【完結】婚約破棄され国外追放された姫は隣国で最強冒険者になる

まゆら

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最強聖女と暗躍する男たち◇バレアン公国編

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ミディにお願いされてバレアン公国について探るマティスとジル。

マティスは早くも黒の魔女にたどり着いた。

だが、彼女がかなり危険だと理解したのでミディの父であるラテルに情報を流しておいた。

「師匠!あれはヤバい女ですね」

ジルはマティスを師匠と呼んでいる。

「あぁ。危険人物だな!あれと戦うには聖女の力が必要だな。」

考え込むマティスに、

「聖女ならあてがあるけど‥俺から頼むのはちょっと‥」

「何?聖女にツテあるなら紹介してくれよ?」

「うちの姉!恐ろしい女だよ?」

過去に何かあったのか、ジルは言いながらひきつっている。

「それだよ!それ!恐い女には恐い女をぶつけないと!」

マティスの言葉に納得するジルは‥

「姉にお願いしてみますがマティスさんも来てください!でないと俺がヤバいんで‥」

ギルド最年少でかなりの実力者であるコイツをびびらせる姉に興味が湧いてきた。

今から姉さんに会いに行くぞ?

「えっ?無理です!」

嫌がるジルを宥めて姉に会いに行くマティスはやはりドSだ!

◇◇◇◇◇

「黒の魔女ですって?まだ生きてたのね?アイリス様に敗れた事をまだ根に持ってるなんて暗い女ね!しかも、フェンリル様を誘拐するなんて許しがたい!」

お姉さまは‥

お怒りモードです!

マティスが順を追って説明しているうちに怒りスイッチが押されたらしい。

どうやら戦う聖女アイリス推しだったみたいで

「アイリス様の敵は私が撃ちます!

ラテル様には申し訳ないですが先に行かせてもらうわよ」

もう戦闘モードです姉上。

こうなるともう誰も止められませんね。

朝まで待てない!という姉を連れていざバレアンへ。

目的地に到着すると、すぐに結界を張り

その後から呪文を唱えると建物の中から続々ともふもふが出てきた。

「みんな拐われて来た子たちよ。呪いがかかってるから気をつけて!今は触らないで!」

もふもふたちはジュビアに転送された。

黒の魔女を先ず仕留めるようです。

建物全体に念入りに浄化をかけてしばらくすると‥

建物は跡形もなく消えて結界の中に残っていたのはしわくちゃの老婆だけです。

「拘束するから、まだ手を出さないで!」

どうやら俺たちは見物のみで終わりそうな勢いだ。

その後、黒の魔女らしき老婆を拘束してからジュビアの地下牢に転送した姉上は‥

「さぁ。二人とも何をしているの?次は、バレアン公国の王宮に行くのよ?結界張って、浄化したから私達に向かってくるような愚か者はいないはずよ。」

どうしてだろう?

黒の魔女より、聖女である姉上の方が恐いと感じるんだけど?

隣にいるマティス先生もひきつっているようだ。

慌ててバレアン公国の王宮へ向かおうとする俺たちに、ニッコリ笑いながら姉上は、

「ジル!行かなくてもよくなったわ!城は跡形も無くなって中には何も残っていなかったって!帰るわよ!」

姉上のフルパワーの浄化で何もかも消えてしまうって‥

どれだけ悪に染まっていたんだろうか?

真相は謎に包まれたままだが‥

とりあえずジュビアに帰る事になった。

マティス先生と俺は色々と消耗したようで別荘に帰った後、2日も寝込んでミディ達を心配させたらしい‥

守り神様の娘パミラは無事に保護されてアーライのルファード家の屋敷でフェンリルである事は隠したまま大事にされているようだ。

大量のもふもふたちは、ほとんどがバレアン公主に仕えていた者達だったらしく

呪いが解けた者から病院に送られ、心身が回復してから事情聴取される事になっているとか。

中には、アーライやジュビアで誘拐された貴族の子女もいるようでアーライからは、ミディの父であるラテル様が呼ばれ後処理が始まっている。

朝になっていきなり、王宮が無くなっていると分かり国民が動揺しないようにとバレアン公国へは数名の幻術師が送り込まれ

王宮の幻影を展開しているらしい。

バレアン公国のその後の統治についても、ジュビアとアーライで話し合って決める事になるのだとか。

ハッキリした事はまだ決まらないようなのでモヤモヤするけど‥

次回に続く!






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