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苦境に陥る
奥様方はお亡くなりになりました
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目を覚まして、第一声が喉が渇いた、腹が減った、で、それを聞いて涙を流さんがばかりに喜んだ侍女達やサンスベ―ルが大急ぎ駆けずり回って、彼の食事の準備を整えた。
最初、この領地に着いたときには、地味で何事も気が利かない若い侍女一人だったが、その彼女は何事もそつなくこなす侍女長になり、現地採用の数人の侍女達を差配していた。
「え?今なんと言った?」
自分の作ったチーズやハム、野菜から作ったシチューやパンをぱくつき、茶を飲みながらオズワルドは、執事のサンスベ―ルに聞き返した。
「このような時に申し上げるのは、心が痛むことではありますが、早くお知らせした方がいいかと考えまして。」
「いいから言ってくれ。悪い知らせだろう?そういうことこそ、早く知りたい。」
「はい。昨日、奥様方が・・・お二人とも亡くなられたという知らせが・・・別々のところからですが、届きました。」
その言葉に、オズワルドはスプーンを、パンを手から落としと、体の動きが止った・・・ということはなく、そのまま変わることなく食事を続けた。ただ、表情だけは歪んだ。
「男達はどうした?」
しばらく間を空けてから尋ねた。
「分かりません、今のところは。今分かっているのは、オズワルド様が困ることはない、ということだけです。」
「詳しく聞こうか、分かっていることだけで。」
「そもそも、あいつらはどうしてあんなことをしたのだろうか?」
と彼は自問した。
彼が思いつくのは、彼女らを伴って本家を訪れた時のことだった。
「全く偉そうに、こんなもの持ってきて。もうね、本当の聖樹の実ができているのよ。そんな貧弱なまがい物なんか必要としないのよ、もう。それがわからないの?全く田舎でボケーとしているのもいい加減になさいな。少しは、公爵家に貢献しなさいよ。ハイエルフの聖女だなんて笑わせるわね。こちらに来ているハイエルフは、ちゃんと本物の聖樹を育てているのにね。曲がりなりにも公爵家の一族の嫁になっておいて遊び惚けてでもいたのかしら?亜人の嫁も嫁だけど、零落したどこぞの小国の出の女のくせに嫁に居座って、どれだけ迷惑受けていることか・・・。全く、あの出来損ないには困ったものだわ。」
とオズワルドとその嫁に対して、会うや否や文句を言い出したのは、次期公爵の嫁、つまり次男の嫁、オズワルドの元婚約者である。
この少し前、オズワルドが残していった聖樹に大きな実が2つなった。彼が本宅を離れて、その聖樹の管理をハイエルフに任せてから数年、初めて見がなったのである。当然、今後も収穫が、さらにはより多くの実が収穫できるだろうと誰しもが思った、期待した。その管理を任されているハイエルフの一族の長老も確約してくれていた。その実の大きさは、オズワルドの聖樹の実と比べるとはるかに大きく、その香しさも、効能もはるかに上回っていた。オズワルドの聖樹の実を感謝して受け取る必要はなくなる、いやもらう必要がなくなるとまで思うのも当然だった。オスカーは、公爵家本家の聖樹の実の買受契約を結ぼうとしたし、オズワルドからの聖樹の実等の買い入れ価格を大幅に引き下げることを強く匂わせて来たものだった。本来の聖樹でその実がなるのは何十年に一度であるはずなのだが、それを知っているハイエルフですら、オズワルドの聖樹への対抗意識からか、そのことを忘れていた。そのことは、その翌年にわかることなのであるが。
オズワルドが恩着せがましいことをした、言ったということはない。ただ、効能があり、利益も得ていることから、受け取る際には感謝の言葉を口にしていたことが、その必要がないかもということになって針小棒大な感情になってしまった。今まででかい面をしていたことに、ざまあしてやる、というように。
あと、自分からオズワルドとの婚約を破棄したのだが、そのオズワルドの嫁になった2人には、なんとなく寝取られたという意識が、自分勝手なことではあるが、彼女の心の中には沸き上がっていた。
逆上しかけた妻2人を止めつつオズワルドは、反論はした。すると、
「もう国王陛下も、厳しい態度を取ることになるわよ。」
とまで言った。具体的には、オズワルドに利益のあることを、グランパ王子も、国王もしていないのだが、王子を介して聖樹の実、酒が贈られていることに疑心暗鬼が働いていたのが、こちらもざまあできるという、オズワルドにとっては妄想が広がったのである。
弟は、嫁のそのような態度を止めなかった。そればかりか、
「もう来年は必要がなくなる。何を持ってくるかは、よく考えることだ。また、自重することだ。」
と言い放った。
「2人は悔しがったが・・・もう1年も前のことだし・・・。」
既に、聖樹の実がならず、本家からはこれからも聖樹の実と酒などを送ってほしい、その他のものはいらない、ときている、慌てたように。オスカーも今後も引き続き聖樹の実などの確保をと、揉み手して、実際にはしていないが、他のみに来たのだが。
最初、この領地に着いたときには、地味で何事も気が利かない若い侍女一人だったが、その彼女は何事もそつなくこなす侍女長になり、現地採用の数人の侍女達を差配していた。
「え?今なんと言った?」
自分の作ったチーズやハム、野菜から作ったシチューやパンをぱくつき、茶を飲みながらオズワルドは、執事のサンスベ―ルに聞き返した。
「このような時に申し上げるのは、心が痛むことではありますが、早くお知らせした方がいいかと考えまして。」
「いいから言ってくれ。悪い知らせだろう?そういうことこそ、早く知りたい。」
「はい。昨日、奥様方が・・・お二人とも亡くなられたという知らせが・・・別々のところからですが、届きました。」
その言葉に、オズワルドはスプーンを、パンを手から落としと、体の動きが止った・・・ということはなく、そのまま変わることなく食事を続けた。ただ、表情だけは歪んだ。
「男達はどうした?」
しばらく間を空けてから尋ねた。
「分かりません、今のところは。今分かっているのは、オズワルド様が困ることはない、ということだけです。」
「詳しく聞こうか、分かっていることだけで。」
「そもそも、あいつらはどうしてあんなことをしたのだろうか?」
と彼は自問した。
彼が思いつくのは、彼女らを伴って本家を訪れた時のことだった。
「全く偉そうに、こんなもの持ってきて。もうね、本当の聖樹の実ができているのよ。そんな貧弱なまがい物なんか必要としないのよ、もう。それがわからないの?全く田舎でボケーとしているのもいい加減になさいな。少しは、公爵家に貢献しなさいよ。ハイエルフの聖女だなんて笑わせるわね。こちらに来ているハイエルフは、ちゃんと本物の聖樹を育てているのにね。曲がりなりにも公爵家の一族の嫁になっておいて遊び惚けてでもいたのかしら?亜人の嫁も嫁だけど、零落したどこぞの小国の出の女のくせに嫁に居座って、どれだけ迷惑受けていることか・・・。全く、あの出来損ないには困ったものだわ。」
とオズワルドとその嫁に対して、会うや否や文句を言い出したのは、次期公爵の嫁、つまり次男の嫁、オズワルドの元婚約者である。
この少し前、オズワルドが残していった聖樹に大きな実が2つなった。彼が本宅を離れて、その聖樹の管理をハイエルフに任せてから数年、初めて見がなったのである。当然、今後も収穫が、さらにはより多くの実が収穫できるだろうと誰しもが思った、期待した。その管理を任されているハイエルフの一族の長老も確約してくれていた。その実の大きさは、オズワルドの聖樹の実と比べるとはるかに大きく、その香しさも、効能もはるかに上回っていた。オズワルドの聖樹の実を感謝して受け取る必要はなくなる、いやもらう必要がなくなるとまで思うのも当然だった。オスカーは、公爵家本家の聖樹の実の買受契約を結ぼうとしたし、オズワルドからの聖樹の実等の買い入れ価格を大幅に引き下げることを強く匂わせて来たものだった。本来の聖樹でその実がなるのは何十年に一度であるはずなのだが、それを知っているハイエルフですら、オズワルドの聖樹への対抗意識からか、そのことを忘れていた。そのことは、その翌年にわかることなのであるが。
オズワルドが恩着せがましいことをした、言ったということはない。ただ、効能があり、利益も得ていることから、受け取る際には感謝の言葉を口にしていたことが、その必要がないかもということになって針小棒大な感情になってしまった。今まででかい面をしていたことに、ざまあしてやる、というように。
あと、自分からオズワルドとの婚約を破棄したのだが、そのオズワルドの嫁になった2人には、なんとなく寝取られたという意識が、自分勝手なことではあるが、彼女の心の中には沸き上がっていた。
逆上しかけた妻2人を止めつつオズワルドは、反論はした。すると、
「もう国王陛下も、厳しい態度を取ることになるわよ。」
とまで言った。具体的には、オズワルドに利益のあることを、グランパ王子も、国王もしていないのだが、王子を介して聖樹の実、酒が贈られていることに疑心暗鬼が働いていたのが、こちらもざまあできるという、オズワルドにとっては妄想が広がったのである。
弟は、嫁のそのような態度を止めなかった。そればかりか、
「もう来年は必要がなくなる。何を持ってくるかは、よく考えることだ。また、自重することだ。」
と言い放った。
「2人は悔しがったが・・・もう1年も前のことだし・・・。」
既に、聖樹の実がならず、本家からはこれからも聖樹の実と酒などを送ってほしい、その他のものはいらない、ときている、慌てたように。オスカーも今後も引き続き聖樹の実などの確保をと、揉み手して、実際にはしていないが、他のみに来たのだが。
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