138 / 203
【新章・立ちション願望ギャル乱入編】
第136話『学校バレ寸前──緊急ミッション』
しおりを挟む
──それは、まさに悪夢だった。
「……あれ? こんな時間に校舎裏にいるの、誰だ?」
遠くから、
重たい革靴の足音とともに、
先生の渋い声が聞こえてきた。
「せ、せんせぇぇぇぇぇぇ!!?」
ミキが、顔を真っ青にして絶叫。
「やばいやばいやばいやばい!!」
「よりにもよって、こんなタイミングでぇぇぇぇ!!」
ナナも、必死に周囲を見渡す。
「……なんで、こういうときに限って巡回してくるの!?」
ユイも、冷静な顔をしながらも、
両手を小刻みに震わせていた。
そして──
「ど、どどどどどうする!?」
ハルカが、声にならない叫びをあげた。
(ヤバい……!!)
(グッズ……!)
(びしょ濡れズボン……!!)
(サバナとレイナのびしょびしょパンツルック……!!)
(──終わった……!!)
脳内で“人生終了”のBGMが流れた、そのときだった。
「──よし!!」
ハルカは、バッと顔を上げた。
「隠蔽工作開始!!!」
***
「サバナ、レイナ!!」
「とにかく立って!! ズボン隠して!!」
ハルカが指示を飛ばす。
「オーケー☆」
「まかせて☆」
なぜか元気よく応じるサバナとレイナ。
(いや、元気だけじゃダメなんだよぉぉぉぉ!!!)
ハルカは、
心の中で全力ツッコミを入れながら、動き回った。
「ミキ、ユイ、ナナ!」
「グッズを、グッズをどこかにぃぃぃぃ!!!」
「ど、どこって、どこに!?」
「かばん!かばんに突っ込め!!」
「ぐちゃぐちゃでいいから!!!」
「は、はいっ!!」
ミキがランドセル並にパンパンなカバンを引っ掻き回し、
無理やりグッズを押し込んだ。
ブチィッ!と不吉な音がしたが、気にしない。
今は生き延びることが最優先だった。
***
「……おーい?」
先生の声が、
さらに近づいてくる。
靴音も、どんどん大きくなる。
(間に合うか!?)
(間に合うのかこれぇぇぇぇぇぇ!!!)
ハルカたち、
血眼で動き回る。
サバナは、
ズボンのびしょ濡れ部分をジャケットで隠しながら
「にっこり作戦☆」と無理やり笑顔。
レイナも、
太ももにバッグを押し付けて必死に隠す。
(がんばれ! がんばれ私たち!!!)
(絶対に!! バレるわけにはいかないぃぃぃぃ!!!)
ハルカは、
内心で自分たちを鼓舞した。
***
──そして。
先生が、ついに角を曲がった。
目の前に現れたのは──
カバン抱えたユイ。
不自然にスカートで太ももを覆うレイナ。
汗だく笑顔のサバナ。
それを中心に、
やたら張り詰めた空気を纏う女子たち。
「……なにしてんだ?」
先生は、眉をひそめた。
「え、えーとですね!!」
ミキが、
ありったけの勇気を振り絞って答える。
「部活動です!!」
「え、ええとっ、演劇部の即興練習!!」
「シ、シチュエーションは、えっと──」
「……“川に落ちたけど必死に隠そうとしてる女子たち”!!」
「…………」
一瞬、静寂。
ハルカたち、
全員で冷や汗を垂らして先生の顔を見つめる。
(頼む……!!)
(このシナリオ、無理があるのはわかってる!!)
(でも、信じてぇぇぇぇぇ!!!)
先生は──
「……青春だな」
そう一言だけ残して、
ため息をつき、踵を返した。
「生きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ハルカたちは、
全員でその場にへたり込んだ。
***
「こ、こんな生きた心地しないミッション……二度とやりたくない……」
ナナが、
顔面蒼白で呻く。
「こんな青春、いらない……」
ユイも、膝を抱えた。
「えへへー!」
「アタシ、青春満喫しちゃった☆」
レイナが無邪気に笑う。
「青春って、最高だね!」
サバナも、笑顔。
(違う……)
(絶対違う……!!)
ハルカは、
真っ白に燃え尽きながら、
空を見上げた。
そして、心に深く誓った。
(絶対に……!)
(このカオスを止めてみせる!!)
(いつか──きっと……!!)
