先輩、お久しぶりです

吉生伊織

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エピローグ

2.

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特に当たらないだろうと適当に参加したビンゴ大会だったけれど、言われてよく見るてみると斜めに並ぶ番号がすべて開けられていた。


「うそっ」

「おー!やったなチハ!」

「あ、すみませーん!この子当たりました!」


友人が代わりに手を挙げてくれると、最初の当選者の私にみんなの目が向けられた。


『おめでとうございます!では見事ビンゴを当てられたあなたに景品が贈られます!前へ来てくださーい!』


そう言われ恥ずかしくなりながらテーブル席を立ち、司会者に促されて前に進んだ。


箱の中にある賞品名が書かれた紙を一枚取り出し、それを司会者に渡すとなんと大型テーマパークのペアチケットが当たってしまった。


おおー!と会場内がざわめき、そんな豪華な賞品があるのかとみんなは期待のどよめきに変わった。


「千春おめでとう!凄いよ。これ大当たりだよ」


と渡し役の聡太から直接手渡され握手をした。
隣で座る優子さんも笑顔で拍手をくれている。


「わー!ありがとう」


ホクホクとした気持ちで席に戻ると、友人たちに羨ましがられ肩を叩かれる。
学生時代もこんな感じで、裏に回ればわいわいと笑いながらバイトしてたなーと懐かしくなった。


ビンゴ大会も終わり次は三次会……という流れになったところで私はお手洗いに立った。


さすがに三次会となると帰るのは夜中になってしまう。久しぶりに会った友達とまだまだ喋りたいけれど、それはいくらなんでも怒られるかもしれない。


行くにしても行かないにしても、連絡だけはした方がいいだろうと鏡で身なりを確認してから、お手洗いを出た。


スマホを取り出しタップしようとしたところで、三次会に行くためなのかロビーにいた数人の女性たちがなにやらコソコソと話しているのが聞こえてきた。


「あんな人披露宴の時いた?」
「二次会からじゃないの?」
「でもいたら絶対見てるって!」
「確かに。じゃあこれから合流するのかな」
「ねぇ、だったら声かけてみない?」
「そうしよ」


そんな会話を聞いて、女性たちの目線の先へと顔を向けるとスーツ姿のたーくんが立っていた。


「千春っ」


私を見つけた彼が、騒いでいた女性たちをすり抜け私のところへ駆け寄ってきた。


「どうしたの!?え、なんでスーツ!?」


まさかこんなところにたーくんが来ていると思わず驚いた。しかもなぜかビシッときめたスーツ姿。
言わずもがな、誰よりもかっこよくて目立っている。


「迎えにきた」





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