転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?

スピカ・メロディアス

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一章 異世界への降り立ち。そして序章

努力は必ず報われるって?そんなこと誰が言った?私だよ!

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「ふぅ………」



 ゴブリンナイトを倒したのを確認すると、優斗はその場に座り込んでしまった。



(激闘だった………)



 優斗がそう言うのも無理は無い戦いだった。

 確かに優斗は小細工を駆使して戦ったが、恐らくそれが無ければ死んでいたのは優斗だろう。そう思ってしまうほどに、彼我のステータス差はあった。



 そう思いながらゴブリンナイトの死体を見つめていると



「よく頑張ったな!ユウトっち!!!」



 ライナーが褒めながら優斗と肩を組んできた。



「ちょっと、痛いって………」



「そうは言うがよ、ユウトっち!!俺っちは心配で、心配で………」



 ライナーは、優斗の事を思って色々と言ってくるし要求してくる。だが、それでも心配していない訳では無かったのだ。



「よく頑張ったな、ユウト」



「キースまで………」



「正直、ユウトがあそこまで戦えるとは思っていなかった。俺は、まだゴブリンナイトは速いと思っていたからな」



「私もそう!正直、剣が首の途中で止まった時なんて、私ももうダメ!って思っちゃったもん」



 各々が感想を言ってくる。



「そんな………大層なもんじゃなかっだろ。3人の戦いに比べれば………」



「俺たちとお前を比べるな。戦いの歴が違う。俺たちは、たった1人で強敵を倒したことを褒めているんだ。これは十分に誇っていいことだ」



 ゴブリンナイト。それは本来推奨レベルが20のモンスターだ。無論、これは正面から戦った場合だ。



「言ったでしょ?ユウトくん。推奨レベルなんて参考程度でいいって。ユウトくんは、今回戦略で推奨レベル以上のモンスターを倒したんだから!」



 誇っていいのだろうか。



「俺の戦いなんて、小細工ばかりで………」



「強者こそ、小細工を忘れる。力押して戦い続けなかったのだから、十分じゃないか?な?ライナー」



「キースの言う通りだぜ。ユウトっちは、自分で勝ちを掴んだんだ。それが泥臭くても関係ない」



 それが、紛れもない優斗の力なのだと、この3人が認めてくれる。



「それよりも、ユウトくん。ギルドカード確認してみない?」



 エレンに言われるがまま、ギルドカードを確認する。



Lv.19

筋力:50

耐久:43

敏捷:45

器用:48

知性:52

魔力:47

幸運:38



スキル

〈無限スキルポイント〉

〈カード召喚〉

〈初級魔法〉Lv.1

〈自然影響耐性〉Lv.1

〈弱点看破〉Lv.1

〈片手剣〉Lv.1

〈危険感知〉Lv.1



「レベルが、19まで上がってる………」



「適正レベル以上の強敵、ゴブリンナイトを倒したお陰だな。もう初級卒業レベル。あと少しで中級冒険者の仲間入りだな」



 中級冒険者の仲間入り。そう聞くと、途端に寂しさを覚えてしまう。



「やっぱり、中級冒険者になったら、教育係も終わるのか?」



 少し寂しさを感じながら問うと



「まあ、そうだな。俺っちたちとの関係は一旦終わっちまう。けどよ、別にもう会わない訳じゃないからさ………」



 ライナーは寂しそうな表情をする優斗を元気づけようとしてくれている。



「ユウト。教育係がこれ程はやく離れることは、本来誇らしい事だ。俺も、俺たちも、お前がこれ程はやく成長してくれて嬉しい気持ちもある」



「でも、私たちとの絆は無くならないからね!折角だし、街に帰ったらフレンド登録しようよ!そうしたら離れていても連絡取れるし、また一緒にお茶しよって約束したじゃん!」



 やっぱり、優斗はまだまだ子どもなのだろう。この別れに寂しさを覚えてしまったが、ライナーたちは寂しくないと、また会えると励ましてくれる。



「それに、ユウトっちがもっと強くなったら、一緒にパーティ組んでクエストに行けるかもしれないしな」



「私もそれ賛成!神聖魔法が使えるユウトくんが居てくれたら、生存率もグッと上がるしね!」



 優しく受け入れようとしてくれているその姿に優斗は心打たれた。



 仕事だから優しくしてくれていると、そう思っていたから、きっと今は本心からそう言ってくれていることに優斗は嬉しくてたまらなかった。



「じゃあ、帰るか。俺たちの拠点に」



「そうだな。帰ってゆっくりしたい………」



「ユウトっちは今日は頑張ったからな!また宴会でもしようぜ!」



「私は今日はゆっくりとご飯を食べたいな~」



 と会話をしながら帰る準備をしていると。



「………?」



 エレンの手が止まった。



「どうした?エレン」



 ライナーが聞いても反応しない。それどころか、頭を片手で軽く抑えながら何かをしているようだ。



「ごめんねみんな。でもちょっと違和感が………」



「スキルがか?」



 キースが気になったようで、エレンに問いかける。



「うん。今反応があった気がするんだけど………どのスキル?なんで急に反応が消えたの?」



 エレンが必死に何かを探しているので、ライナーは指示を飛ばす。



「キース。盾を構えて防御スキルを発動しておけ。ユウトっちは魔力も殆ど残ってないはずだ。エレンの傍に居てくれ」



 ライナーはそう言うと、剣を抜いて警戒体制に入った。



「了解リーダー」



 キースも周囲を警戒し、直ぐにエレンを守れるように構える。



 優斗も一応剣を取り出し、戦えるように構えておく。



 優斗がエレンの方に踏み出し、状況を確認しようとした瞬間、目の前に影が現れ、



「!!??ユウトくん!!」



 1拍遅れてエレンの声が響き、それと同時に優斗の〈危険感知〉が発動したかと思えば。



「ガゥ」



 優斗の身体は、その影に貫かれた。
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