件に巻き込まれながらも、この 世界に来て手に入れたスキル『書道神級』 の力で無双し敵をバッタバッタと倒し 解決していく中で、魔王と勇者達の戦いに 巻き込まれ時にはカッコよく(モテる)、 時には面白く敵を倒して(笑える)いつの 間にか世界を救う話です。

異世界へ転生した俺が最強のコピペ野郎になる件

おおりく
ファンタジー
高校生の桜木 悠人は、不慮の事故で命を落とすが、神のミスにより異世界『テラ・ルクス』で第二の生を得る。彼に与えられたスキルは、他者の能力を模倣する『コピーキャット』。 最初は最弱だった悠人だが、光・闇・炎・氷の属性と、防御・知識・物理の能力を次々とコピーし、誰も成し得なかった多重複合スキルを使いこなす究極のチートへと進化する! しかし、その異常な強さは、悠人を巡る三人の美少女たちの激しい争奪戦を引き起こすことになる。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

唯一無二のマスタースキルで攻略する異世界譚~17歳に若返った俺が辿るもう一つの人生~

専攻有理
ファンタジー
31歳の事務員、椿井翼はある日信号無視の車に轢かれ、目が覚めると17歳の頃の肉体に戻った状態で異世界にいた。 ただ、導いてくれる女神などは現れず、なぜ自分が異世界にいるのかその理由もわからぬまま椿井はツヴァイという名前で異世界で出会った少女達と共にモンスター退治を始めることになった。

処理中です...