31 / 82
31.素敵な旦那さんと可愛い奥さん
しおりを挟む
このお水に入ったら、身体中が痛くなりそう。心配していたら、ベル様が魔法で魚を捕まえてくれた。両手で抱っこしても尻尾が落ちちゃうくらい、大きいお魚だった。初めて見る種類だよ。
「焼くか、生か」
うーん、どっちも好き。あと、巨人のおねえさんが作ってくれた鍋も好き。指折り数えていると、全部作ればいいってベル様が笑う。いいの? お母さんはどれか一つにしなさい、と言うけど。
お魚をたくさん持ってお家に帰る。洞窟の中の湖に放したら、泳ぐかも! ベル様に提案したら、お水が違うから無理みたい。ピリピリするお水で暮らしていると、普通のお水はダメなのかも。
ベル様は大きな氷を作った。その中へお魚を閉じ込めるの。これで溶けるまで平気だし、溶けないように魔法を何度も掛ければいいと教えてもらった。お肉でも使える方法なんだ。
僕はあまり草や野菜を食べなくても平気。ベル様は時々食べている。吸血鬼のおじさんも食べないよね。好みの問題じゃなくて、必要性……難しい言葉だから、こっそり誰かに教えてもらおう。そう考えたのがバレたみたいで、ベル様が話してくれる。
必要性は、野菜を食べないとえいよーが偏るから。生きていくのに野菜が要る人と、要らない人がいる。ドラゴンだとお祖母ちゃん達は食べるし、僕やお父さんは食べなくても平気だ。
「ベル様が食べるなら僕も食べるよ。奥さんだもん」
「ウェパルは優しいな」
褒められちゃった。いい奥さんになるのが、今の僕の夢だ。素敵な旦那さんを手に入れたんだから、僕は可愛い奥さんになる。お祖父ちゃんにも頑張れって言ってもらった。
頭を撫でられながら、頬を擦り寄せる。そのまま口を押し付けた。口付けは仲良しの証なの。ベル様はお返しに額へ口付けをくれた。
お魚を氷に閉じ込めたら、光が当たってきらきら光る。綺麗だな。氷の中を泳いでるみたい。感動しながら、今日のお魚を湖の近くへ運ぶ。生きていると逃げちゃうから、すぐに切られた。
湖の水でよく洗って、外側の鱗を取る。ベル様が爪でぞりぞりと擦ったら、全部落ちた。上手だな、覚えて僕もやろう。ベル様が抱えてもはみだす大きさの魚は、半分に切った。骨を抜いて、片方はそのまま食べることにした。残りは焼いて食べる。
「あーんしろ」
ベル様の指がしゅっと動くと、下の魚が切れる。大きな葉っぱの上に広げたお魚は、赤い色をしていた。あーんと開けた口に、魚が入る。美味しい!
「おぃひぃ……」
両手で頬を包んで、よく味わう。三回くらい続けて食べて、僕は次のお魚を断った。並んでいるお魚を摘んで、ベル様の前に差し出す。
「ベル様も、あーん」
口を開けてくれたので、そっと置いた。歯が白くて綺麗。ベル様は美味しいと笑った。交互に食べて、生の分が終わった。
「全部このままでもいいな」
「焼いたら味が違うぞ。それと同じ魚が凍っているから安心しろ」
まだ同じ魚が残っている? じゃあ、焼いて食べてみようかな。ぽんとお腹を叩く。まだ入るよ。そう示して、ベル様が出した炎でお魚を焼くのを見守った。
「焼くか、生か」
うーん、どっちも好き。あと、巨人のおねえさんが作ってくれた鍋も好き。指折り数えていると、全部作ればいいってベル様が笑う。いいの? お母さんはどれか一つにしなさい、と言うけど。
お魚をたくさん持ってお家に帰る。洞窟の中の湖に放したら、泳ぐかも! ベル様に提案したら、お水が違うから無理みたい。ピリピリするお水で暮らしていると、普通のお水はダメなのかも。
ベル様は大きな氷を作った。その中へお魚を閉じ込めるの。これで溶けるまで平気だし、溶けないように魔法を何度も掛ければいいと教えてもらった。お肉でも使える方法なんだ。
僕はあまり草や野菜を食べなくても平気。ベル様は時々食べている。吸血鬼のおじさんも食べないよね。好みの問題じゃなくて、必要性……難しい言葉だから、こっそり誰かに教えてもらおう。そう考えたのがバレたみたいで、ベル様が話してくれる。
必要性は、野菜を食べないとえいよーが偏るから。生きていくのに野菜が要る人と、要らない人がいる。ドラゴンだとお祖母ちゃん達は食べるし、僕やお父さんは食べなくても平気だ。
「ベル様が食べるなら僕も食べるよ。奥さんだもん」
「ウェパルは優しいな」
褒められちゃった。いい奥さんになるのが、今の僕の夢だ。素敵な旦那さんを手に入れたんだから、僕は可愛い奥さんになる。お祖父ちゃんにも頑張れって言ってもらった。
頭を撫でられながら、頬を擦り寄せる。そのまま口を押し付けた。口付けは仲良しの証なの。ベル様はお返しに額へ口付けをくれた。
お魚を氷に閉じ込めたら、光が当たってきらきら光る。綺麗だな。氷の中を泳いでるみたい。感動しながら、今日のお魚を湖の近くへ運ぶ。生きていると逃げちゃうから、すぐに切られた。
湖の水でよく洗って、外側の鱗を取る。ベル様が爪でぞりぞりと擦ったら、全部落ちた。上手だな、覚えて僕もやろう。ベル様が抱えてもはみだす大きさの魚は、半分に切った。骨を抜いて、片方はそのまま食べることにした。残りは焼いて食べる。
「あーんしろ」
ベル様の指がしゅっと動くと、下の魚が切れる。大きな葉っぱの上に広げたお魚は、赤い色をしていた。あーんと開けた口に、魚が入る。美味しい!
「おぃひぃ……」
両手で頬を包んで、よく味わう。三回くらい続けて食べて、僕は次のお魚を断った。並んでいるお魚を摘んで、ベル様の前に差し出す。
「ベル様も、あーん」
口を開けてくれたので、そっと置いた。歯が白くて綺麗。ベル様は美味しいと笑った。交互に食べて、生の分が終わった。
「全部このままでもいいな」
「焼いたら味が違うぞ。それと同じ魚が凍っているから安心しろ」
まだ同じ魚が残っている? じゃあ、焼いて食べてみようかな。ぽんとお腹を叩く。まだ入るよ。そう示して、ベル様が出した炎でお魚を焼くのを見守った。
134
あなたにおすすめの小説
【完結】父を探して異世界転生したら男なのに歌姫になってしまったっぽい
御堂あゆこ
BL
超人気芸能人として活躍していた男主人公が、痴情のもつれで、女性に刺され、死んでしまう。
生前の行いから、地獄行き確定と思われたが、閻魔様の気まぐれで、異世界転生することになる。
地獄行き回避の条件は、同じ世界に転生した父親を探し出し、罪を償うことだった。
転生した主人公は、仲間の助けを得ながら、父を探して旅をし、成長していく。
※含まれる要素
異世界転生、男主人公、ファンタジー、ブロマンス、BL的な表現、恋愛
※小説家になろうに重複投稿しています
不幸体質っすけど、大好きなボス達とずっと一緒にいられるよう頑張るっす!
タッター
BL
ボスは悲しく一人閉じ込められていた俺を助け、たくさんの仲間達に出会わせてくれた俺の大切な人だ。
自分だけでなく、他者にまでその不幸を撒き散らすような体質を持つ厄病神な俺を、みんな側に置いてくれて仲間だと笑顔を向けてくれる。とても毎日が楽しい。ずっとずっとみんなと一緒にいたい。
――だから俺はそれ以上を求めない。不幸は幸せが好きだから。この幸せが崩れてしまわないためにも。
そうやって俺は今日も仲間達――家族達の、そして大好きなボスの役に立てるように――
「頑張るっす!! ……から置いてかないで下さいっす!! 寂しいっすよ!!」
「無理。邪魔」
「ガーン!」
とした日常の中で俺達は美少年君を助けた。
「……その子、生きてるっすか?」
「……ああ」
◆◆◆
溺愛攻め
×
明るいが不幸体質を持つが故に想いを受け入れることが怖く、役に立てなければ捨てられるかもと内心怯えている受け
【完結】ここで会ったが、十年目。
N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化)
我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。
(追記5/14 : お互いぶん回してますね。)
Special thanks
illustration by おのつく 様
X(旧Twitter) @__oc_t
※ご都合主義です。あしからず。
※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。
※◎は視点が変わります。
オレにだけ「ステイタス画面」っていうのが見える。
黒茶
BL
人気者だけど実は人間嫌いの嘘つき先輩×素直すぎる後輩の
(本人たちは気づいていないが実は乙女ゲームの世界である)
異世界ファンタジーラブコメ。
魔法騎士学院の2年生のクラウスの長所であり短所であるところは、
「なんでも思ったことを口に出してしまうところ。」
そして彼の秘密は、この学院内の特定の人物の個人情報が『ステータス画面』というもので見えてしまうこと。
魔法が存在するこの世界でもそんな魔法は聞いたことがないのでなんとなく秘密にしていた。
ある日、ステータス画面がみえている人物の一人、5年生のヴァルダー先輩をみかける。
彼はいつも人に囲まれていて人気者だが、
そのステータス画面には、『人間嫌い』『息を吐くようにウソをつく』
と書かれていたので、うっかり
「この先輩、人間嫌いとは思えないな」
と口に出してしまったら、それを先輩に気付かれてしまい・・・!?
