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第一章
まあ、アレだ
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「──この世界じゃあ、一番付き合いが長い幼馴染の美樹子もそれを知らない。それを春日野さんに教えろと?」
「そうです!」
「即答するんかい」
「当たり前じゃないですか!どんだけウチが心配したと思っるんです?さ、更に言うなら…な、何度唇を重ねて…し、舌を絡ませたと…その…」
言って照れるなら言わなければいいのに…。しかもそれ後半の言葉は俺が返答に困るやつじゃん…。
「…ふぅ…分かった。言う、言うよ。確かに…魔法を使うには代償がいる。いや、代償というか対価だな。魔法を使うには対価がいるんだよ。だから普段使っている魔法の対価として支払ってるのはお金。まあ、使う魔法によって払う金額は多少違うけど、まあ、微々たる金額がほとんどだ」
「な、なるほど…だから特別室を借りた借主は年収の半分と割高なんですね」
「まあ…そんなとこ」
「で、でしたら…私の足の怪我を治した魔法の時の対価は?」
「それも対価はお金だよ。ただ怪我の度合いや病気の度合いによってもそうだけど、基本そういうのは金額が大幅に高くなってしまうんだよなぁ。不思議な事にね」
回復するとか治療するとか、そういう魔法は特別という事なのかも知れないな。それについてはあんまり深く考えた事はない…。普通は魔法って使えないじゃん?それがお金を対価として差し出すだけで魔法を使えるんだし、そういうもんだと思っているしな。
「でも…お母さんの場合は…明らかに違いましたよね!?せ、先輩はお母さんみたいに吐血して…」
「……それは…まあ…」
それに関しては伝える言葉が若干難しいんだよなぁ…。
「先輩っ!早く答えるっ!」
「は、はい!」
仕方ないか?彼女歳下な筈なのに、なんだか妙に圧を感じてしまうし…。
「言葉をあんまり選べそうにないからショックを受けても責任とれないぞ?」
「いいから聞かせて下さい!」
是が非でも聞くという強い意志を感じる。それならいいか…。
「…じゃあ言うけど…しいて言うなら死ぬ運命を変えたからだろうなぁ」
「…えっ…?死っ…!?そ、それって…」
「だから言ったのに…ショックだって…」
「そ、そりゃあ…驚きはしますよ!?と、いう事は…お母さんは…」
「危なかった…。後、数時間遅れてたら…って、感じだな」
「なっ…!?」
「流石に死んだ人間を俺は生き返らせる事はできない。でも…向こうでこんな事があったんだよ。あっ…向こうというのは異世界の事な?俺異世界帰りなんだわ」
「サラッととんでもない事を混ぜ込みながら言わないで下さいよ!?しかも飲み会の帰りみたいに軽く言ってるしっ!?異世界ってなんですかっ!?」
「漫画やラノベ、もしくはゲームとかなんでもいいんだけど、別の世界に召喚されて…みたいな事を聞いた事は?」
「少しは…ありますけど…」
「まさにそれと同じ事が俺に起こったわけ」
「そ、そんな事が…お、起こるんですか…?」
「まあ、信じる信じないは任せる」
「信じますよ。信じるしかないじゃないですか。実際魔法を使っているのを見ているわけですから…」
「だよね。んで、話を戻すけど…異世界には当然魔物…モンスターの方が分かりやすいか?とにかくそういうのがいて、戦ったり当然するわけだ。相手は言葉が通じないわけだし、相手もこちらを殺そうとしてくるからな」
「は、はい」
「そんなのと戦っている途中に仲間の一人が俺を庇ってやられたんだ…。そのモンスターは鋭い爪を持っていて、それが彼女の心臓を…貫いたわけだ…」
「そ、それで…」
「まだ周りにモンスターは何体もいるし、そのモンスターもまだ倒せてない。まず治療魔法が得意な仲間が彼女に駆け寄って、懸命に治療を試みた…。他の仲間はというと、当然その場にいるモンスターを倒す事になるだろ?とにかくモンスターを一掃した後は彼女の元にみんな集まった。でも…」
「でも…?」
「治療にあたっていた仲間は治療を止めて…首を横に振ったんだよ…。『傷が深すぎるわ…。魔法で治せる域を越えているわ…残念だけど…』って…」
「そんな…」
「まあ…それは元を辿れば俺のせいだ。油断していた訳じゃあないんだけどな。あの時は反応できなかったんだ…。弱かったんだよ…。そんな俺を庇って彼女はそうなったんだ…。とにかく彼女の息があるうちにお別れをとか話したい事があるならとかそんな事言われて『分かった』とか言えるか?俺は言えなかった。元々諦めは悪かったしな。んで、春日野さんと同じように、俺がなんでも対価を払うからと思って魔法を使ったんだよ」
「ど、どうなった…んです…?」
「結果彼女は治ったよ」
「せ、先輩は…それで…何を支払ったんですか…?」
