異世界風俗❤『異世界転生したら風俗店こそが癒しの最前線だった件~俺は冒険して稼ぎ、全力で愛され、そして搾られる~』

本能寺から始める常陸之介寛浩

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『王都帰還と“高級風俗の陰謀”編』

第54話『それでも俺は風俗へ行く──そして恋もする』

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 ──朝、王都・ユグノール通り。

「さあ流星。今日は“本格的な文化調査”よ」

 シェリル王女が香水をまとい、黄金の馬車から気品たっぷりに手を差し出す。

「う、うん……いやあの、視察ってそんなノリなんだ……?」

 流星は戸惑いながら、王女に手を引かれて馬車に乗り込む。
 そしてそのまま、再び“風俗街視察”という名の地獄に向かった。

 

 ◇

 

「へえ~、これが“手繋ぎデートコース”ね。初歩の接客、ふむふむ……」

「おや? こちらは“寝かしつけコース”? 『膝枕と耳かきつき』って書いてある」

「文化だねぇ、実に文化的だねぇ」

 シェリルは無邪気に観察していた。
 その姿は、まるで修学旅行中の生徒。

 

「なあ王女様よ……ちょっとこの辺で切り上げない?」

「どうして?」

「……心がもたねぇ!!」

 流星は叫んだ。

 

 風俗街で王女と二人きりというこの構図、ただでさえ危険なのに、
 次の瞬間には──

 

「見ぃつけたぁああああ!!」

 怒号。

 馬車の後方から、三人のヒロインたちが突撃してきた。

 

「また風俗視察!? どんだけ精力的なのよバカ流星!!」

 リリア、剣を片手にブチ切れ状態。

「文化調査だかなんだか知らないけど、ちょっと乳寄せて誘ってる女王女にホイホイくっつくなッ!」

 アリシア、魔法の杖から雷光がちらつく。

「え、わたしだけノーブラなんだけど!? さっき慌てて着替えて来たらなんでこんな事に!」

 ヴァネッサ、全裸に近いスポーツタオル姿。

「なんでその格好で来た!?」

「だって流星がまたハメ外してんじゃないかと思って──♡」

 

 地獄のような修羅場が始まった。

 

「そ、そもそも今日は俺が連れてこられたんだってば!!」

 流星が言い訳をする横で、ミレーユが小さくため息をついた。

「……このままだと本当に誰か刺されるわね」

「誰が誰をだよォ!?」

 

 ◆

 

 そして──視察の締めとして、王女と流星は“実地調査”と称して、とある店に入ることになった。

 

 その名も──《やすらぎの庵》。

 静かな雰囲気、優しい灯り、
 そして、白い着物を着た落ち着いた接客嬢たち。

「あら……ここ、なんか違うね」

 シェリルは目を丸くする。

「ここは“心の癒し”を重視した、いわば“精神風俗”ってやつだな」

「精神風俗!? そんなジャンルまであるの!?」

「あるんだよ……奥が深いのさ」

 流星は真顔で語った。

 

 案内された個室。

 接客嬢が出てきて、静かにお辞儀をする。

「お客様、今日はどのような癒しをお望みでしょう?」

 

 ──だが。

 その時、扉がドン!と開かれた。

「ちょっと待ったあああああああ!!」

 リリア・アリシア・ヴァネッサ・ミレーユ、全員が突撃してきたのだ。

「……はぁああああ!?!?」

 接客嬢が泡を吹いて倒れる。

 

 そして、始まるヒロイン全員からの尋問タイム。

 

「流星! あんた、もう限界よ! どっちなの!? 風俗が本命なの!? それとも私たちのことはどうでもいいの!?」

 リリア、涙目。

「愛って何!? 癒しって何!? 風俗の先にあるのが恋愛なの!?」

 アリシア、理屈で詰めてくる。

「抱かせてやるから答えろ!!」

 ヴァネッサ、筋肉で押してくる。

 

 そして──

 ミレーユが、ぽつりと口を開いた。

「……流星。あなた、私たちと過ごした時間、“風俗以下”だった?」

 

 その問いに、空気が止まる。

 流星は立ち上がった。

 ギュッと拳を握り、天井を見上げる。

 

 ──そして。

 

「……俺は、風俗を愛してる」

 ヒロインズ全員の顔がこわばる。

 

 だが──

 

「だけど……おまえらのことも、すっげぇ大事なんだよ!!」

「え?」

「風俗で癒されたことも、たくさんある。だけど、おまえらと旅して、笑って、泣いて──
 俺の煩悩も、心も、身体も……ぜんぶ、おまえらが癒してくれてた」

 

 流星は一人ひとりの目を見て言った。

「だからさ──選べねぇ!」

 

「……」

 沈黙。

 

 ──その直後。

 

「はぁああああああ!?!?!?」

「選べないってどういうことよォ!!」

「え、つまりハーレム宣言?」「それって結婚前提で全員抱くってこと!?」「わー!合法的に揉み放題じゃん♡」

 

 修羅場、第2ラウンド開始。

 流星、またも布団にめり込む。

 

 ◆

 

 翌朝。

「さて、そろそろ次の任務よ」

 ギルドからの新たな依頼。

 ──それは、“南の神殿風俗街”にて起きている怪異の調査だった。

「また……風俗街か……」

「運命ね、流星」

「もう逃げられないな」

「さあ! 筋肉と煩悩を鍛え直すわよ!!」

 

 ──こうして一行は、また一つ、新たな“癒しの地”へと旅立つのだった。
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