『おしっこパニックで恋が始まる!?』

本能寺から始める常陸之介寛浩

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第131話『それでも、最高の友達!』

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 ──夕暮れ時の商業施設前。

 薄暗くなった空に、
 イルミネーションの光がちらちらと灯り始める。

 冷たい風が吹き抜ける中、
 ハルカたちは並んで歩いていた。

 一番前を歩くのは、
 サバナ・ムトワ。

 満面の笑みで、
 ぴょんぴょん跳ねるように進んでいる。

「今日もサイコーだったね!!」

「……いや、ほぼ事故だったからね」

 ミキが、
 ため息まじりに突っ込んだ。

「うん……心臓に悪かった……」

 ナナも、
 遠い目をして呟く。

「……死ぬかと思った」

 ユイは、無表情のままぼそっと言った。

(ほんと、それな……)

 ハルカも、
 心の中で深く頷いていた。

 ***

 だけど。

 サバナの無邪気な笑顔を見ていると、
 どうしても怒る気にはなれなかった。

(だって、悪気なんて一ミリもないもん……)

(純粋すぎるだけなんだよな……)

 野生児すぎる。
 文化のズレはやばい。

 けど、
 それを差し引いても──

(……サバナって、すごくいい子だ)

 ハルカは、
 自然と笑みをこぼしていた。

 ***

「なぁなぁ!」

 サバナが、
 くるっと振り返った。

「これからも、いっぱい遊ぼうね!!」

「いっぱいドタバタしようね!!」

「ドタバタは別に目指してないからぁぁぁぁ!!」

 ミキが即座にツッコミを入れる。

「でも、まぁ……」

「お前と一緒なら、退屈はしなさそうだな」

 ナナも、
 苦笑しながら言った。

「……まぁ、悪くない」

 ユイは、そっぽを向きながら小声で呟いた。

(……ふふっ)

 ハルカは、
 なんだか胸が温かくなった。

 たぶん、この先も──

 サバナは、やらかす。

 ぜったいやらかす。

 また誰かが叫んで、
 また誰かが突っ込んで、
 またみんなで笑い転げる。

 それでも。

 そんな日々が、きっと──

 最高に楽しいんだろうなって。

 ハルカは、
 心の底から、そう思った。

 ***

「よぉーし!」

「じゃ、みんなでハイタッチしよっ☆」

 サバナが、
 手を高く掲げた。

「はい、バチンッ! 友情の証ね!!」

「ハイタッチとか……子供かよ……」

 ナナが苦笑しながらも、
 手を上げた。

 ミキも、
「まあ、たまにはいいか!」と笑って手を出した。

 ユイも、無言で手を上げた。

 ハルカも、
 そっと手を重ねた。

 ──バチンッ!!

 夕暮れ空に、
 パチンと乾いた音が響いた。

 笑いながら、
 ハルカたちは手を合わせた。

「友情、成立ぃぃぃぃ!!」

 サバナが叫び、
 その場でぴょんぴょん跳ねる。

(……うん)

(めちゃくちゃだけど──)

(それでも、最高の友達だ)

 ハルカは、
 心の中でそっと呟いた。

 ***

「よーし、次は!」

「夜の公園で星を見ながら、自然に帰ろう計画☆」

「絶対だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

「自然に帰らない!!」

「夜の公園でトイレしない!!」

「夜はちゃんと室内帰ろぉぉぉぉぉ!!」

 みんな総力戦で止めながら、
 大爆笑しながら。

 また、新しいドタバタの日々が、
 静かに、でも確実に始まっていた──!

(続く)

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