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第6章 蔡華の想い
告白
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「はじまりは、心の中に芽生えた嫉妬心だったのかもしれません」
錦糸のような髪が、炎の光を受けて黄金に煌めく。憑き物が落ちたかのように穏やかになった青い瞳は、燃えゆく雷光宮を見つめていた。
「主上付き——当時の東宮付きの宦官として私は皇城にやってきました。主上は勇敢で、豪胆で、才知に満ち溢れた方です。宮刑の痛みは想像を絶するものでしたが、主上のもとで働けることは私にとって至上の喜びでした」
昔を懐かしむように、彼は言葉を紡ぐ。
「ですが主上は変わられた。全ては忌まわしき翠美妃と、凰族のせいです。彼らが主上を見下し、若い皇帝だからと侮っていなかったら。きっとここまで国は変わらなかったでしょう」
雲嵐が顔を曇らせる。自分の身内を悪く言われるのは気分が悪いのだろう。たとえ顔も見たことのない人々だったとしても。
「改革派の臣たちの後押しを受け、主上は凰族を排除しました。しかしそれをきっかけに内政がうまくいかなくなります。なんとか状況を打破しようと努力していた主上でしたが、臣たちは手のひらを返し、今度は主上に牙を剥きました。全ては凰族が手にしていた既得権益を手に入れるため。彼らは主上に、お飾りの帝でいてほしかったのでしょう」
蒼徳は利用された。言葉を選ばずに言ってしまえば政の現実を知らなすぎたのだ。いかに政治に巣食うものたちが、醜悪であるかを。
「主上は自分が凰族を殺したことは間違いだったと考えるようになられ、悩まれていました。それがつもりに積もった結果、お心を病まれてしまったのです」
深く、長いため息が、蔡華の口から漏れた。
「妃というのは、そうした難しい状況にある主上をお慰めし、そして子という希望を産むことが役目でしょう? それがあの売女——淑妃鈴凛ときたら、先ぶれに来た私に対し、主上に向けたものと見せかけて、恋文を渡してきたのです」
なんと大胆な。羅刹は絶句した。
鈴凛と言えば、最初に亡くなった妃だ。
妃は全て皇帝のもの。それが他の男にうつつをぬかすということは、不敬の極みである。
「許せませんでした。主上から女として愛される喜びを知りながら、そのようなことをする生き物が」
蔡華の瞳は憎しみに燃える。
「その頃の主上は心を閉ざし始めた時期で、妃の元へは義務的に足を運んでも、ただ黙っているか、少しの話をして帰るということも珍しくありませんでした。普段の主上なら考えられないような行動をとられることも。鈴凛妃はそういったことを、周りの侍女に漏らしていました」
閨ごとでのことは他言無用。しかもそれが帝の体調に関わることとあらばなおさらである。帝の不調は国の根幹を揺るがす大事になりかねない。もし病気になったとしても、外に情報は漏らさず、内々に対処することが重要である。主上付きの宦官としては、看過できない事態であろう。
「私はそれが許せなかった。民のためを思い、難しい状況ながらも必死にできることを成そうとする主上を愚弄するような物言い。しかも主上の様子がどこかおかしいなどということを、実家である瑞家に話したりもしていたようです。その上、自分の欲の発散のため、あろうことか私に密会を持ちかけるなど」
彼は握りしめた右手を、床に打ち付ける。
「そのおしゃべりな口を塞ぎ、主上の面目を保つため、どうするべきか考えました。考えついたのが大麻を使った悪霊騒ぎです。元々後宮はそういった噂の多いところ。一度火をつければ、瞬く間にその噂は広がると考えました」
その後、心神喪失状態となりつつある主上に、蔡華は媚薬の使用を持ちかけた。彼は主上には普通の媚薬を飲ませ、効果が出るまで別室で待ってほしいと伝える。主上が待っている間、蔡華は妃の寝室に侵入し、口移しで大麻飴を盛った。
妃は寝室にやってきた男が、蔡華だと気づいたが、「主上のお許しを得た」と小声で耳打ちすれば、抵抗することなく蔡華を受け入れたという。大麻の成分が口の中で溶け、興奮状態となった頃。蔡華は一度主上の元へ戻り、「媚薬の効果が出始めました」と言って主上を寝室へと招き入れた。
「夜半、鈴凛妃の寝室に妃の姿をして現れたのは私です。鈴凛妃の宮には、窓のすぐ近くが池になっているでしょう。姿を晒した後、私は池の深いところまで潜り、雷光宮へと戻りました」
宦官である彼は、普通の男に比べれば、上背が低めで細身だ。顔の美しさも相まって、妃姿はさぞ似合っただろう。
元々口の軽い鈴凛妃のことである。悪霊騒ぎはどんどんと広まっていく。
続けて主上が鈴凛の元へ通えば、大麻飴の効果で鈴凛の様子はどんどんおかしくなっていった。
その様子に恐怖を覚えた主上は、鈴凛妃の元へ通うのをやめた。
「快感でした。主上を軽んじた女が、堕ちていく様を見るのは。まあ、可哀想だったので。最後はまた口移しで毒薬を盛ってやりました。喜んでましたよ、枕元に立った時は。まるで恋人を待ち望んでいたような顔をして」
「他の妃を殺したのも、同様の手口ですか?」
「ええ。だいたいは。しかし、女というものは滑稽です。皮一枚が美しいだけで、そんなにも心奪われるものでしょうか。鳥籠のような場所にいるとはいえ、こんな人間に劣情を抱いてしまうとは。私などよりもよほど素晴らしい方が、夫であるというのに」
蔡華は再び、右拳を床に突き立てた。
「私は彼女たちが羨ましかったのかもしれない。どれだけ主上をお慕いしても、私個人を主上に見ていただくことはできない。愛情をかけられることも、思いが通じ合うこともない。頼りにされることも、弱みを見せていただくことも——私はただの宦官で、主上の駒です。それ以上には、なれない」
がつん、がつん、と鈍い音をさせて、蔡華は右手を突き立て続ける。
「蔡華さん、あなた、もしかして」
「気味が悪いでしょうね。宦官という立場ながら、主上に対して恋情を抱くなど」
俯いていて彼の顔は見えない。だが、きっと人には見せたくない表情をしているのだろうと、容易に察せられた。
そうか。この事件の犯人の行動が理解できなかったのは、そういうことだったのだ。
羅刹は複雑な思いで薄く息を吐いた。
彼の動機は、権力者に取り入り、甘い蜜を吸い続けることではない。
彼は自分の心に従い、憎い相手を罰していった。そして壊れゆく皇帝という存在を、必死で守ろうとしていた。後のことなど考えもせず、ただ、愛する相手のために。
「でも、誤算がありました。悪霊騒ぎが主上の耳に入ってしまったのです。しかもどこで話が捻じ曲がったのか、『上級妃の悪霊』が妃を呪い殺しているという形で」
羅刹はハッとする。確かに聞き込みをした時、侍女頭からは「妃の幽霊」という言葉しか出てこなかった。「上級妃の幽霊」という言葉を使ったのは、雲嵐だけだ。
「それを翠美妃の幽霊であると思い込まれてしまった主上は、ついに亡霊の幻まで見るようになってしまいました。このままでは主上が本当に壊れてしまう。そこで私は、この事件に決着をつけることにしました」
「それで鏡花妃に罪をなすりつけたのですね」
羅刹の問いに、蔡華は苦笑する。
「ええ。本当は邪魔な東宮もまとめて処分してしまおうと思っていたのですが。あれだけ目立つ格好で後宮を闊歩されてしまったので、実は犯人でした、というこじつけが難しくなってしまい」
ちらり、と雲嵐の方を見やる。いまだに般若の面を被っているので、表情は見えないのだが。なんだか得意げな顔をしている気がして仕方ない。まさか珍妙な面を被っていたのは、考えあってのことだったのだろうか。
刹那、ガラガラと執務室の扉が焼け落ちた。それを合図にするように、部屋の天井が次々落ちてくる。
「羅刹!」
雲嵐の声が聞こえた。
頭上からは真っ赤に燃える柱が落ちてきていた。
錦糸のような髪が、炎の光を受けて黄金に煌めく。憑き物が落ちたかのように穏やかになった青い瞳は、燃えゆく雷光宮を見つめていた。
「主上付き——当時の東宮付きの宦官として私は皇城にやってきました。主上は勇敢で、豪胆で、才知に満ち溢れた方です。宮刑の痛みは想像を絶するものでしたが、主上のもとで働けることは私にとって至上の喜びでした」
昔を懐かしむように、彼は言葉を紡ぐ。
「ですが主上は変わられた。全ては忌まわしき翠美妃と、凰族のせいです。彼らが主上を見下し、若い皇帝だからと侮っていなかったら。きっとここまで国は変わらなかったでしょう」
雲嵐が顔を曇らせる。自分の身内を悪く言われるのは気分が悪いのだろう。たとえ顔も見たことのない人々だったとしても。
「改革派の臣たちの後押しを受け、主上は凰族を排除しました。しかしそれをきっかけに内政がうまくいかなくなります。なんとか状況を打破しようと努力していた主上でしたが、臣たちは手のひらを返し、今度は主上に牙を剥きました。全ては凰族が手にしていた既得権益を手に入れるため。彼らは主上に、お飾りの帝でいてほしかったのでしょう」
蒼徳は利用された。言葉を選ばずに言ってしまえば政の現実を知らなすぎたのだ。いかに政治に巣食うものたちが、醜悪であるかを。
「主上は自分が凰族を殺したことは間違いだったと考えるようになられ、悩まれていました。それがつもりに積もった結果、お心を病まれてしまったのです」
深く、長いため息が、蔡華の口から漏れた。
「妃というのは、そうした難しい状況にある主上をお慰めし、そして子という希望を産むことが役目でしょう? それがあの売女——淑妃鈴凛ときたら、先ぶれに来た私に対し、主上に向けたものと見せかけて、恋文を渡してきたのです」
なんと大胆な。羅刹は絶句した。
鈴凛と言えば、最初に亡くなった妃だ。
妃は全て皇帝のもの。それが他の男にうつつをぬかすということは、不敬の極みである。
「許せませんでした。主上から女として愛される喜びを知りながら、そのようなことをする生き物が」
蔡華の瞳は憎しみに燃える。
「その頃の主上は心を閉ざし始めた時期で、妃の元へは義務的に足を運んでも、ただ黙っているか、少しの話をして帰るということも珍しくありませんでした。普段の主上なら考えられないような行動をとられることも。鈴凛妃はそういったことを、周りの侍女に漏らしていました」
閨ごとでのことは他言無用。しかもそれが帝の体調に関わることとあらばなおさらである。帝の不調は国の根幹を揺るがす大事になりかねない。もし病気になったとしても、外に情報は漏らさず、内々に対処することが重要である。主上付きの宦官としては、看過できない事態であろう。
「私はそれが許せなかった。民のためを思い、難しい状況ながらも必死にできることを成そうとする主上を愚弄するような物言い。しかも主上の様子がどこかおかしいなどということを、実家である瑞家に話したりもしていたようです。その上、自分の欲の発散のため、あろうことか私に密会を持ちかけるなど」
彼は握りしめた右手を、床に打ち付ける。
「そのおしゃべりな口を塞ぎ、主上の面目を保つため、どうするべきか考えました。考えついたのが大麻を使った悪霊騒ぎです。元々後宮はそういった噂の多いところ。一度火をつければ、瞬く間にその噂は広がると考えました」
その後、心神喪失状態となりつつある主上に、蔡華は媚薬の使用を持ちかけた。彼は主上には普通の媚薬を飲ませ、効果が出るまで別室で待ってほしいと伝える。主上が待っている間、蔡華は妃の寝室に侵入し、口移しで大麻飴を盛った。
妃は寝室にやってきた男が、蔡華だと気づいたが、「主上のお許しを得た」と小声で耳打ちすれば、抵抗することなく蔡華を受け入れたという。大麻の成分が口の中で溶け、興奮状態となった頃。蔡華は一度主上の元へ戻り、「媚薬の効果が出始めました」と言って主上を寝室へと招き入れた。
「夜半、鈴凛妃の寝室に妃の姿をして現れたのは私です。鈴凛妃の宮には、窓のすぐ近くが池になっているでしょう。姿を晒した後、私は池の深いところまで潜り、雷光宮へと戻りました」
宦官である彼は、普通の男に比べれば、上背が低めで細身だ。顔の美しさも相まって、妃姿はさぞ似合っただろう。
元々口の軽い鈴凛妃のことである。悪霊騒ぎはどんどんと広まっていく。
続けて主上が鈴凛の元へ通えば、大麻飴の効果で鈴凛の様子はどんどんおかしくなっていった。
その様子に恐怖を覚えた主上は、鈴凛妃の元へ通うのをやめた。
「快感でした。主上を軽んじた女が、堕ちていく様を見るのは。まあ、可哀想だったので。最後はまた口移しで毒薬を盛ってやりました。喜んでましたよ、枕元に立った時は。まるで恋人を待ち望んでいたような顔をして」
「他の妃を殺したのも、同様の手口ですか?」
「ええ。だいたいは。しかし、女というものは滑稽です。皮一枚が美しいだけで、そんなにも心奪われるものでしょうか。鳥籠のような場所にいるとはいえ、こんな人間に劣情を抱いてしまうとは。私などよりもよほど素晴らしい方が、夫であるというのに」
蔡華は再び、右拳を床に突き立てた。
「私は彼女たちが羨ましかったのかもしれない。どれだけ主上をお慕いしても、私個人を主上に見ていただくことはできない。愛情をかけられることも、思いが通じ合うこともない。頼りにされることも、弱みを見せていただくことも——私はただの宦官で、主上の駒です。それ以上には、なれない」
がつん、がつん、と鈍い音をさせて、蔡華は右手を突き立て続ける。
「蔡華さん、あなた、もしかして」
「気味が悪いでしょうね。宦官という立場ながら、主上に対して恋情を抱くなど」
俯いていて彼の顔は見えない。だが、きっと人には見せたくない表情をしているのだろうと、容易に察せられた。
そうか。この事件の犯人の行動が理解できなかったのは、そういうことだったのだ。
羅刹は複雑な思いで薄く息を吐いた。
彼の動機は、権力者に取り入り、甘い蜜を吸い続けることではない。
彼は自分の心に従い、憎い相手を罰していった。そして壊れゆく皇帝という存在を、必死で守ろうとしていた。後のことなど考えもせず、ただ、愛する相手のために。
「でも、誤算がありました。悪霊騒ぎが主上の耳に入ってしまったのです。しかもどこで話が捻じ曲がったのか、『上級妃の悪霊』が妃を呪い殺しているという形で」
羅刹はハッとする。確かに聞き込みをした時、侍女頭からは「妃の幽霊」という言葉しか出てこなかった。「上級妃の幽霊」という言葉を使ったのは、雲嵐だけだ。
「それを翠美妃の幽霊であると思い込まれてしまった主上は、ついに亡霊の幻まで見るようになってしまいました。このままでは主上が本当に壊れてしまう。そこで私は、この事件に決着をつけることにしました」
「それで鏡花妃に罪をなすりつけたのですね」
羅刹の問いに、蔡華は苦笑する。
「ええ。本当は邪魔な東宮もまとめて処分してしまおうと思っていたのですが。あれだけ目立つ格好で後宮を闊歩されてしまったので、実は犯人でした、というこじつけが難しくなってしまい」
ちらり、と雲嵐の方を見やる。いまだに般若の面を被っているので、表情は見えないのだが。なんだか得意げな顔をしている気がして仕方ない。まさか珍妙な面を被っていたのは、考えあってのことだったのだろうか。
刹那、ガラガラと執務室の扉が焼け落ちた。それを合図にするように、部屋の天井が次々落ちてくる。
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