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8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~
VS リライ ー1
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「あれ、ユキメウラ? 君がその人間族を呼んだのかい?」
ククク…………とどこか企んでそうな下卑た笑みで、そう言うリライ。
「ええ、そうよ」
ユキメウラは、真っ直ぐリライの目を射抜き、そう答える。
「ユ、ユキ姉! 何でここに!? それにレクスまで!」
マリューシュは、ユキメウラ達の姿を見た瞬間、驚いたような表情に。それと同時に、悲痛な表情も垣間見えた。何故助けに来たのか、と。
「くふふ…………まさかあの密閉された場所を抜けてくるとは思わなかったけど………まあいい。ユキメウラ、貴様の目の前で貴様の愛しのマリューシュを殺してやるさ」
楽しそうな表情でそう言うリライ。何もかもが狂っていた。
「させない!!」
「ユキメウラさん! 挑発にのらないで!」
リライに襲いかからんとするユキメウラを止めるレクス。相手の挑発にのっていては、思う壺だ。常に冷静でいる必要がある。
「ちぇっ…………つまんねぇ………」
リライは舌打ちしてそう言った。リライの周囲には何かが仕掛けられていた。ネムがそれを見つけたのだ。恐らく、ユキメウラがリライに近づいた瞬間に何かが起こる仕組みだったのだろう。何とも恐ろしい奴である。
「そうだ、それよりも。ここで僕とダラダラ話していてもいいのかい?」
ニヤリ…………と不気味な笑みを浮かべてそう問うリライ。というか、そっちから話題を振った気がしないでもないけど…………まあいいや。取り敢えず聞いてみよう。
「………………どういうこと?」
「───────こういうことさ」
リライはそう言うと、ポケットから青いスイッチのついた小型機械のようなものを取りだし、そのスイッチを押す。しかし、辺りにはなんの気配もしない。何をしたのだろうか。
「───────セレニア皇国のダンジョン、ミューエルのダンジョン、ウェントラルのダンジョン。その三ヶ所に、魔物のポップ率を狂わせる装置を設置しておいた」
「なっ………………!」
ミーシャが驚いたような表情でリライを見る。他のみんなも驚いた表情でリライを見た。そんな中──────。
「ポ、ポップ率…………?」
一人、分からない者がいた。
「…………? ポップ率とはなんなのだ?」
なんと、もう一人いた。
言わなくとも、察してもらえただろう。レクスとティーナである。
「はぁ…………全く。あなた達はこんな時でも平常運転ね」
呆れたようにミーシャはそう言うと、ポップ率について説明してくれた。ミーシャ曰く、魔物のポップ率とは、一定時間内にダンジョンで魔物が出現する確率のことだそうだ。それすなわち、魔物の出現率の規則性が乱れ、ダンジョン内が魔物で溢れ返り、最悪の場合─────ダンジョンから魔物が放出されてしまう可能性だってある。
「……………それはやばいね」
「すぐにぶっ飛ばすのだ!」
危険性をようやく理解した2人は、そんなことを言った。説明に疲れた、ミーシャは再びはぁ…………と溜め息をついた。
「…………まあまあ、話は最後まで聞くものさ」
仕切り直すようにリライはううん、と咳払いすると、再び話し始める。
「その装置は、僕がスイッチを押してから起動して、3時間後には確実にポップ率を狂わせる。それを防ぐには──────僕が持ってるこのスイッチを壊す以外に方法はないわけさ」
ククク…………とどこまでも不快な笑みで嗤い続けるリライ。3時間以内にあいつを倒す、ね…………僕たちが力を合わせれば…………!
「あっと。君達の力は抑制させてもらおう」
リライがパチン、と指を鳴らすと、レクス達の身体が重くなった。
「こ、これは…………!?」
「僕のユニークスキル『制限』さ。自分の力の範囲が及ぶところまで、全て制限できる」
レクスは慌ててステータスを開く。すると、HPとMP以外、全てが半減していた。更に、ユニークスキル『日常動作』以外、全て使えなくなった。他のみんなも同じような状況に陥ってると見て、間違いない。
「さぁ、楽しませておくれ…………!」
リライは背中の翼を羽ばたかせながら、突っ込んできた。
ククク…………とどこか企んでそうな下卑た笑みで、そう言うリライ。
「ええ、そうよ」
ユキメウラは、真っ直ぐリライの目を射抜き、そう答える。
「ユ、ユキ姉! 何でここに!? それにレクスまで!」
マリューシュは、ユキメウラ達の姿を見た瞬間、驚いたような表情に。それと同時に、悲痛な表情も垣間見えた。何故助けに来たのか、と。
「くふふ…………まさかあの密閉された場所を抜けてくるとは思わなかったけど………まあいい。ユキメウラ、貴様の目の前で貴様の愛しのマリューシュを殺してやるさ」
楽しそうな表情でそう言うリライ。何もかもが狂っていた。
「させない!!」
「ユキメウラさん! 挑発にのらないで!」
リライに襲いかからんとするユキメウラを止めるレクス。相手の挑発にのっていては、思う壺だ。常に冷静でいる必要がある。
「ちぇっ…………つまんねぇ………」
リライは舌打ちしてそう言った。リライの周囲には何かが仕掛けられていた。ネムがそれを見つけたのだ。恐らく、ユキメウラがリライに近づいた瞬間に何かが起こる仕組みだったのだろう。何とも恐ろしい奴である。
「そうだ、それよりも。ここで僕とダラダラ話していてもいいのかい?」
ニヤリ…………と不気味な笑みを浮かべてそう問うリライ。というか、そっちから話題を振った気がしないでもないけど…………まあいいや。取り敢えず聞いてみよう。
「………………どういうこと?」
「───────こういうことさ」
リライはそう言うと、ポケットから青いスイッチのついた小型機械のようなものを取りだし、そのスイッチを押す。しかし、辺りにはなんの気配もしない。何をしたのだろうか。
「───────セレニア皇国のダンジョン、ミューエルのダンジョン、ウェントラルのダンジョン。その三ヶ所に、魔物のポップ率を狂わせる装置を設置しておいた」
「なっ………………!」
ミーシャが驚いたような表情でリライを見る。他のみんなも驚いた表情でリライを見た。そんな中──────。
「ポ、ポップ率…………?」
一人、分からない者がいた。
「…………? ポップ率とはなんなのだ?」
なんと、もう一人いた。
言わなくとも、察してもらえただろう。レクスとティーナである。
「はぁ…………全く。あなた達はこんな時でも平常運転ね」
呆れたようにミーシャはそう言うと、ポップ率について説明してくれた。ミーシャ曰く、魔物のポップ率とは、一定時間内にダンジョンで魔物が出現する確率のことだそうだ。それすなわち、魔物の出現率の規則性が乱れ、ダンジョン内が魔物で溢れ返り、最悪の場合─────ダンジョンから魔物が放出されてしまう可能性だってある。
「……………それはやばいね」
「すぐにぶっ飛ばすのだ!」
危険性をようやく理解した2人は、そんなことを言った。説明に疲れた、ミーシャは再びはぁ…………と溜め息をついた。
「…………まあまあ、話は最後まで聞くものさ」
仕切り直すようにリライはううん、と咳払いすると、再び話し始める。
「その装置は、僕がスイッチを押してから起動して、3時間後には確実にポップ率を狂わせる。それを防ぐには──────僕が持ってるこのスイッチを壊す以外に方法はないわけさ」
ククク…………とどこまでも不快な笑みで嗤い続けるリライ。3時間以内にあいつを倒す、ね…………僕たちが力を合わせれば…………!
「あっと。君達の力は抑制させてもらおう」
リライがパチン、と指を鳴らすと、レクス達の身体が重くなった。
「こ、これは…………!?」
「僕のユニークスキル『制限』さ。自分の力の範囲が及ぶところまで、全て制限できる」
レクスは慌ててステータスを開く。すると、HPとMP以外、全てが半減していた。更に、ユニークスキル『日常動作』以外、全て使えなくなった。他のみんなも同じような状況に陥ってると見て、間違いない。
「さぁ、楽しませておくれ…………!」
リライは背中の翼を羽ばたかせながら、突っ込んできた。
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