【完結】婚約破棄され国外追放された姫は隣国で最強冒険者になる

まゆら

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パミラ、城へ行く

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今日はパミラはお兄様と帝に会いに行く事に決めたみたい!

守り神様から、和国の帝に挨拶しておいでと言われたんだって。

アーライの守り神様と和国の帝…知り合い?

「パミラ?お兄様とふたりで大丈夫なの?

私も一緒に行こうか?」

パミラに確認したら、

「ミディは、デイブとデートして?

わたしはザイラスと帝にこんにちはしてくるよ?

だいじょぶ!父様からのでんごんつたえるだけだよ?

ミディしんぱいしないで?」

パミラは首を傾げて私の顔を見てニッコリした!

…うちの子…可愛すぎ!!

首コテンとか…狙いすぎ!

可愛い…

ミディは今日も…

通常運転です!

「ミディ?私がついているのだからデイブくんとゆっくりして来なさい!

帝の弱点はお祖父様が握ってるから何の心配もないぞ?」

何か…

お兄様が黒いです…

お兄様は父上よりも、お祖父様似なんです…

性格が…

敵にしたらヤバいタイプなのです。

私…妹で良かった!

◇◇◇◇◇

「ザイラスは、まだおよめさんこないの?

ミディがさきにおよめさんいっちゃうね?

さみしい?」

パミラ…

ザイラス様はシスコン気味なんだから…

追求しないであげて?


「ミディは大事な妹ですからね。

幸せになって欲しいですね。

デイブくんはシッカリしているし、ミディより強い男だから安心かなぁ?

私はミディが可愛いお嫁さんになってから考えますよ。

パミラこそ、恋人は作らないの?

番って言うんだっけ?」

「わたしの番…まだ会えない!

どこにいるかわからない…

ザイラスのおよめさんといっしょ!」

城へは転移するのは禁止らしいので、城門から入りますよ。

門番にフリーパスを見せるザイラス…

いつフリーパスもらったんだろ?

パミラは人化しているので誰も怪しむヒトはいません。

ふたりは謁見の間で帝を待ちます。

「やぁ!ザイラス。

今日は可愛らしいお嬢さんと一緒じゃないか?

私に紹介しておくれ?」

「はじめまして!

私は、白く気高きフェンリルの娘なの。
 
父様が帝に伝えたい事があるって?

ちょっと一緒に来て?」

次の瞬間…

帝は真っ白な空間にいた。

「久しいな。

私の事を覚えているかい?

そなたが和国に帰った時に願い事をひとつ叶えようと言ったはずだが…」

声が聞こえる方を見ると白銀に輝く毛並みが美しい大きなフェンリルの姿が…

「あなたは…私が森で出会ったフェンリル様?」

「そうだ!

そなたは迷子になった娘を保護してくれたからな。

娘がそなたの使い魔になっても良かったのだが…

娘は主を既に決めたのでな。

ひとつ願い事を叶えよう。

今すぐ考えなくてもよい。

私に助けて欲しい時、願い事がある時にこの鈴を鳴らしなさい。

そうすれば、私はそなたの前に現れるであろう。

では、またな。

今日は、娘と遊んでやってくれ!」

次の瞬間には、元の謁見の間に戻っていた。

◇◇◇◇◇

「わたしが小さいときにたすけてくれたヒト?」

「そうみたいだな。

あなたは上手に人化出来るようになったのだね。

私があなたを見つけた時は耳と尻尾はそのままだったな。

だから、狼獣人の娘だと思ったんだよ。

フェンリル様の娘だったんだね。」

「私おおきくなったよ?

すごい?

ミディが私を使い魔にしてくれたから成長したの?」

パミラは帝にミディ自慢をし始めた。

「ミディって誰かな?」

「私の妹です。

次期アーライ神の座よりも、王妃の座よりも、冒険者がよいという変り者でして…」

「それは…ディオンが嘆くはずだな。ラテルはどう言ってるんだい?」

ザイラス様と帝のお話が長引きそうなので、続きは明日!


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