知力99の美少女に転生したので、孔明しながらジャンヌ・ダルクをしてみた

巫叶月良成

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第6章 知力100の美少女に転生したので、世界を救ってみた

第29話 会談の日

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 翌日、俺は里奈と共に指定の場所に馬を進めた。

 つぶれた教会というからどんなものかと思ったけど、石造りのそれなりに大きな建物は、外見だけ見ればまだまだ機能するようにしか見えない。

 ただ、その周囲は荒れ放題というか、草は野放図に生い茂り、石塀はところどころ崩れている。
 周囲に音はなく、静寂に包まれている。なるほど廃寺だ。

「どうした、里奈」

 ふと馬を止めて周囲を見回す里奈が気になって声をかけた。

「ん……いや」

「敵でもいるのか?」

 スキルで見る限りはいない。
 けど、俺が知らない部隊だったらそれは地図に映らないから分からないが。

「ううん。いない。誰も、いない。というかこの中にもいなさそう。まだ来てないのかな」

 誰もいない?

 まぁそうか。
 包囲を下げると同時に俺たちは出発した。

 その後に城から出てくると考えると、先に来てしまったというのもありえる。
 だから俺は馬を降りて、そのまま木製の扉を開いて中へ。

 途端。

「よぉぉぉぉぉぉぉこそ、いらっしゃいましたー! 2名様、ご来店ーーっ!」

 拡声器で増幅されたマイクによる声と、ピロリロと激しく鳴る電子音にジャラジャラと甲高い音を立てるメダルの音。

「え?」

 理解ができなかった。
 俺は間違いなく、ただのさびれた教会の中に入った。
 こんな騒音が支配する場所などないはずだ。この音も外に漏れて来なかった。

 カジノだ。

 林立するスロットの機械や、ポーカーのテーブルが並ぶ派手な音と光の空間。

 その中央に、1人の人物が立っていた。

「初めましての方も、初めてじゃない方も、自己紹介させていただきます! 趣味はゲーム、仕事はゲーム配信、座右の銘はゲームは1日30時間! ゲーム廃人にして、ゲームによって生き、ゲームによって死んだ男、仁藤光紀にとうこうき、スキルは『遊戯願望ゲームメイカー』でっす、ヨロシク!」

 マイクを片手に決めポーズをとる男。

 ……うざったらしい。

 なんだろう。
 普通はそんなこと感じないのに、なんとなくそう思ってしまった。

「あれ? 反応薄くない? てか立花さん、お久しぶりじゃない?」

「えっと、すみません、どなたでしたっけ?」

「ぶはっ! まさかのド忘れマジレス! はっはっはー、まさか過ぎるこの展開! ……いや、マジへこむわ……」

「あ、えっと、ごめんなさい。でも本当にどなたでしたっけ?」

「ぐふっ、さらなる追い打ち。コーキよ、死んでしまうとは何事じゃ! さぁ復活の呪文を唱えよう! ああげますだうあぐんがるまげうまつこむに。さぁ、リピートアフターミー!」

「里奈、帰ろう」

 正直付き合ってられなかった。
 というかこの状況。派手にヤバい。

 この名前、そして言い回し、何よりスキル名。
 プレイヤーだ。

 しかもこの状況から考えるに、スキルは空間転移系。
 別の世界の入り口を作り、そこに閉じ込めることが可能なスキルに違いない。

 やはり罠だった。

 こうも簡単に捕まったのはうかつでしかないけど、まだ脱出の余地はあるはずだ。
 だから里奈に声をかけ、この状況を打破しようとする。

 ――が、その時。

「おっと、待ってくれないか」

 と、マイクではない肉声で別の声がした。

 声の出どころは、右。

 見れば1つの半円形のポーカーテーブルに腰かけた1人の男。
 忘れるはずがない。そのカソックを着た姿。

「赤星、煌夜……」

「よく来てくれましたね、ジャンヌ・ダルク。いや、写楽明彦くん」

 そこで一度言葉を区切り、俺の横に視線を動かす。

「そして、立花里奈さんも」

 里奈は答えず、ただ黙って気配を増幅させる。

「そう警戒しないでほしいな」

「こんなことをしでかした相手を信用しろと?」

 俺は仁藤とかいう男を横目でにらみながら答える。

「それについては申し訳なく思ってます。けど、こうでもしなければ、ちゃんとした話し合いができないと思いまして」

「…………女神か」

「その通り」

 煌夜が指をこちらに向けるジェスチャーをする。

 ふん、大仰な奴だ。

「この空間、仁藤くんのスキルで作ってもらったんだ。話し合いの場としてね」

「ボクのスキル遊戯願望ゲームメイカーは単純さ。遊びのための空間を作れる。今回はカジノってお題だね。この世界は暴力厳禁、頼れるのは己が知力のみって平和な世界さ」

「去年、君たちを招待した空間は、麗明の『限界幻怪世界リミテッド・ファンタズム・ワールド』と彼のを合わせた空間でね。いや、懐かしい」

「あの時はどうもお世話になりました。不愉快だから帰っていいか?」

 思い出してきた。
 ちょうど1年前。

 帝都に潜入した時に、この仁藤とかいう男の声を聞いたことがあった。
 久々すぎて、その時は皆が心配すぎてあまり覚えてなかった。

 その戦いで煌夜にボコられ、里奈が苦しみ、そしてザインを失ったことはそうそう許せるものじゃない。

「はは、これは申し訳ない。けど、こちらの本気を知ってほしかった。このスキルでできた空間にはあの女神は関与できない。去年のことをはっきりと知らなかったのだから、そこは安心してほしい」

 防諜機構セキュリティは万全だと言いたいらしいが、やり方が気に食わない。
 前もって言ってくれれば、こうもこいつらの前で驚くなんて隙を見せずに済んだのに。

「立っていないで座ったらどうだい? ここまでそれほどないにせよ疲れただろう?」

「煌夜さん……前から思ってたんですけど、人をいたわる気持ちってないんですか……。はぁ、しょうがない。ここはボクが間に入ろうか。さぁ、お嬢さんがた。ここに座ってくれたまえ。ジュースは何がいい? お腹は空いてないかい? ポテトチップス食べるかい? ナッツはどう? 大丈夫、ここはボクの意のままに動く世界。食べ物も飲み物も無料だよ」

「いや、それは……」

 急にぐいぐい来る仁藤に戸惑う。
 こいつ、何を企んでいるんだ。

「ああ、大丈夫。ボクはこの場を貸すだけの完全中立と思ってほしい。というかね。ボクのモットーとしては、すべからくおもしろいことがないようおもしろく、ってね。知ってる? なんか昔の偉い人が言ってた言葉なんだけどね。せっかく面白い世の中に生まれたんだから楽しまなきゃ損ってこと!」

 おもしろき
 こともなき世を
 おもしろく

 という句のことだろうか。

 幕末の長州藩士・高杉晋作たかすぎしんさくのものだ。

 直訳すれば、『この世は面白くもなんともない、けどそんなのに縛られるのはまっぴらごめん、だから俺は面白く生きてやる』ということだろうか。
 上の句しか彼が詠んでいないので、その真意は不明だが。

 なんてことを言っている間に、俺は半ば無理やり煌夜の反対側に座らされた。
 半円状のテーブルの左側に煌夜、右側に俺といった構図だ。

 俺の横には里奈が無言でたたずんでいる。
 その里奈が視線で聞いてくる。
 どうする、と。

 一瞬、迷う。
 煌夜たちの言葉明を額面通りに受け入れていいものか。

 いや、虎穴にいらずんば、か。

「分かったよ。里奈も座ってくれ」

「ん」

 俺に言われ、隣に座る里奈。

 周囲はメダルの音で騒がしい。
 だがこの場は、対面した俺と煌夜は、まるっきり静けさの中にいた。

 お互いにらみ合うわけでもなく、ただじっと視線を交らせたまま動かない。

 煌夜の顔。
 何も表情というものが浮かんでいないような気がする。

 ただ見方を変えれば、この状況においても何ら敗北感も焦燥感もない。
 そのことが若干腹立たしい。

「ちょっとちょっと、おふたりさん。せっかく話し合いの場を作ったってのに、なんで何もしゃべらない?」

 それにしびれを切らしたのは仁藤だった。

「あー、もうしょうがない。こうなったらボクが回させてもらうよ。はい、じゃあちょっと外堀から。そこのお嬢さん、何か話すことない? 久しぶりに会った煌夜さんに対してとか」

「え、わたし? えっと、えっと……お久しぶりです」

 話題を突然振られた里奈が、慌てたように煌夜に向かって頭を下げる。

「……ああ、久しぶり立花さん。堂島さんの最期を看取ってくれたようだね。どうでしたか、彼女は」

「…………」

 煌夜。こいつ。超ド級のKYか。
 空気クラッシャーか。

 黙り込んでしまった里奈に、もはや何も言えない様子の仁藤。
 俺としても何か言ってやりたかったが、その何かがまったく浮かばない。

 だったら本題に入ればいいはずだけど、それは相手に主導権を渡すようで少しはばかられた。

 と、煌夜がふぅっと大きくため息をつく。

「やはり、ダメですね。本来なら本題に入るべきですが、私の中で様々な思いが去来しては平静でいられなくなる。申し訳ない、立花さん。あなたを恨むようなことは何もない」

「……はい」

 急に弁解を始めた煌夜に、里奈は肩透かしをくらったように曖昧に頷く。

「仁藤くん、ちょっと手を貸してくれないか?」

「なんでしょ?」

「カードを」

「りょーかい」

 それだけのやり取りの後、煌夜はついに俺をはっきりと真正面に捉えてきた。

「さて、ジャンヌ・ダルク。いや、ここではただの1人の男として、明彦くんと呼ばせてもらおうか」

 来た。

 そう思った。

 いよいよ最後の交渉だ。

 そう思った――のだが。

「本題に入る前に、1つだけ頼みがあるんだが」

「内容によるな」

「カードの心得はあるかな?」

「は?」

「ポーカーの勝負をしよう」
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