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外伝(次世代)
第10話 お姉ちゃんなんだから(2)
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「こら、紳士がレディを守らないなんて……カッコ悪いぞ」
くすくす笑って告げる軽口は、アグニ兄様にそっくり。アグニ兄様は炎が得意で赤い鱗だけど、ヴェーラは兄なのに少し小柄だ。普段は大人しいけれど、雷に平然としてるくらいには大人だったみたい。
「怖いもん」
シュガールがぐずぐずと文句を言って、さらに強く抱き着いた。ぽんぽんと背を叩いた瞬間に、また外が光る。ドンッ、凄い音がして窓ガラスがびりびり震えた。
目を閉じて、ヴェーラの陰に飛び込む。
「リサも女の子だな」
むっとしたが、また光ったので耳を塞いで隠れた。背中を抱いて引き寄せられると、ヴェーラって大きかったのねと思う。今まで、アグニ兄様やお父様と比べたから小さく見えたけど……。
「雷は怖くないぞ。光ってから音がするまで何秒かかるかで、落ちた場所までの距離がわかるんだ」
そう言われて興味が湧いた。光ってから数えて、距離がわかるなんてすごい。竜の知識に感心する私は、一瞬だけ怖さを忘れていた。次の雷が落ちたら数えてみようと考え、窓の外へ目を向ける。
まだ激しい雨が降る庭は、強い風も吹いていた。木が大きく揺れて、花が飛ばされないのかしら。
「花が散っちゃうわ」
「ん? ああ。花は強いからね、根が残ってればまた咲くよ」
ぼそぼそと話す間に、雷は収まったらしい。光らなくなって、ごろごろ音も遠ざかった。
「あ! 大変」
「どうした」
「雷の距離を調べたかったのよ。ヴェーラと話してて忘れちゃったわ」
怖かった気持ちを忘れてぼやく私に、ヴェーラはきょとんとした顔をした後で大笑いした。それから私の額と頬にキスをくれる。お父様やお母様みたい。
温かな膝の上は、弟シュガールが眠っていた。だから彼を抱っこしてベッドに置いて、隣に横になる。手伝ってくれたヴェーラがベッドの端に腰掛けて、髪を撫でてくれた。
大きな手のひらが目の上を覆ったら、途端に眠くなってしまう。
「あふっ」
大きな欠伸を手で隠しても、もう無理……。起きていられなくて目を閉じる。何も言わずに待ってくれるヴェーラに何か言わなくちゃ。そう思ったのが最後。
「お休み、俺のお姫様、早く大人になってくれ」
そんな声が聞こえた気もするけれど、半分ほど夢の中だった。
くすくす笑って告げる軽口は、アグニ兄様にそっくり。アグニ兄様は炎が得意で赤い鱗だけど、ヴェーラは兄なのに少し小柄だ。普段は大人しいけれど、雷に平然としてるくらいには大人だったみたい。
「怖いもん」
シュガールがぐずぐずと文句を言って、さらに強く抱き着いた。ぽんぽんと背を叩いた瞬間に、また外が光る。ドンッ、凄い音がして窓ガラスがびりびり震えた。
目を閉じて、ヴェーラの陰に飛び込む。
「リサも女の子だな」
むっとしたが、また光ったので耳を塞いで隠れた。背中を抱いて引き寄せられると、ヴェーラって大きかったのねと思う。今まで、アグニ兄様やお父様と比べたから小さく見えたけど……。
「雷は怖くないぞ。光ってから音がするまで何秒かかるかで、落ちた場所までの距離がわかるんだ」
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「花が散っちゃうわ」
「ん? ああ。花は強いからね、根が残ってればまた咲くよ」
ぼそぼそと話す間に、雷は収まったらしい。光らなくなって、ごろごろ音も遠ざかった。
「あ! 大変」
「どうした」
「雷の距離を調べたかったのよ。ヴェーラと話してて忘れちゃったわ」
怖かった気持ちを忘れてぼやく私に、ヴェーラはきょとんとした顔をした後で大笑いした。それから私の額と頬にキスをくれる。お父様やお母様みたい。
温かな膝の上は、弟シュガールが眠っていた。だから彼を抱っこしてベッドに置いて、隣に横になる。手伝ってくれたヴェーラがベッドの端に腰掛けて、髪を撫でてくれた。
大きな手のひらが目の上を覆ったら、途端に眠くなってしまう。
「あふっ」
大きな欠伸を手で隠しても、もう無理……。起きていられなくて目を閉じる。何も言わずに待ってくれるヴェーラに何か言わなくちゃ。そう思ったのが最後。
「お休み、俺のお姫様、早く大人になってくれ」
そんな声が聞こえた気もするけれど、半分ほど夢の中だった。
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