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第621話 シャイニング!
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「ここに居たの、か! ナツ、よ!」
オレとサマーちゃんによる、VS草苅君の対戦を見ていた他の生徒達が、興味を持って参加してきたので、観戦のつもりで見ているとテツがやって来た。
「おう、テツ」
「や、テツ」
各々で反応して挨拶をする。サマーちゃんからテツが居ることは知っていたのでこのエンカウントには驚かない。警戒するのは……
「……」(キョロキョロ)
「む、どうし、た? 鳳、殿」
「あ、いや……ガリアさんと一緒じゃないのかなって」
「ミツとは別行動、だ! 『猫耳メイド喫茶』へ行、く! と言っていた、な!」
「そうなんだ。ちなみにガリアさんって私服?」
「神父服を私服と呼ぶならそうなのじゃろうな」
マジかよ。あの殺し屋牧師、神父服でうろついてるのか。しかも『猫耳メイド喫茶』へ行くとは……
「流石に疲れたのぅ。ここらで茶でも飲みに行くか! わしが奢ろう!」
サマーちゃんは万札扇子のように『無料券』をテツに見せる。
カバディのミニゲームでオレとサマーちゃんは7点を取った。その為、景品の文化祭無料券5枚手に入れたのである。
オレにも二枚くれた。まぁ、オレが取った点は2点だったし妥当な所。
「この『猫耳メイド喫茶』。ここで豪遊するぞ!」
「ふ、む。いいセンス、だ! ナツ!」
「使えるのは一枚だけだよ」
オレはリンカとヒカリちゃんのメッセージに気づいて、返信をしつつカバディについてちょっと調べていた。
思ってた以上に肉体よりも頭を使った。他のスポーツでも同じ様な事は求められるが、カバディでは特にソレが強く表れている。
連携や相手を倒す技術に、闘争心と判断力。
高水準の肉体と頭脳と精神の三つが必要だと肌で感じたスポーツだった。
少し気になって、ルールよりもカバディの起源を少し調べてみたら、なんとインドで行われていた素手の狩りが大元らしい。
獲物を集団で囲んで牽制し掛け声を言いながら捕まえる狩法で、攻撃手を守備が皆で捕まえる所に名残がある。
ちなみに“カバディ”の意味だが、特に深い意味はなく、狩りをする際の掛け声とのこと。日本で言うとことろ“ヨイショー”とか言う意味だとか。
「フェニックスも行くぞ! 猫耳メイド。どれ程のクオリティか見てくれるわい!」
「あ、オレは――」
「やっぱり、ここに居た。ケン兄ー」
ヒカリちゃんが体育館にやって来た。
館内でのスポーツミニゲーム会場に人が潤って来たので場所を移動し、オレはヒカリちゃんをサマーちゃんに紹介した。
「谷高光です。この高校の一年生やってます。ケン兄――彼とは古い付き合いです」
「わしはサマー・ラインホルトじゃ!」
「むむ、む! JK……久しい、な! 覚えいる、か? テツ、だ!」
「よろしくね、サマーさん。それと……テツさんの事は覚えてますよ……」
ヒカリちゃんは、サマーちゃんには笑顔だが、テツには塩対応。テツはジョ○ョ立ちしているので特に気にしていないのだろう。
「ふむ。中々の美少女じゃな! メイド服……一年……お主は『猫耳メイド喫茶』の店員じゃな?」
「わ、すごーい。よく解ったね」
「わしをただの12歳だと思うなよ、シャイニング!」
「しゃ、シャイニング?」
光→シャイニングね。
サマーちゃんの変なあだ名癖にヒカリちゃんが困惑してるのでオレが割り込む。
「ヒカリちゃん。サマーちゃんはちょっと変わってるけど、良い子だからさ。オレなんてフェニックスだし……」
「へー、じゃあリンは何て呼ばれるんだろう?」
あ、ちょっと興味あるな。
「まだ、メイドが居るのか! シャイニングよ、お主は呼び込みか? 丁度良い! わしらは『猫耳メイド喫茶』に行く予定じゃった! 売り上げに貢献してやるぞ!」
