122 / 701
第121話 マックスの助言
しおりを挟む
鮫島家でも夕食時を終えたオレとダイヤは洗い物を手伝ってから部屋に戻った。
皆、明日も仕事や学校なので、夜更かしできるのは週末である明日だけだ。
『なんや~ケンゴ。LINEでSkypeのID送ってきたと思ったら、いきなり文句かいな』
「お前さ、ダイヤに変な知識吹き込むなよ」
オレはPCでマックスとスカイプで会話をしていた。互いのプライバシーを尊重しWebカメラは切ってある。
『ウチもニッポンには片手で数えるしか行かんさかい。殆んどコミック知識やけどな!』
「……何読んだんだよ」
『コチカメとか、ナルトや!』
「どっちも異次元じゃねぇか」
しかし、日本を勉強できる漫画なんて考えて見れば殆んど無いか。こち亀はギリだが、両さんがアウトロー寄りなので日本人が誤解されそう。
『ダイヤが前知識が欲しい言うとったからな。何も無いよりはマシやろ』
「そんな事より、アイツのキス魔を抑えろと言っておいてくれ」
『そやったな! アイツキス魔やったな。HAHAHA』
「HAHAHAじゃねぇ。それが原因で被害出たぞ」
『ダイヤきっての願いやったから、チーフが許可したんやが……そっちも楽しそうやな! やっぱニンジャおるんか?』
「居るわけねーだろ」
「ニックス、シャツのサイズスモールヨ」
その時、ダイヤが風呂から出てきた。下半身はオレの短パンを履いているが、上半身は下着姿。オレは思わず吹き出す。
「ばっ!? お前!? サイズ合ってないなら中から声かけろって!」
「オゥ。いつもシスターズばかりだカラ油断してたネ」
「今はオレだけだろうが!」
記憶のセーブ機能が壊れてんのかコイツ。オレは通販でサイズを間違えて頼んだ大きめのTシャツを投げて渡す。胸の部分に『九時の方向に敵影!』と書かれた面白Tシャツである。
「オレも風呂入るわ」
着替えを持って脱衣所に行くと何故かダイヤがついて来る。
「何? 何なの?」
「オ背中、オ流しシマス!」
マックスのヤツ……こんな所にも仕込んでやがったっ!
「オレは一人で大丈夫だから。今、スカイプでマックスと繋がってる。シスターズの様子を聞いてみたらどうだ?」
「ソレはイイネ!」
オレは言葉にダイヤは脱衣所から出て行った。
どこにでも着いてくる大型犬だな。まったく……好意は解らなくても欲情はするんだよなぁ。
肉欲に脳が支配されない様に、今のうちにケアしておくか……
『そうか。ええやん。ニッポン楽しそう』
「良い人バカリネ。誰がステイしても問題なくワークできるヨ」
ダイヤは本社での出来事をマックスに報告する。彼を通して、チーフへと簡易的に話が行くのだ。
『ボスもかなりクセのある人物やからなぁ。近くのヤツらは曲者揃いやろとは思うとった』
「働いてて飽きナイヨ。ベストワークフィールドネ」
『残りたくなったか?』
マックスの言葉にダイヤは少し言葉を詰まらせる。その様子にマックスは彼女の心境を察した。
『ケンゴに再会して少しハートを持っていかれたか?』
「……ニックスも相変わらずヨ」
『ヤツは変わらんよ。変わるのは周りだ』
「ソウネ」
何かと騒ぎや問題に関わってくるケンゴは海外支部では潤滑油の用な存在だった。無茶をする事を多々見てきたが、なんやかんや、事を丸く納めるのを彼らは何度も見てきている。
『ラブなんやろ? ライクやのうて』
「……うん」
『なら、ちゃんと伝えな。ヤツの鈍感はダイヤモンドより硬いで』
「でもマックスの助言は全部空回りヨ」
『次は大丈夫やて。例のアレは持って行ったやろ?』
「一応あるケド……」
『ジャパニーズはそれでイチコロや! ダメ元と思ってやってみい』
そわそわ。リンカは落ち着かない様子で歯を磨いていた。
海外での彼の生活を話してもらった。
ダイヤさん達のドタバタを、なんやかんやで彼が解決する用な形が多かった。そりゃ、一緒に暮らしていれば信頼関係も生まれて家族のようになるだろう。しかし、服を貸すほどに距離が近いのは――
