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第2章 南郡平定戦
閑話27 アヤ・クレイン(オムカ王都民)・後
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結局コンテストは延期となった。
ほぼ中止といってもいいのかもしれない。
戴冠式の主役たる女王様が行方不明になったと王都中で噂になっていたことが理由だろう。
正直ホッとした。
出たところで恥をさらすだけだろうから。
けどよく考えたらおかしい。
だって、わたしには恥になるようなことなどないのだから。恥と思うのは、何かしらに自信を持っている人か、プライドを少しでも持っている人なのに。わたしにはそのどちらもないのだから、恥も何もないのだ。
わたしの関心ごとは1つ。
あの少女のことだ。
あれから1か月もして、彼女は戻ってきた。
無事を喜ぶまでもなく、彼女は辛そうだった。
『ん、ちょっと色々あってね』
そう言った時の彼女は苦しそうだった。
ただわたしの歌を聞いているときは、穏やかな笑顔でいてくれたから、少しでもわたしの歌が力になれたのは嬉しかった。
そして女王様の失踪が噂になった時は、見ていられない状態だった。
何が彼女をそうさせているのか、まったく分からない。
何か思い詰めたように暗い表情を浮かべるばかりだ。
『誰かと喧嘩した時、どうすればいいと思う?』
聞かれて、答えられなかった。
わたしも誰かと喧嘩なんてしたことがなかったから。
それほど仲の良い友達なんていなかったから。
けど今にも消えてしまいそうなほど、幽霊のような彼女の姿を見ると、何もできないなんて言えなかった。
ただわたしには上手く言える自信はなかった。
だから歌った。
彼女のためを思って、力の限り歌った。
わたしには何もできない。
彼女のことを何も知らない。
だから下手な励ましなんてできない。
わたしは歌うだけ。
彼女を思い、元気づけるために、ただただ歌う。
『ありがとう。なんだか、ちょっと力が出たかも』
そう言って力なく笑った彼女だったけど、その瞳には少し生気が戻ったような気がした。
そして、何かをやろうと決意した人間の表情をしていた。
それからまた平凡な毎日に戻った。
けどわたしの周りはそうではなかったようだ。
ドスガ王国との戦争。
それにより事態は急転直下を迎えた。
そしてそれはわたしの人生にも大きな影響を及ぼした。
「ね、ね、アヤ? やっぱりコンテストやるって」
コンテストが再開されるという話が出たのは、女王様の無事が確認され、予定通りに戴冠式が開催されると王都中に広まった次の日だった。
なんでもドスガ王国に拉致された女王様は、この国の軍師ジャンヌ・ダルクという、うちの店でも時たま話題にあがる美しい少女に助け出されたという。
美しい少女と聞いて鼻白む思いだった。
わたしの知っているあの少女の方が、万倍も美しく可憐で愛おしい存在なのだから。
とはいえ余計なことをしてくれた。まだ幼い女王様の無事を喜ばないわけではないけど、コンテストが復活したのは正直迷惑だ。なくなってホッとしてたのに。
「出るのよね? もちろん優勝よ!」
「いやーよかったよかった。これであたしのメンツも保たれるってもんよ」
周囲からの期待が辛い。
なんでわたしがこんな思いをしなくちゃならないの。
わたしはただ、歌えていればいい。誰かと競うためじゃない。そんな窮屈な歌は嫌だった。
だからコンテストを明後日に控えた日のこと。
喉の調子が悪いということで出場を辞退しようと決めた。
その夜だ。
「今日は、歌わないんだね」
少女がいた。
初めて会った時と同じような、純然たる笑顔で。
どこか憑き物が落ちたような様子に、きっと抱えていた問題が解決したんだろうと安心した。
「久しぶり。店の方に顔を出したけどいなかったから、辞めたのかと思ったよ」
辞められるわけ、ない。
ここはわたしの唯一の居場所。ここから出て、どうやって生きていけばいいのか分からない。
「君こそ、しばらくぶり」
「うんちょっと、ね。色々あった。けどそれもちゃんと解決して、こうして戻ってこれたんだ」
それは良かった。
ちょっと前の彼女は、あまり見ていられないようなありさまだったから。
「お店の人から聞いたよ。明後日のコンテストに出るんだって?」
言われ、ギクリとした。
ママが喋ったのだろう。
なんでか分からない。
けど彼女には知られてほしくなかった。
「出ないわ」
「え、どうして?」
「興味ないのよ。そもそも参加もママが勝手に応募しただけだし」
「うわー、妹が勝手に応募したパターンって本当にあんのかよ……」
「え? 何か言った?」
「いや、なにも」
小声だったためよく聞こえなかった。
けどどこかバツの悪そうな表情の少女が可愛らしかった。
ところで彼女は一体何しに来たんだろう。
わたしはこの子との対話を望んでいたのだから嬉しいのだけど。
「でも、もったいないな。アヤの歌声を、みんなが聞けないなんて」
「おべっか使っても駄目よ。てゆうかどこでそういうこと覚えて来るのよ」
「おべっかじゃないよ。これは本音。本当にそう思ってるからそう言っただけだよ」
「君も大人になれば分かるわ。本音だけじゃ生きていけないってこと」
そう言うと、彼女は少し悲しそうな顔をした。
そんな風に責めるつもりはないのに、そんな顔をさせたことに罪悪感を抱く。
「……少し、別の話になるんだけど」
少女は視線を外して、何かを思い出すようにして語り始めた。
「俺、ちょっと大きな失敗しちゃってさ。自分だけで抱え込んで、誰ともちゃんと話し合えなかったからで。それで色んな人に迷惑をかけた。色んな人を傷つけた。正直、何もかもがわからなくなって、消え去りたいと思ったこともあったよ」
それはわたしに語るというより、罪を告白する懺悔のような祈りに似た独白。
彼女が何をしたのかは分からない。
何を失敗したのかも分からない。
それでも何か大切なことを伝えようとしている気がする。
それだけは彼女の雰囲気から伝わってきた。
「だからそういう人を見ると気になるんだよ。俺みたいな失敗、してほしくないから」
「…………余計なお世話よ」
「そうかもしれない。でも、歌ってる時のアヤは、とても楽しそうだから。その楽しいことで後悔してほしくないし」
楽しい。
そうなのだろうか。
わたしは歌うことが楽しいなんて思ったのだろうか。
「……考えておくわ」
考えておく。
そんなことを言ったけど、心のどこかでは出てもいいかなという想いが芽生えた。
そしてコンテスト当日。
店のママに呼び出された。
どうせコンテストについて絶対勝てだの意味のないことを言われるのだろう。
そう思ったけど違った。
「着ていきな」
意味が分からなかった。
そこにあったのは真っ赤なドレスだったから。
「あんた、どうせ晴れ着なんて持ってないだろ。だからあたしのお古をやるよ」
やっぱり意味が分からなかった。
なんでそうなるのか。
「ふん、これでもあたしはあんたたちの雇い主だよ。あんたらがちゃんと頑張ってるか、怠けてないか監督する義務がある。そして何より、あんたらが本当に幸せになれるかどうかを見極める義務がね」
今さら何を言ってるのだろう。
わたしに幸せ?
そんなものあるわけがない。
「あたしが陰でなんて言われてるか知ってるさ。けどね。そういう義務があるから言ってんだ。あんたは歌が好きなんだろ。それでああやっていつも歌ってる。でもあんたは奥手で不器用な困ったちゃんだからね。こうやって表舞台に引っ張り出さないと何も自分からしないだろうからしてやったのさ」
よくわからない。
わたしは歌が好きなのか。
一昨日、あの少女にも楽しそうと言われた。
それも分からない。
それ以前に、この人は自分のためにわたしをコンテストに出そうとしたのではないか。
「その目は疑ってる目だね。いいさ。さんざんこき使ってきた側だ。けど、一度やってみな。それで駄目だったらまたここに戻って来りゃいい。ここはあんたの家なんだから」
そんなことを思ったことは一度もない。
けど、なんだかママの表情はいつもと違って見えた。
「ま、昔のもんだからね。ちょっときついかもしれないけど、何もないよりマシだろ。ほら、さっさと行くんだよ! もうすぐ始まるんだろ!」
追い出されるようにドレスを持って部屋を出た。
そこには店の皆がいた。
「大丈夫だった、アヤ!?」
「うわ、ってかそのドレスなに!? もしかしてあの婆さんの!? うわー、趣味悪……あ、いや。アヤなら大丈夫じゃないかな?」
「ほら、急がないと。というよりまずはお化粧ね。大丈夫、あたしたちがバッチリ可愛くしてあげるから!」
良く分からないまま無理やり化粧をさせられて、そのまま店を出るとコンテスト会場に連れていかれた。
わたし、やるなんて一言も言ってないのに。本当に強引。
コンテスト会場は野外の広場だった。
そこに即席らしい会場が作られて、なんと見渡す限りの観客が群れをなしているのが見えた。
その光景に圧倒されている間にも、皆が勝手にわたしを関係者入口へと連れて行った。
係の人に出場者と告げると、奥の仮設小屋に通された。
「アヤー! 頑張んなさいよー!」
「応援してるからー!」
恥ずかしかった。
周囲からの視線が痛かった。それに履きなれないヒールの靴が早速痛くて、涙が出てきた。
仮設小屋には、今回の参加者らしい女性が20人ほど、先に来て座っていた。
自分より綺麗な人や、オーラを放つ人、どこかで見たことのあるような人もいる。
ひどく場違いなところに来てしまったという思いが湧き上がってくる。
「それでは今回のオーディションコンテストを開始します。これから1人ずつ、ステージで1曲歌っていただきます。それをもとに審査員と観客の皆さんが一番と判断された方に、来たる戴冠式のセレモニーにて歌っていただきます。戴冠式には各国の代表や、各界の著名人がいらっしゃいますので、それにふさわしいお方を選ばせていただきます」
司会の人(後で知った話だと、それがジーンという軍の偉い人らしい)が淡々と告げるが、わたしの頭の中は色々とパニック寸前だった。
各国の代表って何? 王様ってこと?
各界の著名人って何? わけがわからない。
けどそれに動揺した人間はわたし以外いなかった。
皆が当然のようにそれを受け止めている。
ますます自分は場違いな人間なんだ認識した。
そしてオーディションが始まると、その思いはどんどんと強くなった。
『さぁー始まりました! オムカ王国、スター発掘オーディションコンテスト!! 司会はこのクロエがさせていただきます! 隊長殿ー! 今日は審査頑張りましょうねー? えぅ! さっさと始めろって酷い……まぁいいです。さぁでは早速行きましょう!』
歌声が聞こえてくる。
みんな圧倒的に上手い。
それはそうだ。
それを本業にしている人もいる。
わたしより若い人もいる。
昔、どこかで聞いたことあるような歌声もあった。
『はい、これで半分が終わりましたー。もう半分はこの後、10分の休憩の後に行いますので、今のうちにお手洗いへどうぞ!』
逃げよう。
今のうちだ。
こんなところに何で自分がいるんだろう。
ちょっとおだてられて参加した自分が恥ずかしい。
いや、恥ずかしい思いなんてない。
馬鹿だ。
世の中を知らない身の程知らずだ。
だから今すぐ逃げよう。
きっと皆も分かってくれる。
そしていつもの暮らしに戻ろう。
今思えば、あの退廃と安穏に満ちた生活も悪くなかったじゃないか。
だから――
「あれ? どうしたの?」
少女がいた。
いつもの様子と違うのは、少し着飾った格好をしているから。その格好がどこか小ぎれいでピシッとした印象を思わせる制服のように見えた。
もしかしてこの子、王宮に勤めている人なのかな?
そんなどうでもいい感想を抱いた。
「……帰るの」
「え?」
「わたしはもう歌わないから」
「なんで? もったいない」
「あんな連中に勝てるわけないじゃない。わたしでも知ってる本業の歌手とかもいるのよ!」
「アヤは」
「え」
「勝ちたいの?」
「それはー―」
わたしは勝ちたいのか。
店のママや同僚たちはそれを願っていた。
けど肝心のわたしは?
決まってる。
どうでもいい。
だって、もともと出たくもないコンテストなのだから。
わたしはただ、いつも歌っていられればそれだけでいい。
そんな人間だったのだから。
「分からない」
「そっか……」
少女は黙ってしまった。
なんで困った顔をするんだろう。
なんで自分にこんなに構うのだろう。
「昔、そういう活動している人が言ったんだ」
少女が少し遠い目をして語りだす。
「歌は命の力とか本気で言ってる馬鹿にね。歌は争いとか政治に使われるものじゃない。勝負に使われるものでもない。歌は自由だ。だから楽しんだ者勝ちだって。それって結局勝負に使われてんじゃんって突っ込んだら、そんなことどうでもいい、だって。馬鹿だよなぁ」
確かに馬鹿だ。けどそれはある意味本質をとらえているのかもしれない。
わたしは歌を何かのために歌ったことはない。
ただ自分のためだけ。
自分を慰めるためだけ。
「まぁ、だから何を言いたいのか分からなくなってきたけどさ……その、いいんじゃないかな。勝ちとか負けとか。そんなの関係なく、好きなように楽しめば。歌は自由なんだから」
それでいいのか。
だってここは偉い人の前で歌う人を決める場所。
それなのに自由だとか。
「いいんだよ、そういうのは。とにかく楽しんだ者勝ち。何事もやってみなくちゃ分からない。死ぬときは前のめりってやつだ」
「ふっ……なにそれ」
苦笑。
意味は分からない。
けど、どこか滑稽なその言葉は、わたしの心に突き刺さった。
「やっと笑った」
「え」
「いつも眉間にしわ寄せて。でも歌う時はすごく優しく笑ってた。そっちの方がいいと思う」
「……そう」
なんでこんなに恥ずかしいんだろう。
この子に言われると、どこか心がむずかゆい。
「ま、いきなり自由にしろって言われても難しいからさ。アヤを応援してる人に歌を届けてあげなよ」
応援?
そんな人いない。
わたしを応援するなんて、そんな奇特な人。
「少なくとも俺は応援してる。だから、俺に聞かせてくれないか?」
「それは――」
少し不意を突かれた感じだった。
この子は、わたしを応援してくれていたのか。
これが応援、だったのか。
だとしたら、あれは、あの人たちは――
店のママ。不器用だけど、わたしにドレスをくれて応援してくれた。
店の皆。煩わしいと思ったけど、それは本気でわたしを応援してくれた証。
そして名も知らぬ彼女。
家族がいなくなって、住む家もなくなって、どこへも行けないでいた自分。
それでも、独りじゃなかった。
皆が一緒にいてくれた。
不器用な人も、騒がしい人も、優しい人も。
自分が見ようとしなかっただけ。
耳をふさいで、目をふさいで、世の中から隔絶してただただ自分の殻に籠っていた卑怯者。
幸せなんてないと決めつけてしまった愚か者。
そんなわたしなのに、こうして応援してくれる人がいるなら――
「……やってみる」
「ああ、応援してる」
その言葉が、何よりも嬉しい。
体がポカポカとして、なんだか体の奥底から湧きだす思いを抑えるのに苦労する。
もともと恥なんてない。
もとからわたしには何もなかったんだ。
だから自分の恥はみじんもない。
あるのは、皆の思い。
そこから逃げる、それだけは恥だ。
わたしのじゃない、皆の恥になる。
それは嫌だ。
応援してくれた皆が、わたしなんかのために嫌な思いをするのは、それだけは嫌だった。
だから歌ってやる。
楽しいとかよくわからない。
幸せとかよくわからない。
けど歌ってやる。
自分のためじゃない。
誰かのためじゃない。
ただわたしを知って応援してくれた彼女たちのために。
『それでは後半行ってみましょう! エントリーナンバー12番、アヤ・クレインさんです!』
呼ばれた。
もう何も考えない。
気後れも何もない。
ただ歌う。
もう抑えきれない。
爆発するような衝動。
何も考えず、込み上げる感情をそのまま旋律に乗せて言葉を放つ。
わたしはここにいる。
あなたたちもここにいる。
ならばあとはもう交わるだけだ。
この一瞬、この刹那。
そんな時間でも人は変わる。
それを気づかせてくれた。
今度はわたしの番だ。
わたしがあなたたちに気づかせる。
たった1つの言葉で、何かが変わることがある。
だから――
わたしを見ろ。
わたしを聞け。
わたしを――識れ。
//////////////////////////////////////
2章完結、間近です。本当に。あともうちょっとだけ続きます。
ここまで読んでいただき、何度もお礼を申し上げさせていただきます。
いきなりの新キャラで長丁場のシンデレラストーリーですが、重要な鍵をとなる人物なので、追って読んでいただければと思います。
また、いいねやお気に入りをいただけると励みになります。軽い気持ちでもいただけると嬉しく思いますので、どうぞよろしくお願いします。
ほぼ中止といってもいいのかもしれない。
戴冠式の主役たる女王様が行方不明になったと王都中で噂になっていたことが理由だろう。
正直ホッとした。
出たところで恥をさらすだけだろうから。
けどよく考えたらおかしい。
だって、わたしには恥になるようなことなどないのだから。恥と思うのは、何かしらに自信を持っている人か、プライドを少しでも持っている人なのに。わたしにはそのどちらもないのだから、恥も何もないのだ。
わたしの関心ごとは1つ。
あの少女のことだ。
あれから1か月もして、彼女は戻ってきた。
無事を喜ぶまでもなく、彼女は辛そうだった。
『ん、ちょっと色々あってね』
そう言った時の彼女は苦しそうだった。
ただわたしの歌を聞いているときは、穏やかな笑顔でいてくれたから、少しでもわたしの歌が力になれたのは嬉しかった。
そして女王様の失踪が噂になった時は、見ていられない状態だった。
何が彼女をそうさせているのか、まったく分からない。
何か思い詰めたように暗い表情を浮かべるばかりだ。
『誰かと喧嘩した時、どうすればいいと思う?』
聞かれて、答えられなかった。
わたしも誰かと喧嘩なんてしたことがなかったから。
それほど仲の良い友達なんていなかったから。
けど今にも消えてしまいそうなほど、幽霊のような彼女の姿を見ると、何もできないなんて言えなかった。
ただわたしには上手く言える自信はなかった。
だから歌った。
彼女のためを思って、力の限り歌った。
わたしには何もできない。
彼女のことを何も知らない。
だから下手な励ましなんてできない。
わたしは歌うだけ。
彼女を思い、元気づけるために、ただただ歌う。
『ありがとう。なんだか、ちょっと力が出たかも』
そう言って力なく笑った彼女だったけど、その瞳には少し生気が戻ったような気がした。
そして、何かをやろうと決意した人間の表情をしていた。
それからまた平凡な毎日に戻った。
けどわたしの周りはそうではなかったようだ。
ドスガ王国との戦争。
それにより事態は急転直下を迎えた。
そしてそれはわたしの人生にも大きな影響を及ぼした。
「ね、ね、アヤ? やっぱりコンテストやるって」
コンテストが再開されるという話が出たのは、女王様の無事が確認され、予定通りに戴冠式が開催されると王都中に広まった次の日だった。
なんでもドスガ王国に拉致された女王様は、この国の軍師ジャンヌ・ダルクという、うちの店でも時たま話題にあがる美しい少女に助け出されたという。
美しい少女と聞いて鼻白む思いだった。
わたしの知っているあの少女の方が、万倍も美しく可憐で愛おしい存在なのだから。
とはいえ余計なことをしてくれた。まだ幼い女王様の無事を喜ばないわけではないけど、コンテストが復活したのは正直迷惑だ。なくなってホッとしてたのに。
「出るのよね? もちろん優勝よ!」
「いやーよかったよかった。これであたしのメンツも保たれるってもんよ」
周囲からの期待が辛い。
なんでわたしがこんな思いをしなくちゃならないの。
わたしはただ、歌えていればいい。誰かと競うためじゃない。そんな窮屈な歌は嫌だった。
だからコンテストを明後日に控えた日のこと。
喉の調子が悪いということで出場を辞退しようと決めた。
その夜だ。
「今日は、歌わないんだね」
少女がいた。
初めて会った時と同じような、純然たる笑顔で。
どこか憑き物が落ちたような様子に、きっと抱えていた問題が解決したんだろうと安心した。
「久しぶり。店の方に顔を出したけどいなかったから、辞めたのかと思ったよ」
辞められるわけ、ない。
ここはわたしの唯一の居場所。ここから出て、どうやって生きていけばいいのか分からない。
「君こそ、しばらくぶり」
「うんちょっと、ね。色々あった。けどそれもちゃんと解決して、こうして戻ってこれたんだ」
それは良かった。
ちょっと前の彼女は、あまり見ていられないようなありさまだったから。
「お店の人から聞いたよ。明後日のコンテストに出るんだって?」
言われ、ギクリとした。
ママが喋ったのだろう。
なんでか分からない。
けど彼女には知られてほしくなかった。
「出ないわ」
「え、どうして?」
「興味ないのよ。そもそも参加もママが勝手に応募しただけだし」
「うわー、妹が勝手に応募したパターンって本当にあんのかよ……」
「え? 何か言った?」
「いや、なにも」
小声だったためよく聞こえなかった。
けどどこかバツの悪そうな表情の少女が可愛らしかった。
ところで彼女は一体何しに来たんだろう。
わたしはこの子との対話を望んでいたのだから嬉しいのだけど。
「でも、もったいないな。アヤの歌声を、みんなが聞けないなんて」
「おべっか使っても駄目よ。てゆうかどこでそういうこと覚えて来るのよ」
「おべっかじゃないよ。これは本音。本当にそう思ってるからそう言っただけだよ」
「君も大人になれば分かるわ。本音だけじゃ生きていけないってこと」
そう言うと、彼女は少し悲しそうな顔をした。
そんな風に責めるつもりはないのに、そんな顔をさせたことに罪悪感を抱く。
「……少し、別の話になるんだけど」
少女は視線を外して、何かを思い出すようにして語り始めた。
「俺、ちょっと大きな失敗しちゃってさ。自分だけで抱え込んで、誰ともちゃんと話し合えなかったからで。それで色んな人に迷惑をかけた。色んな人を傷つけた。正直、何もかもがわからなくなって、消え去りたいと思ったこともあったよ」
それはわたしに語るというより、罪を告白する懺悔のような祈りに似た独白。
彼女が何をしたのかは分からない。
何を失敗したのかも分からない。
それでも何か大切なことを伝えようとしている気がする。
それだけは彼女の雰囲気から伝わってきた。
「だからそういう人を見ると気になるんだよ。俺みたいな失敗、してほしくないから」
「…………余計なお世話よ」
「そうかもしれない。でも、歌ってる時のアヤは、とても楽しそうだから。その楽しいことで後悔してほしくないし」
楽しい。
そうなのだろうか。
わたしは歌うことが楽しいなんて思ったのだろうか。
「……考えておくわ」
考えておく。
そんなことを言ったけど、心のどこかでは出てもいいかなという想いが芽生えた。
そしてコンテスト当日。
店のママに呼び出された。
どうせコンテストについて絶対勝てだの意味のないことを言われるのだろう。
そう思ったけど違った。
「着ていきな」
意味が分からなかった。
そこにあったのは真っ赤なドレスだったから。
「あんた、どうせ晴れ着なんて持ってないだろ。だからあたしのお古をやるよ」
やっぱり意味が分からなかった。
なんでそうなるのか。
「ふん、これでもあたしはあんたたちの雇い主だよ。あんたらがちゃんと頑張ってるか、怠けてないか監督する義務がある。そして何より、あんたらが本当に幸せになれるかどうかを見極める義務がね」
今さら何を言ってるのだろう。
わたしに幸せ?
そんなものあるわけがない。
「あたしが陰でなんて言われてるか知ってるさ。けどね。そういう義務があるから言ってんだ。あんたは歌が好きなんだろ。それでああやっていつも歌ってる。でもあんたは奥手で不器用な困ったちゃんだからね。こうやって表舞台に引っ張り出さないと何も自分からしないだろうからしてやったのさ」
よくわからない。
わたしは歌が好きなのか。
一昨日、あの少女にも楽しそうと言われた。
それも分からない。
それ以前に、この人は自分のためにわたしをコンテストに出そうとしたのではないか。
「その目は疑ってる目だね。いいさ。さんざんこき使ってきた側だ。けど、一度やってみな。それで駄目だったらまたここに戻って来りゃいい。ここはあんたの家なんだから」
そんなことを思ったことは一度もない。
けど、なんだかママの表情はいつもと違って見えた。
「ま、昔のもんだからね。ちょっときついかもしれないけど、何もないよりマシだろ。ほら、さっさと行くんだよ! もうすぐ始まるんだろ!」
追い出されるようにドレスを持って部屋を出た。
そこには店の皆がいた。
「大丈夫だった、アヤ!?」
「うわ、ってかそのドレスなに!? もしかしてあの婆さんの!? うわー、趣味悪……あ、いや。アヤなら大丈夫じゃないかな?」
「ほら、急がないと。というよりまずはお化粧ね。大丈夫、あたしたちがバッチリ可愛くしてあげるから!」
良く分からないまま無理やり化粧をさせられて、そのまま店を出るとコンテスト会場に連れていかれた。
わたし、やるなんて一言も言ってないのに。本当に強引。
コンテスト会場は野外の広場だった。
そこに即席らしい会場が作られて、なんと見渡す限りの観客が群れをなしているのが見えた。
その光景に圧倒されている間にも、皆が勝手にわたしを関係者入口へと連れて行った。
係の人に出場者と告げると、奥の仮設小屋に通された。
「アヤー! 頑張んなさいよー!」
「応援してるからー!」
恥ずかしかった。
周囲からの視線が痛かった。それに履きなれないヒールの靴が早速痛くて、涙が出てきた。
仮設小屋には、今回の参加者らしい女性が20人ほど、先に来て座っていた。
自分より綺麗な人や、オーラを放つ人、どこかで見たことのあるような人もいる。
ひどく場違いなところに来てしまったという思いが湧き上がってくる。
「それでは今回のオーディションコンテストを開始します。これから1人ずつ、ステージで1曲歌っていただきます。それをもとに審査員と観客の皆さんが一番と判断された方に、来たる戴冠式のセレモニーにて歌っていただきます。戴冠式には各国の代表や、各界の著名人がいらっしゃいますので、それにふさわしいお方を選ばせていただきます」
司会の人(後で知った話だと、それがジーンという軍の偉い人らしい)が淡々と告げるが、わたしの頭の中は色々とパニック寸前だった。
各国の代表って何? 王様ってこと?
各界の著名人って何? わけがわからない。
けどそれに動揺した人間はわたし以外いなかった。
皆が当然のようにそれを受け止めている。
ますます自分は場違いな人間なんだ認識した。
そしてオーディションが始まると、その思いはどんどんと強くなった。
『さぁー始まりました! オムカ王国、スター発掘オーディションコンテスト!! 司会はこのクロエがさせていただきます! 隊長殿ー! 今日は審査頑張りましょうねー? えぅ! さっさと始めろって酷い……まぁいいです。さぁでは早速行きましょう!』
歌声が聞こえてくる。
みんな圧倒的に上手い。
それはそうだ。
それを本業にしている人もいる。
わたしより若い人もいる。
昔、どこかで聞いたことあるような歌声もあった。
『はい、これで半分が終わりましたー。もう半分はこの後、10分の休憩の後に行いますので、今のうちにお手洗いへどうぞ!』
逃げよう。
今のうちだ。
こんなところに何で自分がいるんだろう。
ちょっとおだてられて参加した自分が恥ずかしい。
いや、恥ずかしい思いなんてない。
馬鹿だ。
世の中を知らない身の程知らずだ。
だから今すぐ逃げよう。
きっと皆も分かってくれる。
そしていつもの暮らしに戻ろう。
今思えば、あの退廃と安穏に満ちた生活も悪くなかったじゃないか。
だから――
「あれ? どうしたの?」
少女がいた。
いつもの様子と違うのは、少し着飾った格好をしているから。その格好がどこか小ぎれいでピシッとした印象を思わせる制服のように見えた。
もしかしてこの子、王宮に勤めている人なのかな?
そんなどうでもいい感想を抱いた。
「……帰るの」
「え?」
「わたしはもう歌わないから」
「なんで? もったいない」
「あんな連中に勝てるわけないじゃない。わたしでも知ってる本業の歌手とかもいるのよ!」
「アヤは」
「え」
「勝ちたいの?」
「それはー―」
わたしは勝ちたいのか。
店のママや同僚たちはそれを願っていた。
けど肝心のわたしは?
決まってる。
どうでもいい。
だって、もともと出たくもないコンテストなのだから。
わたしはただ、いつも歌っていられればそれだけでいい。
そんな人間だったのだから。
「分からない」
「そっか……」
少女は黙ってしまった。
なんで困った顔をするんだろう。
なんで自分にこんなに構うのだろう。
「昔、そういう活動している人が言ったんだ」
少女が少し遠い目をして語りだす。
「歌は命の力とか本気で言ってる馬鹿にね。歌は争いとか政治に使われるものじゃない。勝負に使われるものでもない。歌は自由だ。だから楽しんだ者勝ちだって。それって結局勝負に使われてんじゃんって突っ込んだら、そんなことどうでもいい、だって。馬鹿だよなぁ」
確かに馬鹿だ。けどそれはある意味本質をとらえているのかもしれない。
わたしは歌を何かのために歌ったことはない。
ただ自分のためだけ。
自分を慰めるためだけ。
「まぁ、だから何を言いたいのか分からなくなってきたけどさ……その、いいんじゃないかな。勝ちとか負けとか。そんなの関係なく、好きなように楽しめば。歌は自由なんだから」
それでいいのか。
だってここは偉い人の前で歌う人を決める場所。
それなのに自由だとか。
「いいんだよ、そういうのは。とにかく楽しんだ者勝ち。何事もやってみなくちゃ分からない。死ぬときは前のめりってやつだ」
「ふっ……なにそれ」
苦笑。
意味は分からない。
けど、どこか滑稽なその言葉は、わたしの心に突き刺さった。
「やっと笑った」
「え」
「いつも眉間にしわ寄せて。でも歌う時はすごく優しく笑ってた。そっちの方がいいと思う」
「……そう」
なんでこんなに恥ずかしいんだろう。
この子に言われると、どこか心がむずかゆい。
「ま、いきなり自由にしろって言われても難しいからさ。アヤを応援してる人に歌を届けてあげなよ」
応援?
そんな人いない。
わたしを応援するなんて、そんな奇特な人。
「少なくとも俺は応援してる。だから、俺に聞かせてくれないか?」
「それは――」
少し不意を突かれた感じだった。
この子は、わたしを応援してくれていたのか。
これが応援、だったのか。
だとしたら、あれは、あの人たちは――
店のママ。不器用だけど、わたしにドレスをくれて応援してくれた。
店の皆。煩わしいと思ったけど、それは本気でわたしを応援してくれた証。
そして名も知らぬ彼女。
家族がいなくなって、住む家もなくなって、どこへも行けないでいた自分。
それでも、独りじゃなかった。
皆が一緒にいてくれた。
不器用な人も、騒がしい人も、優しい人も。
自分が見ようとしなかっただけ。
耳をふさいで、目をふさいで、世の中から隔絶してただただ自分の殻に籠っていた卑怯者。
幸せなんてないと決めつけてしまった愚か者。
そんなわたしなのに、こうして応援してくれる人がいるなら――
「……やってみる」
「ああ、応援してる」
その言葉が、何よりも嬉しい。
体がポカポカとして、なんだか体の奥底から湧きだす思いを抑えるのに苦労する。
もともと恥なんてない。
もとからわたしには何もなかったんだ。
だから自分の恥はみじんもない。
あるのは、皆の思い。
そこから逃げる、それだけは恥だ。
わたしのじゃない、皆の恥になる。
それは嫌だ。
応援してくれた皆が、わたしなんかのために嫌な思いをするのは、それだけは嫌だった。
だから歌ってやる。
楽しいとかよくわからない。
幸せとかよくわからない。
けど歌ってやる。
自分のためじゃない。
誰かのためじゃない。
ただわたしを知って応援してくれた彼女たちのために。
『それでは後半行ってみましょう! エントリーナンバー12番、アヤ・クレインさんです!』
呼ばれた。
もう何も考えない。
気後れも何もない。
ただ歌う。
もう抑えきれない。
爆発するような衝動。
何も考えず、込み上げる感情をそのまま旋律に乗せて言葉を放つ。
わたしはここにいる。
あなたたちもここにいる。
ならばあとはもう交わるだけだ。
この一瞬、この刹那。
そんな時間でも人は変わる。
それを気づかせてくれた。
今度はわたしの番だ。
わたしがあなたたちに気づかせる。
たった1つの言葉で、何かが変わることがある。
だから――
わたしを見ろ。
わたしを聞け。
わたしを――識れ。
//////////////////////////////////////
2章完結、間近です。本当に。あともうちょっとだけ続きます。
ここまで読んでいただき、何度もお礼を申し上げさせていただきます。
いきなりの新キャラで長丁場のシンデレラストーリーですが、重要な鍵をとなる人物なので、追って読んでいただければと思います。
また、いいねやお気に入りをいただけると励みになります。軽い気持ちでもいただけると嬉しく思いますので、どうぞよろしくお願いします。
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