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外伝(次世代)
第9話 少しの苦い感傷(2)(SIDEアデライダ)
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近いうちに娘2人に声をかけて、みんなでまたお茶を飲めばいいわね。子育てが一段落したフランシスカはともかく、3人目を懐妊したエステファニアは体調が気になる。今までと違い、悪阻がひどいと聞いた。果物やさっぱりしたお茶を用意させなくては……。
そこで擽ったい気持ちになり微笑む。こんなに幸せな老後を過ごせるなんて、本当に夢のようだった。国の犠牲にされそうだった姪は、竜帝陛下に愛されて幸せな結婚をした。彼女達の子も、エミリオの子も、実の孫同様に可愛い。
ゆったり流れる空の雲を見上げると、赤い竜が旋回して敷地に降りてきた。はしゃぐ幼女の甲高い声が響き、それを追いかける兄の姿――昔のエステファニアとエミリオを見るようだ。銀髪と緑に金が混じった瞳、どちらの色合いもメレディアス公爵家の特徴だった。
可愛いミレーラを選んだ、赤い竜の騎士を迎えましょうか。立ち上がった私のいる庭に向け、赤毛のアグニを連れた子供達が走ってくる。両手をミレーラとクルスに掴まれた騎士は、手前で足を止めると軽く会釈した。
「一緒にお茶でもいかが?」
「ぜひ、ご一緒させていただこう」
「大伯母さま、どうぞ」
まだ子供なのにクルスは気取った所作で、私にエスコートの手を差し出した。もう初老に差し掛かるというのに、レディ扱いをしてくれる小さな紳士に微笑む。気高い銀髪の若き騎士に手を預けたアデライダが腰掛けると、愛しい番を抱き上げたアグニが向かいに座った。
「良いお天気ですこと」
「竜が飛ぶのに最高の好天です。どうですか、一度空を舞ってみては」
「心臓が止まりますわ」
おほほと笑って断る私に肩を竦めて、アグニは膝の上のお姫様に声をかけた。
「ミラは飛ぶか?」
「うん」
「僕も」
ミレーラとクルスが声と一緒に両手を上げる。
まだまだ幼い彼女にとって、いつも遊んでくれる優しいアグニは家族同然だろう。いつか幼女が少女になって乙女になる頃、この感情が愛情に変わっていることを願い、アデライダは幸せな光景に口元を緩めた。
そこで擽ったい気持ちになり微笑む。こんなに幸せな老後を過ごせるなんて、本当に夢のようだった。国の犠牲にされそうだった姪は、竜帝陛下に愛されて幸せな結婚をした。彼女達の子も、エミリオの子も、実の孫同様に可愛い。
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「一緒にお茶でもいかが?」
「ぜひ、ご一緒させていただこう」
「大伯母さま、どうぞ」
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ミレーラとクルスが声と一緒に両手を上げる。
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