この作品はこの1作品だけでも読むことができますが、
同じくアルファポリスさんで公開させていただいております、
「乙女ゲームの難関攻略対象をたぶらかしてみた結果。」
「俺が王太子殿下の専属護衛騎士になるまでの話。」
とあわせて「乙女ゲー3部作」となっております。(だせぇ名前だ・・・笑)
キャラクターや舞台がクロスオーバーなどしておりますので、
そちらの作品と合わせて読んでいただけたら10倍くらい美味しい設定となっております。
全年齢対象です。
BLに慣れてない方でも読みやすいかと・・・
ぜひよろしくお願いします!
好きな人がカッコ良すぎて俺はそろそろ天に召されるかもしれない
豆ちよこ
BL
男子校に通う棚橋学斗にはとってもとっても気になる人がいた。同じクラスの葛西宏樹。
とにかく目を惹く葛西は超絶カッコいいんだ!
神様のご褒美か、はたまた気紛れかは知らないけど、隣同士の席になっちゃったからもう大変。ついつい気になってチラチラと見てしまう。
そんな学斗に、葛西もどうやら気付いているようで……。
□チャラ王子攻め
□天然おとぼけ受け
□ほのぼのスクールBL
タイトル前に◆◇のマークが付いてるものは、飛ばし読みしても問題ありません。
◆…葛西視点
◇…てっちゃん視点
pixivで連載中の私のお気に入りCPを、アルファさんのフォントで読みたくてお引越しさせました。
所々修正と大幅な加筆を加えながら、少しづつ公開していこうと思います。転載…、というより筋書きが同じの、新しいお話になってしまったかも。支部はプロット、こちらが本編と捉えて頂けたら良いかと思います。
不能の公爵令息は婚約者を愛でたい(が難しい)
たたら
BL
久々の新作です。
全16話。
すでに書き終えているので、
毎日17時に更新します。
***
騎士をしている公爵家の次男は、顔良し、家柄良しで、令嬢たちからは人気だった。
だが、ある事件をきっかけに、彼は【不能】になってしまう。
醜聞にならないように不能であることは隠されていたが、
その事件から彼は恋愛、結婚に見向きもしなくなり、
無表情で女性を冷たくあしらうばかり。
そんな彼は社交界では堅物、女嫌い、と噂されていた。
本人は公爵家を継ぐ必要が無いので、結婚はしない、と決めてはいたが、
次男を心配した公爵家当主が、騎士団長に相談したことがきっかけで、
彼はあっと言う間に婿入りが決まってしまった!
は?
騎士団長と結婚!?
無理無理。
いくら俺が【不能】と言っても……
え?
違う?
妖精?
妖精と結婚ですか?!
ちょ、可愛すぎて【不能】が治ったんですが。
だめ?
【不能】じゃないと結婚できない?
あれよあれよと婚約が決まり、
慌てる堅物騎士と俺の妖精(天使との噂有)の
可愛い恋物語です。
**
仕事が変わり、環境の変化から全く小説を掛けずにおりました💦
落ち着いてきたので、また少しづつ書き始めて行きたいと思っています。
今回は短編で。
リハビリがてらサクッと書いたものですf^^;
楽しんで頂けたら嬉しいです
聖女の兄で、すみません!
たっぷりチョコ
BL
聖女として呼ばれた妹の代わりに異世界に召喚されてしまった、古河大矢(こがだいや)。
三ヶ月経たないと元の場所に還れないと言われ、素直に待つことに。
そんな暇してる大矢に興味を持った次期国王となる第一王子が話しかけてきて・・・。
BL。ラブコメ異世界ファンタジー。
筋肉質な人間湯たんぽを召喚した魔術師の話
陽花紫
BL
ある冬の日のこと、寒さに耐えかねた魔術師ユウは湯たんぽになるような自分好み(筋肉質)の男ゴウを召喚した。
私利私欲に塗れた召喚であったが、無事に成功した。引きこもりで筋肉フェチなユウと呑気なマッチョ、ゴウが過ごす春までの日々。
小説家になろうにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる