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本編
第42話 誇り高く生きるために(2)(SIDEアグニ)
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前世で妹が夢中になった18禁の恋愛ゲームと、この世界で耳にした名称が同じなのだ。妹はまだ17歳だったが、成人済みの俺と一緒に買い物に行った際に強請られて購入したため、年齢制限をすり抜けてしまった。
夢中になって遊んだ妹から、こぼれ話を聞いた程度の知識しかない。しかしネットで読んだ小説を思い出すと、ゲーム転生系には『強制力』やら『補正』が働いて、物語を無理やりなぞらせる奇妙な現象が起こるはずだ。
溢れ出た記憶は抑える間もなく、母や兄に共有される。竜の意識共有は、血縁者や互いに認め合う仲間同士での共鳴反応のひとつだ。母マリエッラの動揺は彼女の友人や顔も知らない父を通じて、竜帝陛下の弟君に届いた。彼は「兄は『ゲーム補正』で殺された」と怒りを露わにする。
次の竜帝として立つ金竜テュフォンに呼び出され、彼の望むまま忠誠を誓い、前世の知識をすべて共有した。竜の乙女、攻略対象、竜帝テュフォン陛下、異世界から来る主人公、悪役令嬢エステファニア、断罪、陵辱バッドエンド、逆ハーエンドの隠しキャラ――様々な知識が共有され、若き竜帝は決断する。
「我ら竜は、誰かの手のひらで踊る気はない」
未来を変えるための戦いが始まった。
仕掛けを施し、前竜帝陛下と竜の乙女が亡くなった日から、わずか28年後に眠りにつく。参加したのは新たに竜帝となったテュフォンと俺を含めても13匹。当初の予定より、多くの同族を巻き込んでしまった。
神でもないのに、生まれてくる子供の未来に細工を施した。人の子の運命を魔力で歪め、新たな世界のための犠牲とする。これから生まれる子供を人柱とし、対価を我ら竜の魔力で支払った。他に方法がなかったとはいえ、あれは呪いに近いだろう。
数代後から影響が現れ、竜の望む世界を固定する力が働く。このような業に染まったからには、きっと碌な死に方はしない。それでも後悔はなかった。
人を不幸にする未来を放置できない、なんて綺麗事は吐かない。ただ、銀の竜帝と竜の乙女を襲った『奇妙な事象』が、強制力の一端だと気付いた以上、今後も同じ不幸が起きるのを許せなかった。
俺は確かにゲームの世界に転生したかも知れないが、使い捨ての駒にされるつもりはない。不要な干渉を排除できるなら、持てる力の全てを使って足掻くだけだ。
目覚めたら俺の望んだ、ゲームの補正や強制力に左右されない美しい世界が見れるだろう。それを見たら、もう死んでもいいと思い目を閉じた。
夢中になって遊んだ妹から、こぼれ話を聞いた程度の知識しかない。しかしネットで読んだ小説を思い出すと、ゲーム転生系には『強制力』やら『補正』が働いて、物語を無理やりなぞらせる奇妙な現象が起こるはずだ。
溢れ出た記憶は抑える間もなく、母や兄に共有される。竜の意識共有は、血縁者や互いに認め合う仲間同士での共鳴反応のひとつだ。母マリエッラの動揺は彼女の友人や顔も知らない父を通じて、竜帝陛下の弟君に届いた。彼は「兄は『ゲーム補正』で殺された」と怒りを露わにする。
次の竜帝として立つ金竜テュフォンに呼び出され、彼の望むまま忠誠を誓い、前世の知識をすべて共有した。竜の乙女、攻略対象、竜帝テュフォン陛下、異世界から来る主人公、悪役令嬢エステファニア、断罪、陵辱バッドエンド、逆ハーエンドの隠しキャラ――様々な知識が共有され、若き竜帝は決断する。
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神でもないのに、生まれてくる子供の未来に細工を施した。人の子の運命を魔力で歪め、新たな世界のための犠牲とする。これから生まれる子供を人柱とし、対価を我ら竜の魔力で支払った。他に方法がなかったとはいえ、あれは呪いに近いだろう。
数代後から影響が現れ、竜の望む世界を固定する力が働く。このような業に染まったからには、きっと碌な死に方はしない。それでも後悔はなかった。
人を不幸にする未来を放置できない、なんて綺麗事は吐かない。ただ、銀の竜帝と竜の乙女を襲った『奇妙な事象』が、強制力の一端だと気付いた以上、今後も同じ不幸が起きるのを許せなかった。
俺は確かにゲームの世界に転生したかも知れないが、使い捨ての駒にされるつもりはない。不要な干渉を排除できるなら、持てる力の全てを使って足掻くだけだ。
目覚めたら俺の望んだ、ゲームの補正や強制力に左右されない美しい世界が見れるだろう。それを見たら、もう死んでもいいと思い目を閉じた。
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