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44 セルーシャとボイス
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セルーシャが兄のボイスを連れて帰って来たので、二人を応接室に招き入れる。
「急な話しで申し訳ない、理由は今から話すがこの部屋を出たら忘れてもらいたい」
不信気な顔のまま頷くボイス。
「君は産まれる前の事を知っているかな、俺と彼女、セルーシャは覚えているのだよ。信じなくてもよいし他人に喋っても構わないが、君の正気を疑われるだけだろう。これを知っているな」
ボイスの前に摺り板版を差し出す、頷くボイスに巻頭と巻末に書かれている意味を教えた。
「皆が模様だと思っているこれは、俺と彼女が以前住んでいた世界の言葉なんだよ。セルーシャ彼に読んであげて」
「読めるなら、訪ね来てみよ大和なる、瑞穂の街の神の座す碑に」
「そして神殿の碑文の冒頭に碑の裏の指示に従いて高塚祐也、則ち俺に会えと指示しているのだよ。手順もね、手順に従って俺に面会を求める者だけが、この部屋に通され一枚の板きれを見せられるんだ」
「本当かセルーシャ、まさかそんな話しは聞いたことも無いぞ」
「兄さん、私が前世の記憶を持っていると話したら信じてくれたかしら。このフルミナとは全く違う夢物語以上に違った世界の話しを。ヨークス様の治めるこの地の他に、見知らぬ世界が有ると言い出せば、間違いなく気が触れたと思われて終わりです」
メモ用紙を取出し、ボイスの目の前で自分の名前高塚祐也と書き、セルーシャに同じ言葉を隣に書いてくれとペンを渡す。
セルーシャが俺の書いた隣にスラスラと高塚祐也と書き込む。
その紙をボイスに差し出し見比べさせた。
「筆跡は違うが、同じ言葉を書いている。声に出して話しても良いが、理解出来ないだろうから止めておくよ。暫く彼女を借りたくてね、勿論その間の手当は弾むし場合に依っては高額で雇いたいと思っている」
「妹は病弱で、時々高熱を出して寝込む事が在るので・・・」
「それは問題ない。ルーシュ」
足元から現れた黒猫に驚く二人、ボイスは冒険者として何の気配も無く俺の影から現れたルーシュを警戒している。
「ルーシュだ、俺の友達で護衛だ。セルーシャ、君の体調不良を治すので動かないで」
ルーシュがセルーシャの前に座りじっと顔を見て、声なき声で鳴くと淡い光がルーシュとセルーシャを包み消えていく。
ルーシュは俺の膝の上に乗ると、大あくびして目を閉じる。
ボイスもセルーシャもフリーズしてしまった。
「ボイス、さっき俺がこの部屋を出たら忘れろと言った事を覚えているな」
ビクッとして、恐々俺の顔を見るボイス。
「俺には秘密が多くてね、セルーシャと共に居ればそれを見る機会も増える。それを他人に喋れば、君はタカツカ公爵を誹り貶める危険人物と見なされる恐れが有る。だからから忘れろと言ったのだ。ルーシュの事を知る者も少ない、俺と額に白い稲妻模様の猫の事は知られているが、見たものは殆どいない。猫が治癒魔法を使うなんて、誰も信じないからな」
ボイスとセルーシャが、黙ってウンウン頷いている。
「食事にしよう。この屋敷では気楽にしていれば良いよ。呼び掛けはユーヤか、精々ユーヤ様に留めておいてね」
丸テーブルに座るボイスとセルーシャ、向かいあって俺とルーシュだが、専用台に座りお肉の皿に挑むルーシュ。
食事はぎこちない会話に始終する、食後居間に移り少し過去の話しを聞く。
「住んでいた所とか、親兄弟や友達の事を覚えているかな」
「朧気には多分親兄弟や友達だろうと思われる人達の顔を、車や電車の事や好きだった映画やドラマ等の記憶は有ります。ユーヤさんは」
「あー、俺はバッチリ覚えているが死んだ瞬間は不意打ちだったので知らない。俺は特殊な例になるんだ、君の様な転生では無い。かと言って異世界に転移して来た訳でも無いんだよ。強いて言えば、日本の神様とこのフルミナの世界の神様が関わっていて、聞けば無様な死に方だったそうだ」
「この世界には、地球からの転生者や転移者が多いのですか」
「知らない、君が初めての転生者として俺の前に現れた。俺がこのフルミナに降ろされた時から、居るとは思っていたけどね。だから瓦版、この世界では摺り板版って名付けた物に日本語のメッセージをいれたのさ」
「あれを見た時には、心臓が止まるかと思いました。絶対に会わねばならないと思い、兄に無理を言いましたからね。ヤマトとかミズホって名を聞いて、日本ぽいなとは思っていたところにあれですから」
「多分日本以外からも来ていると思うが、そこまで面倒見れないからな。ボイスの冒険者ランクは何だ」
行きなり話しを振られて、ビックリしているボイス。
「シルバーの二級です。ユーヤ様のプラチナランクには遠く及びません」
「魔法は」
「火と風が少し」
「二人とも鑑定させてもらっても良いか? 嫌なら言ってくれ無理強いする気はないので」
「宜しいです。自分の事は判りませんのでお願いします」
「はいお願いします」
セルーシャから見てみる
「人族3ドワーフ1かな、多分200才前後の寿命が有る。魔力もそこそこ有るし雷撃と防御結界の能力が有るな。病気は治したから無しだな」
「ボイスも人族3ドワーフ1で、寿命もセルーシャと同じくらいだろう。魔力もセルーシャと同じくらいで、火と風に雷撃も有るぞ」
簡単に教えて顔を見ると、又二人してフリーズしている。
オルスクを呼び二人が当分客分として屋敷に住まう事、ボイスがセルーシャの護衛につくと伝える。
「オルスク、クルフとシャイニーの居場所は判るかな、会いたいと伝えてもらえるか」
久しく会っていないが、二人の魔法の指導を頼むつもりだ。
明日は二人を神殿に連れて行きボイスに武闘神グラン様の加護を願ってみる、ヨークス様にも聞きたい事ができたし。
オルスクに命じて、二人にフード着きのローブを用意させ朝食後神殿に向かった。
「ボイスもセルーシャもヨークス様に祈りを捧げてもらうが、如何なる事があろうとも声を出すなよ」
又何か始まると緊張する二人に、肩の力を抜けと気楽に声を掛けながらフードを被らせ、共にヨークス神像の前にて跪き祈りを捧げる。
《ヨークス様、お出ででしょうかユーヤです》
《ほう又違った二人を連れて来たな。ん? 可笑しいなぁ・・・娘よ、そなた記憶を持ってこの地に産まれたか》
《流石ヨークス様判りますか》
「セルーシャ、ヨークス様の問いに答えなさい」
「はっはい、朧気ながらですが覚えています。それゆえ、ユーヤ様を訪ねてまいりました」
セルーシャの事はヨークス様に任せ、グラン様にお願いをしなきゃ。
《グラン様にお願いがあります》
《ユーヤ、やっと天下無敵の武人になる気になったか》
《やだなー、そんな面倒なものにはなりません。隣にいる者に、少しばかり加護を与えてもらえないかと思い同道しました。ヨークス様と話している娘の兄ですが、娘は俺と同じ世界での記憶を持ちます。暫く俺の仕事を手伝ってもらうつもりですが、その護衛に兄のボイスが適任かと思いお願いに来ました》
《詰まらんのう。フルミナの英雄に成りたくは無いのかお前は。で、ボイスとな、天下無敵はユーヤの為に取っておくので少し落ちるが、加護を授けて遣わす。ユーヤを良しなに頼むぞ》
ボイスはプルプル震えて平伏しちゃったよ。
《それと、魔法神ハラムニ様にもお願いが》
《任せておけユーヤ、全ての魔法が使い放題に》
《待って、まって下さいハラムニ様。二人が授かっている魔法の練習はしますが、過不足なく使える様に加護をお願いします》
《その程度か、お前は相変わらず欲が無いのう。皆お前に加護を与えたくてウズウズしておるのに、望めばフルミナの地を治める事も出来るぞ》
《いえいえ気楽な人生が望みなのですが、ヨークス様の願いに頷いたのが間違いでした》
「急な話しで申し訳ない、理由は今から話すがこの部屋を出たら忘れてもらいたい」
不信気な顔のまま頷くボイス。
「君は産まれる前の事を知っているかな、俺と彼女、セルーシャは覚えているのだよ。信じなくてもよいし他人に喋っても構わないが、君の正気を疑われるだけだろう。これを知っているな」
ボイスの前に摺り板版を差し出す、頷くボイスに巻頭と巻末に書かれている意味を教えた。
「皆が模様だと思っているこれは、俺と彼女が以前住んでいた世界の言葉なんだよ。セルーシャ彼に読んであげて」
「読めるなら、訪ね来てみよ大和なる、瑞穂の街の神の座す碑に」
「そして神殿の碑文の冒頭に碑の裏の指示に従いて高塚祐也、則ち俺に会えと指示しているのだよ。手順もね、手順に従って俺に面会を求める者だけが、この部屋に通され一枚の板きれを見せられるんだ」
「本当かセルーシャ、まさかそんな話しは聞いたことも無いぞ」
「兄さん、私が前世の記憶を持っていると話したら信じてくれたかしら。このフルミナとは全く違う夢物語以上に違った世界の話しを。ヨークス様の治めるこの地の他に、見知らぬ世界が有ると言い出せば、間違いなく気が触れたと思われて終わりです」
メモ用紙を取出し、ボイスの目の前で自分の名前高塚祐也と書き、セルーシャに同じ言葉を隣に書いてくれとペンを渡す。
セルーシャが俺の書いた隣にスラスラと高塚祐也と書き込む。
その紙をボイスに差し出し見比べさせた。
「筆跡は違うが、同じ言葉を書いている。声に出して話しても良いが、理解出来ないだろうから止めておくよ。暫く彼女を借りたくてね、勿論その間の手当は弾むし場合に依っては高額で雇いたいと思っている」
「妹は病弱で、時々高熱を出して寝込む事が在るので・・・」
「それは問題ない。ルーシュ」
足元から現れた黒猫に驚く二人、ボイスは冒険者として何の気配も無く俺の影から現れたルーシュを警戒している。
「ルーシュだ、俺の友達で護衛だ。セルーシャ、君の体調不良を治すので動かないで」
ルーシュがセルーシャの前に座りじっと顔を見て、声なき声で鳴くと淡い光がルーシュとセルーシャを包み消えていく。
ルーシュは俺の膝の上に乗ると、大あくびして目を閉じる。
ボイスもセルーシャもフリーズしてしまった。
「ボイス、さっき俺がこの部屋を出たら忘れろと言った事を覚えているな」
ビクッとして、恐々俺の顔を見るボイス。
「俺には秘密が多くてね、セルーシャと共に居ればそれを見る機会も増える。それを他人に喋れば、君はタカツカ公爵を誹り貶める危険人物と見なされる恐れが有る。だからから忘れろと言ったのだ。ルーシュの事を知る者も少ない、俺と額に白い稲妻模様の猫の事は知られているが、見たものは殆どいない。猫が治癒魔法を使うなんて、誰も信じないからな」
ボイスとセルーシャが、黙ってウンウン頷いている。
「食事にしよう。この屋敷では気楽にしていれば良いよ。呼び掛けはユーヤか、精々ユーヤ様に留めておいてね」
丸テーブルに座るボイスとセルーシャ、向かいあって俺とルーシュだが、専用台に座りお肉の皿に挑むルーシュ。
食事はぎこちない会話に始終する、食後居間に移り少し過去の話しを聞く。
「住んでいた所とか、親兄弟や友達の事を覚えているかな」
「朧気には多分親兄弟や友達だろうと思われる人達の顔を、車や電車の事や好きだった映画やドラマ等の記憶は有ります。ユーヤさんは」
「あー、俺はバッチリ覚えているが死んだ瞬間は不意打ちだったので知らない。俺は特殊な例になるんだ、君の様な転生では無い。かと言って異世界に転移して来た訳でも無いんだよ。強いて言えば、日本の神様とこのフルミナの世界の神様が関わっていて、聞けば無様な死に方だったそうだ」
「この世界には、地球からの転生者や転移者が多いのですか」
「知らない、君が初めての転生者として俺の前に現れた。俺がこのフルミナに降ろされた時から、居るとは思っていたけどね。だから瓦版、この世界では摺り板版って名付けた物に日本語のメッセージをいれたのさ」
「あれを見た時には、心臓が止まるかと思いました。絶対に会わねばならないと思い、兄に無理を言いましたからね。ヤマトとかミズホって名を聞いて、日本ぽいなとは思っていたところにあれですから」
「多分日本以外からも来ていると思うが、そこまで面倒見れないからな。ボイスの冒険者ランクは何だ」
行きなり話しを振られて、ビックリしているボイス。
「シルバーの二級です。ユーヤ様のプラチナランクには遠く及びません」
「魔法は」
「火と風が少し」
「二人とも鑑定させてもらっても良いか? 嫌なら言ってくれ無理強いする気はないので」
「宜しいです。自分の事は判りませんのでお願いします」
「はいお願いします」
セルーシャから見てみる
「人族3ドワーフ1かな、多分200才前後の寿命が有る。魔力もそこそこ有るし雷撃と防御結界の能力が有るな。病気は治したから無しだな」
「ボイスも人族3ドワーフ1で、寿命もセルーシャと同じくらいだろう。魔力もセルーシャと同じくらいで、火と風に雷撃も有るぞ」
簡単に教えて顔を見ると、又二人してフリーズしている。
オルスクを呼び二人が当分客分として屋敷に住まう事、ボイスがセルーシャの護衛につくと伝える。
「オルスク、クルフとシャイニーの居場所は判るかな、会いたいと伝えてもらえるか」
久しく会っていないが、二人の魔法の指導を頼むつもりだ。
明日は二人を神殿に連れて行きボイスに武闘神グラン様の加護を願ってみる、ヨークス様にも聞きたい事ができたし。
オルスクに命じて、二人にフード着きのローブを用意させ朝食後神殿に向かった。
「ボイスもセルーシャもヨークス様に祈りを捧げてもらうが、如何なる事があろうとも声を出すなよ」
又何か始まると緊張する二人に、肩の力を抜けと気楽に声を掛けながらフードを被らせ、共にヨークス神像の前にて跪き祈りを捧げる。
《ヨークス様、お出ででしょうかユーヤです》
《ほう又違った二人を連れて来たな。ん? 可笑しいなぁ・・・娘よ、そなた記憶を持ってこの地に産まれたか》
《流石ヨークス様判りますか》
「セルーシャ、ヨークス様の問いに答えなさい」
「はっはい、朧気ながらですが覚えています。それゆえ、ユーヤ様を訪ねてまいりました」
セルーシャの事はヨークス様に任せ、グラン様にお願いをしなきゃ。
《グラン様にお願いがあります》
《ユーヤ、やっと天下無敵の武人になる気になったか》
《やだなー、そんな面倒なものにはなりません。隣にいる者に、少しばかり加護を与えてもらえないかと思い同道しました。ヨークス様と話している娘の兄ですが、娘は俺と同じ世界での記憶を持ちます。暫く俺の仕事を手伝ってもらうつもりですが、その護衛に兄のボイスが適任かと思いお願いに来ました》
《詰まらんのう。フルミナの英雄に成りたくは無いのかお前は。で、ボイスとな、天下無敵はユーヤの為に取っておくので少し落ちるが、加護を授けて遣わす。ユーヤを良しなに頼むぞ》
ボイスはプルプル震えて平伏しちゃったよ。
《それと、魔法神ハラムニ様にもお願いが》
《任せておけユーヤ、全ての魔法が使い放題に》
《待って、まって下さいハラムニ様。二人が授かっている魔法の練習はしますが、過不足なく使える様に加護をお願いします》
《その程度か、お前は相変わらず欲が無いのう。皆お前に加護を与えたくてウズウズしておるのに、望めばフルミナの地を治める事も出来るぞ》
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