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9章 祝福
フィアのお見合い④
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「では、改めて自己紹介を。私はロウコ=カルフレッドと申します。本日は、お見合いを引き受けて下さり、誠に感謝申し上げます」
男性─────ロウコはそう言うと、深々と頭を下げた。凄く堅い挨拶だった。性格は真っ直ぐと見た。いや、あくまで第一印象だから、これからどんどん? 変わっていくことだろう。
こんな下らないことでも考えないときつかった。主にレクスの精神状態が。
「………………フィア=ネスラです。本日は宜しくお願いします」
フィアは表情を取り繕って挨拶した。本心では早く帰りたがっていた。
「とりあえず、軽く食事でもどうです? 昼食を食べた後でしょうから、そんなに食べられないとは思いますが」
明らかにこの場の雰囲気を和らげようと放った一言。ロウコは後ろの使用人に、注文を取ってくれる人を呼びに行った。
「ここの料理は私も初めて食べる。フィア殿のお口に合えばいいのだが………………」
「……………? 初めて?」
普通なら下見くらいはするはずだ。自分が初めての場所に相手を連れてくるのは、不安でしかない。
「実は、今日の会場は、フィア殿のお母様がお決めになったのです。突然のことで、こちらも会場が確保できず………………」
「ああ……………それは………なんか、すいません」
フィアは申し訳なさそうにそう言った。お見合いを突然入れたのは母らしいし、全面的にこっちが悪い。
「いえ……………突然ではありましたが、このような場を設けて下さったフィア殿のお母様には感謝していますよ」
ロウコは微笑みながらそう言った。
「すいません、ご注文の方を承っても宜しいでしょうか?」
呼びに行った使用人と共に、注文を取ってくれるだろう女性も来た。こちらも着物姿でこの部屋とマッチしていた。レクス達の場違い感がより一層浮き彫りになった気がした。
「では、こちらの野菜炒め定食を頂こう。フィア殿は?」
「…………………私は、オーク肉のソテーで。レクスはどうする?」
「僕も、フィアさんと同じで…………………」
「私は、ラビッドミートをもらいますね」
軽めって言ってた割には、大分食べるんだな………………とレクスはそんなどうでもいいことを考えていた。
(あとこの店………………メニュー表見る限りだと、肉しか載ってないように見えるのは気のせいかなぁ………………?)
暫く考えたが、ま、いっか、と思考を絶ち切ったのだった。
◇◆◇◆◇
「──────では、本日の本題に入らせて頂くとしよう。フィア殿。率直に言って、私は貴女との結婚を前向きに考えている。フィア殿はどうだろうか?」
軽い食事も済み、本題を切り出すロウコ。レクスは本当にこの場にいていいのだろうか……………と考えてしまう。
「…………………大変恐縮ですが、率直に申し上げますと、私は、貴方との結婚は考えておりません」
フィアは言い切った。言い切ってしまった。
(………………っていうかフィアさん。こっちにさりげなくサムズアップはやめてよ……………)
見つかったらどうするの……………なんて、レクスは少々呆れたような表情でそんなことを考える。
「──────そうですか」
ロウコは特に表情を変えるでもなく頷く。まるで予想できていたかのようだ。
「──────まあ、まだ初対面ですしね。そう結論を急ぐ必要もないでしょう」
まるでこの後もお見合いをすると言っているような言葉。フィアはその言葉に少し渋い表情をした。
「────────私、結婚するには条件がありますので」
突如、フィアはそんなことを言い出したのだった。
男性─────ロウコはそう言うと、深々と頭を下げた。凄く堅い挨拶だった。性格は真っ直ぐと見た。いや、あくまで第一印象だから、これからどんどん? 変わっていくことだろう。
こんな下らないことでも考えないときつかった。主にレクスの精神状態が。
「………………フィア=ネスラです。本日は宜しくお願いします」
フィアは表情を取り繕って挨拶した。本心では早く帰りたがっていた。
「とりあえず、軽く食事でもどうです? 昼食を食べた後でしょうから、そんなに食べられないとは思いますが」
明らかにこの場の雰囲気を和らげようと放った一言。ロウコは後ろの使用人に、注文を取ってくれる人を呼びに行った。
「ここの料理は私も初めて食べる。フィア殿のお口に合えばいいのだが………………」
「……………? 初めて?」
普通なら下見くらいはするはずだ。自分が初めての場所に相手を連れてくるのは、不安でしかない。
「実は、今日の会場は、フィア殿のお母様がお決めになったのです。突然のことで、こちらも会場が確保できず………………」
「ああ……………それは………なんか、すいません」
フィアは申し訳なさそうにそう言った。お見合いを突然入れたのは母らしいし、全面的にこっちが悪い。
「いえ……………突然ではありましたが、このような場を設けて下さったフィア殿のお母様には感謝していますよ」
ロウコは微笑みながらそう言った。
「すいません、ご注文の方を承っても宜しいでしょうか?」
呼びに行った使用人と共に、注文を取ってくれるだろう女性も来た。こちらも着物姿でこの部屋とマッチしていた。レクス達の場違い感がより一層浮き彫りになった気がした。
「では、こちらの野菜炒め定食を頂こう。フィア殿は?」
「…………………私は、オーク肉のソテーで。レクスはどうする?」
「僕も、フィアさんと同じで…………………」
「私は、ラビッドミートをもらいますね」
軽めって言ってた割には、大分食べるんだな………………とレクスはそんなどうでもいいことを考えていた。
(あとこの店………………メニュー表見る限りだと、肉しか載ってないように見えるのは気のせいかなぁ………………?)
暫く考えたが、ま、いっか、と思考を絶ち切ったのだった。
◇◆◇◆◇
「──────では、本日の本題に入らせて頂くとしよう。フィア殿。率直に言って、私は貴女との結婚を前向きに考えている。フィア殿はどうだろうか?」
軽い食事も済み、本題を切り出すロウコ。レクスは本当にこの場にいていいのだろうか……………と考えてしまう。
「…………………大変恐縮ですが、率直に申し上げますと、私は、貴方との結婚は考えておりません」
フィアは言い切った。言い切ってしまった。
(………………っていうかフィアさん。こっちにさりげなくサムズアップはやめてよ……………)
見つかったらどうするの……………なんて、レクスは少々呆れたような表情でそんなことを考える。
「──────そうですか」
ロウコは特に表情を変えるでもなく頷く。まるで予想できていたかのようだ。
「──────まあ、まだ初対面ですしね。そう結論を急ぐ必要もないでしょう」
まるでこの後もお見合いをすると言っているような言葉。フィアはその言葉に少し渋い表情をした。
「────────私、結婚するには条件がありますので」
突如、フィアはそんなことを言い出したのだった。
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