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197.お爺ちゃん家にお泊まりする
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王宮という場所が、王様の住むお家だと知ってびっくりした。お父さん達が壊したから、今夜からテントで暮らすのかな。山を壊されたお返しなんだって。お爺ちゃんも「仕方ありませんなぁ」と溜め息をついた。絵本ではお城は小さく描いてあったけど……首を傾げたら、シェリアが絵本とは何か聞いてきた。
「シェリアは絵本読んでないの? じゃあ、僕が持ってるのを貸すから、ゲリュオンに読んでもらって」
「絵本……読む? ゲリュオン、夜して」
「……夜してって、言葉を選べ」
困った顔でゲリュオンが額を押さえた。具合悪いのかな? でもセティがお腹抱えて笑ってるから、平気みたいだね。後で絵本を渡すからと、まだ笑いながら苦しそうにセティがゲリュオンに言った。揶揄うなと怒るゲリュオンだけど、本気で怒ってない。仲良しはいいことだけど、僕より仲良しは嫌だ。
「夜、いつもより仲良しのお呪いする!」
むっとした顔で宣言した僕に、今度はセティが慌てる。よくわかんないけど、ゲリュオンと仲良しするなら僕はもっと仲良しがいい。これは譲らないから。唇を尖らせた僕を抱き寄せたセティが、黒髪にキスをくれた。
「しょうがねえ、ファフニール達に明日帰ると言うしかねえだろ」
ゲリュオンが額を押さえながら、呟く。その腕にシェリアがしがみついていた。互いに目が合って、ほぼ同時に頷く。僕はセティ、シェリアはゲリュオン。お互いに仲直りしないとね。
「神殿に泊まるなら、ちゃんとファフニールに伝えろ」
「うん。お父さんにお泊まりする話……」
「んっ、そうじゃなくて。今日はお爺ちゃんの家に泊まります、にしておけ」
よく分からないけど、神殿ならお爺ちゃんが住んでるお家だね。でもセティのお家でもあるのに、それは言わない方がいいみたい。手を繋いで神殿内に戻り、お部屋の絨毯の上にぺたんと座った。
「お父さん、お母さん。今日はお爺ちゃん家に泊まってもいい?」
『お爺ちゃん? イシスに優しくしてくれた神官のことかい』
「うん。優しいよ。セティもゲリュオンもシェリアも一緒」
『明日迎えに来るゆえ、昼前までに準備しておけ』
「わかった! ありがとう。ボリスやお兄さん達にも伝えてね」
話を終えたので鱗を服の中にしまう。顔を上げると、部屋に知らない人がいた。白い神官服で、濃茶の髪をしている。じろりと僕を睨んで、机の上にお菓子の入った皿を置いてセティに頭を下げた。むっとした顔をしたものの、セティは言葉を発しない。でも男の人も部屋を出ずに、そのまま……。
「出ていけ」
機嫌が悪くなるセティを見かねて、ゲリュオンが追い出した。悔しそうにしながらも、また僕を睨みつける。あの人、怖い。白い神官服の人は、僕を叩いたり蹴ったりするから嫌いだった。
「悪い、こっちにおいで」
どうしてすぐに追い払ってくれなかったんだろう。セティに抱き締められながら、僕はずずっと鼻を啜った。
「シェリアは絵本読んでないの? じゃあ、僕が持ってるのを貸すから、ゲリュオンに読んでもらって」
「絵本……読む? ゲリュオン、夜して」
「……夜してって、言葉を選べ」
困った顔でゲリュオンが額を押さえた。具合悪いのかな? でもセティがお腹抱えて笑ってるから、平気みたいだね。後で絵本を渡すからと、まだ笑いながら苦しそうにセティがゲリュオンに言った。揶揄うなと怒るゲリュオンだけど、本気で怒ってない。仲良しはいいことだけど、僕より仲良しは嫌だ。
「夜、いつもより仲良しのお呪いする!」
むっとした顔で宣言した僕に、今度はセティが慌てる。よくわかんないけど、ゲリュオンと仲良しするなら僕はもっと仲良しがいい。これは譲らないから。唇を尖らせた僕を抱き寄せたセティが、黒髪にキスをくれた。
「しょうがねえ、ファフニール達に明日帰ると言うしかねえだろ」
ゲリュオンが額を押さえながら、呟く。その腕にシェリアがしがみついていた。互いに目が合って、ほぼ同時に頷く。僕はセティ、シェリアはゲリュオン。お互いに仲直りしないとね。
「神殿に泊まるなら、ちゃんとファフニールに伝えろ」
「うん。お父さんにお泊まりする話……」
「んっ、そうじゃなくて。今日はお爺ちゃんの家に泊まります、にしておけ」
よく分からないけど、神殿ならお爺ちゃんが住んでるお家だね。でもセティのお家でもあるのに、それは言わない方がいいみたい。手を繋いで神殿内に戻り、お部屋の絨毯の上にぺたんと座った。
「お父さん、お母さん。今日はお爺ちゃん家に泊まってもいい?」
『お爺ちゃん? イシスに優しくしてくれた神官のことかい』
「うん。優しいよ。セティもゲリュオンもシェリアも一緒」
『明日迎えに来るゆえ、昼前までに準備しておけ』
「わかった! ありがとう。ボリスやお兄さん達にも伝えてね」
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「出ていけ」
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「悪い、こっちにおいで」
どうしてすぐに追い払ってくれなかったんだろう。セティに抱き締められながら、僕はずずっと鼻を啜った。
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