スキル『日常動作』は最強です ゴミスキルとバカにされましたが、実は超万能でした

メイ(旧名:Mei)

文字の大きさ
142 / 454
7章 旅行先で

一方─────。

しおりを挟む
「行くよ、レイン!」


「グルゥ(分かった)!」


 ミアはレインにそう言うと、堂々と正面から突っ込んでいく。当然、見張りに見つかってしまう。見張りは一人だった。


「おいおい、お前みたいな可愛い小娘が自らここに来るとはな…………捕まりにでも来たのか?」


 ぐへへ…………と欲望を隠しもせずにそう言う男性。その体はミアよりも何倍もでかく、筋骨が発達している。まともにやりあったらミアに勝ち目はなかっただろう。、だが。


「さあ、小娘…………大人しく俺達の商品になりなぁ!!」



 手を大きく広げて襲いかかってくる男性。しかし──────。


「スラちゃん、しっちゃん! 出てきて!」


 ミアが2体のスライムを召喚する。うち一人は、執事の格好をした初老の男性。


「そんな老いぼれと雑魚スライムごとき、一発で吹き飛ばしてやるよ!!」


 拳に魔力を溜めて、初老の男性執事に化けたスライムに攻撃を仕掛ける。その顔は、いかにも勝利を確信した顔。


「遅いですね、動きが」 


 気づいた時には、地面に腰を打ち付けており、体をガチガチに固められていた。男性は、初老の男性執事に投げた押されたのだ。


「がああぁぁぁぁ…………!」


 男性は苦しそうな呻き声をあげると、その場で気絶した。ミアはスラちゃんとしっちゃんに、事前に敵を殺さないよう頼んでいたのだ。おかげで、この男性も無力化するにとどめた。


「おい、こっちの方から大きい音が聞こえたぞ!」


「おい、見ろよあれ!」


「侵入者だぁ!!」


 悪党達が騒ぎ立てて、更に仲間が集まってきた。だけど、いくら集まろうとも私のスラちゃんとしっちゃんには勝てない。いくら小悪党が集まっても、それは有象無象にしか過ぎないのだから。


「スラちゃん、しっちゃん、レイン! 一気に片付けるよ!」


「キュッ!」


「了解です」


「グルゥ(任せて)!」


 ミアの言葉に各々頷くと、こちらに向かってくる悪党どもを一掃し始めた──────。



◇◆◇◆◇


「ほんと、嫌な臭いしかしないわね」


 鼻をつまんで不快感を露にしたのは、ミーシャだ。ミーシャは現在、例の奴隷が管理されているアジトの物陰に隠れて様子を見ていた。そのアジトは、普通の店を入って地下に降りていったところにあった。表向きは普通の営業をしていると装っているのだろう。


 奴隷達がすすり泣く傍らでは、見張り番が辺りを見回していた。警戒は怠っていないらしい。


「…………さっきからピーピー喚きやがって、もう少し静かにしろってんだ!!」


 見張り番の男性は、檻をガンガン蹴って怒りを露にした。相当イライラがたまっていたのか、何回も何回も蹴る。蹴る音がうるさい。奴隷達もそれに怯えて体をカタカタと震わせていた。



「ったく………………うるせえんだよ………静かにしろよ………。てめえらの声を聞くだけでイライラすんだよ、こっちは」


 ちっ、と舌打ちしながらそう言う男性。大体、何で俺が見張り番なんか…………とぶつぶつ文句を言い始めた。



「──────うるさいのは、どっちかしらね」


「ごがぁ!?」


 ミーシャが、いつの間にやら背後に回り、魔力弾を放った。男性の頭に思い切り直撃し、男性の意識を一瞬で刈り取った。男性は、そのまま地面に倒れ伏した。


「ふぅ…………中々にムカつくわね、ほんと」


 ミーシャは珍しく怒りを露にしていた。ミーシャは奴隷という言葉も概念も嫌いなのだ。奴隷という言葉を聞くだけでも、ほとほとうんざりするのだ。


「今悲鳴が聞こえなかったか!?」


「こっちからだ!!」


 続々と他の仲間が集まってきた。そして、侵入者であるミーシャに気づく。


「お、おい、ガインがやられてるぞ!」


「まさか、あの小娘がっ……………!」


「くっ…………! みんな、かかれ─────!」


 誰かが発した合図によって、一斉にミーシャへと攻撃を仕掛ける悪党達。


「────────上等じゃない。やってやるわよ」


 ミーシャはそう言うと、一斉に魔法を展開して、応戦したのだった─────。


しおりを挟む
感想 490

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。