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第328話 バーサーカー+1
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イントさん運転のハマーに乗ったオレ、大見さん、国尾さん、赤羽さんは前方を飛行する烏を追うと言う、ゲームのイベントのようなナビをリアルにやっていた。
ちなみに赤羽さんは助手席で烏を見て、オレと国尾さんと大見さんは後部座席だ。オレはマッチョ二人に左右を挟まれる形。側面からの追突事故には無敵だが、いかんせん酸素が薄い。
最後尾をドッドッド! と松林さんのハーレーが追ってくる。カッコいいよなぁ、あれ。いつか乗ってみたいものだ。
「おっとしまったぜ」
「どうしたのかね?」
「燃料が切れそうだ。あのクロウバードがどこまで行くかわからん以上、給油をしておきたい」
「スタンドに寄ろう。代金は私が持つよ」
「ありがてぇ」
と言う訳でコンビニが隣接しているガソリンスタンドに寄った。続々とハマーから降りるマッチョに他の客は少し驚く。案内烏は近くの電線に止まった。
頭良いなアイツ。こっちの事情を完璧に理解してやがる。
松林さんのハーレーもスタンドへ。
「丁度良い。私も満タンにしておこう」
「一応、トイレは済ませて置いた方が良いね。そう遠くは無いと思うが、止まるのはこの一回にしておきたい」
「OK!」
「プロテインバーを買い込んでおくか」
「あ、オレもトイレ」
赤羽さんの指示は的確だ。的確なんだけど……どこか遠足のノリなのが緊張感を麻痺させる。
イントさんと松林さんは燃料を補充。オレは国尾さんと大見さんと共にコンビニへ入って行った。
「ふいー」
トイレを済ませ、手を洗ってハンドタオルで乾かす。必要な事とはいえ、こんな悠長にしてて良いのかなぁ……
「鳳じゃん」
「ん? カズ先輩?」
すると、丁度コンビニに入ってきたカズ先輩と鉢合わせた。仕事帰りなのか、駅で別れた時のスーツ姿である。
「この辺りに住んでんの?」
「いえ。燃料の補充に」
「燃料?」
と、カズ先輩はコンビニの窓からガソリンスタンドの給油所を見る。
「マッチョが二人居るけど?」
「両方です……」
「おいおい」
と、今度は失笑した。
「昼間は巨乳美女と一緒に居たのに、どんだけダイスでファンブルすればマッチョとランデブーになるんだよ」
「色々ありまして……」
退屈しない人生だな。と今度は快活に笑った。カズ先輩の方が楽しそうだ。
「おお? 茨木じゃねぇのよ~」
「国尾いるじゃん」
コンビニの会計を終えて、袋一杯にプロテインバーを持った国尾さんは同期のカズ先輩とエンカウントする。
「外な」
「OK」
店内では邪魔になると思い、二人はコンビニの外へ出ると会話を再開。オレもやることは済ませたので一緒についていく。
「お前よ~、マッチョが居るとこに必ず居るよな~」
「引き寄せの法則だな。マッスラーは引かれ合う」
「なんだよそれ~」
あっはっは! とカズ先輩は笑う。大柄の国尾さんに長身のカズ先輩が並ぶとオレは小さ目だ。スケールの大きい会談に巻き込まれたらしい。
大見さんは袋にプロテインバーを持って松林さんと分け合っている。
「それで、鳳は何? マッチョタイフーンに巻き込まれた体?」
マッチョタイフーンなどと言うストロングワードは初めて聞きましたよ。
「正確には……オレの方が巻き込んだと言いますか……」
「ん~」
「二人とも給油完了だ。出発するよ」
赤羽さんの声にオレと国尾さんは、はーい、と返事をする。と、カズ先輩は赤羽さんを見て反応する。
「なんだ。バネジィじゃん」
「おや? 和奏君かい?」
「え? 知り合いですか?」
国尾さんは先にハマーへ。入れ違う形で赤羽さんが寄ってくる。
「彼女の祖父とは昔からの飲み友達でね。旅から帰ったら顔を合わせるのが通例なのさ」
「道場にも良く顔を出しててさー。じーさんも『茨木流槍術』の技の編纂なんかの相談してたねー」
「少し助言をしただけだ。大した事はしていない」
「またまたぁ~」
どうやら武術関係の知り合いらしい。そりゃそうか。カズ先輩ってサーバ○トで喚ばれたら間違いなくバーサーカーだもの。
「ふむ、和奏君。君も来るかい?」
「うぇ!?」
カズ先輩の返事の前にオレは変な声が出た。すかさず赤羽さんに耳打ちする。
「ちょ、ちょっとちょっと! 赤羽さん! 駄目ですよ! カズ先輩を巻き込んだら!」(小声)
「なに、心配は要らないよ。彼女の実力は保証する」
「それはオレも解ってます! 問題は戦う相手です! 政府かも知れないんですよ!?」(小声)
「別に顔を隠すから問題は無かろう?」
赤羽さんの部屋から多種多様な覆面を持ってきている。現地に着いたらそれをかぶってカチコミの予定だ。
「そうですけど。下手したら命のやり取りになるかもしれませんよ!?」(小声)
「では聞いてみようか。和奏君」
「なに? ヒソヒソは仲間外れみたいでちょっと寂しいんだけどー?」
「君は人を殴れるかい?」
「ヨユーでしょ?」
「殺し合いは?」
「その雰囲気を出してくれる相手が居れば良いけどねぇ」
わぁ……カズ先輩が人を殺せる眼をしてるよぉ……コワイ……
「まぁ、殺すとか冗談にして七海課長以外にガチれる相手が居るなら是非とも戦ってみたいねぇ」
そしてバーサーカー。
「決まりだね」
「決まりなんですか……?」
良いのかなぁ……
「鳳君。考えてもみたまえ」
「はい?」
「敵に女性が居ない保証はない。マッスラーの彼らは実に紳士だ。もしも、女性が相手になったら普段通りのパワーが発揮できるとは限らない」
確かに……国尾さんはあの大男相手でも手を出さずにセーブしてる感じだった。
もしも、殺意を持つ女性が敵に居ればサクッと殺られるかもしれない。
「なに。彼女は手加減も上手だ。女である事を差し引いても神島クラスで無ければ負ける事はない」
「さいですか」
と言うわけでパーティーにカズ先輩が追加。ハマーには乗り切れないので、松林さんの後ろに乗る形で同行する。
その際にイアホンマイクを着けて貰い、移動しながらオレが事情を説明する事にした。
「さぁ、出発だ」
ハマーとハーレーはショウコさんを求めて烏を追う。
この文体だけ見ると何やってるか全くわかんなぇな。
ちなみに赤羽さんは助手席で烏を見て、オレと国尾さんと大見さんは後部座席だ。オレはマッチョ二人に左右を挟まれる形。側面からの追突事故には無敵だが、いかんせん酸素が薄い。
最後尾をドッドッド! と松林さんのハーレーが追ってくる。カッコいいよなぁ、あれ。いつか乗ってみたいものだ。
「おっとしまったぜ」
「どうしたのかね?」
「燃料が切れそうだ。あのクロウバードがどこまで行くかわからん以上、給油をしておきたい」
「スタンドに寄ろう。代金は私が持つよ」
「ありがてぇ」
と言う訳でコンビニが隣接しているガソリンスタンドに寄った。続々とハマーから降りるマッチョに他の客は少し驚く。案内烏は近くの電線に止まった。
頭良いなアイツ。こっちの事情を完璧に理解してやがる。
松林さんのハーレーもスタンドへ。
「丁度良い。私も満タンにしておこう」
「一応、トイレは済ませて置いた方が良いね。そう遠くは無いと思うが、止まるのはこの一回にしておきたい」
「OK!」
「プロテインバーを買い込んでおくか」
「あ、オレもトイレ」
赤羽さんの指示は的確だ。的確なんだけど……どこか遠足のノリなのが緊張感を麻痺させる。
イントさんと松林さんは燃料を補充。オレは国尾さんと大見さんと共にコンビニへ入って行った。
「ふいー」
トイレを済ませ、手を洗ってハンドタオルで乾かす。必要な事とはいえ、こんな悠長にしてて良いのかなぁ……
「鳳じゃん」
「ん? カズ先輩?」
すると、丁度コンビニに入ってきたカズ先輩と鉢合わせた。仕事帰りなのか、駅で別れた時のスーツ姿である。
「この辺りに住んでんの?」
「いえ。燃料の補充に」
「燃料?」
と、カズ先輩はコンビニの窓からガソリンスタンドの給油所を見る。
「マッチョが二人居るけど?」
「両方です……」
「おいおい」
と、今度は失笑した。
「昼間は巨乳美女と一緒に居たのに、どんだけダイスでファンブルすればマッチョとランデブーになるんだよ」
「色々ありまして……」
退屈しない人生だな。と今度は快活に笑った。カズ先輩の方が楽しそうだ。
「おお? 茨木じゃねぇのよ~」
「国尾いるじゃん」
コンビニの会計を終えて、袋一杯にプロテインバーを持った国尾さんは同期のカズ先輩とエンカウントする。
「外な」
「OK」
店内では邪魔になると思い、二人はコンビニの外へ出ると会話を再開。オレもやることは済ませたので一緒についていく。
「お前よ~、マッチョが居るとこに必ず居るよな~」
「引き寄せの法則だな。マッスラーは引かれ合う」
「なんだよそれ~」
あっはっは! とカズ先輩は笑う。大柄の国尾さんに長身のカズ先輩が並ぶとオレは小さ目だ。スケールの大きい会談に巻き込まれたらしい。
大見さんは袋にプロテインバーを持って松林さんと分け合っている。
「それで、鳳は何? マッチョタイフーンに巻き込まれた体?」
マッチョタイフーンなどと言うストロングワードは初めて聞きましたよ。
「正確には……オレの方が巻き込んだと言いますか……」
「ん~」
「二人とも給油完了だ。出発するよ」
赤羽さんの声にオレと国尾さんは、はーい、と返事をする。と、カズ先輩は赤羽さんを見て反応する。
「なんだ。バネジィじゃん」
「おや? 和奏君かい?」
「え? 知り合いですか?」
国尾さんは先にハマーへ。入れ違う形で赤羽さんが寄ってくる。
「彼女の祖父とは昔からの飲み友達でね。旅から帰ったら顔を合わせるのが通例なのさ」
「道場にも良く顔を出しててさー。じーさんも『茨木流槍術』の技の編纂なんかの相談してたねー」
「少し助言をしただけだ。大した事はしていない」
「またまたぁ~」
どうやら武術関係の知り合いらしい。そりゃそうか。カズ先輩ってサーバ○トで喚ばれたら間違いなくバーサーカーだもの。
「ふむ、和奏君。君も来るかい?」
「うぇ!?」
カズ先輩の返事の前にオレは変な声が出た。すかさず赤羽さんに耳打ちする。
「ちょ、ちょっとちょっと! 赤羽さん! 駄目ですよ! カズ先輩を巻き込んだら!」(小声)
「なに、心配は要らないよ。彼女の実力は保証する」
「それはオレも解ってます! 問題は戦う相手です! 政府かも知れないんですよ!?」(小声)
「別に顔を隠すから問題は無かろう?」
赤羽さんの部屋から多種多様な覆面を持ってきている。現地に着いたらそれをかぶってカチコミの予定だ。
「そうですけど。下手したら命のやり取りになるかもしれませんよ!?」(小声)
「では聞いてみようか。和奏君」
「なに? ヒソヒソは仲間外れみたいでちょっと寂しいんだけどー?」
「君は人を殴れるかい?」
「ヨユーでしょ?」
「殺し合いは?」
「その雰囲気を出してくれる相手が居れば良いけどねぇ」
わぁ……カズ先輩が人を殺せる眼をしてるよぉ……コワイ……
「まぁ、殺すとか冗談にして七海課長以外にガチれる相手が居るなら是非とも戦ってみたいねぇ」
そしてバーサーカー。
「決まりだね」
「決まりなんですか……?」
良いのかなぁ……
「鳳君。考えてもみたまえ」
「はい?」
「敵に女性が居ない保証はない。マッスラーの彼らは実に紳士だ。もしも、女性が相手になったら普段通りのパワーが発揮できるとは限らない」
確かに……国尾さんはあの大男相手でも手を出さずにセーブしてる感じだった。
もしも、殺意を持つ女性が敵に居ればサクッと殺られるかもしれない。
「なに。彼女は手加減も上手だ。女である事を差し引いても神島クラスで無ければ負ける事はない」
「さいですか」
と言うわけでパーティーにカズ先輩が追加。ハマーには乗り切れないので、松林さんの後ろに乗る形で同行する。
その際にイアホンマイクを着けて貰い、移動しながらオレが事情を説明する事にした。
「さぁ、出発だ」
ハマーとハーレーはショウコさんを求めて烏を追う。
この文体だけ見ると何やってるか全くわかんなぇな。
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