異世界風俗❤『異世界転生したら風俗店こそが癒しの最前線だった件~俺は冒険して稼ぎ、全力で愛され、そして搾られる~』

本能寺から始める常陸之介寛浩

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《星に導かれし夜、運命と風俗の交錯編》

第119話『星図決戦──運命を選ぶ剣』

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 空が──割れた。

 

 いや、それは空ではなく、運命そのものだった。

 ノクティスの星杖が掲げられ、暗黒の星図が宙に浮かぶ。

 星々は逆回転し、歪な軌道を描きながら一つの“未来”を映し出す。

 

「──さあ、煩悩の勇者よ。
 あなたの“最も快楽に弱い未来”を、見せてあげる」

 

 

 ◆

 

 ズン、と視界が暗転した。

 

 気がつけば──流星は、ベッドの上にいた。

 

 薄暗い部屋。しっとりとしたシーツ。
 香りは──甘く、危うい。

 

「お帰りなさい、流星さま……今日も癒されに来てくれてありがとう」

 

 その声は、あまりにも懐かしかった。

 

 かつて通っていた風俗店の嬢、名前も忘れられない“あの人”が微笑んでいた。

 

「さあ、何も考えずに……ただ、甘えてください」

 

 耳を、首筋を、胸元を──優しく、切ない声と手つきが包んでくる。

 

(──これ、やばい)

(これはもう、理性崩壊ルートだ)

 

 だが、そのとき。

 

「流星、しっかりしなさいっ!!」

 

 聞こえたのは──リリアの怒鳴り声。

 

「お前は、あたしに甘えたくて泣いた男だったろうがぁぁぁ!!」

「誰だ、俺!?」

 

 視界がブレた先に、アリシアが冷静な声で言い放った。

 

「流星、これは“ノクティスが見せた未来”──偽物よ。
 現実逃避に見せかけた、“自我崩壊”の罠。あなたの願望を利用してるだけ」

 

「でも……それがあまりにもリアルで、気持ちよすぎるから……ッ!」

 

「落ちるなァァァアア!!!」
(※ミレーユ、涙目で魔法の拳を炸裂)

 

 その一撃で流星の身体が吹っ飛ぶ。

 

 夢の中なのに痛い。

 夢の中なのに恥ずかしい。

 

 そして──

 夢の中なのに、みんなが来てくれる。

 

 

 ◆

 

 夢が裂けた。

 暗い未来の空が剥がれ落ち、星の回廊が再び姿を現す。

 

 リリア、アリシア、ヴァネッサ、ミレーユ──全員が並び立っていた。

 その姿は、星光を纏ってまばゆかった。

 

「……お前たち……」

 

 流星は、立ち上がり、手を握る。

 

「……確かに、俺は快楽に弱ぇ」

「でもな──“過去の理想”で満たされても、満足できねぇ」

「俺が欲しいのは、過去じゃなくて“今”なんだよ」

 

「誰といるかも、どこへ行くかも──“今の自分”で選びたい!」

 

 

 その瞬間、流星の剣が輝いた。

 

 星図に干渉する剣──《運命改星剣(デスティノス・リライト)》

 星の力と、選ぶ意志と、煩悩の熱意を凝縮した剣が、
 黒星を裂く光の軌道を描いた。

 

「──未来を選ぶのは、俺だ!!」

 

 刃が振るわれると同時に、星図が砕け散る。

 ノクティスが後ずさる。

 

「う……ぐ……馬鹿な……そんな、未来を書き換えるなんて……!」

 

「“希望を信じる人間の力”をなめんなよ」

 

 流星の背後で、ヒロインズが一斉に駆け出す。

 

「これはあたしたちの未来よ!!」

「夢魔の血に縛られるな!」

「あなたの人生を、あなたが取り戻して!!」

 

 ノクティスの身体が光に包まれ、そして──崩れるように膝をついた。

 

 

 ◆

 

 ──沈黙。

 光が収まり、星の回廊が再構築される。

 

 その中心で、ノクティスは膝を抱えて座っていた。

 

「……これが、“私の選んだ未来”……か」

 

 アストレアが彼女に手を差し出す。

 

「未来は、決まってない。
 けれど、“誰かが信じてくれること”で変えられる。──それを、あなたに教わったわ」

 

 ノクティスの目に、うっすらと涙が浮かんでいた。

 

 

 ◆

 

 星の街・ステラリアに朝が訪れた。

 空は晴れ、星々は静かに瞬いていた。

 占星館には再び巫女たちの笑顔が戻り、未来は“選ぶもの”として受け入れられ始めていた。

 

 流星は、ヒロインズに囲まれて、ため息をつく。

 

「ま、何があっても……俺は、煩悩の星を信じるさ」

 

「バカ言ってんじゃないわよ!」

「星に謝れ!」

「むしろ星の精に祟られろ!」

「今夜の星座、“煩悩座”にしようか?」

 

 流星、また殴られる。

 でも、それでも──笑っていた。
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