「リンちゃん。水、出しっぱなしよ~」
「はっ!?」
口をゆすぎ水を止める。今夜二人きり……大人の男女が二人きり……美人でスタイルも良いダイヤさんと彼が二人きり……
「ふふ。はい、リンちゃん」
セナは娘の様子に家の鍵を手渡した。
「……」
「ゴー~」
えいえいおー、とまだ酔いが抜けきっていないセナは腕を上げる。
「気になるなら行きなさいな。案外何もないかもしれないけど~リンちゃんの気は済むでしょ~?」
「……迷惑だと思う」
「そんな事をないわ~。リンちゃんが行きたいって言ってダメだった事一度も無いでしょ~」
「……お母さん楽しんでる?」
「うん~、うん? うん!」
はいはい、もう寝ようね~。とリンカはセナを布団へ入れる。するとセナはすぐにスヤァ、と眠った。
「……様子だけ見に行くか」
リンカは手の平に乗った家の鍵を見る。
色々とスッキリしたオレは風呂から出ると、頭を拭きながらドライヤーが目に入る。
そういや、ダイヤにドライヤーの位置教えるの忘れてたな。髪を乾かすの手伝ってやるか。
「おーい、ダイヤ。髪、乾かすの手伝ってや――」
そして、オレは居間に戻ってソレを見た。
「ア……ニックス! コ、コレは……ネ。うん……」
ダイヤに猫耳が生えている。まさか……コイツの正体はモンスターキャットだったのか!?
「やっぱり恥ずかしいネ」
顔を隠すダイヤ。つけ耳なのは解るんだが……どう収集をつけるんだよ、コレ……
すると、インターホンが鳴った。
「! ワタシが出るヨ!」
「あ! 待て! お前頭のを――」
いたたまれなくなって逃げるダイヤは来客に扉を開けた。
「こんばんは。何か不便な事は――」
扉の向こうにいたのはリンカ。うん、彼女しかいないね。この時間にくるのは。そして、ダイヤの猫耳とオレを見て、
「……何やってんだ? お前」
ゴミを見るような視線をオレに向けてきた。
皆、明日も仕事や学校なので、夜更かしできるのは週末である明日だけだ。
『なんや~ケンゴ。LINEでSkypeのID送ってきたと思ったら、いきなり文句かいな』
「お前さ、ダイヤに変な知識吹き込むなよ」
オレはPCでマックスとスカイプで会話をしていた。互いのプライバシーを尊重しWebカメラは切ってある。
『ウチもニッポンには片手で数えるしか行かんさかい。殆んどコミック知識やけどな!』
「……何読んだんだよ」
『コチカメとか、ナルトや!』
「どっちも異次元じゃねぇか」
しかし、日本を勉強できる漫画なんて考えて見れば殆んど無いか。こち亀はギリだが、両さんがアウトロー寄りなので日本人が誤解されそう。
『ダイヤが前知識が欲しい言うとったからな。何も無いよりはマシやろ』
「そんな事より、アイツのキス魔を抑えろと言っておいてくれ」
『そやったな! アイツキス魔やったな。HAHAHA』
「HAHAHAじゃねぇ。それが原因で被害出たぞ」
『ダイヤきっての願いやったから、チーフが許可したんやが……そっちも楽しそうやな! やっぱニンジャおるんか?』
「居るわけねーだろ」
「ニックス、シャツのサイズスモールヨ」
その時、ダイヤが風呂から出てきた。下半身はオレの短パンを履いているが、上半身は下着姿。オレは思わず吹き出す。
「ばっ!? お前!? サイズ合ってないなら中から声かけろって!」
「オゥ。いつもシスターズばかりだカラ油断してたネ」
「今はオレだけだろうが!」
記憶のセーブ機能が壊れてんのかコイツ。オレは通販でサイズを間違えて頼んだ大きめのTシャツを投げて渡す。胸の部分に『九時の方向に敵影!』と書かれた面白Tシャツである。
「オレも風呂入るわ」
着替えを持って脱衣所に行くと何故かダイヤがついて来る。
「何? 何なの?」
「オ背中、オ流しシマス!」
マックスのヤツ……こんな所にも仕込んでやがったっ!
「オレは一人で大丈夫だから。今、スカイプでマックスと繋がってる。シスターズの様子を聞いてみたらどうだ?」
「ソレはイイネ!」
オレは言葉にダイヤは脱衣所から出て行った。
どこにでも着いてくる大型犬だな。まったく……好意は解らなくても欲情はするんだよなぁ。
肉欲に脳が支配されない様に、今のうちにケアしておくか……
『そうか。ええやん。ニッポン楽しそう』
「良い人バカリネ。誰がステイしても問題なくワークできるヨ」
ダイヤは本社での出来事をマックスに報告する。彼を通して、チーフへと簡易的に話が行くのだ。
『ボスもかなりクセのある人物やからなぁ。近くのヤツらは曲者揃いやろとは思うとった』
「働いてて飽きナイヨ。ベストワークフィールドネ」
『残りたくなったか?』
マックスの言葉にダイヤは少し言葉を詰まらせる。その様子にマックスは彼女の心境を察した。
『ケンゴに再会して少しハートを持っていかれたか?』
「……ニックスも相変わらずヨ」
『ヤツは変わらんよ。変わるのは周りだ』
「ソウネ」
何かと騒ぎや問題に関わってくるケンゴは海外支部では潤滑油の用な存在だった。無茶をする事を多々見てきたが、なんやかんや、事を丸く納めるのを彼らは何度も見てきている。
『ラブなんやろ? ライクやのうて』
「……うん」
『なら、ちゃんと伝えな。ヤツの鈍感はダイヤモンドより硬いで』
「でもマックスの助言は全部空回りヨ」
『次は大丈夫やて。例のアレは持って行ったやろ?』
「一応あるケド……」
『ジャパニーズはそれでイチコロや! ダメ元と思ってやってみい』
そわそわ。リンカは落ち着かない様子で歯を磨いていた。
海外での彼の生活を話してもらった。
ダイヤさん達のドタバタを、なんやかんやで彼が解決する用な形が多かった。そりゃ、一緒に暮らしていれば信頼関係も生まれて家族のようになるだろう。しかし、服を貸すほどに距離が近いのは――
「リンちゃん。水、出しっぱなしよ~」
「はっ!?」
口をゆすぎ水を止める。今夜二人きり……大人の男女が二人きり……美人でスタイルも良いダイヤさんと彼が二人きり……
「ふふ。はい、リンちゃん」
セナは娘の様子に家の鍵を手渡した。
「……」
「ゴー~」
えいえいおー、とまだ酔いが抜けきっていないセナは腕を上げる。
「気になるなら行きなさいな。案外何もないかもしれないけど~リンちゃんの気は済むでしょ~?」
「……迷惑だと思う」
「そんな事をないわ~。リンちゃんが行きたいって言ってダメだった事一度も無いでしょ~」
「……お母さん楽しんでる?」
「うん~、うん? うん!」
はいはい、もう寝ようね~。とリンカはセナを布団へ入れる。するとセナはすぐにスヤァ、と眠った。
「……様子だけ見に行くか」
リンカは手の平に乗った家の鍵を見る。
色々とスッキリしたオレは風呂から出ると、頭を拭きながらドライヤーが目に入る。
そういや、ダイヤにドライヤーの位置教えるの忘れてたな。髪を乾かすの手伝ってやるか。
「おーい、ダイヤ。髪、乾かすの手伝ってや――」
そして、オレは居間に戻ってソレを見た。
「ア……ニックス! コ、コレは……ネ。うん……」
ダイヤに猫耳が生えている。まさか……コイツの正体はモンスターキャットだったのか!?
「やっぱり恥ずかしいネ」
顔を隠すダイヤ。つけ耳なのは解るんだが……どう収集をつけるんだよ、コレ……
すると、インターホンが鳴った。
「! ワタシが出るヨ!」
「あ! 待て! お前頭のを――」
いたたまれなくなって逃げるダイヤは来客に扉を開けた。
「こんばんは。何か不便な事は――」
扉の向こうにいたのはリンカ。うん、彼女しかいないね。この時間にくるのは。そして、ダイヤの猫耳とオレを見て、
「……何やってんだ? お前」
ゴミを見るような視線をオレに向けてきた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる