54 / 71
54 ナガキダンジョン
しおりを挟む
ドールザさんとクルフに、ダンジョンの産物について問い合わせた結果の報告がきた。
ダンジョンでの収穫は魔物と魔石、鉱物、植物だそうだ、魔王や勇者がいないのだからラノベの様なお宝は期待出来なくて当たり前か。
魔物と魔石はともかく、鉱物は千差万別金属鉱からただの石ころに宝石迄採取出来るが、掘る場所次第の運任せな仕事だそうだ。
植物は貴重な薬草から雑草迄だが危険な低階層程高価な薬草が多いらしい。
スタンピードで倒した魔物の魔石は全て保管してあり討伐に参加した冒険者達には相応の報酬を支払っている。
死亡した冒険者や兵士の家族にも一時金とは別に10年間生活に困窮することのない金額を月々支払っている。
これからもスタンピードの起きる確率は高いが、見返りや保障の無い防衛には強制以外の積極的な参加は望めない。
故に防衛戦には安全性を高め、尚且つ冒険者や兵士以外にも積極的な参加を引き出せる見返りは目に見える形で用意した。
第三防壁の建設と同時に冒険者ギルドの建物を防壁近くに移し、大した距離ではないがホテルや食堂、銭湯、武器防具屋等も元の場所から移した。
森に行く冒険者には少し遠くなったが大した違いはないし、森とギルド迄の往復は格安の馬車が今まで通り運航されている。
ミズホダンジョン冒険者ギルドのギルマスに指名されたのは、クルフの推薦により、ハザドと名乗るドワーフと狼人のハーフの筋骨隆々たる男だった。
「ユーヤ様、明日のダンジョン解放に先立ちダンジョン入口に突き立つ土槍を退けて貰えませんか」
「おう、忘れていたよ。ハザド、ギルドの方は万全か? 質の悪いのは徹底的に排除するので手を抜くなよ」
「はい、新人には初期講習と称して3日間鍛えますがその時に理不尽な事をされたら申告する様に教えています。申告しなくて他に被害が出たら黙っていた奴も追放すると脅していますので、報告して来るでしょう」
「周辺のホテルや呑み屋食堂等にも、不埒な輩は直ぐに通報するように言ってあるので、暫くは地下牢も忙しいと思うぞ」
冒険者ギルド近くの防衛軍駐屯地から地下道を通り、ダンジョン入口の100m手前に建てられた小屋に行く。
小屋は土魔法に依って強化され、魔物が簡単には壊せない造りだ。
ダンジョンに入るには、この出入口の小屋で通行許可を貰ってからでないと先に行けない仕組みになっていて、他に出入口は無い。
明日の解放を控えて全ての準備が終わり、係員が手持ちぶさたでダンジョンを見ている。
俺はハザドとダンジョン入口前に行き、入口を半ば塞ぐ土槍を崩して入口を整える。
「ハザド出入口の小屋迄下がってくれ。明日の為に入口付近は安全な様にしておくので」
ハザドが出入口小屋に入ったのを確認してから、俺はダンジョン入口に向かい、スタンピードの時と同じ威力の雷撃魔物を三発連続して撃ち込んだ。
目も眩む光と爆発音に地響きが三度続き、ハザドは話しに聞いていたユーヤの雷撃魔法を見て鳥肌立っていた。
確かに近くであの雷撃魔法を撃たれたら、巻き添えで黒焦げになりかねないと納得した。
ゴールドランカーやプラチナランカーが太刀打ち出来なかったと噂に聞いたが、他人に話しても信用されない威力だと首を振る。
「多分入口付近は暫くの間安全だと思うが、後は冒険者に任せるしかないな」
「ユーヤ様はダンジョン攻略はなさらないのですか」
「俺は安心安全で気楽な生活が望みなんだ。ダンジョンなんて危険な所には行きたくない」
ハザドや周囲に居た者達が、呆気に取られてユーヤを見ている。
「冗談だろう、森の化け物をホイホイ狩っていたと聞いたぞ」
「スタンピードの時にだって、大物はユーヤ様と猫が片付けたって聞いたぞ」
* * * * * * * *
帰りにギルド周辺やホテル街等を見て回ったが人が溢れていて、皆明日ダンジョンに行くために集まって来た者達の様だった。
肩で風を切ってのし歩くグループが目立ったが、争いは起きていない。
相当数の治安要員が投入されているのだろう、俺を見て微かに頷く者がチラホラと見えた。
* * * * * * * *
夜明けと共に、ダンジョンの出入口小屋でギルドカードを提示し続々と冒険者達がダンジョンに向かって行く。
中に入った冒険者達は、暫くは何事も無くダンジョンの奥に向かって歩いていくが、周囲が雷撃魔法で黒ずんでいることに気付いた者はいなかった。
早い者はその日の夕暮れには出入口の小屋に戻り、ホクホク顔で地下道を通って冒険者ギルドの買い取りカウンターで獲物を差し出す。
大小の魔石がゴロゴロ出て来るそんなに魔物が居るのかと聞いたら魔石だけがそこかしこに転がっていて拾ってきたと言ってた。
その後も獲物袋に魔石や鉱物を入れた冒険者が三々五々帰って来るが魔物に出会ったとの情報は無かった。
ギルマスのハザドは複雑だったが真相を話す訳にもいかず黙って見ていた。
噂になるのに三日もいらない。
楽して稼げるダンジョンだと、多くの冒険者が押し寄せて来るだろう。
ユーヤの御利益が切れ最初の犠牲者が出た時に、スタンピードの時の魔物の事を思い出し本当のダンジョン攻略が始まる。
それを理解してない冒険者が多過ぎるが、言っても仕方がない事だと諦める。
所詮冒険者は、生も死も自己責任の世界だ。
* * * * * * * *
「どうだった、ダンジョン解放初日は」
「入口付近は掃除しておいたので、初日の犠牲者はいないだろう。もう少し奥に行けば、魔物に出会って気も引き締まるだろうさ。そっちの準備はどうなんだ」
「第二防壁が完成して第三防壁とギルドハウスの建設に掛かったところだ。ダンジョンの成長が解らんので、気が抜けないから疲れるよ。一度見に来てくれ」
俺の屋敷で、テレンザ国王アルカートが疲れ気味の声で話す。
「ヨークス様には、半年以内にダンジョンが誕生したら供物は無しと伝えてあるので、大丈夫だとは思うけどなぁ」
「おいおい、創造神さま相手に不遜な言動だな」
「人の庭先にいきなりダンジョン造っておいて、ポチッとなで終わらす神様だぞ。ギルドが隠していたので、気付くのがもう少し遅かったら、あれだけの魔物を城壁だけで受け止める羽目になっていたんだ」
「お陰で俺達のナガキダンジョンは、万全の体制で事に当たれるので助かっているよ」
俺とアルカートがそう話し合ってから四ヶ月後に、ナガキダンジョンが誕生した。
出入口が出来てから毎日冒険者が洞窟内を偵察していて、ゴブリン三頭を倒して魔石を持ち帰りダンジョン誕生を報告してきた。
報告を聞いたアルカートは、やれやれ間に合って良かったと胸を撫で下ろしていた。
ミズホダンジョンの様に、いきなりスタンピード等起こされたら堪らないので、防壁構築中も冷や冷やだったのだ。
ギルド本部のドールザにダンジョンの文献を調べて貰ったたが、どのダンジョンも2~5回のスタンピードを起こしていると判明した。
出来たばかりのダンジョンなので、何時スタンピードが起きるか不明なので気を抜く訳にはいかない。
冒険者ギルドとは別に、常時300人程の部隊を派遣し3ヶ月毎に入れ替えて警戒に当たる事にした。
最もミズホダンジョンと同じく、防壁内から強力な石弩での攻撃が主体になるので、精鋭部隊でなくてもいので助かっている。
石弩も改良が加えられ、歯車や滑車で弦を引き大きく重い矢を高速で撃ちだし、巨木の的に深々と突き立ち威力の程を示している。
ナガキダンジョンの、冒険者ギルドの運営するダンジョン出入口からは、日々冒険者達がダンジョンに潜り様々な植物や鉱物を採取して来て繁栄している。
他国から日々集まる冒険者達と、それを支える人々により冒険者ギルドと防衛軍派遣駐屯地を中心に街が出来つつあった。
ダンジョンでの収穫は魔物と魔石、鉱物、植物だそうだ、魔王や勇者がいないのだからラノベの様なお宝は期待出来なくて当たり前か。
魔物と魔石はともかく、鉱物は千差万別金属鉱からただの石ころに宝石迄採取出来るが、掘る場所次第の運任せな仕事だそうだ。
植物は貴重な薬草から雑草迄だが危険な低階層程高価な薬草が多いらしい。
スタンピードで倒した魔物の魔石は全て保管してあり討伐に参加した冒険者達には相応の報酬を支払っている。
死亡した冒険者や兵士の家族にも一時金とは別に10年間生活に困窮することのない金額を月々支払っている。
これからもスタンピードの起きる確率は高いが、見返りや保障の無い防衛には強制以外の積極的な参加は望めない。
故に防衛戦には安全性を高め、尚且つ冒険者や兵士以外にも積極的な参加を引き出せる見返りは目に見える形で用意した。
第三防壁の建設と同時に冒険者ギルドの建物を防壁近くに移し、大した距離ではないがホテルや食堂、銭湯、武器防具屋等も元の場所から移した。
森に行く冒険者には少し遠くなったが大した違いはないし、森とギルド迄の往復は格安の馬車が今まで通り運航されている。
ミズホダンジョン冒険者ギルドのギルマスに指名されたのは、クルフの推薦により、ハザドと名乗るドワーフと狼人のハーフの筋骨隆々たる男だった。
「ユーヤ様、明日のダンジョン解放に先立ちダンジョン入口に突き立つ土槍を退けて貰えませんか」
「おう、忘れていたよ。ハザド、ギルドの方は万全か? 質の悪いのは徹底的に排除するので手を抜くなよ」
「はい、新人には初期講習と称して3日間鍛えますがその時に理不尽な事をされたら申告する様に教えています。申告しなくて他に被害が出たら黙っていた奴も追放すると脅していますので、報告して来るでしょう」
「周辺のホテルや呑み屋食堂等にも、不埒な輩は直ぐに通報するように言ってあるので、暫くは地下牢も忙しいと思うぞ」
冒険者ギルド近くの防衛軍駐屯地から地下道を通り、ダンジョン入口の100m手前に建てられた小屋に行く。
小屋は土魔法に依って強化され、魔物が簡単には壊せない造りだ。
ダンジョンに入るには、この出入口の小屋で通行許可を貰ってからでないと先に行けない仕組みになっていて、他に出入口は無い。
明日の解放を控えて全ての準備が終わり、係員が手持ちぶさたでダンジョンを見ている。
俺はハザドとダンジョン入口前に行き、入口を半ば塞ぐ土槍を崩して入口を整える。
「ハザド出入口の小屋迄下がってくれ。明日の為に入口付近は安全な様にしておくので」
ハザドが出入口小屋に入ったのを確認してから、俺はダンジョン入口に向かい、スタンピードの時と同じ威力の雷撃魔物を三発連続して撃ち込んだ。
目も眩む光と爆発音に地響きが三度続き、ハザドは話しに聞いていたユーヤの雷撃魔法を見て鳥肌立っていた。
確かに近くであの雷撃魔法を撃たれたら、巻き添えで黒焦げになりかねないと納得した。
ゴールドランカーやプラチナランカーが太刀打ち出来なかったと噂に聞いたが、他人に話しても信用されない威力だと首を振る。
「多分入口付近は暫くの間安全だと思うが、後は冒険者に任せるしかないな」
「ユーヤ様はダンジョン攻略はなさらないのですか」
「俺は安心安全で気楽な生活が望みなんだ。ダンジョンなんて危険な所には行きたくない」
ハザドや周囲に居た者達が、呆気に取られてユーヤを見ている。
「冗談だろう、森の化け物をホイホイ狩っていたと聞いたぞ」
「スタンピードの時にだって、大物はユーヤ様と猫が片付けたって聞いたぞ」
* * * * * * * *
帰りにギルド周辺やホテル街等を見て回ったが人が溢れていて、皆明日ダンジョンに行くために集まって来た者達の様だった。
肩で風を切ってのし歩くグループが目立ったが、争いは起きていない。
相当数の治安要員が投入されているのだろう、俺を見て微かに頷く者がチラホラと見えた。
* * * * * * * *
夜明けと共に、ダンジョンの出入口小屋でギルドカードを提示し続々と冒険者達がダンジョンに向かって行く。
中に入った冒険者達は、暫くは何事も無くダンジョンの奥に向かって歩いていくが、周囲が雷撃魔法で黒ずんでいることに気付いた者はいなかった。
早い者はその日の夕暮れには出入口の小屋に戻り、ホクホク顔で地下道を通って冒険者ギルドの買い取りカウンターで獲物を差し出す。
大小の魔石がゴロゴロ出て来るそんなに魔物が居るのかと聞いたら魔石だけがそこかしこに転がっていて拾ってきたと言ってた。
その後も獲物袋に魔石や鉱物を入れた冒険者が三々五々帰って来るが魔物に出会ったとの情報は無かった。
ギルマスのハザドは複雑だったが真相を話す訳にもいかず黙って見ていた。
噂になるのに三日もいらない。
楽して稼げるダンジョンだと、多くの冒険者が押し寄せて来るだろう。
ユーヤの御利益が切れ最初の犠牲者が出た時に、スタンピードの時の魔物の事を思い出し本当のダンジョン攻略が始まる。
それを理解してない冒険者が多過ぎるが、言っても仕方がない事だと諦める。
所詮冒険者は、生も死も自己責任の世界だ。
* * * * * * * *
「どうだった、ダンジョン解放初日は」
「入口付近は掃除しておいたので、初日の犠牲者はいないだろう。もう少し奥に行けば、魔物に出会って気も引き締まるだろうさ。そっちの準備はどうなんだ」
「第二防壁が完成して第三防壁とギルドハウスの建設に掛かったところだ。ダンジョンの成長が解らんので、気が抜けないから疲れるよ。一度見に来てくれ」
俺の屋敷で、テレンザ国王アルカートが疲れ気味の声で話す。
「ヨークス様には、半年以内にダンジョンが誕生したら供物は無しと伝えてあるので、大丈夫だとは思うけどなぁ」
「おいおい、創造神さま相手に不遜な言動だな」
「人の庭先にいきなりダンジョン造っておいて、ポチッとなで終わらす神様だぞ。ギルドが隠していたので、気付くのがもう少し遅かったら、あれだけの魔物を城壁だけで受け止める羽目になっていたんだ」
「お陰で俺達のナガキダンジョンは、万全の体制で事に当たれるので助かっているよ」
俺とアルカートがそう話し合ってから四ヶ月後に、ナガキダンジョンが誕生した。
出入口が出来てから毎日冒険者が洞窟内を偵察していて、ゴブリン三頭を倒して魔石を持ち帰りダンジョン誕生を報告してきた。
報告を聞いたアルカートは、やれやれ間に合って良かったと胸を撫で下ろしていた。
ミズホダンジョンの様に、いきなりスタンピード等起こされたら堪らないので、防壁構築中も冷や冷やだったのだ。
ギルド本部のドールザにダンジョンの文献を調べて貰ったたが、どのダンジョンも2~5回のスタンピードを起こしていると判明した。
出来たばかりのダンジョンなので、何時スタンピードが起きるか不明なので気を抜く訳にはいかない。
冒険者ギルドとは別に、常時300人程の部隊を派遣し3ヶ月毎に入れ替えて警戒に当たる事にした。
最もミズホダンジョンと同じく、防壁内から強力な石弩での攻撃が主体になるので、精鋭部隊でなくてもいので助かっている。
石弩も改良が加えられ、歯車や滑車で弦を引き大きく重い矢を高速で撃ちだし、巨木の的に深々と突き立ち威力の程を示している。
ナガキダンジョンの、冒険者ギルドの運営するダンジョン出入口からは、日々冒険者達がダンジョンに潜り様々な植物や鉱物を採取して来て繁栄している。
他国から日々集まる冒険者達と、それを支える人々により冒険者ギルドと防衛軍派遣駐屯地を中心に街が出来つつあった。
697
あなたにおすすめの小説
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる