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71.琥珀王の城は風呂が一番人気です
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琥珀と狼にしか見えない僕、不安しかない組み合わせなので、アルマかロルフに同行をお願いした。残念ながらアルマは予定があるらしい。
『悪いけど、頼むね。ロルフ』
「構わないけど、俺が相手で怯んでくれるかな」
『森人は人間より体が大きいから平気だと思うぞ。それにロルフは、偉い人っぽいし』
笑って話を切ったロルフは冗談だと思ってたみたいだけど、実際偉い人っぽさはある。威厳があると表現した方がよかったかな?
琥珀を背中に乗せた僕は、巨大建築の前で止まった。ここが我が家で間違いないんだが……人が次々と出入りしている。理由は、一階部分に風呂場を作ったからだ。それも巨大な共同浴場だった。男女別で、さらに石鹸製造工場が二階に完成している。三階でようやく居住スペースかと思いきや、ここには食料貯蔵庫がある。地下もあるが、そちらは飲み水確保の井戸が掘られた。
琥珀王の城というより、緊急避難場所だ。まあ、緊急時に城へ逃げるのは間違ってないけど。その先でようやく自宅スペースがある。さらに上にも部屋があるわけだが、ここは現在未使用だった。緊急時は、逃げてきた人の避難場所として利用する。高い塔の大半は、使われないという贅沢な建物だ。
「お風呂入る!」
『わかった、うちの子達を連れてくるから先に行ってて』
子狼達は、石鹸で洗われることに抵抗がない。野生で育ったらあり得ないことだが、この集落で暮らす分には問題なかった。集落の皆が同じ石鹸を使っているので、自分達も同じ匂いがするのが当たり前だと思っているらしい。教育係の魔狼が嘆いていた。
ついでに母猫ニーと子猫達も誘うか。石段を勢いよく駆け上った。四本足はこういうとき速いし、バランスもいい。転んだり滑ってケガする心配は格段に減る。四階に住むニーに声をかけ、子狼の入った籠を咥えた。追いかけてきた琥珀が、僕から籠を奪う。当たり前のように持ってくれるんだが、年長者は僕だから逆じゃないか。メスだからかも。
全員で風呂に入り、石鹸で清潔に洗う。ふわふわになった毛を温風で乾かした。ちなみにミアはメスなので、ニーに預ける。すたすたと女湯に入っていく母猫を見送り、僕達は男湯へ……入ろうとして、僕だけ出された。
「お前はメス、あっちだ」
バルテルに言われ、不満げに鼻を鳴らす。
『中身は男だよ。知ってるくせに』
「体が女だろ。さすがに襲う奴はいないが、ルールだからな」
森人は女性に優しい種族なので、中身が男の僕でも一緒の風呂はまずいらしい。集落の女性に責められるし、琥珀のお嫁さんという響き的にも問題だと言われた。
『いっそ家族風呂作ればよかったんだ』
風呂用の洗面具を抱えたベリアルが通りかかり、なるほどと頷いた。まさか、とは思うけど。
「家族風呂を増設しましょう。幸いまだ土地は余っていますから」
『……どうせ止めても作るんだろ』
明日から家族風呂の工事が始まる。ちょうど出かける予定だったし、いいけどね。一階のスペースを全体に拡張するとか。スケールが壮大すぎて分からない。
人間の王宮へ脅しに行くので、獣臭いと言われないため、大人しく女性達に洗ってもらった。ずっと目を閉じていたので、躓いて湯船に転げ落ちたが……それ以外のトラブルはなかった。
『悪いけど、頼むね。ロルフ』
「構わないけど、俺が相手で怯んでくれるかな」
『森人は人間より体が大きいから平気だと思うぞ。それにロルフは、偉い人っぽいし』
笑って話を切ったロルフは冗談だと思ってたみたいだけど、実際偉い人っぽさはある。威厳があると表現した方がよかったかな?
琥珀を背中に乗せた僕は、巨大建築の前で止まった。ここが我が家で間違いないんだが……人が次々と出入りしている。理由は、一階部分に風呂場を作ったからだ。それも巨大な共同浴場だった。男女別で、さらに石鹸製造工場が二階に完成している。三階でようやく居住スペースかと思いきや、ここには食料貯蔵庫がある。地下もあるが、そちらは飲み水確保の井戸が掘られた。
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「お風呂入る!」
『わかった、うちの子達を連れてくるから先に行ってて』
子狼達は、石鹸で洗われることに抵抗がない。野生で育ったらあり得ないことだが、この集落で暮らす分には問題なかった。集落の皆が同じ石鹸を使っているので、自分達も同じ匂いがするのが当たり前だと思っているらしい。教育係の魔狼が嘆いていた。
ついでに母猫ニーと子猫達も誘うか。石段を勢いよく駆け上った。四本足はこういうとき速いし、バランスもいい。転んだり滑ってケガする心配は格段に減る。四階に住むニーに声をかけ、子狼の入った籠を咥えた。追いかけてきた琥珀が、僕から籠を奪う。当たり前のように持ってくれるんだが、年長者は僕だから逆じゃないか。メスだからかも。
全員で風呂に入り、石鹸で清潔に洗う。ふわふわになった毛を温風で乾かした。ちなみにミアはメスなので、ニーに預ける。すたすたと女湯に入っていく母猫を見送り、僕達は男湯へ……入ろうとして、僕だけ出された。
「お前はメス、あっちだ」
バルテルに言われ、不満げに鼻を鳴らす。
『中身は男だよ。知ってるくせに』
「体が女だろ。さすがに襲う奴はいないが、ルールだからな」
森人は女性に優しい種族なので、中身が男の僕でも一緒の風呂はまずいらしい。集落の女性に責められるし、琥珀のお嫁さんという響き的にも問題だと言われた。
『いっそ家族風呂作ればよかったんだ』
風呂用の洗面具を抱えたベリアルが通りかかり、なるほどと頷いた。まさか、とは思うけど。
「家族風呂を増設しましょう。幸いまだ土地は余っていますから」
『……どうせ止めても作るんだろ』
明日から家族風呂の工事が始まる。ちょうど出かける予定だったし、いいけどね。一階のスペースを全体に拡張するとか。スケールが壮大すぎて分からない。
人間の王宮へ脅しに行くので、獣臭いと言われないため、大人しく女性達に洗ってもらった。ずっと目を閉じていたので、躓いて湯船に転げ落ちたが……それ以外のトラブルはなかった。
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