異世界風俗❤『異世界転生したら風俗店こそが癒しの最前線だった件~俺は冒険して稼ぎ、全力で愛され、そして搾られる~』

本能寺から始める常陸之介寛浩

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『南国神殿風俗街編 ~女神の微笑みと神官プレイの罠~』

第60話『神殿地下、禁忌の聖域へ』

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 夜明け前、神殿街《ユニ=ラマ》の奥地は、まだ静寂に包まれていた。

 だがその地下──
 決して人の目に触れてはならない“禁忌の領域”では、淡く光る魔力の回廊が蠢いていた。

 

「……ここが、神殿の“本当の姿”……?」

 

 流星は、灯りも届かぬ石の階段を一歩一歩下りながら、目の前の異様な光景を睨んだ。

 

 そこに広がっていたのは、まるで迷宮。

 だが──壁の一部が脈動している。生き物のように、淡く震え、甘い香りを放つ。

 

「これ……全部、香の装置か……?」

 

「ええ。“精神干渉装置”よ」
 背後でアリシアが答えた。

 

「魔導香炉を中心に、記憶と感情を読み取り、“幸福”と“愛”の幻影を生成する……言ってみれば、“人工神託”」

 

「それを──“本物の癒し”として売ってたってことか」

 

「癒しじゃないわ。支配よ」

 

 ミレーユの声には、明確な怒りがこもっていた。

 

「心の脆い人間ほど、幻影に救いを求める。その弱さに漬け込み、望み通りの“理想”を見せて、快楽を刷り込む……」

 

「つまり、“愛”を偽って売ってたんだな」

 

 流星が剣を引き抜いた。

 

「ふざけんなよ……そんなもん、風俗じゃねぇ。詐欺だ」

 

「下品な正論ね」
 現れたのは、薄紅の髪、妖艶な瞳。

 サキュバス──《幻夢の書記官》を名乗る、魔族の女だった。

 

「人間の欲望は、粗野で無軌道。だからこそ、我々はそれを“秩序”として管理してあげているの」

 

「支配が、秩序だと?」

 

「そう。“正しい愛”“正しい快楽”を、神の名のもとに与えてあげる。貴方のような人にも──ね、常盤流星?」

 

 流星の眉がピクリと動いた。

 

「なんで俺の名前を……?」

 

「あなたが、欲望の奔流だからよ。“善なる快楽の象徴”とも言える」

 

「褒めてるようでバカにしてんだろ、それ」

 

「ふふ。でも、私は貴方のような男、嫌いじゃないわよ?」

 女は、くすくすと笑ったあと、指を鳴らした。

 

 ──地下聖域の天井から、柔らかな光が降り注ぐ。

 その下に立つ者たちの姿が、徐々に明らかになった。

 

 神官服を纏った男たち。
 その奥に控えるのは、サキュバスたち──だが全員が幻術の仮面を被っている。

 

「ここが“快楽の管理神官団”。この神殿の“真の運営者”よ」

 

「……つまり、神託なんて最初からなかった」

 

「ええ。“神”など存在しないわ。だが人は、“信じれば救われる”という幻想を欲しがる」

 

「だから私たちは、望み通りに“理想の癒し”を与える。心が壊れ、思考を放棄するまでね」

 

 流星は剣を握り直す。

 

「……それでも、俺は“現実の女たち”に愛されたいって思ってるよ」

 

「風俗だってそうだ。合意の上で、現実に立って、互いを尊重しながら……“癒し合う”もんだろ!」

 

「──未成熟な欲望ね」
 サキュバスは冷たく言った。

 

「理想だけを求める男たちは、黙って受け入れる。あなたのように“もがく者”は──邪魔なのよ」

 

 瞬間、空間が歪んだ。

 地下空間に展開されたのは──“幻視の結界”。

 

 床が歪み、壁が動き、目の前に広がるのは──流星が“かつて本気で恋した風俗嬢たち”の幻影だった。

 

「えっ……!? なっ……お前らは……!」

 

「ごめんね流星くん♡ いつもありがとうね♡」

「貴方の優しさ……ずっと覚えてたわ」

「もう働かなくていいよ。私が癒してあげる……毎日、永遠に♡」

 

 流星の心が、揺らいだ。

 

 ──本気で好きだった。
 ──救われたと思った。

 ──でも、これは……

 

「違う……! 違うッ!!」

 

 その瞬間、横から飛び込んできたのは──リリアだった。

 

「現実見ろバカァッ!!!」
 乾いた音と共に、流星の頬にビンタが走る。

 

「私たちは、ここにいる! ちゃんと、現実で、お前を好きでいるッ!!」

 

 続いて、アリシアも魔導陣を展開しながら叫んだ。

「幻覚に頼るな!! 私たちは──戦ってでもお前を引き戻す!!」

 

 ヴァネッサは剣を肩に担いでにやりと笑う。

「流星、逃げんな。あんたの煩悩、現実で燃やしてやるよ♡」

 

 ミレーユも叫ぶ。

「偽りの愛なんかに負けるな……! あんたは、私たちの勇者なんだから!!」

 

 幻影が、一気に砕け散った。

 流星の剣が、天井の香炉を断ち切る。

 

 甘い香りが霧散し、結界が崩壊する。

 

 サキュバスの目が見開かれる。

「……馬鹿な……あの幻に抗うなんて……!」

 

「風俗に通い詰めた俺をナメんなよ」

 流星が言い放つ。

 

「本物の“愛ある癒し”は、選び取るもんだ!! もらうんじゃねぇ、自分の手で掴むんだよッ!!」

 

 ──最終戦、迫る。
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