異世界風俗❤『異世界転生したら風俗店こそが癒しの最前線だった件~俺は冒険して稼ぎ、全力で愛され、そして搾られる~』

本能寺から始める常陸之介寛浩

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『言葉を持たぬ国と、性別未確定の誘惑』編

第95話『無言の依頼──“性別未確定領”からの使者』

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 王都・中央ギルド。その広間の一角に、ひときわ奇妙な空気が漂っていた。

 窓辺で書類整理をしていた流星が、ぴたりと手を止める。

 「……ん? なんだこの……匂い?」

 受付嬢のロネアが、鼻をひくつかせながら木箱を持ち上げていた。長さ三十センチほどのその箱は、丁寧に包まれた巻物を中に収めており、封蝋の代わりに“花の蜜を思わせる香り”が染み込んだ紙が巻かれていた。

 「あの、これ……差出人不明なんですけど、開けた瞬間からずっと……むわっと甘い香りがして……」

 ロネアが困ったように微笑みながら流星に巻物を差し出す。

 「依頼書みたいなんですが、文字がどこにも書いてなくて……代わりに“絵”が描かれてるんです」

 流星は興味津々で紙を広げた。描かれていたのは、手を合わせる人影、香炉、そして“無限”を象徴するループ状の線。さらに、紙そのものからは“バニラとミルク”の中間のような、妙に甘くとろけそうな香りが漂っている。

 「……これ、絶対エロい意味の香りだろ」

 即断即決だった。

 「依頼、受けます!!」

 リリアが後ろから椅子ごと倒れる勢いで立ち上がった。

 「ちょっ、ちょっと待て流星! 香りだけで決めるな!」

 「いや、これは本能が告げている。これはヤバい。“癒し”の匂いだ!」

 リリア、アリシア、ミレーユ、ヴァネッサの四人がずらりと集まってきた。

 アリシアは眉をひそめ、香り付きの紙を分析するように指先でなぞる。

 「これは……香料に、“感情伝達成分”が使われている可能性があるわね」

 「感情伝達……?」

 「文字や言葉を持たない民族が、香りで意思疎通を図る文化を持っていることがある。これはその一種かも」

 ミレーユが目を細めて言う。

 「私、地図で見たことある。王都の南東、霧の峡谷を越えた先にある“ナズナ領”……そこが確か、“言葉を持たない民”の地だったはず」

 ロネアが思い出したように頷く。

 「数年前に王国との交易が途絶えてから、ずっと音沙汰がなかった地域ですね……そこからの依頼ってことは、相当な事態かも」

 ヴァネッサが腕を組み、香りをかぐ。

 「ふーん……でも確かに、嫌いじゃない匂いね。むしろ好き。なんかこう、こういう匂いの人に抱きつかれたい感じ」

 「やっぱりエロいじゃねぇか!!」

 一同の総ツッコミを受けながら、流星はすでに目をキラキラと輝かせていた。

 「これはもう、行くしかないだろ。“香りだけで会話する国”って、もう絶対風俗と相性良すぎる世界観じゃん!」

 アリシアはため息をつきながらも、背筋を正して言った。

 「行くなら準備を整えておくわ。“香り”が意味を持つ世界なら、下手をすれば戦闘よりも厄介な誤解が起こる可能性がある」

 「言葉が使えないのよ? つまり、誤解がそのままラッキースケベに繋がるってことじゃない?」

 「違うわよ馬鹿」

 ──こうして、流星たちは新たな旅路に出発することとなった。

 目的地は、“言葉を持たぬ王国”──香りと沈黙で感情を交わす、不思議な世界。

 そしてその先には、“性別すら曖昧”な住民たちとの、未知なる出会いと誘惑が待ち受けていた──。

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