先輩、お久しぶりです

吉生伊織

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再会

3.

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暇さえあれば、同じサークルで活動していた親友の美香みかと、昂良先輩の友達の陵介りょうすけ先輩と4人でよくドライブに出かけた。


初めのうちは「お前、行くの?行かないの?どっち」と、上から目線で嫌味ったらしく聞かれていたのに、そのうち慣れてくると「おい千春、次の土曜アウトレット行くからバイト休めよ」と命令口調で当然のように誘われた。


文句を言いながらでも行くと楽しいし、最悪だった相性も実はなんでも言い合える好相性だったことに気がついた。


そのうち昂良先輩と二人だけで出かけることも多くなり、まるで付き合ってるかのような距離感に満足していた時もあった。


それが叶わなくなったのは、陵介先輩の片想いの相談を受けていた時期のこと。


相手は分かりやすく美香だった。


たまたま暇だった私達を誘って出かけたのを機に4人で行動するようになったけれど、私と昂良先輩が二人で出かけるうちに、美香と陵介先輩も二人一緒に行動するようになったらしい。


別行動を取ると淡い感情を持つのは当然といえば当然。実際私もそうだったから。


だけど、いつもはノリが良い陵介先輩なのに、こういうことには奥手なのかどうやって美香に告白すればいいのかと、美香の親友なら分かるはずということで私に相談してきた。


「あのさ、美香ちゃんの理想の告白シーンとかないかな?なるべくロマンチックに……って思うんだけど、俺のやり方じゃ引かれそうな気がして」

「理想は聞いたことないですけど、昔花火大会の時に空に浮かぶ花火を掴んだフリした人が『手のひらに花火のような指輪が出てきた』って本当の指輪を見せて告白してきたらしいですけど、ドン引きしたみたいです」

「あぁ、そういうのダメなのかぁ」

「でも好きな人からなら嬉しいと思いますよ」

「そ、それとなく俺のこと聞いてない?」

「んー……」


傾向と対策には余念がないくせに、好きな相手には妙に腰がひけてる先輩に男気を見せてほしいと当時は思ったものだ。
もちろん美香も陵介先輩が好きなのは聞いていた。


「好きすぎて態度が変になる!どうしよ。絶対変なやつだと思われてるよ」

「大丈夫だよ。美香がどんなでも受け止めてくれるって」

「もうっ!人のことだと思って適当に言わないで」


いつもはサッパリした子なのに、こういう時はやっぱり女の子になるんだと可愛いと思いながら。

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