スキル『日常動作』は最強です ゴミスキルとバカにされましたが、実は超万能でした

メイ(旧名:Mei)

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8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~

お風呂での一時

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「…………レクス…………」


 エレナはレクスにピッタリとくっついていた。まるであの頃に戻ったようだ。


「…………前は、レクスの隣、落ち着いたのに…………今は、凄く、ドキドキする…………」


 エレナは頬を火照らせながらそう言った。かくいうレクスも顔が真っ赤だ。精神的にもこの状況はよくない。レクスとしては、早く風呂から上がりたいわけだが─────


「…………レクス、あれから、結構経つね………」


 エレナは昔を懐かしむような瞳でそう言った。


「う、うん……………」


 レクスとエレナが出会ったのは、ユビネス大森林帯だ。本当に偶然だった。獰猛な狼デンジャリングウルフからエレナを助けてなければ、この出会いはなかったし、一目惚れすることもなかっただろう。


「…………………!」


 エレナが肩に寄りかかってきた。そして、心地よさそうに目を閉じる。レクスは、そんなエレナに顔が更に真っ赤になるが、エレナの顔を見ると、自然と笑みが浮かんできた。


「……………………………」


 そして、レクスは静かにエレナの頭に手を伸ばし──────そっとエレナの頭を撫でる。やはり、エレナの髪は綺麗だ。レクスも思わず見とれてしまう。


 二人はそのまま暫く一緒に風呂に入るのだった──────



◇◆◇◆◇


 ─────所変わって、長廊下にて。


「………………うぅ、まさかあのまま寝ちゃうとは………」


 レクスは恥ずかしそうにそう呟いた。


「…………フィア、大きかった…………」


 エレナは自分の胸の辺りを見ながら、そう言った。


 エレナとレクスは、あのまま眠りに落ちてしまったのだ。そこを丁度、騎士団の仕事を終えて風呂に入りに来たフィアが起こしてくれたのだ。まさか、寝てしまうとは夢にも思わなかった。


「………私も、あれくらいあれば……………」


 エレナは、真剣に検討し初めていた。チラッとレクスの方を見ながら。


「エレナ。その…………今日は本当にごめんね。早く帰って来られなくて」


 レクスは改めて謝った。


「………いいよ、もう気にしてない……。それよりも…………レクス、今日は、その…………一緒に寝ても、いい…………?」


 このところ、一緒に寝る機会が多いような気がしなくもない。まあ、エレナと寝るのは別に悪い気はしないし、それに……………将来、結婚する予定でいるのだ。今の内から慣れておかねば。というか、慣れておく云々の問題なのだろうか…………


「う、うん。いいよ」


「……………やったっ」


 小さくガッツポーズして喜びを露にするエレナであった。



◇◆◇◆◇


「……………スゥ、スゥ……」


 静かに寝息を立てて、隣で静かに寝ているエレナ。その寝顔は可愛らしいものだった。


(………………寝られない)


 隣で一緒にいるレクスは、未だに眠りにつけていなかった。それもそうだ。エレナの寝顔がすぐ近くにあるのに、熟睡できるほど、レクスも達観? しているわけではない。


(………それにしても………)


 レクスは、ミドクから言われたことをふと思い出す。




『レクス。…………もう少しだけ、協力して欲しいんだ。もちろん、ただってわけじゃない。報酬もきちんと出すよ』



 ミドクはレクスの帰り際にこんなことをお願いしてきたのだ。別に報酬などなくても、片足を突っ込んだ身。きちんと最後まで解決しないと後味が悪い。




「………………大変になるなぁ」


 祭りの準備も平行して進めなければならないのだ。大変なことこの上ない。


 レクスは苦笑すると、眠りにつくのだった。この時、レクスはまだもっと大きな事件に巻き込まれることになろうとは、予想だにしなかった──────





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