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第6章 知力100の美少女に転生したので、世界を救ってみた
第36話 全軍撤退
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ひたすらに馬を走らせた。
こういう時、本当にこの時代だということが恨めしいことはない。
この世界の馬は斜対歩(左前と右後ろ、右前と左後ろという組み合わせで脚が動く)で走るため、激しく上下に馬体が動く。
そうなるとお尻が鞍で跳ねるため、ひたすらにお尻が痛くなる。
そこでしっかりと馬の振動に合わせてこちらも動く必要があるのだが、それはもうひたすらに疲れる。
車があれば、こんな苦労はしなくて済んだのに。
だが、そんなことを言っている場合じゃない。
すでに2日前に、すでにシータ軍は王都に到着している。
その時の伝令が今朝がた現れた。
その後のことは、攻囲されているためか伝令が途中で捕まったかで情報はない。
『古の魔導書』で見る限り、王都の東と南に軍が展開しているだけにしか見えない。
だが、それは俺が水鏡の軍しか知らないからで、この中途半端な攻囲をするはずがない。
北と西にも、俺の知らない軍がいるに違いない。
一昨年。
尾田張人の軍に続いてまた攻囲を受けることになるなんて。
マリアは大丈夫だろうか。
リンも無事だろうか。
いや、最低限の対策はした。
最初に王都が攻められてから、出丸に堀を増やし、弓や鉄砲を撃つ挟間だけでなく大砲を購入してそれを防衛装置として置いた。
それなりに攻めづらい城にはなったと自負している。
ただ、南群を平定してビンゴ王国にシータ王国と同盟を結んだ以上、無用の長物になるかと思いきや。まさかここで功を奏したというわけで。熊本城かよ。
だから大丈夫。
それにジルがいる。
彼なら、守りに定評のあるジルなら、きっと俺が戻るまで持たせられると信じてる。
「隊長殿! 後続が遅れてます!」
部隊をまとめているクロエの声が聞こえる。
クロエ隊2千。
歩兵はアークが率いてきているが、すでに半日遅れている。
しかし、忸怩たるものがある。
帝国領の制圧を目前にして、南群の兵をジュナン城に残しての全軍撤退。
正直、帝国残党とか反乱とかが起きると面倒だからなるだけ早く戻りたい。
アズ将軍にこれ以上負担をかけるのも、正直、借りを作りすぎてすでに借銭過多といった状況だ。
けど、そのためにはつまり水鏡や九神、雫たちと戦い、しかも時間をかけずに彼女たちを倒すということ。
本当に、最悪すぎる。
「ついていけるのは!?」
「およそ1千!」
馬にも種類がいる。
持久力のある馬、瞬発力のある馬、物おじしない馬など。
持久力があって瞬発力があって物おじしない馬が、騎馬隊としては是非ともほしい馬だが、そういったのはブリーダの部隊に回される。
そちらが騎馬隊の主力だからだ。
だから持久力があるけど瞬発力に劣ったり、逆に瞬発力はあるけど持久力がなかったり、といった馬がクロエの方に回される。
これは別にクロエたちをいじめているわけではない。
最高の攻撃力を持つブリーダには、最高の状態を保っておきたいのもある。
それ以上に、クロエたち、もとい元俺の部隊は戦闘能力より臨機応変の動きだったり、伝令やけん制といった補助的な役割に充てられることが多い。
だから馬の質も千差万別で問題なかったのだ。
それが今、こういった持久力が必要な場面において響いた。
瞬発力があるが、持久力のない馬が遅れだしているのだ。
「よし、ウィット、残り1千を速度落としてでもいいから、潰れさせないよう王都まで連れてきてくれ」
俺はそれらを斬り捨てた。
兵数を減らしてでも、1日でも1時間でも1分でも1秒でも早く救援に来たということを王都の連中に知らせる。
それが今、一番効果があるものだから。
「了解しました」
二つ返事で承諾してくれたが、彼にとっては不満だろう。
別に彼が劣っているからそちらに回したわけじゃない。けどこういうのはクロエよりウィットの方が向いている。適性の問題だ。
けど、ウィットだけに任せるのも、後々問題か。
「マール、ついてやってくれ」
「はい、わかりました」
これでよし。
正直、おしりが痛いし疲労もピークだけど、ここで諦めるわけにはいかない。
あんな女神に大見得切っておいて、間に合いませんでした、となったらこれ以上ないくらいにどや顔されるに決まってる。
もちろん、そんな意地のためだけじゃない。
水鏡、九神、雫。
こんなことになればあいつらはとはもう二度と会えない可能性もある。
何も話すこともなく、原野に屍をさらす可能性がある。
それは、御免だ。
せめて、この背任に文句を言って、一発ビンタでも見舞ってやらないと気が済まない。
「急ぐぞ!」
ヨジョー城は過ぎ、あとはひたすらに走るのみ。
だから間に合う。
間に合うはずだ。
間に合え!
