【完結】婚約破棄され国外追放された姫は隣国で最強冒険者になる

まゆら

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和国での交渉

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デイブさんとお兄様は和国の都へ。

アーライからの公式の訪問とあって、普段は通されない謁見の間に通され緊張するデイブだが、

ミディの兄であるザイラスは慣れているのか涼しい顔で出された抹茶をすすり、

「これ苦すぎない?毒なの?」とお茶出しをした者をからかっている。

ミディそっくりの美形の彼に話かけられた侍女は…

「お口に合いませんか?

今年の初摘みの厳選された茶葉なのですが?」と恥ずかしげに頬を染めて答えている。

「苦いのが無理!甘くしてくれないかな?」

ザイラス様…

どうやら甘党のようです。

◇◇◇◇◇

ひとしきりお茶を飲んだり、ふたりで今後の話をしていると…

黒髪に黒い瞳、長い顎髭…

黒地に金色で龍が描かれた着物がやけに似合う男性が入ってきた。

どうやら、彼が和国の頂点に立つ男のようだな。とザイラスは彼を凝視する。

「お待たせしたね!

デイブ久しいな!元気かい?


そちらはディオンの孫でラテルの息子かな?アイリス様の息子でもあるのかな?

君がわざわざ一緒に来るとは…

何かあったら、アーライ神がバックにいるって事になるんだな。

恐ろしい事だ!

デイブ!この問題はとりあえず国で預かるよ。

ラジェイド家の家督はアムイが成人するまでは保留にしておくよ。

君はアーライの王族に名を連ねるのであればこの国に帰る事はないだろうし…」

帝はデイブに確認したいようだ。

「そうですね。私はこの国には帰りません。しかし、ラジェイド家に何かあれば直ぐにこっちへ来ますよ?

平和なら介入はしませんが…

そこをきちんと約束して頂かないと今日は帰れませんね」


曖昧な口約束では困ると口には出さないが帝をさり気無く追い込むデイブなのです。

「ハッキリしないと私もアーライに帰れないので誓約書を下さいませんか?」

ザイラスも後押し…

ふたりに迫られいいように誓約書を書かされ、アムイの後見人になってしまった帝なのでした。

◇◇◇◇◇

「さぁ。難しい話は終わったのだから今から宴会にしよう。

デイブと久しぶりに飲みたいぞ!

ザイラス殿は飲めるのかい?」

和国の帝は、お酒好きなようです。

宴はまだまだ続きます!

続きは…また明日!





    
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