バッ、と無料券扇子を開くサマーちゃん。その様子にヒカリちゃんは微笑ましく笑ったが少し困っている雰囲気を察する。
「サマーちゃん。オレは文化祭に来てから『猫耳メイド喫茶』には行ったから、テツと二人で行ってきなよ」
「む、そうか?」
「後、ヒカリちゃんとも約束があってさ。案内は難しいと思う」
ヒカリちゃんは休憩時間に一緒に文化祭を回る予定でやって来たのだ。なるべくその意図を汲んであげたい。
「ふむ。それならば手を借りるのは無粋じゃな! フェニックスよ、ここらでお別れじゃ!」
と、突き出すサマーちゃんの拳にオレも拳を当てる。
「何かあったら連絡せい! 必要な事があればこっちから連絡する!」
「仕事中はすぐに取れないかもしれないと、先に言っとくよ」
「社畜は世知辛いのぅ」
「鳳、殿。ミツに気を付け、ろ!」
「やっぱり、どっか居るよね……」
まだ学校がオレにとっての危険地帯だと言う事を忘れてた……
バーイ、とサマーとテツを見送るケンゴ。
彼の交友関係の広さにヒカリは簡単に問う。
「ケン兄ってさ、友達に変な人多いよね」
「うぐぅ……」
年相応の感性による台詞がケンゴに刺さる。
「ヒカリちゃん……世界には色んな人がいるんだ。社会に出るってことはそう言う事なんだ」
「別に悪いって思ってないよ。ただ、ケン兄の側に居るとこれからも苦労しそうだなーって」
「な、なるべく。ご迷惑をおかけしない様に勤めますんで……」
「あはは。ごめんごめん。ちょっと意地悪しちゃった」
なんか、私の知らない人と仲が良いと、モヤって感じちゃうんだよなぁ。
だから……やっぱり……私は――
「どうする? リンカちゃんを待つ? 来るでしょ?」
「んー、リンはもうちょっと時間がかかると思うから野球部の出し物に行く?」
「野球部? と言うことは定番のぉ~」
「そう、定番のぉ~」
「「ストラックアウト」」
声と考えが一致した二人は笑い合うと、よし、行くぞー! と野球部のブルペンへ向かった。
オレとサマーちゃんによる、VS草苅君の対戦を見ていた他の生徒達が、興味を持って参加してきたので、観戦のつもりで見ているとテツがやって来た。
「おう、テツ」
「や、テツ」
各々で反応して挨拶をする。サマーちゃんからテツが居ることは知っていたのでこのエンカウントには驚かない。警戒するのは……
「……」(キョロキョロ)
「む、どうし、た? 鳳、殿」
「あ、いや……ガリアさんと一緒じゃないのかなって」
「ミツとは別行動、だ! 『猫耳メイド喫茶』へ行、く! と言っていた、な!」
「そうなんだ。ちなみにガリアさんって私服?」
「神父服を私服と呼ぶならそうなのじゃろうな」
マジかよ。あの殺し屋牧師、神父服でうろついてるのか。しかも『猫耳メイド喫茶』へ行くとは……
「流石に疲れたのぅ。ここらで茶でも飲みに行くか! わしが奢ろう!」
サマーちゃんは万札扇子のように『無料券』をテツに見せる。
カバディのミニゲームでオレとサマーちゃんは7点を取った。その為、景品の文化祭無料券5枚手に入れたのである。
オレにも二枚くれた。まぁ、オレが取った点は2点だったし妥当な所。
「この『猫耳メイド喫茶』。ここで豪遊するぞ!」
「ふ、む。いいセンス、だ! ナツ!」
「使えるのは一枚だけだよ」
オレはリンカとヒカリちゃんのメッセージに気づいて、返信をしつつカバディについてちょっと調べていた。
思ってた以上に肉体よりも頭を使った。他のスポーツでも同じ様な事は求められるが、カバディでは特にソレが強く表れている。
連携や相手を倒す技術に、闘争心と判断力。
高水準の肉体と頭脳と精神の三つが必要だと肌で感じたスポーツだった。
少し気になって、ルールよりもカバディの起源を少し調べてみたら、なんとインドで行われていた素手の狩りが大元らしい。
獲物を集団で囲んで牽制し掛け声を言いながら捕まえる狩法で、攻撃手を守備が皆で捕まえる所に名残がある。
ちなみに“カバディ”の意味だが、特に深い意味はなく、狩りをする際の掛け声とのこと。日本で言うとことろ“ヨイショー”とか言う意味だとか。
「フェニックスも行くぞ! 猫耳メイド。どれ程のクオリティか見てくれるわい!」
「あ、オレは――」
「やっぱり、ここに居た。ケン兄ー」
ヒカリちゃんが体育館にやって来た。
館内でのスポーツミニゲーム会場に人が潤って来たので場所を移動し、オレはヒカリちゃんをサマーちゃんに紹介した。
「谷高光です。この高校の一年生やってます。ケン兄――彼とは古い付き合いです」
「わしはサマー・ラインホルトじゃ!」
「むむ、む! JK……久しい、な! 覚えいる、か? テツ、だ!」
「よろしくね、サマーさん。それと……テツさんの事は覚えてますよ……」
ヒカリちゃんは、サマーちゃんには笑顔だが、テツには塩対応。テツはジョ○ョ立ちしているので特に気にしていないのだろう。
「ふむ。中々の美少女じゃな! メイド服……一年……お主は『猫耳メイド喫茶』の店員じゃな?」
「わ、すごーい。よく解ったね」
「わしをただの12歳だと思うなよ、シャイニング!」
「しゃ、シャイニング?」
光→シャイニングね。
サマーちゃんの変なあだ名癖にヒカリちゃんが困惑してるのでオレが割り込む。
「ヒカリちゃん。サマーちゃんはちょっと変わってるけど、良い子だからさ。オレなんてフェニックスだし……」
「へー、じゃあリンは何て呼ばれるんだろう?」
あ、ちょっと興味あるな。
「まだ、メイドが居るのか! シャイニングよ、お主は呼び込みか? 丁度良い! わしらは『猫耳メイド喫茶』に行く予定じゃった! 売り上げに貢献してやるぞ!」
バッ、と無料券扇子を開くサマーちゃん。その様子にヒカリちゃんは微笑ましく笑ったが少し困っている雰囲気を察する。
「サマーちゃん。オレは文化祭に来てから『猫耳メイド喫茶』には行ったから、テツと二人で行ってきなよ」
「む、そうか?」
「後、ヒカリちゃんとも約束があってさ。案内は難しいと思う」
ヒカリちゃんは休憩時間に一緒に文化祭を回る予定でやって来たのだ。なるべくその意図を汲んであげたい。
「ふむ。それならば手を借りるのは無粋じゃな! フェニックスよ、ここらでお別れじゃ!」
と、突き出すサマーちゃんの拳にオレも拳を当てる。
「何かあったら連絡せい! 必要な事があればこっちから連絡する!」
「仕事中はすぐに取れないかもしれないと、先に言っとくよ」
「社畜は世知辛いのぅ」
「鳳、殿。ミツに気を付け、ろ!」
「やっぱり、どっか居るよね……」
まだ学校がオレにとっての危険地帯だと言う事を忘れてた……
バーイ、とサマーとテツを見送るケンゴ。
彼の交友関係の広さにヒカリは簡単に問う。
「ケン兄ってさ、友達に変な人多いよね」
「うぐぅ……」
年相応の感性による台詞がケンゴに刺さる。
「ヒカリちゃん……世界には色んな人がいるんだ。社会に出るってことはそう言う事なんだ」
「別に悪いって思ってないよ。ただ、ケン兄の側に居るとこれからも苦労しそうだなーって」
「な、なるべく。ご迷惑をおかけしない様に勤めますんで……」
「あはは。ごめんごめん。ちょっと意地悪しちゃった」
なんか、私の知らない人と仲が良いと、モヤって感じちゃうんだよなぁ。
だから……やっぱり……私は――
「どうする? リンカちゃんを待つ? 来るでしょ?」
「んー、リンはもうちょっと時間がかかると思うから野球部の出し物に行く?」
「野球部? と言うことは定番のぉ~」
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「「ストラックアウト」」
声と考えが一致した二人は笑い合うと、よし、行くぞー! と野球部のブルペンへ向かった。
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