本当の外れスキルのスロー生活物語

転定妙用

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苦境に陥る

殺戮者?正当防衛?➃

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 邸内、敷地も含めて、にいた救世軍の面々が目に見えないと思ったのとはかなり異なって、オズワルドの使用人、家臣達にし見えた。確かに彼の動きはとても速かった、彼がどうしてそんなことが可能なのか、と思えるほどだった。だから驚いた。しかし、目に見えないというではなかった。逆に、救世軍の連中の動きがひどく遅く、ぎごちないように見えた。その彼らを次々にオズワルドは、剣で斬り、拳で殴り飛ばし、脚で蹴り飛ばし、踏みつけ、当身を喰らわせて吹っ飛ばし、至近距離から、ほとんど目の前で火球や雷玉などの攻撃魔法を放って、全身焼けただれるなどさせた、としか見えなかった。誰も身体強化もしなかった、魔導士は詠唱を口にしたいたが魔法の発動の前に倒されるか、運よく放てても途中で雲散霧消してしまった、矢も投げ槍、短銃ものろのろとしているばかりで放つことがほとんどできず、運よく放てても小便のように途中で落ちてしまった。
 オズワルドが邸外に打って出る時、聖樹と魔樹の酒を一気飲みしたりを見て慌てた。が、彼は酔うこともなく、アルコール中毒を起こしてもおかしくはない飲み方だったが、打って出て暴れまわって帰ってきてけろっとしていた。

「まさに剣神・・・戦神としか・・・。」
とオスカーが少し震えるように言った。自分の言葉が、抱いた感想が本物であれば、大変な動揺が別の意味で発生することが分かっていたからである。オズワルドが公爵家次期当主への復帰の芽が出て来たということになるからである。そうなると・・・。
「聖樹と魔樹の精霊が力を貸してくれただけのことだ。酒の効用を、別の形に変えてくれたのだろう。ああ、言っておくが、多分、これから飲んでも、あのようにはなれない・・・と思うから、大量に一気飲みするなよ。」
とのオズワルドの言葉に、あれ?邸内の時は酒は飲んでなかった?と思ったが、考えることを、オスカーは止めることにした。面倒なことに、直接かかわるべきではないと本能的に理解したからである。
「兎に角、救世軍の残党退治が先決だな。統制がなくなった連中が何をしでかすか分からないしな。今まで以上に、至る処でめったやたらに略奪しまくりかねないからな。」
とオズワルドは言ったが、領地を囲む救世軍の残存兵力は5千人はいる。それをまかされている指揮官がいるわけだし、動揺するどころか誰かがまとめて侵攻してきたらどうしようもないのではないだろうか、と彼の言葉を聞いた者達は思った。
「まずは集められるだけの兵力を集める。それで、動揺している救世軍の残党を一気に壊滅させる。手が空いている者はいるか?領民達を集めろ。ああ、戦える連中をだ。私が、陣頭指揮を取る。」
と命じるのだった。誰もがどうなるのか、と不安しか思い浮かべられなかった。
 翌日、かき集められた領民達、全員武装はしていた、自分の村を守るために義勇隊として、は100を超す程度だった。
「ゆくぞ。」
 彼らの先頭にたつ領主に従いながら、何時逃げ出そうかと、誰もが震えている者ばかりだった。

 その数日後、その彼らが生き残って捕虜にされた救世軍の元兵士達を指揮して、救世軍の死体の処理、捕獲品、死体からはぎ取る作業も含めての確保・整理などを行わせることになったのである。

「お前は、この孤児院出身らしいな。それがどうして、襲撃を指揮する者になったのだ?」
 オズワルドは、半ば焼け落ちた孤児院も兼ねる教会を前にして、孤児院出身の女、縛られていた、に向って蔑む様に尋ねた。女はわなわなと震えるばかりだった。自分の後輩、弟妹といえる子供達をも部下達が殺すのを、略奪するのを唆すことはしても、止めようとはしなかった。
「こいつを八つ裂きにさせてください。」
という顔をした生き残った孤児達、出身の義勇兵達が彼の視界に入っていた。
「こいつを連れていけ。処分は、これから上が決めることだ。まずは、復興のために重労働だ。それで死んでも、誰も文句を言わないだろう。」
と憎しみで燃え上がっている面々を見て独り言、それも他人に聞かせるような感じの、を口にした。それでは収まらない者達を怪我をしたものの生き残れた修道女に押しとどめられた。
「わからないものだ。こんな連中が何人もいるかと思えば、俺の下に馳せ参じる奴も、孤児院を、修道院を、修道女達を、後輩たちを守ろうとして死んだ奴らもいるのだからな。」
と今度は誰にも気づかれないように口にした。

 ほとんどの戦いを自分だけで行い、復興の陣頭指揮、さらに周辺、本家、地域の王国軍への連絡を指示した後、疲れ切ったというように、オズワルドは倒れてしまった。3日間ベッドでこんこんと眠ることになった。  
 
 
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