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171.鱗を首飾りにしてもらった
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昨日のイノシシが入った鍋に、麦を入れた汁を食べる。お団子になったお肉をバラバラにして、麦とよく混ぜるやり方を真似した。お腹いっぱいになった僕達は、次のお兄さんのところへ行く。だからエルランドお兄さんとお嫁さんはお別れだった。
「泊めてくれて、ありがとう。また来ます」
『何かあれば頼ってくれていいからね』
お兄さんは鱗を剥いで僕に渡した。痛そうと顔を顰めた僕に、優しい子だねと目を細めて舐めてくれる。こっそりとお返しで舐めたら、セティに捕まって叱られた。見えないと思ったのに。
セティが小さな穴を開けて、キラキラする金色の鎖に通した。それを首に掛けた僕に、お父さんとお母さんも鱗をくれる。真似しようとしたボリスはお母さんに止められてた。拗ねたボリスに、大きくなったら頂戴とお願いする。これはお父さんに教えてもらったの。ボリスの機嫌がすぐに直った。
銀と緑、青……全部綺麗。お嫁さんはいま妊娠中なんだって。お腹に卵がいるの? そっと撫でさせてもらった。卵が無事に生まれてきますように。神様にお願いしたけど、隣でセティが「祝福を」と呟いた。
そっか、セティが神様だった。籠から顔を出したガイアも、同じように何か呟いてる。きっと元気な卵から赤ちゃんが出てくるよ。
来た時と逆の順番で、入り口を開けて飛び出す。お父さんの大きな背中から、お兄さん達に一生懸命手を振った。すぐに洞窟は見えなくなり、お父さんは昨日より高いところを飛ぶ。理由はセティが教えてくれた。ここから先は高い山があって、それを越えるために高いところを飛ぶみたい。足のあたりに雲があった。
「この雲に飛び乗ったら走れる?」
「落ちちゃうぞ」
雲は踏めないんだね。知らなかった。白くて下が見えないから、地面みたいに硬いのかと思ったけど。一番上のお兄さんの方が距離が近いと聞いた。高い山を越えたところで、お父さんが翼を傾ける。くるりと回りながら、どんどん低くなった。目の前に山が近づいて、僕はドキドキしながらお父さんの鱗にしがみつく。
籠を落とさないように抱っこして、紐で結んでもらった。後ろからセティが抱っこしてくれてるから、落ちる心配はない。目が痛くなるくらいの風が吹いて、僕は思わず目を閉じた。
ふわっとした感じの後、お父さんが歩き出す。慌てて目を開けると、ボリスも足元で走っていた。山の途中に降りたのかな。フェルほど速くないけど、ボリスもいっぱい走れるようになったね。前より大きくなったし、僕がお兄ちゃんなのに追い越されちゃった。
ぐぁああああ! お父さんが吠えると、向こうから似たような声がする。この辺り変な臭いがして、目が少し痛い。
「結界張るぞ」
セティが手を振ったら、途端に目の痛いのが止まった。臭いもない。結界は便利だね。お父さんが止まったので、僕はセティと一緒に滑り降りた。後ろでお母さんがゲリュオン達を下ろす。
『ようこそ、親父殿、お袋殿も……そして高貴なる神々と新しい家族よ』
難しい言葉を使ったお兄さんは、真っ赤な鱗だった。頭の上に大きな角が出てて、強そう。挨拶を交わすお父さん達の後ろから、僕も声を掛ける。赤いお兄さんは僕をべろんと舐めてから、背中に乗せてくれた。
「泊めてくれて、ありがとう。また来ます」
『何かあれば頼ってくれていいからね』
お兄さんは鱗を剥いで僕に渡した。痛そうと顔を顰めた僕に、優しい子だねと目を細めて舐めてくれる。こっそりとお返しで舐めたら、セティに捕まって叱られた。見えないと思ったのに。
セティが小さな穴を開けて、キラキラする金色の鎖に通した。それを首に掛けた僕に、お父さんとお母さんも鱗をくれる。真似しようとしたボリスはお母さんに止められてた。拗ねたボリスに、大きくなったら頂戴とお願いする。これはお父さんに教えてもらったの。ボリスの機嫌がすぐに直った。
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そっか、セティが神様だった。籠から顔を出したガイアも、同じように何か呟いてる。きっと元気な卵から赤ちゃんが出てくるよ。
来た時と逆の順番で、入り口を開けて飛び出す。お父さんの大きな背中から、お兄さん達に一生懸命手を振った。すぐに洞窟は見えなくなり、お父さんは昨日より高いところを飛ぶ。理由はセティが教えてくれた。ここから先は高い山があって、それを越えるために高いところを飛ぶみたい。足のあたりに雲があった。
「この雲に飛び乗ったら走れる?」
「落ちちゃうぞ」
雲は踏めないんだね。知らなかった。白くて下が見えないから、地面みたいに硬いのかと思ったけど。一番上のお兄さんの方が距離が近いと聞いた。高い山を越えたところで、お父さんが翼を傾ける。くるりと回りながら、どんどん低くなった。目の前に山が近づいて、僕はドキドキしながらお父さんの鱗にしがみつく。
籠を落とさないように抱っこして、紐で結んでもらった。後ろからセティが抱っこしてくれてるから、落ちる心配はない。目が痛くなるくらいの風が吹いて、僕は思わず目を閉じた。
ふわっとした感じの後、お父さんが歩き出す。慌てて目を開けると、ボリスも足元で走っていた。山の途中に降りたのかな。フェルほど速くないけど、ボリスもいっぱい走れるようになったね。前より大きくなったし、僕がお兄ちゃんなのに追い越されちゃった。
ぐぁああああ! お父さんが吠えると、向こうから似たような声がする。この辺り変な臭いがして、目が少し痛い。
「結界張るぞ」
セティが手を振ったら、途端に目の痛いのが止まった。臭いもない。結界は便利だね。お父さんが止まったので、僕はセティと一緒に滑り降りた。後ろでお母さんがゲリュオン達を下ろす。
『ようこそ、親父殿、お袋殿も……そして高貴なる神々と新しい家族よ』
難しい言葉を使ったお兄さんは、真っ赤な鱗だった。頭の上に大きな角が出てて、強そう。挨拶を交わすお父さん達の後ろから、僕も声を掛ける。赤いお兄さんは僕をべろんと舐めてから、背中に乗せてくれた。
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