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41.豪華すぎて規模が違う
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夜会のために用意された部屋へ入る。控室を用意して欲しいとお願いしたら、立派な区切りが用意されていた。玉座から見て右側の一角が、隔離されている。
3段ほどの階段を上がれば、そこは絨毯の違うフロアだった。長椅子やローテーブルの他に、据え置きのベビーベッドもある。ぐるりと見回し、驚きに言葉が出なかった。王国の控室より大きいわ。侯爵家だからそれなりの部屋を与えられたけれど、このスペースの方が広い。
「ここは皇族専用で作らせた。以前から休憩に利用していたが、今回の改良は凄いぞ」
自慢げにお祖父様が示した先は、カーテンで仕切られた小部屋。授乳や着替えも出来る小部屋は、キングサイズのベッドが入りそう。実際に中に用意されていたのは、その半分ほどのベッドだった。手すりや柵が一切なく、巨大なクッションが置いてあるように見える。
聞けば、どこからでも座ったり物を置いたり出来るようにした、とか。オムツを替えたり、着替えのドレスを置いたりと役立ちそう。カーテンも厚手で、人の影が見えないよう工夫されていた。
「立派です。ありがとうございます、お祖父様」
「うむ。このくらいはさせてもらわんと。無理を言って参加してもらうのだからな」
ひいお祖父様は、夜会の時間まで執務のお手伝いをしているのですが……執務の主役である皇帝陛下がここにいていいのかしら。
色調は全体にアイボリーと薄いブルーを使い、ところどころに紫や銀糸の飾りが入る。とても落ち着いた雰囲気でした。紺の絨毯が引き締める休憩スペースは、おしゃれな木製の柵で広間と隔てられている。
「お父様、少し狭いわ」
お母様から皇帝であるお祖父様へのクレームが出て、慌てて侍従達が手配に動く。夜会の間、皇族は挨拶を多く受けるため、疲れたら逃げ込めるスペースが必須だと教わった。確かに疲れそうなので、便利です。
モンテシーノス王国では、夜会の広間は謁見の間を利用していた。そのため王族の休憩スペースは、広間の近くにある別室が用意される。貴族もそちらに移動だった。公爵と侯爵は各家ごとに、伯爵以下の家はまとめて大部屋だ。その意味で恵まれていると思ったけど、皇族用のスペースは別格だった。
薄い紗がかかったスペース内は、目を凝らしても人影がかすかにわかる程度。カーテンの内側は完全に見えなかった。別室で着替えるのでここを使うとしたら、化粧直しや応急処置くらい。授乳のために作ったと言っても過言ではなかった。
「あらまあ、今から直して間に合うの? もっと早く動かなくてはダメよ。あなた」
お祖母様が笑いながら窘め、何やら変更を追加する。皇族スペースの外は、美しい銀糸の刺繍が入ったテーブルクロスや光り輝くシャンデリア、料理を並べる机が用意された。招待された貴族が入り、料理が並べば完璧だ。大きな広間は、柱が少ない。丸い屋根を見上げ、私はモンテシーノス王国との違いに感嘆の声を上げた。
「本当に凄いわ」
「さあ、そろそろ着替えましょう。支度が間に合わなくなるわ」
ナサニエルを連れて、与えられた部屋に移動する。隣の敷地に屋敷をもらったのに、宮殿にも私室を貰ってしまった。赤と金の装飾が鮮やかな部屋で、用意されたドレスに袖を通す。手際よく宮殿の侍女達が髪を結い、化粧を施した。最後に首飾りや手袋をはめて……。
「……派手じゃないかしら」
これじゃ未婚令嬢みたいだわ。鏡の中で、着飾った私が苦笑した。
3段ほどの階段を上がれば、そこは絨毯の違うフロアだった。長椅子やローテーブルの他に、据え置きのベビーベッドもある。ぐるりと見回し、驚きに言葉が出なかった。王国の控室より大きいわ。侯爵家だからそれなりの部屋を与えられたけれど、このスペースの方が広い。
「ここは皇族専用で作らせた。以前から休憩に利用していたが、今回の改良は凄いぞ」
自慢げにお祖父様が示した先は、カーテンで仕切られた小部屋。授乳や着替えも出来る小部屋は、キングサイズのベッドが入りそう。実際に中に用意されていたのは、その半分ほどのベッドだった。手すりや柵が一切なく、巨大なクッションが置いてあるように見える。
聞けば、どこからでも座ったり物を置いたり出来るようにした、とか。オムツを替えたり、着替えのドレスを置いたりと役立ちそう。カーテンも厚手で、人の影が見えないよう工夫されていた。
「立派です。ありがとうございます、お祖父様」
「うむ。このくらいはさせてもらわんと。無理を言って参加してもらうのだからな」
ひいお祖父様は、夜会の時間まで執務のお手伝いをしているのですが……執務の主役である皇帝陛下がここにいていいのかしら。
色調は全体にアイボリーと薄いブルーを使い、ところどころに紫や銀糸の飾りが入る。とても落ち着いた雰囲気でした。紺の絨毯が引き締める休憩スペースは、おしゃれな木製の柵で広間と隔てられている。
「お父様、少し狭いわ」
お母様から皇帝であるお祖父様へのクレームが出て、慌てて侍従達が手配に動く。夜会の間、皇族は挨拶を多く受けるため、疲れたら逃げ込めるスペースが必須だと教わった。確かに疲れそうなので、便利です。
モンテシーノス王国では、夜会の広間は謁見の間を利用していた。そのため王族の休憩スペースは、広間の近くにある別室が用意される。貴族もそちらに移動だった。公爵と侯爵は各家ごとに、伯爵以下の家はまとめて大部屋だ。その意味で恵まれていると思ったけど、皇族用のスペースは別格だった。
薄い紗がかかったスペース内は、目を凝らしても人影がかすかにわかる程度。カーテンの内側は完全に見えなかった。別室で着替えるのでここを使うとしたら、化粧直しや応急処置くらい。授乳のために作ったと言っても過言ではなかった。
「あらまあ、今から直して間に合うの? もっと早く動かなくてはダメよ。あなた」
お祖母様が笑いながら窘め、何やら変更を追加する。皇族スペースの外は、美しい銀糸の刺繍が入ったテーブルクロスや光り輝くシャンデリア、料理を並べる机が用意された。招待された貴族が入り、料理が並べば完璧だ。大きな広間は、柱が少ない。丸い屋根を見上げ、私はモンテシーノス王国との違いに感嘆の声を上げた。
「本当に凄いわ」
「さあ、そろそろ着替えましょう。支度が間に合わなくなるわ」
ナサニエルを連れて、与えられた部屋に移動する。隣の敷地に屋敷をもらったのに、宮殿にも私室を貰ってしまった。赤と金の装飾が鮮やかな部屋で、用意されたドレスに袖を通す。手際よく宮殿の侍女達が髪を結い、化粧を施した。最後に首飾りや手袋をはめて……。
「……派手じゃないかしら」
これじゃ未婚令嬢みたいだわ。鏡の中で、着飾った私が苦笑した。
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