──だが。
ドタバタ青春劇は、
まだまだ収まる気配を見せなかった。
(続く)
「……あれ? こんな時間に校舎裏にいるの、誰だ?」
遠くから、
重たい革靴の足音とともに、
先生の渋い声が聞こえてきた。
「せ、せんせぇぇぇぇぇぇ!!?」
ミキが、顔を真っ青にして絶叫。
「やばいやばいやばいやばい!!」
「よりにもよって、こんなタイミングでぇぇぇぇ!!」
ナナも、必死に周囲を見渡す。
「……なんで、こういうときに限って巡回してくるの!?」
ユイも、冷静な顔をしながらも、
両手を小刻みに震わせていた。
そして──
「ど、どどどどどうする!?」
ハルカが、声にならない叫びをあげた。
(ヤバい……!!)
(グッズ……!)
(びしょ濡れズボン……!!)
(サバナとレイナのびしょびしょパンツルック……!!)
(──終わった……!!)
脳内で“人生終了”のBGMが流れた、そのときだった。
「──よし!!」
ハルカは、バッと顔を上げた。
「隠蔽工作開始!!!」
***
「サバナ、レイナ!!」
「とにかく立って!! ズボン隠して!!」
ハルカが指示を飛ばす。
「オーケー☆」
「まかせて☆」
なぜか元気よく応じるサバナとレイナ。
(いや、元気だけじゃダメなんだよぉぉぉぉ!!!)
ハルカは、
心の中で全力ツッコミを入れながら、動き回った。
「ミキ、ユイ、ナナ!」
「グッズを、グッズをどこかにぃぃぃぃ!!!」
「ど、どこって、どこに!?」
「かばん!かばんに突っ込め!!」
「ぐちゃぐちゃでいいから!!!」
「は、はいっ!!」
ミキがランドセル並にパンパンなカバンを引っ掻き回し、
無理やりグッズを押し込んだ。
ブチィッ!と不吉な音がしたが、気にしない。
今は生き延びることが最優先だった。
***
「……おーい?」
先生の声が、
さらに近づいてくる。
靴音も、どんどん大きくなる。
(間に合うか!?)
(間に合うのかこれぇぇぇぇぇぇ!!!)
ハルカたち、
血眼で動き回る。
サバナは、
ズボンのびしょ濡れ部分をジャケットで隠しながら
「にっこり作戦☆」と無理やり笑顔。
レイナも、
太ももにバッグを押し付けて必死に隠す。
(がんばれ! がんばれ私たち!!!)
(絶対に!! バレるわけにはいかないぃぃぃぃ!!!)
ハルカは、
内心で自分たちを鼓舞した。
***
──そして。
先生が、ついに角を曲がった。
目の前に現れたのは──
カバン抱えたユイ。
不自然にスカートで太ももを覆うレイナ。
汗だく笑顔のサバナ。
それを中心に、
やたら張り詰めた空気を纏う女子たち。
「……なにしてんだ?」
先生は、眉をひそめた。
「え、えーとですね!!」
ミキが、
ありったけの勇気を振り絞って答える。
「部活動です!!」
「え、ええとっ、演劇部の即興練習!!」
「シ、シチュエーションは、えっと──」
「……“川に落ちたけど必死に隠そうとしてる女子たち”!!」
「…………」
一瞬、静寂。
ハルカたち、
全員で冷や汗を垂らして先生の顔を見つめる。
(頼む……!!)
(このシナリオ、無理があるのはわかってる!!)
(でも、信じてぇぇぇぇぇ!!!)
先生は──
「……青春だな」
そう一言だけ残して、
ため息をつき、踵を返した。
「生きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ハルカたちは、
全員でその場にへたり込んだ。
***
「こ、こんな生きた心地しないミッション……二度とやりたくない……」
ナナが、
顔面蒼白で呻く。
「こんな青春、いらない……」
ユイも、膝を抱えた。
「えへへー!」
「アタシ、青春満喫しちゃった☆」
レイナが無邪気に笑う。
「青春って、最高だね!」
サバナも、笑顔。
(違う……)
(絶対違う……!!)
ハルカは、
真っ白に燃え尽きながら、
空を見上げた。
そして、心に深く誓った。
(絶対に……!)
(このカオスを止めてみせる!!)
(いつか──きっと……!!)
──だが。
ドタバタ青春劇は、
まだまだ収まる気配を見せなかった。
(続く)
10
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる