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第4章 ジャンヌの西進
閑話10 立花里奈(オムカ王国軍師相談役)
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明彦くんが出発して4日が経った。
その間に次々と届けられた戦勝の報告に、村中が沸き上がっている。
ついさっき入った報告では、あと数時間で帰還するということらしく、今は村を挙げて明彦くんたちの帰還を祝おうとてんてこ舞いの様子だ。
その様子を遠目に見ていると、足元から抗議の声が聞こえた。
「ねーねー、お姉ちゃん。はやく続き続き!」
5歳くらいの女の子が、足にしがみつくようにして話の続きをせがむ。
私は今、子供たちを相手に童話を聞かせている最中だった。
正直、童話なんて中盤がうろ覚えだから途中でかなり脚色したような気がするけど、子供たちが続きを急かすようにのめり込んでいるのを見ると、こういうのも悪くないと思う。
この村には当然というか娯楽が少なく、もとい教育すらもまともに受けられない子供がほとんどだ。
それを不憫に思い、せめてものと思って始めた会だったけど、いつの間にか村の子供が総出で話を聞きに来てくれている。
屋根もない屋外に10歳以下の子供たちが30人くらいが車座になって熱心に話を聞く様は、青空教室のようでなんだか心も体も解放された気分だ。
教師。その選択肢は私の中にはなかったけど、それもまたありなのではと思ってしまう。
「あ、ごめんね。うん。えっと、鬼を対峙した桃太郎は、宝物をたくさん持って帰って、お爺さんお婆さんと3匹の家来と幸せにくらしましたとさ。めでたしめでたし」
かなり内容を脚色した桃太郎を語り終わると、子供たちが口々に質問を浴びせてきた。
「ねーねー、めでたしめでたしって何?」
「え? あー、それはね……」
「そのモモタローっての、強いんだな! 鬼って侵略者のことだろ! つまり帝国の奴らを倒しちゃえるんだ!」
「えっとー、その、そういうものとは違うかなー……」
「オレ、早く大きくなって、帝国の奴らを倒す手伝いするんだ!」
「そうだそうだ! あのジャンヌ・ダルクって人、俺たちと同じくらいなのに戦ってるんだろ!」
「ねぇねぇ、お姉ちゃん。ジャンヌ・ダルクのお話してー?」
「えぇ……」
とはいったものの、実際にいたジャンヌ・ダルクも、今の明彦くんのジャンヌ・ダルクの話もあまり知らない。
というかここまで人気だったんだ、明彦くん。
そんな風に思ってしまう。
昨日だって、留守居の兵士の人たちがはしゃいでいた。
「いやー、凄い! 連戦連勝じゃないか!」
「これがオムカの軍師ジャンヌ・ダルクの力なのか……」
「おぅ、その通りだ! うちの隊長が旗を振るとな! 勇気千倍! どんな敵にも勝てるっつーもんよ!」
「くそ、いいよな。お前らは。彼女とずっと戦ってきたんだろ?」
「うちのキシダ将軍も悪くはないんだけどなぁ。なんつーか……覇気がない? っと、これ言うなよ!?」
「しかも見た目がな。完璧だよ。可愛いよなぁ」
「げっ、お前ロリコンかよ。まぁ……あと10年後に期待だな」
「む! いけません、隊長殿は私たちの隊長殿です! しかしそんな貴方たちにもチャンスがあります! そう、ファンクラブに入りましょう。今なら年に5千コルで隊長殿の情報が満載の冊子をプレゼント!」
「買う!」「俺もだ!」「もちろん毎月購読で!」
それを見て苦笑するしかなかった。
けれどどこかで嬉しい思いもある。
あの明彦くんが、ここまで人に求められているようになるなんて。
それに対して自分は……。
戦場が近くにありながら、戦場に立つことがないこの状況。
それがどこか不安定な気分にさせる。
別段、あんな怖いところに行きたいとは思わない。
けど、何かが足りない。
そう心の奥底が訴えかけてくる。
私を狂わせたあの刀。なくしてしまった。
それからあの状態になることはなくなった。
だから私はあの刀の呪縛から解き放たれたんだ。
そう思った。
けど違った。
今も心の中に、スイッチのようなものがあって、それをオンオフすることであの刀を抜いた時と同じ効果が得られると知った。
つまり刀というのはただの装置で、その根本的なシステムは私の体の中にインストールされているということだろう。
幸いにしてオムカ王国に来てから今まで、そのスイッチを切り替えるタイミングにはまだなっていない。
けどいつそれを必要とする時が来るか分かったものではないのだ。
怖い。
明彦くんの前でまたああなるのが怖い。
けど、それはおかしいと思う。
じゃあ何故ここについてきたのか。
争いがあることを知りながらついてきたのは何故か。
明彦くんは王都で待っているよう言ったのを、無理を言ってここまで来たのは誰だ。
そう、私は望んでいたのかもしれない。
再びあの状態になることを。
明彦くんを守るのを言い訳に――合法的に人を殺すことに。
なんて最低な人間だろう。
この思いにきっと明彦くんは気づいていない。
もし気づいていたら、こんな異常者の私なんかを傍に置くわけがない。
こんなにも皆に慕われている明彦くんの横にいていいわけがない。
――何より、そんな人間が、こんな子供たちに、接していいわけが、ない。
「ねー、お姉ちゃん大丈夫?」
おかっぱ頭の女の子が聞いてくる。
その姿が、出発前に出会ったあの少女――リンとダブった。
彼女の経緯は明彦くんから聞いた。
そんな子供がいるなんて、元の世界にいた時には思いもよらなかった。
あくまでもこんな騒乱の時代でも、たくましくまっすぐ生きようとする子供たち。
そんな子たちに、私が何か教えていいのかと思う。
それでもこの子らの瞳は裏切れない。
確たる信念もなく、夢もなく、その場その場の欲望に負ける殺人鬼。
弱いのだ、私は。
「うん、大丈夫。ごめんね」
なんで謝ったのか理解できなかったのだろう。
少女は首を傾げたものの、すぐに笑みを浮かべてまたジャンヌ・ダルクの話をせがむのだ。
「えっと……困ったなぁ」
そう頭をかいていると、別の人間の声がした。
「あ、ここにいたんですね」
振り返ると、1人の少女がいた。
顔にそばかすのある青髪の高校生くらいの女の子。
あぁ、えっと、明彦くんの部下の……確か……。
「あ、マールだ!」
「逃げろー、またセッカンされるぞー!」
男の子を中心に子供たちが現れた少女に対し、きゃーきゃーと騒いで走り回る。
「もう! そんなこと言うんじゃないの! それにあれは別に折檻じゃ……その、ない、かも?」
自信なさげに呟く彼女が可哀そうに思える。
あれはこの村に来たばかりの時。
厳しい山越えに音を上げていた兵が、幸せそうに暮らす子供たちに対して怒鳴った場面があった。これまでの不平と不満が暴発したのだろう。
それに対し、いの一番に立ったのが彼女だった。
『子供を不安にさせるな! あなたのような人は折檻です!』
と言って、剣の鞘でその兵を追い回したのだ。
それを夜叉のごとく感じた少年少女は、彼女を見ると恐ろしそうに、時に楽しそうに逃げ回る。
子供たちのために怒ったのに、子供たちに怖がられる。
なんとも複雑な心境なんだろうなと思う。
そんな私の視線に気づいたのか、彼女はハッとした様子で一つ咳払い。
「こ、こほん。えっと、まだちゃんとお話しできてませんでしたので、改めてご挨拶しに来ました。私はマール、ジャンヌ隊の部隊長を務めてます。よろしくお願いします、リナさん」
そうだ。そんな名前だった。
本当、人の名前を覚えるのが苦手だ。
「よ、よろしく……マール、さん」
うぅ、そういえばあまり人づきあいが得意な方ではなかった。
なんていったって明彦くんに話しかけるまで1年かかったのだ。だからこうもあけすけに近寄られても困る。
けど、明彦くんの部下なら邪険に扱うわけにはいかない。
「えっと、ど、どうしまし、た?」
「あはは、そんな緊張しないでくださいよ。リナさんの方が年上じゃないですか」
「そ、それは……そう、かも、だけど……」
「あ、すみません。いきなり。でも、隊長とお知り合いというのですから、ちゃんと挨拶しておかないとって。それがこんな時期にずれこんじゃったのは申し訳ないですが。ちょっと色々と立て込んでまして」
そういえば彼女と他の人たちは、このところ外に出てばかり。
帰って来たとしても疲れ切って夜はすぐに眠ってしまっている。
きっと明彦くんの命令で動いているのだろうに、それを申し訳ないだなんて。
なんて真面目な子なんだろう。内心微笑ましく思う。
それで少し緊張が溶けた。
「あ、その……こちらこそ」
「いいんですよ。私がしたかっただけですから」
マールが笑う。
裏表のないすがすがしい笑顔だと思った。
最近私が忘れていた笑顔。
明彦くんと出会って少し取り戻した笑顔。
なんだか懐かしい思いがする。
元の世界での友達に似ている気がした。
千恵子、元気かなぁ。
「子供、好きなんですか?」
元の世界の友人を思うと、簡単に言葉が出た。
「あはは……そうなんですけどね。どうも最初を失敗しちゃったみたいで。リナさんも子供が好きなんですね」
「いや、私は……」
子供が好きかと聞かれると首をかしげざるを得ない。
そんな心境は今までなかった。ここに来て芽生えた感覚なのか、あるいは心の奥底に眠っていたものなのかは分からない。
「まぁ、成り行きで」
「どういう成り行きですか……うーん、羨ましい……」
そう呟く彼女は、どこかもどかしくて、なんだったら明彦くんに話しかける前の自分に似ていて、どうも放っておけない気分になった。
だから少し呼吸を整えてから、思い切って聞いてみた。
「あの、もしよかったら一緒に子供たちに教えてみませんか?」
「え?」
「あの、私ここの文字とかあまり読めないから。子供たちに文字を教えるのができたら、彼らもきっと嬉しがると思うんです」
聞けば彼らのほとんどが字が読めないという。
それは驚きとして自分の中にあったし、同時にこんな戦乱の世の中じゃあ仕方ないという思いはある。
けど、こうしてつながりを持った彼らのために何かしたい。そう思うのは、きっと間違いなんかじゃないと思うから。
「その、もし……よかったら、ですけど」
「いえ! 是非! 自分にやらせてください!」
そう言って私の手を握りつぶさんばかりに、掴み、ぶんぶんと上下に振るマール。
よほどうれしかったのだろう。うっすらと涙すら浮かべている。
「リナさんって優しいですね」
「そうかな」
あれだけ人を殺しておいて、その評価には首をかしげるしかない。
けど彼女は本気でそう思ってくれているのだから、私は何も言わず黙って頷いた。
なんにせよ、彼女との時間は私にとっては久しぶりの同性の――そう、同性の友達との会話ができたみたいで、楽しく、嬉しく、心安らぐ時間となったのだ。
けど、その時間は長く続かなかった。
ふいにマールが私の顔を覗き込むと、
「あれ、リナさんの顔……どこかで見たような……」
しまった。
子供たちと付き合ううえでマフラーは邪魔で、顔から外してしまっていた。
慌ててマフラーを巻いて顔の半分を隠す。
「いえ、どこにでもある顔ですから」
「そう、ですか……」
何やらマールが疑いの目で見ている気がする。
マズった。なんとか疑いを解かなきゃ。
――いや、待って。
そこである考えに至り、愕然とする。
なんでそうしなければいけないの?
なぜここまで動揺しているの?
明彦くんには言ったはず。
正体がバレてもいい。それによる責めは甘んじて受け入れる、と。
それが今やどうだろう?
こうして慌てて顔を隠して、バレないかどうかを心配している。
私は今、確かに彼女――マールに嫌われることを恐れた。
どうしよう。
このまましらを切りとおすか、けどそれはこうして話しかけてくれた彼女に対して失礼じゃないか。
それでも明彦くんの部下ということは、私が殺してきた人と同僚だったはずの人。
それを打ち明ければ、きっと彼女は私を軽蔑する。いや、恨みに恨んで、きっと罵詈雑言を並べて私を罵倒するだろう。怒りに任せて剣を抜くかもしれない。
彼女たちには当然の権利だ。
けどそれが、今や怖い。
これまでどれだけ戦場に立っても怖いと思うのは一瞬だった。
刀を抜けば、すぐに愉快な気分になって怖さなんて忘れた。
その後だ。自分のしでかしたことに恐怖を覚えて震えるのは。
その時以上の恐怖を、今私は抱いている。
嫌だ。
彼女に嫌われるのは嫌だ。
ならどうする?
嫌われたくないなら、○せばいい。今のうちにマールを○してしまうのが一番だ。そうすればもうマールは私を嫌わない。でもそうしたら彼女の仲間がきっと私を嫌う。だったら彼らも○すしかない。けどそうなったらきっと明彦くんは私を嫌う。それはもう間違いようのない事実。そうなったら私は生きていけない。明彦くんに嫌われて、のうのうと生きていけるほど私は神経が太くない。なら明彦くんも○すしかない。そうすれば全部解決する。いや、違う。そうなったら明彦くんのいない世界になってしまう。そんな世界で私は生きていけない。なら、私自身も――
「ジャンヌ様が帰ったぞー!」
村中に響いたその大音声に、ハッと意識が覚醒する。
私は今、何を考えていた?
何をしようとしていた?
振り上げた手で、マールに何をしようとしていた?
「ジャンヌ様?」
マールが首をかしげながら苦笑する。
「もうすっかりみんなの――ビンゴの人たちも虜にしちゃったんですね、隊長は」
こちらに顔を向けたマールは、最前と同じ屈託のない笑みを浮かべていた。
慌てて腕を引っ込める。
冷汗が止まらない。
あのまま行けば、きっと私は取り返しのつかないことをしてしまっていた。スイッチを、オンにしてしまっていた。
もう自分の中の何が正解なのかよくわからない。
明彦くんと過ごすときの私。
子供たちと接する時の私。
マールと話す時の私。
人を殺して笑う私。
どれが本物で、どれが偽物なのか。
自分が自分を見失う感覚。
いや、違う。
少なくとも、最後のものは私じゃない。
あれは、私じゃないから。
きっと、今の衝動もきっと別のもの。
それを明彦くんが止めてくれたんだ。
ちょうど帰ってくることで、私が一線を超えないようにしてくれたんだ。
そう思うことにした。
「リナさん、どうしました? 行きましょう」
「え、ええ……」
そうだ。明彦くんが戻って来たんだ。
久しぶりに会う明彦くん。
無事に帰ってきたみたいだけど、大丈夫だろうか。
マールに押されるようにして広場へと向かう。
そこは人でごった返していた。
鎧をつけた大勢の兵隊さんたちが一か所に集まっている。
近づくと少し――いや、かなり臭った。
聞けば今日までの4日間。ほとんど体も洗わずにずっと森の中にいたという。
そうなれば鎧も汚れに任せたままで体臭もひどいものになるのは当然だろう。
さらにずっと野営しながら戦い続けたせいか、彼らの目は幽鬼のようになり、どこかぎらついているように見えて近づくのが若干怖かった。
「た、隊長! ダメですって!」
ふと、騒ぎが聞こえた。
声の主はウィットとかいう明彦くんの副官だ。
その方向へ足を向けると、明彦くんを中心に彼の部下たちが集まっていた。
けど様子がおかしい。
「ウィット、次の部隊を出すぞ。マール、センドに話を通してビンゴ兵も選抜させろ。ルック、火矢が必要になる。準備しとけ。クロエは? クロエはどこに行った!?」
明彦くんが矢継ぎ早に指示を出す。
けどどこかおかしい。目だけギラギラと輝いていて、それでいて頬が削げ落ち、いつもの柔らかい感じの雰囲気が消えていた。
そんな彼に近づくのが憚られ、辺りを見回す。
――いた。
「竜胆さん、どうしたの?」
「あ、里奈さん……いや、先輩が嫌に張り切っちゃって……。なんでもすぐに部隊を交代して出陣するって聞かないんです。先輩、もう何日も寝てないのに……ええ、本当にサバイバルでしたから」
同じくすっかり憔悴しきった様子の竜胆さんが困ったようにそう教えてくれた。
いや、違う。
ちらっと見たあの様子。
張り切る、というのとは少し違う。
どこか、死に急いでいるように思える。
これでも自分は戦場にいた時間はそれなりにあるのだ。
そして『ああいう』手合いは突っ走って味方を死なせるか、自分を死なせる。
それは駄目だ。
明彦くんがそうなるのは絶対駄目。
だから私は群がる群衆をかき分け、皆に取り押さえられている明彦くんの前まで行く。
すると明彦くんも私に気づいたようで、
「里奈? あぁ、もうちょっと待っててくれ。もうちょっとでビンゴを解放できる。そうすれば帝国を倒して一気に大陸統一。俺たちも元の世界に戻れるぞ」
比喩じゃなく、瞳が燃えている。そう感じた。
けどそれは太陽のような輝くものではなく、燃え尽きる直前の蝋燭の炎。
その姿を見て、私は何も言えなくなった。
こうまでして私たちをもとの世界に戻そうとする。
こんな小さな体で、無理して先頭を走ろうというのだ。
そんな明彦くんが、どこか苦しくて、それでいて健気で、儚(はかな)い。
だから一歩前へ。
そしてそのまま暴れる明彦くんに正面から抱き着いた。
泥と血と汗の混ざったむせかえるような臭い。
逆にそれがいい。これが今の明彦くんなのだから。
「里、奈……」
明彦くんが虚ろな声を絞り出す。
もう限界なんだよ。
焦らなくていいんだよ。
私はまだここにいるから。
あなたの近くにいるから。
まだ、手を染めていないから。
だから、彼を止めるため。
失いたくないから、思いを告げた。
「もういいの。明彦くん頑張ったんだから。少しくらい、休んだって……いいんだよ?」
「……里奈…………そう、か」
不意に抵抗がなくなった。
明彦くんの体から力が抜け、そしてすぐにすーすーと小さな寝息が聞こえてきた。
周囲が唖然とする中、私はそのぱさぱさの髪の毛をゆっくり撫でてあげた。
その寝顔は、年相応の可愛らしい妹のようにしか見えなかった。
その間に次々と届けられた戦勝の報告に、村中が沸き上がっている。
ついさっき入った報告では、あと数時間で帰還するということらしく、今は村を挙げて明彦くんたちの帰還を祝おうとてんてこ舞いの様子だ。
その様子を遠目に見ていると、足元から抗議の声が聞こえた。
「ねーねー、お姉ちゃん。はやく続き続き!」
5歳くらいの女の子が、足にしがみつくようにして話の続きをせがむ。
私は今、子供たちを相手に童話を聞かせている最中だった。
正直、童話なんて中盤がうろ覚えだから途中でかなり脚色したような気がするけど、子供たちが続きを急かすようにのめり込んでいるのを見ると、こういうのも悪くないと思う。
この村には当然というか娯楽が少なく、もとい教育すらもまともに受けられない子供がほとんどだ。
それを不憫に思い、せめてものと思って始めた会だったけど、いつの間にか村の子供が総出で話を聞きに来てくれている。
屋根もない屋外に10歳以下の子供たちが30人くらいが車座になって熱心に話を聞く様は、青空教室のようでなんだか心も体も解放された気分だ。
教師。その選択肢は私の中にはなかったけど、それもまたありなのではと思ってしまう。
「あ、ごめんね。うん。えっと、鬼を対峙した桃太郎は、宝物をたくさん持って帰って、お爺さんお婆さんと3匹の家来と幸せにくらしましたとさ。めでたしめでたし」
かなり内容を脚色した桃太郎を語り終わると、子供たちが口々に質問を浴びせてきた。
「ねーねー、めでたしめでたしって何?」
「え? あー、それはね……」
「そのモモタローっての、強いんだな! 鬼って侵略者のことだろ! つまり帝国の奴らを倒しちゃえるんだ!」
「えっとー、その、そういうものとは違うかなー……」
「オレ、早く大きくなって、帝国の奴らを倒す手伝いするんだ!」
「そうだそうだ! あのジャンヌ・ダルクって人、俺たちと同じくらいなのに戦ってるんだろ!」
「ねぇねぇ、お姉ちゃん。ジャンヌ・ダルクのお話してー?」
「えぇ……」
とはいったものの、実際にいたジャンヌ・ダルクも、今の明彦くんのジャンヌ・ダルクの話もあまり知らない。
というかここまで人気だったんだ、明彦くん。
そんな風に思ってしまう。
昨日だって、留守居の兵士の人たちがはしゃいでいた。
「いやー、凄い! 連戦連勝じゃないか!」
「これがオムカの軍師ジャンヌ・ダルクの力なのか……」
「おぅ、その通りだ! うちの隊長が旗を振るとな! 勇気千倍! どんな敵にも勝てるっつーもんよ!」
「くそ、いいよな。お前らは。彼女とずっと戦ってきたんだろ?」
「うちのキシダ将軍も悪くはないんだけどなぁ。なんつーか……覇気がない? っと、これ言うなよ!?」
「しかも見た目がな。完璧だよ。可愛いよなぁ」
「げっ、お前ロリコンかよ。まぁ……あと10年後に期待だな」
「む! いけません、隊長殿は私たちの隊長殿です! しかしそんな貴方たちにもチャンスがあります! そう、ファンクラブに入りましょう。今なら年に5千コルで隊長殿の情報が満載の冊子をプレゼント!」
「買う!」「俺もだ!」「もちろん毎月購読で!」
それを見て苦笑するしかなかった。
けれどどこかで嬉しい思いもある。
あの明彦くんが、ここまで人に求められているようになるなんて。
それに対して自分は……。
戦場が近くにありながら、戦場に立つことがないこの状況。
それがどこか不安定な気分にさせる。
別段、あんな怖いところに行きたいとは思わない。
けど、何かが足りない。
そう心の奥底が訴えかけてくる。
私を狂わせたあの刀。なくしてしまった。
それからあの状態になることはなくなった。
だから私はあの刀の呪縛から解き放たれたんだ。
そう思った。
けど違った。
今も心の中に、スイッチのようなものがあって、それをオンオフすることであの刀を抜いた時と同じ効果が得られると知った。
つまり刀というのはただの装置で、その根本的なシステムは私の体の中にインストールされているということだろう。
幸いにしてオムカ王国に来てから今まで、そのスイッチを切り替えるタイミングにはまだなっていない。
けどいつそれを必要とする時が来るか分かったものではないのだ。
怖い。
明彦くんの前でまたああなるのが怖い。
けど、それはおかしいと思う。
じゃあ何故ここについてきたのか。
争いがあることを知りながらついてきたのは何故か。
明彦くんは王都で待っているよう言ったのを、無理を言ってここまで来たのは誰だ。
そう、私は望んでいたのかもしれない。
再びあの状態になることを。
明彦くんを守るのを言い訳に――合法的に人を殺すことに。
なんて最低な人間だろう。
この思いにきっと明彦くんは気づいていない。
もし気づいていたら、こんな異常者の私なんかを傍に置くわけがない。
こんなにも皆に慕われている明彦くんの横にいていいわけがない。
――何より、そんな人間が、こんな子供たちに、接していいわけが、ない。
「ねー、お姉ちゃん大丈夫?」
おかっぱ頭の女の子が聞いてくる。
その姿が、出発前に出会ったあの少女――リンとダブった。
彼女の経緯は明彦くんから聞いた。
そんな子供がいるなんて、元の世界にいた時には思いもよらなかった。
あくまでもこんな騒乱の時代でも、たくましくまっすぐ生きようとする子供たち。
そんな子たちに、私が何か教えていいのかと思う。
それでもこの子らの瞳は裏切れない。
確たる信念もなく、夢もなく、その場その場の欲望に負ける殺人鬼。
弱いのだ、私は。
「うん、大丈夫。ごめんね」
なんで謝ったのか理解できなかったのだろう。
少女は首を傾げたものの、すぐに笑みを浮かべてまたジャンヌ・ダルクの話をせがむのだ。
「えっと……困ったなぁ」
そう頭をかいていると、別の人間の声がした。
「あ、ここにいたんですね」
振り返ると、1人の少女がいた。
顔にそばかすのある青髪の高校生くらいの女の子。
あぁ、えっと、明彦くんの部下の……確か……。
「あ、マールだ!」
「逃げろー、またセッカンされるぞー!」
男の子を中心に子供たちが現れた少女に対し、きゃーきゃーと騒いで走り回る。
「もう! そんなこと言うんじゃないの! それにあれは別に折檻じゃ……その、ない、かも?」
自信なさげに呟く彼女が可哀そうに思える。
あれはこの村に来たばかりの時。
厳しい山越えに音を上げていた兵が、幸せそうに暮らす子供たちに対して怒鳴った場面があった。これまでの不平と不満が暴発したのだろう。
それに対し、いの一番に立ったのが彼女だった。
『子供を不安にさせるな! あなたのような人は折檻です!』
と言って、剣の鞘でその兵を追い回したのだ。
それを夜叉のごとく感じた少年少女は、彼女を見ると恐ろしそうに、時に楽しそうに逃げ回る。
子供たちのために怒ったのに、子供たちに怖がられる。
なんとも複雑な心境なんだろうなと思う。
そんな私の視線に気づいたのか、彼女はハッとした様子で一つ咳払い。
「こ、こほん。えっと、まだちゃんとお話しできてませんでしたので、改めてご挨拶しに来ました。私はマール、ジャンヌ隊の部隊長を務めてます。よろしくお願いします、リナさん」
そうだ。そんな名前だった。
本当、人の名前を覚えるのが苦手だ。
「よ、よろしく……マール、さん」
うぅ、そういえばあまり人づきあいが得意な方ではなかった。
なんていったって明彦くんに話しかけるまで1年かかったのだ。だからこうもあけすけに近寄られても困る。
けど、明彦くんの部下なら邪険に扱うわけにはいかない。
「えっと、ど、どうしまし、た?」
「あはは、そんな緊張しないでくださいよ。リナさんの方が年上じゃないですか」
「そ、それは……そう、かも、だけど……」
「あ、すみません。いきなり。でも、隊長とお知り合いというのですから、ちゃんと挨拶しておかないとって。それがこんな時期にずれこんじゃったのは申し訳ないですが。ちょっと色々と立て込んでまして」
そういえば彼女と他の人たちは、このところ外に出てばかり。
帰って来たとしても疲れ切って夜はすぐに眠ってしまっている。
きっと明彦くんの命令で動いているのだろうに、それを申し訳ないだなんて。
なんて真面目な子なんだろう。内心微笑ましく思う。
それで少し緊張が溶けた。
「あ、その……こちらこそ」
「いいんですよ。私がしたかっただけですから」
マールが笑う。
裏表のないすがすがしい笑顔だと思った。
最近私が忘れていた笑顔。
明彦くんと出会って少し取り戻した笑顔。
なんだか懐かしい思いがする。
元の世界での友達に似ている気がした。
千恵子、元気かなぁ。
「子供、好きなんですか?」
元の世界の友人を思うと、簡単に言葉が出た。
「あはは……そうなんですけどね。どうも最初を失敗しちゃったみたいで。リナさんも子供が好きなんですね」
「いや、私は……」
子供が好きかと聞かれると首をかしげざるを得ない。
そんな心境は今までなかった。ここに来て芽生えた感覚なのか、あるいは心の奥底に眠っていたものなのかは分からない。
「まぁ、成り行きで」
「どういう成り行きですか……うーん、羨ましい……」
そう呟く彼女は、どこかもどかしくて、なんだったら明彦くんに話しかける前の自分に似ていて、どうも放っておけない気分になった。
だから少し呼吸を整えてから、思い切って聞いてみた。
「あの、もしよかったら一緒に子供たちに教えてみませんか?」
「え?」
「あの、私ここの文字とかあまり読めないから。子供たちに文字を教えるのができたら、彼らもきっと嬉しがると思うんです」
聞けば彼らのほとんどが字が読めないという。
それは驚きとして自分の中にあったし、同時にこんな戦乱の世の中じゃあ仕方ないという思いはある。
けど、こうしてつながりを持った彼らのために何かしたい。そう思うのは、きっと間違いなんかじゃないと思うから。
「その、もし……よかったら、ですけど」
「いえ! 是非! 自分にやらせてください!」
そう言って私の手を握りつぶさんばかりに、掴み、ぶんぶんと上下に振るマール。
よほどうれしかったのだろう。うっすらと涙すら浮かべている。
「リナさんって優しいですね」
「そうかな」
あれだけ人を殺しておいて、その評価には首をかしげるしかない。
けど彼女は本気でそう思ってくれているのだから、私は何も言わず黙って頷いた。
なんにせよ、彼女との時間は私にとっては久しぶりの同性の――そう、同性の友達との会話ができたみたいで、楽しく、嬉しく、心安らぐ時間となったのだ。
けど、その時間は長く続かなかった。
ふいにマールが私の顔を覗き込むと、
「あれ、リナさんの顔……どこかで見たような……」
しまった。
子供たちと付き合ううえでマフラーは邪魔で、顔から外してしまっていた。
慌ててマフラーを巻いて顔の半分を隠す。
「いえ、どこにでもある顔ですから」
「そう、ですか……」
何やらマールが疑いの目で見ている気がする。
マズった。なんとか疑いを解かなきゃ。
――いや、待って。
そこである考えに至り、愕然とする。
なんでそうしなければいけないの?
なぜここまで動揺しているの?
明彦くんには言ったはず。
正体がバレてもいい。それによる責めは甘んじて受け入れる、と。
それが今やどうだろう?
こうして慌てて顔を隠して、バレないかどうかを心配している。
私は今、確かに彼女――マールに嫌われることを恐れた。
どうしよう。
このまましらを切りとおすか、けどそれはこうして話しかけてくれた彼女に対して失礼じゃないか。
それでも明彦くんの部下ということは、私が殺してきた人と同僚だったはずの人。
それを打ち明ければ、きっと彼女は私を軽蔑する。いや、恨みに恨んで、きっと罵詈雑言を並べて私を罵倒するだろう。怒りに任せて剣を抜くかもしれない。
彼女たちには当然の権利だ。
けどそれが、今や怖い。
これまでどれだけ戦場に立っても怖いと思うのは一瞬だった。
刀を抜けば、すぐに愉快な気分になって怖さなんて忘れた。
その後だ。自分のしでかしたことに恐怖を覚えて震えるのは。
その時以上の恐怖を、今私は抱いている。
嫌だ。
彼女に嫌われるのは嫌だ。
ならどうする?
嫌われたくないなら、○せばいい。今のうちにマールを○してしまうのが一番だ。そうすればもうマールは私を嫌わない。でもそうしたら彼女の仲間がきっと私を嫌う。だったら彼らも○すしかない。けどそうなったらきっと明彦くんは私を嫌う。それはもう間違いようのない事実。そうなったら私は生きていけない。明彦くんに嫌われて、のうのうと生きていけるほど私は神経が太くない。なら明彦くんも○すしかない。そうすれば全部解決する。いや、違う。そうなったら明彦くんのいない世界になってしまう。そんな世界で私は生きていけない。なら、私自身も――
「ジャンヌ様が帰ったぞー!」
村中に響いたその大音声に、ハッと意識が覚醒する。
私は今、何を考えていた?
何をしようとしていた?
振り上げた手で、マールに何をしようとしていた?
「ジャンヌ様?」
マールが首をかしげながら苦笑する。
「もうすっかりみんなの――ビンゴの人たちも虜にしちゃったんですね、隊長は」
こちらに顔を向けたマールは、最前と同じ屈託のない笑みを浮かべていた。
慌てて腕を引っ込める。
冷汗が止まらない。
あのまま行けば、きっと私は取り返しのつかないことをしてしまっていた。スイッチを、オンにしてしまっていた。
もう自分の中の何が正解なのかよくわからない。
明彦くんと過ごすときの私。
子供たちと接する時の私。
マールと話す時の私。
人を殺して笑う私。
どれが本物で、どれが偽物なのか。
自分が自分を見失う感覚。
いや、違う。
少なくとも、最後のものは私じゃない。
あれは、私じゃないから。
きっと、今の衝動もきっと別のもの。
それを明彦くんが止めてくれたんだ。
ちょうど帰ってくることで、私が一線を超えないようにしてくれたんだ。
そう思うことにした。
「リナさん、どうしました? 行きましょう」
「え、ええ……」
そうだ。明彦くんが戻って来たんだ。
久しぶりに会う明彦くん。
無事に帰ってきたみたいだけど、大丈夫だろうか。
マールに押されるようにして広場へと向かう。
そこは人でごった返していた。
鎧をつけた大勢の兵隊さんたちが一か所に集まっている。
近づくと少し――いや、かなり臭った。
聞けば今日までの4日間。ほとんど体も洗わずにずっと森の中にいたという。
そうなれば鎧も汚れに任せたままで体臭もひどいものになるのは当然だろう。
さらにずっと野営しながら戦い続けたせいか、彼らの目は幽鬼のようになり、どこかぎらついているように見えて近づくのが若干怖かった。
「た、隊長! ダメですって!」
ふと、騒ぎが聞こえた。
声の主はウィットとかいう明彦くんの副官だ。
その方向へ足を向けると、明彦くんを中心に彼の部下たちが集まっていた。
けど様子がおかしい。
「ウィット、次の部隊を出すぞ。マール、センドに話を通してビンゴ兵も選抜させろ。ルック、火矢が必要になる。準備しとけ。クロエは? クロエはどこに行った!?」
明彦くんが矢継ぎ早に指示を出す。
けどどこかおかしい。目だけギラギラと輝いていて、それでいて頬が削げ落ち、いつもの柔らかい感じの雰囲気が消えていた。
そんな彼に近づくのが憚られ、辺りを見回す。
――いた。
「竜胆さん、どうしたの?」
「あ、里奈さん……いや、先輩が嫌に張り切っちゃって……。なんでもすぐに部隊を交代して出陣するって聞かないんです。先輩、もう何日も寝てないのに……ええ、本当にサバイバルでしたから」
同じくすっかり憔悴しきった様子の竜胆さんが困ったようにそう教えてくれた。
いや、違う。
ちらっと見たあの様子。
張り切る、というのとは少し違う。
どこか、死に急いでいるように思える。
これでも自分は戦場にいた時間はそれなりにあるのだ。
そして『ああいう』手合いは突っ走って味方を死なせるか、自分を死なせる。
それは駄目だ。
明彦くんがそうなるのは絶対駄目。
だから私は群がる群衆をかき分け、皆に取り押さえられている明彦くんの前まで行く。
すると明彦くんも私に気づいたようで、
「里奈? あぁ、もうちょっと待っててくれ。もうちょっとでビンゴを解放できる。そうすれば帝国を倒して一気に大陸統一。俺たちも元の世界に戻れるぞ」
比喩じゃなく、瞳が燃えている。そう感じた。
けどそれは太陽のような輝くものではなく、燃え尽きる直前の蝋燭の炎。
その姿を見て、私は何も言えなくなった。
こうまでして私たちをもとの世界に戻そうとする。
こんな小さな体で、無理して先頭を走ろうというのだ。
そんな明彦くんが、どこか苦しくて、それでいて健気で、儚(はかな)い。
だから一歩前へ。
そしてそのまま暴れる明彦くんに正面から抱き着いた。
泥と血と汗の混ざったむせかえるような臭い。
逆にそれがいい。これが今の明彦くんなのだから。
「里、奈……」
明彦くんが虚ろな声を絞り出す。
もう限界なんだよ。
焦らなくていいんだよ。
私はまだここにいるから。
あなたの近くにいるから。
まだ、手を染めていないから。
だから、彼を止めるため。
失いたくないから、思いを告げた。
「もういいの。明彦くん頑張ったんだから。少しくらい、休んだって……いいんだよ?」
「……里奈…………そう、か」
不意に抵抗がなくなった。
明彦くんの体から力が抜け、そしてすぐにすーすーと小さな寝息が聞こえてきた。
周囲が唖然とする中、私はそのぱさぱさの髪の毛をゆっくり撫でてあげた。
その寝顔は、年相応の可愛らしい妹のようにしか見えなかった。
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