【完結】婚約破棄され国外追放された姫は隣国で最強冒険者になる

まゆら

文字の大きさ
26 / 221

最強聖女にご挨拶!?

しおりを挟む
「ミディ!たすけてくれたアマンダにありがとうしたいの」

パミラがお願いしてくるんだけど?

そのウルウルした瞳はどゆこと?

私を萌え殺しにかかってるの?

「パミラ?アマンダって?」

「わたしをたすけてくれたせいじょだよ。つよいの!アイリスみたいにつよいの!

まほうがすごいんだよ?

ミディ!いっしょにきて!」

パミラ‥

私をいきなり転移させないで!

お礼の品とか用意してないし?

お祖父様の便利グッズなんかあげるかな?

◇◇◇◇

パミラがミディを連れてきたのは、アマンダが住むローゼンボルグ邸。

「あのね。アマンダはジルのあねうえだよ」

「アイツのお姉さん聖女なんだ。」

「そうだよ!きれいでつよいの」

いきなり来て大丈夫だったかな?

どうしよ?

珍しくミディが緊張している。

執事に事情を話してアマンダに伝えてもらうと‥

どうやら会ってくれるらしい。


執事に通された部屋で緊張しながら、待つミディと走り回るパミラ。

「パミラ!ダメだよ!おとなしくしていて!」

「だって!うれしいから」

無邪気なパミラに何を言ってもムダだと諦めるミディだった。

◇◇◇◇◇◇

「お待たせしてごめんなさいね。わざわざ来てもらわなくても良かったのよ。

私は、アーライの守り神様の娘を拐った魔女が許せなかっただけなんだから!

聖女として当たり前の事をしただけよ?」

「有り難うございます。うちのパミラを助けて頂いて!私が助けにいかなければならないのに、ご迷惑おかけしました」

ミディがアマンダにお礼を言うと

「貴女はアイリス様にソックリね。その真っ直ぐでハッキリしているところ!

貴女、聖女向きなのに‥どうして、聖なる力を封印したままなの?

もしかして、まだ知らされていなかったのかしら?」

「私‥最近知ったところでまだ戸惑っています。

少し前まで魔力を封じて、王妃教育を受けていたんです」

それを聞いたアマンダは、少し考えているようで‥

難しい顔をしていた。

「貴女を王妃にしたいとアイリス様が?」

「はい!母からの願いで‥冒険者である事を辞め、花嫁修業という名の王妃教育を受けていたんです」


「そうなのね。アイリス様は自分がアーライ神王にならなかった事を悔やんでいたのかしら?」

「それは私にはわかりませんが‥祖父からは、神王になるか、第二王子と結婚して王妃になるか、冒険者になるか、別の道を行くのか好きに選びなさいと言われました」

「貴女はどうしたい?
貴女がその力を解放したらアイリス様や私以上に強い聖女になれるわよ?まさに最強の聖女に!」

「私、怖いのかもしれません!母のように戦う日々を送るのも、神殿や教会に閉じ込められて祈る毎日を過ごすのも‥」

ミディは考えながら、少しずつ浮かんだ言葉をアマンダに伝えた。

「今すぐ決めなくてもよいのよ。もし道に迷ったら私を頼って来てくれたらいいわよ。私がアイリス様を頼ったように‥

貴女にも道を示す者が必要になるはずだからね。

悩んだら私を思い出してね。

パミラ様に選ばれた貴女はアーライの女神だって事を忘れないで!

守り神様は代々ご自分で次の主を見つけるのよ」

「アマンダ!すごいの!なんでもしってる!」

パミラがアマンダを誉めると‥

「パミラ様に誉められて光栄ですわ!」と本当に嬉しそうに笑った。

その笑顔は眩しくて‥

この方は聖女なのだな。

生まれながらの聖女なのだ!

私は?

私はこれから何になるのだろうか?


「悩んでいるのね?沢山悩んで答えを出せばよいのよ?私はいつでも貴女を待っているからね」

「はい!悩んだらまた来ます!今日は有り難うございます」

「こちらこそ!貴女のところでうちの弟がお世話になっていると知らずに挨拶もしていなくて申し訳ないわ。あの子は、自分が最強だと思っているの。

貴女があの子を負かして他にも強い者がいるって教えてくれないかしら?」

「あっ‥その件でしたら出会い頭にバトルして引き分けて、その後‥今は五分五分です!私もっと強くなりますね」

「頼もしいわね。頑張って!期待しているわよ。」

「ミディつよいの!アマンダとはちがうつよさだよ!」

「パミラ様!ミレディア様をお守り下さいね」

「だいじょぶ!わたしミディまもるから、あんしんして」

「流石ですわ!また、私に会いにきてくれますか?」

「うん!アマンダすき!またくるよ」

アマンダ様とパミラの会話が可愛すぎるので‥

本日はこの辺りで!

次回に続く!



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

巻き込まれ召喚された賢者は追放メンツでパーティー組んで旅をする。

彩世幻夜
ファンタジー
2019年ファンタジー小説大賞 190位! 読者の皆様、ありがとうございました! 婚約破棄され家から追放された悪役令嬢が実は優秀な槍斧使いだったり。 実力不足と勇者パーティーを追放された魔物使いだったり。 鑑定で無職判定され村を追放された村人の少年が優秀な剣士だったり。 巻き込まれ召喚され捨てられたヒカルはそんな追放メンツとひょんな事からパーティー組み、チート街道まっしぐら。まずはお約束通りざまあを目指しましょう! ※4/30(火) 本編完結。 ※6/7(金) 外伝完結。 ※9/1(日)番外編 完結 小説大賞参加中

【完結】偽物聖女として追放される予定ですが、続編の知識を活かして仕返しします

ユユ
ファンタジー
聖女と認定され 王子妃になったのに 11年後、もう一人 聖女認定された。 王子は同じ聖女なら美人がいいと 元の聖女を偽物として追放した。 後に二人に天罰が降る。 これが この体に入る前の世界で読んだ Web小説の本編。 だけど、読者からの激しいクレームに遭い 救済続編が書かれた。 その激しいクレームを入れた 読者の一人が私だった。 異世界の追放予定の聖女の中に 入り込んだ私は小説の知識を 活用して対策をした。 大人しく追放なんてさせない! * 作り話です。 * 長くはしないつもりなのでサクサクいきます。 * 短編にしましたが、うっかり長くなったらごめんなさい。 * 掲載は3日に一度。

私は聖女(ヒロイン)のおまけ

音無砂月
ファンタジー
ある日突然、異世界に召喚された二人の少女 100年前、異世界に召喚された聖女の手によって魔王を封印し、アルガシュカル国の危機は救われたが100年経った今、再び魔王の封印が解かれかけている。その為に呼ばれた二人の少女 しかし、聖女は一人。聖女と同じ色彩を持つヒナコ・ハヤカワを聖女候補として考えるアルガシュカルだが念のため、ミズキ・カナエも聖女として扱う。内気で何も自分で決められないヒナコを支えながらミズキは何とか元の世界に帰れないか方法を探す。

本物の聖女じゃないと追放されたので、隣国で竜の巫女をします。私は聖女の上位存在、神巫だったようですがそちらは大丈夫ですか?

今川幸乃
ファンタジー
ネクスタ王国の聖女だったシンシアは突然、バルク王子に「お前は本物の聖女じゃない」と言われ追放されてしまう。 バルクはアリエラという聖女の加護を受けた女を聖女にしたが、シンシアの加護である神巫(かんなぎ)は聖女の上位存在であった。 追放されたシンシアはたまたま隣国エルドラン王国で竜の巫女を探していたハリス王子にその力を見抜かれ、巫女候補として招かれる。そこでシンシアは神巫の力は神や竜など人外の存在の意志をほぼ全て理解するという恐るべきものだということを知るのだった。 シンシアがいなくなったバルクはアリエラとやりたい放題するが、すぐに神の怒りに触れてしまう。

【完結】そうは聖女が許さない〜魔女だと追放された伝説の聖女、神獣フェンリルとスローライフを送りたい……けど【聖水チート】で世界を浄化する〜

阿納あざみ
ファンタジー
光輝くの玉座に座るのは、嘘で塗り固められた偽りの救世主。 辺境の地に追いやられたのは、『国崩しの魔女』の烙印を押された、本物の奇跡。 滅びゆく王国に召喚されたのは、二人の女子高生。 一人は、そのカリスマ性で人々を魅了するクラスの女王。 もう一人は、その影で虐げられてきた私。 偽りの救世主は、巧みな嘘で王国の実権を掌握すると、私に宿る“本当の力”を恐れるがゆえに大罪を着せ、瘴気の魔獣が跋扈する禁忌の地――辺境へと追放した。 だが、全てを失った絶望の地でこそ、物語は真の幕を開けるのだった。 △▼△▼△▼△▼△ 女性HOTランキング5位ありがとうございます!

聖女なんかじゃありません!~異世界で介護始めたらなぜか伯爵様に愛でられてます~

トモモト ヨシユキ
ファンタジー
川で溺れていた猫を助けようとして飛び込屋敷に連れていかれる。それから私は、魔物と戦い手足を失った寝たきりの伯爵様の世話人になることに。気難しい伯爵様に手を焼きつつもQOLを上げるために努力する私。 そんな私に伯爵様の主治医がプロポーズしてきたりと、突然のモテ期が到来? エブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。

聖女の力は「美味しいご飯」です!~追放されたお人好し令嬢、辺境でイケメン騎士団長ともふもふ達の胃袋掴み(物理)スローライフ始めます~

夏見ナイ
恋愛
侯爵令嬢リリアーナは、王太子に「地味で役立たず」と婚約破棄され、食糧難と魔物に脅かされる最果ての辺境へ追放される。しかし彼女には秘密があった。それは前世日本の記憶と、食べた者を癒し強化する【奇跡の料理】を作る力! 絶望的な状況でもお人好しなリリアーナは、得意の料理で人々を助け始める。温かいスープは病人を癒し、栄養満点のシチューは騎士を強くする。その噂は「氷の辺境伯」兼騎士団長アレクシスの耳にも届き…。 最初は警戒していた彼も、彼女の料理とひたむきな人柄に胃袋も心も掴まれ、不器用ながらも溺愛するように!? さらに、美味しい匂いに誘われたもふもふ聖獣たちも仲間入り! 追放令嬢が料理で辺境を豊かにし、冷徹騎士団長にもふもふ達にも愛され幸せを掴む、異世界クッキング&溺愛スローライフ! 王都への爽快ざまぁも?

罰として醜い辺境伯との婚約を命じられましたが、むしろ望むところです! ~私が聖女と同じ力があるからと復縁を迫っても、もう遅い~

上下左右
恋愛
「貴様のような疫病神との婚約は破棄させてもらう!」  触れた魔道具を壊す体質のせいで、三度の婚約破棄を経験した公爵令嬢エリス。家族からも見限られ、罰として鬼将軍クラウス辺境伯への嫁入りを命じられてしまう。  しかしエリスは周囲の評価など意にも介さない。 「顔なんて目と鼻と口がついていれば十分」だと縁談を受け入れる。  だが実際に嫁いでみると、鬼将軍の顔は認識阻害の魔術によって醜くなっていただけで、魔術無力化の特性を持つエリスは、彼が本当は美しい青年だと見抜いていた。  一方、エリスの特異な体質に、元婚約者の伯爵が気づく。それは伝説の聖女と同じ力で、領地の繁栄を約束するものだった。  伯爵は自分から婚約を破棄したにも関わらず、その決定を覆すために復縁するための画策を始めるのだが・・・後悔してももう遅いと、ざまぁな展開に発展していくのだった  本作は不遇だった令嬢が、最恐将軍に溺愛されて、幸せになるまでのハッピーエンドの物語である ※※小説家になろうでも連載中※※

処理中です...