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053 鑑定報告
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シャムを見て騒ぎ出したサブマスや解体主任に、さっき『それ位なら大丈夫だ。任せておけ』と言ったよなと言質を楯に黙らせた。
嫌ならテムスの冒険者ギルドには獲物を渡さないと言ったのが効いたようだ。
周囲で騒ぐ冒険者達が煩いので、ギルドカードを預けて食堂に向かった。
* * * * * * *
「おい、どうだった?」
「煩い! 忘れたらお前が責任を取るのか!」
尋ねた男がむっとした顔になるが、必死で紙にペンを走らせる男に何も言わずに、紙に記された文章を目で追っていく。
「へぇー、三頭もねぇ」
「煩いと言っていっ・・・」
「どうした?」
「奴だ、静かにしていろ」
解体場から出てきたランディスを見て顔を伏せ、視線を合わせずに記憶したことを手早く手元の紙に書きこむと立ち上がり、そそくさと食堂から出て行った。
* * * * * * *
サブマスが査定用紙を持って来て、シャムの肉を少し分けてくれと懇願されたが、ゴールデンゴートを拝み倒されて出している。
これ以上頼みを聞けば、以後もしつこく頼まれることになるので拒否する。
シャムの肉は明日の昼過ぎには解体が終わるので取りに来いと、不機嫌な口調で告げてサブマスは引き下がった。
食堂でサブマスの頼みを断る俺は注目の的で、解体場で出した獲物の話と相まって噂になり居心地が悪い。
査定用紙を精算カウンターに持って行き、全て商業ギルドの俺の口座へ入金を依頼してギルドから逃げ出した。
何時もの如く市場で食料の買い出しに励むが、街に入る時に感じた監視の視線は感じない。
俺がテムスに居るのは判ったので、これ以上監視して俺の機嫌を損ねると不味いと判った様だ。
後はお肉を受け取り食料の備蓄がすめば、黒い牙のロイドにテイムした獣を開放する方法を聞くだけだ。
* * * * * * *
安易な考えは、翌日お肉を受け取りに冒険者ギルドに到着して吹き飛んだ。 冒険者ギルドの前や周辺に多数の馬車が止まっていて、グレイを連れた俺を見ると、お仕着せを着た男達に取り囲まれた。
「ランディス様、私は当テムスの・・・」
「退け! コルティンス様の使いである!」
「ランディス様お願いが御座います。是非シャムの肉をお譲り・・・」
「抜け駆けは許さんぞ!」
「私が一番最初に来ていたのだ・・・」
サブマスが食堂で散々ごねたので噂が回った様だが、シャムの肉もこんなに人気だったとはね。
しかし、お肉を受け取る前から取り囲まれてギルドに入れないのは困るので 《グレイ、魔力を二つ使って、頭の上で一発鳴らしてよ》とお願いする。
《良いの?》
《怪我をしない高さで頼むよ》
《あい》
グレイが返事をした瞬間に頭上で〈ドーン〉と爆発音が響き渡ると、群がって来ていた男達が悲鳴を上げてしゃがみ込んでしまった。
その間にさっさとギルドの中へ逃げ込み、解体場に行かせてもらう。
俺の顔を見た解体主任が苦笑いで「肉が欲しくて表に大勢いただろう」と言ってくる。
「シャムってそんなに人気があるお肉なんですか?」
「だからサブマスが必死でお前に頼んだんじゃねぇか。ゴールデンゴート程じゃないが、あれの煮凝りは堪らないって話だぞ」
「煮凝り? お肉は?」
「肉だって美味いと評判だぞ。滅多に獲れないし美味いとなれば高値が付くし、最近は出回ってないからな。ゴールデンゴートはオークション行きだが、シャムはオークションに出すほどではない。ギルドに金を積めば手に入るからな」
「サブマスの奴が食堂で騒ぎ立てたから噂になったんだな」
「まぁそれも有るな」
「それも有るなって、何だよ」
「冒険者ギルドにはな、金持ちや貴族の手先が結構居るのさ。そして珍しい物なんかが持ち込まれると小遣い稼ぎに報せるのさ。それを聞いた連中がいち早く買い付けに集まって来る。肉は用意しているので渡してやるが、無事に此処から出られるかな」
解体主任がにやにやと笑いながらウインクをしてきやがる。
この野郎、俺の災難を楽しんでいる様だが残念だね。
薬草袋に包まれたお肉の塊とは別に細長いのが二つ有る。
「此は?」
「羽根の先さ、此奴を煮込んだ煮凝りが最高らしいぞ。他の部分も煮凝りになるらしいが、味がまったく違うとよ」
「違うとよ、って事は・・・」
「こんな高価な物が、俺達の口に入るはずがないだろう。肉だって喰ったことがないわ」
ありゃまぁー、お肉は焼けば良いだろうが煮凝りなんて作った事がないぞ。
それにどうやって味付けをするんだ?
羽根の先って事は手羽先だよな、それをマジックバッグに放り込みお肉の塊16個も放り込み、解体主任に礼を言って解体場から出る。
今度はカウンター前にさっきの奴等が群がっているじゃないの。
即座に回れ右をして解体場に引き返すと、解体主任が嬉しそうに迎えてくれた。
「どうしたんだ、もう用はないはずだが」
ニヤニヤと笑いながら、嫌みったらしく聞いてくる。
「嫌味だねぇ。蹴散らして通っても良いが面倒だからズルをさせてもらうよ」
「ズルだと?」
不審げな解体主任を見てニヤリと笑い《グレイ、ここに来られる?》と呼びかける。
《ん、行けるよ》
《じゃあ、迎えに来てよ》
《あい》
返事と共に俺の前にグレイが現れると、解体主任のニヤニヤ笑いが凍りついた。
グレイの首に巻かれたバンダナの紐を握ると待機していた元の場所にジャンプしてもらい、そのままアッシュの待つ南門に向かってダッシュする。
* * * * * * *
解体されたお肉は骨がなくて食べやすくアッシュには好評で、グレイもムニャムニャ言いながら齧り付いている。
フラッグはグレイのおこぼれを貰って満足気だ。
お肉には満足したが直ぐに街には戻れそうもないので、食料調達の為に隣街に移動することにした。
街道図を確かめるとテムスの次はフィランダで、オルディウス商会の在る所だ。
あのおっさんなら少しはましな酒を持っていそうだし、引退していなければ引退させてやろう。
テムスとフィランダの往復と食料の調達をしていれば、暫く間が開くので騒ぎも収まっているだろう。
ロイドに会って話を聞くのはそれからでも良い。
* * * * * * *
ヒューヘン宰相の補佐官は、派遣している鑑定使いからの報告と知り急ぎ書状の封を切る。
一読して目を見開き、急いでヒューヘン宰相に報告する。
「宰相閣下、ランディスの鑑定を命じていた鑑定使いからの報告が届きました」
「随分時間が掛かったな」
「彼が従えるタイガーキャットは大きいのでホテルには宿泊出来ません。街の外で野営をしている為に近寄れませんので、冒険者ギルドに顔を出した時にのみ接触可能なもので」
そう言い訳をしながら鑑定使いからの報告書を差し出す。
それを受け取って読み進む宰相の顔が強ばる。
ランディスに対する鑑定結果報告と書かれた書面から目が離せない。
ランディス、17才、♂、魔力28、隠形スキル中級・索敵スキル上級・気配察知スキル中級・魔力操作スキル中級、体術スキル中級・躁剣スキル中級・短槍スキル中級、弓術スキル中級、テイマースキル中級、使役獣グレイ、アッシュ、フラッグ三頭。
使役獣が三頭・・・以前見た時にはタイガーキャットの親子二頭だったはずだが?
「使役獣はタイガーキャットの親子だけではなかったのか?」
「私も二頭しか知りませんが、報告書では三頭になっていますので間違いないかと」
「鑑定使いを呼び戻して詳しく聞いてみろ。それと騎士団の者を呼び、ランディスの能力がどの程度なのか聞き取りをして報告しろ」
アッシュとグレイだけでも厄介なのにフラッグとは何か、街の出入りを監視している者から三頭目の使役獣の報告を受けていない。
まさかと思うが三頭目も幻獣じゃあるまいな。
彼が街に定住しないので、教会関係者や派遣大使達も居場所の確認に必死になっている。
今のところはそれを妨害するだけで良いが、頭の痛いことである。
* * * * * * *
宰相補佐官に呼び出された王家騎士団の中隊長は、ランディスに関する報告書を見せられて彼の能力を問われた。
名前や年齢などは書かれていないが、隠形スキル中級・索敵スキル上級・気配察知スキル中級・魔力操作スキル中級、体術スキル中級・躁剣スキル中級・短槍スキル中級、弓術スキル中級、テイマースキル中級に驚いた。
「隠形スキル中級・索敵スキル上級・気配察知スキル中級・テイマースキル中級に付いては、冒険者に聞かねば判りません。魔力操作スキル中級、体術スキル中級・躁剣スキル中級・短槍スキル中級、弓術スキル中級は王国騎士団でも上位クラスに相当する腕です」
「つまり騎士としては優秀な部類になるのですね」
「体術・躁剣・短槍、弓術スキル中級の者はそうそういません。必ずどれか不得手なものがあるものです。冒険者の様ですが、さぞ名のある冒険者でしょう」
確かに彼は有名になっているが、それは別な意味でだがそれは言わずに礼を言って中隊長を下がらせた。
* * * * * * *
フィランダは王家の領地ではないので、ホールデンス公爵様の身分証を使ってアッシュを入場門の外で待たせてもらう。
グレイとフラッグを連れて市場に行き食料の買い出しを始めたが、端布を売っている店を見つけたので銀貨を支払ってフラッグのハーネスを縫ってもらう。
何せ首から使役獣を示すメダルを付けていても、フラッグは小さすぎるので上からでは見えないし首輪は直ぐにすっぽ抜ける。
グレイがジャンプする時に首筋を咥えるのも面倒そうなので、ハーネスの背に咥えやすい様に持ち手を付ければ楽だろう。
この街では冒険者ギルドに寄らずに、食料ととっくになくなったエールを仕入れてからテムスに戻ればよい。
嫌ならテムスの冒険者ギルドには獲物を渡さないと言ったのが効いたようだ。
周囲で騒ぐ冒険者達が煩いので、ギルドカードを預けて食堂に向かった。
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「おい、どうだった?」
「煩い! 忘れたらお前が責任を取るのか!」
尋ねた男がむっとした顔になるが、必死で紙にペンを走らせる男に何も言わずに、紙に記された文章を目で追っていく。
「へぇー、三頭もねぇ」
「煩いと言っていっ・・・」
「どうした?」
「奴だ、静かにしていろ」
解体場から出てきたランディスを見て顔を伏せ、視線を合わせずに記憶したことを手早く手元の紙に書きこむと立ち上がり、そそくさと食堂から出て行った。
* * * * * * *
サブマスが査定用紙を持って来て、シャムの肉を少し分けてくれと懇願されたが、ゴールデンゴートを拝み倒されて出している。
これ以上頼みを聞けば、以後もしつこく頼まれることになるので拒否する。
シャムの肉は明日の昼過ぎには解体が終わるので取りに来いと、不機嫌な口調で告げてサブマスは引き下がった。
食堂でサブマスの頼みを断る俺は注目の的で、解体場で出した獲物の話と相まって噂になり居心地が悪い。
査定用紙を精算カウンターに持って行き、全て商業ギルドの俺の口座へ入金を依頼してギルドから逃げ出した。
何時もの如く市場で食料の買い出しに励むが、街に入る時に感じた監視の視線は感じない。
俺がテムスに居るのは判ったので、これ以上監視して俺の機嫌を損ねると不味いと判った様だ。
後はお肉を受け取り食料の備蓄がすめば、黒い牙のロイドにテイムした獣を開放する方法を聞くだけだ。
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安易な考えは、翌日お肉を受け取りに冒険者ギルドに到着して吹き飛んだ。 冒険者ギルドの前や周辺に多数の馬車が止まっていて、グレイを連れた俺を見ると、お仕着せを着た男達に取り囲まれた。
「ランディス様、私は当テムスの・・・」
「退け! コルティンス様の使いである!」
「ランディス様お願いが御座います。是非シャムの肉をお譲り・・・」
「抜け駆けは許さんぞ!」
「私が一番最初に来ていたのだ・・・」
サブマスが食堂で散々ごねたので噂が回った様だが、シャムの肉もこんなに人気だったとはね。
しかし、お肉を受け取る前から取り囲まれてギルドに入れないのは困るので 《グレイ、魔力を二つ使って、頭の上で一発鳴らしてよ》とお願いする。
《良いの?》
《怪我をしない高さで頼むよ》
《あい》
グレイが返事をした瞬間に頭上で〈ドーン〉と爆発音が響き渡ると、群がって来ていた男達が悲鳴を上げてしゃがみ込んでしまった。
その間にさっさとギルドの中へ逃げ込み、解体場に行かせてもらう。
俺の顔を見た解体主任が苦笑いで「肉が欲しくて表に大勢いただろう」と言ってくる。
「シャムってそんなに人気があるお肉なんですか?」
「だからサブマスが必死でお前に頼んだんじゃねぇか。ゴールデンゴート程じゃないが、あれの煮凝りは堪らないって話だぞ」
「煮凝り? お肉は?」
「肉だって美味いと評判だぞ。滅多に獲れないし美味いとなれば高値が付くし、最近は出回ってないからな。ゴールデンゴートはオークション行きだが、シャムはオークションに出すほどではない。ギルドに金を積めば手に入るからな」
「サブマスの奴が食堂で騒ぎ立てたから噂になったんだな」
「まぁそれも有るな」
「それも有るなって、何だよ」
「冒険者ギルドにはな、金持ちや貴族の手先が結構居るのさ。そして珍しい物なんかが持ち込まれると小遣い稼ぎに報せるのさ。それを聞いた連中がいち早く買い付けに集まって来る。肉は用意しているので渡してやるが、無事に此処から出られるかな」
解体主任がにやにやと笑いながらウインクをしてきやがる。
この野郎、俺の災難を楽しんでいる様だが残念だね。
薬草袋に包まれたお肉の塊とは別に細長いのが二つ有る。
「此は?」
「羽根の先さ、此奴を煮込んだ煮凝りが最高らしいぞ。他の部分も煮凝りになるらしいが、味がまったく違うとよ」
「違うとよ、って事は・・・」
「こんな高価な物が、俺達の口に入るはずがないだろう。肉だって喰ったことがないわ」
ありゃまぁー、お肉は焼けば良いだろうが煮凝りなんて作った事がないぞ。
それにどうやって味付けをするんだ?
羽根の先って事は手羽先だよな、それをマジックバッグに放り込みお肉の塊16個も放り込み、解体主任に礼を言って解体場から出る。
今度はカウンター前にさっきの奴等が群がっているじゃないの。
即座に回れ右をして解体場に引き返すと、解体主任が嬉しそうに迎えてくれた。
「どうしたんだ、もう用はないはずだが」
ニヤニヤと笑いながら、嫌みったらしく聞いてくる。
「嫌味だねぇ。蹴散らして通っても良いが面倒だからズルをさせてもらうよ」
「ズルだと?」
不審げな解体主任を見てニヤリと笑い《グレイ、ここに来られる?》と呼びかける。
《ん、行けるよ》
《じゃあ、迎えに来てよ》
《あい》
返事と共に俺の前にグレイが現れると、解体主任のニヤニヤ笑いが凍りついた。
グレイの首に巻かれたバンダナの紐を握ると待機していた元の場所にジャンプしてもらい、そのままアッシュの待つ南門に向かってダッシュする。
* * * * * * *
解体されたお肉は骨がなくて食べやすくアッシュには好評で、グレイもムニャムニャ言いながら齧り付いている。
フラッグはグレイのおこぼれを貰って満足気だ。
お肉には満足したが直ぐに街には戻れそうもないので、食料調達の為に隣街に移動することにした。
街道図を確かめるとテムスの次はフィランダで、オルディウス商会の在る所だ。
あのおっさんなら少しはましな酒を持っていそうだし、引退していなければ引退させてやろう。
テムスとフィランダの往復と食料の調達をしていれば、暫く間が開くので騒ぎも収まっているだろう。
ロイドに会って話を聞くのはそれからでも良い。
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ヒューヘン宰相の補佐官は、派遣している鑑定使いからの報告と知り急ぎ書状の封を切る。
一読して目を見開き、急いでヒューヘン宰相に報告する。
「宰相閣下、ランディスの鑑定を命じていた鑑定使いからの報告が届きました」
「随分時間が掛かったな」
「彼が従えるタイガーキャットは大きいのでホテルには宿泊出来ません。街の外で野営をしている為に近寄れませんので、冒険者ギルドに顔を出した時にのみ接触可能なもので」
そう言い訳をしながら鑑定使いからの報告書を差し出す。
それを受け取って読み進む宰相の顔が強ばる。
ランディスに対する鑑定結果報告と書かれた書面から目が離せない。
ランディス、17才、♂、魔力28、隠形スキル中級・索敵スキル上級・気配察知スキル中級・魔力操作スキル中級、体術スキル中級・躁剣スキル中級・短槍スキル中級、弓術スキル中級、テイマースキル中級、使役獣グレイ、アッシュ、フラッグ三頭。
使役獣が三頭・・・以前見た時にはタイガーキャットの親子二頭だったはずだが?
「使役獣はタイガーキャットの親子だけではなかったのか?」
「私も二頭しか知りませんが、報告書では三頭になっていますので間違いないかと」
「鑑定使いを呼び戻して詳しく聞いてみろ。それと騎士団の者を呼び、ランディスの能力がどの程度なのか聞き取りをして報告しろ」
アッシュとグレイだけでも厄介なのにフラッグとは何か、街の出入りを監視している者から三頭目の使役獣の報告を受けていない。
まさかと思うが三頭目も幻獣じゃあるまいな。
彼が街に定住しないので、教会関係者や派遣大使達も居場所の確認に必死になっている。
今のところはそれを妨害するだけで良いが、頭の痛いことである。
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宰相補佐官に呼び出された王家騎士団の中隊長は、ランディスに関する報告書を見せられて彼の能力を問われた。
名前や年齢などは書かれていないが、隠形スキル中級・索敵スキル上級・気配察知スキル中級・魔力操作スキル中級、体術スキル中級・躁剣スキル中級・短槍スキル中級、弓術スキル中級、テイマースキル中級に驚いた。
「隠形スキル中級・索敵スキル上級・気配察知スキル中級・テイマースキル中級に付いては、冒険者に聞かねば判りません。魔力操作スキル中級、体術スキル中級・躁剣スキル中級・短槍スキル中級、弓術スキル中級は王国騎士団でも上位クラスに相当する腕です」
「つまり騎士としては優秀な部類になるのですね」
「体術・躁剣・短槍、弓術スキル中級の者はそうそういません。必ずどれか不得手なものがあるものです。冒険者の様ですが、さぞ名のある冒険者でしょう」
確かに彼は有名になっているが、それは別な意味でだがそれは言わずに礼を言って中隊長を下がらせた。
* * * * * * *
フィランダは王家の領地ではないので、ホールデンス公爵様の身分証を使ってアッシュを入場門の外で待たせてもらう。
グレイとフラッグを連れて市場に行き食料の買い出しを始めたが、端布を売っている店を見つけたので銀貨を支払ってフラッグのハーネスを縫ってもらう。
何せ首から使役獣を示すメダルを付けていても、フラッグは小さすぎるので上からでは見えないし首輪は直ぐにすっぽ抜ける。
グレイがジャンプする時に首筋を咥えるのも面倒そうなので、ハーネスの背に咥えやすい様に持ち手を付ければ楽だろう。
この街では冒険者ギルドに寄らずに、食料ととっくになくなったエールを仕入れてからテムスに戻ればよい。
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途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
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追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
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