こういう時、本当にこの時代だということが恨めしいことはない。
この世界の馬は斜対歩(左前と右後ろ、右前と左後ろという組み合わせで脚が動く)で走るため、激しく上下に馬体が動く。
そうなるとお尻が鞍で跳ねるため、ひたすらにお尻が痛くなる。
そこでしっかりと馬の振動に合わせてこちらも動く必要があるのだが、それはもうひたすらに疲れる。
車があれば、こんな苦労はしなくて済んだのに。
だが、そんなことを言っている場合じゃない。
すでに2日前に、すでにシータ軍は王都に到着している。
その時の伝令が今朝がた現れた。
その後のことは、攻囲されているためか伝令が途中で捕まったかで情報はない。
『古の魔導書』で見る限り、王都の東と南に軍が展開しているだけにしか見えない。
だが、それは俺が水鏡の軍しか知らないからで、この中途半端な攻囲をするはずがない。
北と西にも、俺の知らない軍がいるに違いない。
一昨年。
尾田張人の軍に続いてまた攻囲を受けることになるなんて。
マリアは大丈夫だろうか。
リンも無事だろうか。
いや、最低限の対策はした。
最初に王都が攻められてから、出丸に堀を増やし、弓や鉄砲を撃つ挟間だけでなく大砲を購入してそれを防衛装置として置いた。
それなりに攻めづらい城にはなったと自負している。
ただ、南群を平定してビンゴ王国にシータ王国と同盟を結んだ以上、無用の長物になるかと思いきや。まさかここで功を奏したというわけで。熊本城かよ。
だから大丈夫。
それにジルがいる。
彼なら、守りに定評のあるジルなら、きっと俺が戻るまで持たせられると信じてる。
「隊長殿! 後続が遅れてます!」
部隊をまとめているクロエの声が聞こえる。
クロエ隊2千。
歩兵はアークが率いてきているが、すでに半日遅れている。
しかし、忸怩たるものがある。
帝国領の制圧を目前にして、南群の兵をジュナン城に残しての全軍撤退。
正直、帝国残党とか反乱とかが起きると面倒だからなるだけ早く戻りたい。
アズ将軍にこれ以上負担をかけるのも、正直、借りを作りすぎてすでに借銭過多といった状況だ。
けど、そのためにはつまり水鏡や九神、雫たちと戦い、しかも時間をかけずに彼女たちを倒すということ。
本当に、最悪すぎる。
「ついていけるのは!?」
「およそ1千!」
馬にも種類がいる。
持久力のある馬、瞬発力のある馬、物おじしない馬など。
持久力があって瞬発力があって物おじしない馬が、騎馬隊としては是非ともほしい馬だが、そういったのはブリーダの部隊に回される。
そちらが騎馬隊の主力だからだ。
だから持久力があるけど瞬発力に劣ったり、逆に瞬発力はあるけど持久力がなかったり、といった馬がクロエの方に回される。
これは別にクロエたちをいじめているわけではない。
最高の攻撃力を持つブリーダには、最高の状態を保っておきたいのもある。
それ以上に、クロエたち、もとい元俺の部隊は戦闘能力より臨機応変の動きだったり、伝令やけん制といった補助的な役割に充てられることが多い。
だから馬の質も千差万別で問題なかったのだ。
それが今、こういった持久力が必要な場面において響いた。
瞬発力があるが、持久力のない馬が遅れだしているのだ。
「よし、ウィット、残り1千を速度落としてでもいいから、潰れさせないよう王都まで連れてきてくれ」
俺はそれらを斬り捨てた。
兵数を減らしてでも、1日でも1時間でも1分でも1秒でも早く救援に来たということを王都の連中に知らせる。
それが今、一番効果があるものだから。
「了解しました」
二つ返事で承諾してくれたが、彼にとっては不満だろう。
別に彼が劣っているからそちらに回したわけじゃない。けどこういうのはクロエよりウィットの方が向いている。適性の問題だ。
けど、ウィットだけに任せるのも、後々問題か。
「マール、ついてやってくれ」
「はい、わかりました」
これでよし。
正直、おしりが痛いし疲労もピークだけど、ここで諦めるわけにはいかない。
あんな女神に大見得切っておいて、間に合いませんでした、となったらこれ以上ないくらいにどや顔されるに決まってる。
もちろん、そんな意地のためだけじゃない。
水鏡、九神、雫。
こんなことになればあいつらはとはもう二度と会えない可能性もある。
何も話すこともなく、原野に屍をさらす可能性がある。
それは、御免だ。
せめて、この背任に文句を言って、一発ビンタでも見舞ってやらないと気が済まない。
「急ぐぞ!」
ヨジョー城は過ぎ、あとはひたすらに走るのみ。
だから間に合う。
間に合うはずだ。
間に合え!
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