「その後も色々試して分かった事になるんだけどな?何故かそういった時だけは支払うというよりは同じような状況の何倍もの苦痛を何時間も味わうというだけ。下手したら何十時間か?だから彼女に魔法を使った時は何度も何度も心臓を刺される…って感じだったな。当然心臓には穴が開いては閉じ開いては閉じで血が噴き出しな?あっ、でも心配はいらないんだぞ?そうなっても俺は死なないし、後遺症とかもなく異常もないしな。ただ仲間や救った彼女からは散々色々グチグチ言われてしまったけど…」
「そ、そんなの…グチグチ言うに決まってるじゃないですか…」
「ああ…一応反省はしてるんだけど?」
「反省が足りません!ホントに…ホントに…先輩が代わりに死ぬんじゃないかと…」
「それは…耳にタコができるくらい言われたんだけど…」
「言いたりませんよ!」
そう言って抱きついてくる春日野さん。何故抱きついてきた!?耳元で小言を言うつもりか!?それはあの時も思ったけど勘弁して欲しいのだが…
「け、結果オーライだろ」
「…ぐすっ…先輩…っ…ありがとう…ぅぅっ…先輩っ…しぇんぱい……うわぁぁぁぁん──」
色々溜まっていたのも心配をかけてしまったのもあるんだろう。彼女は泣きじゃくってしまった…。こうなってしまうと俺ができる事といえば、彼女が落ち着くまであやし続けるだけだ。
参ったな…得意じゃないんだけどな…こういうの…。
「そうです!」
「即答するんかい」
「当たり前じゃないですか!どんだけウチが心配したと思っるんです?さ、更に言うなら…な、何度唇を重ねて…し、舌を絡ませたと…その…」
言って照れるなら言わなければいいのに…。しかもそれ後半の言葉は俺が返答に困るやつじゃん…。
「…ふぅ…分かった。言う、言うよ。確かに…魔法を使うには代償がいる。いや、代償というか対価だな。魔法を使うには対価がいるんだよ。だから普段使っている魔法の対価として支払ってるのはお金。まあ、使う魔法によって払う金額は多少違うけど、まあ、微々たる金額がほとんどだ」
「な、なるほど…だから特別室を借りた借主は年収の半分と割高なんですね」
「まあ…そんなとこ」
「で、でしたら…私の足の怪我を治した魔法の時の対価は?」
「それも対価はお金だよ。ただ怪我の度合いや病気の度合いによってもそうだけど、基本そういうのは金額が大幅に高くなってしまうんだよなぁ。不思議な事にね」
回復するとか治療するとか、そういう魔法は特別という事なのかも知れないな。それについてはあんまり深く考えた事はない…。普通は魔法って使えないじゃん?それがお金を対価として差し出すだけで魔法を使えるんだし、そういうもんだと思っているしな。
「でも…お母さんの場合は…明らかに違いましたよね!?せ、先輩はお母さんみたいに吐血して…」
「……それは…まあ…」
それに関しては伝える言葉が若干難しいんだよなぁ…。
「先輩っ!早く答えるっ!」
「は、はい!」
仕方ないか?彼女歳下な筈なのに、なんだか妙に圧を感じてしまうし…。
「言葉をあんまり選べそうにないからショックを受けても責任とれないぞ?」
「いいから聞かせて下さい!」
是が非でも聞くという強い意志を感じる。それならいいか…。
「…じゃあ言うけど…しいて言うなら死ぬ運命を変えたからだろうなぁ」
「…えっ…?死っ…!?そ、それって…」
「だから言ったのに…ショックだって…」
「そ、そりゃあ…驚きはしますよ!?と、いう事は…お母さんは…」
「危なかった…。後、数時間遅れてたら…って、感じだな」
「なっ…!?」
「流石に死んだ人間を俺は生き返らせる事はできない。でも…向こうでこんな事があったんだよ。あっ…向こうというのは異世界の事な?俺異世界帰りなんだわ」
「サラッととんでもない事を混ぜ込みながら言わないで下さいよ!?しかも飲み会の帰りみたいに軽く言ってるしっ!?異世界ってなんですかっ!?」
「漫画やラノベ、もしくはゲームとかなんでもいいんだけど、別の世界に召喚されて…みたいな事を聞いた事は?」
「少しは…ありますけど…」
「まさにそれと同じ事が俺に起こったわけ」
「そ、そんな事が…お、起こるんですか…?」
「まあ、信じる信じないは任せる」
「信じますよ。信じるしかないじゃないですか。実際魔法を使っているのを見ているわけですから…」
「だよね。んで、話を戻すけど…異世界には当然魔物…モンスターの方が分かりやすいか?とにかくそういうのがいて、戦ったり当然するわけだ。相手は言葉が通じないわけだし、相手もこちらを殺そうとしてくるからな」
「は、はい」
「そんなのと戦っている途中に仲間の一人が俺を庇ってやられたんだ…。そのモンスターは鋭い爪を持っていて、それが彼女の心臓を…貫いたわけだ…」
「そ、それで…」
「まだ周りにモンスターは何体もいるし、そのモンスターもまだ倒せてない。まず治療魔法が得意な仲間が彼女に駆け寄って、懸命に治療を試みた…。他の仲間はというと、当然その場にいるモンスターを倒す事になるだろ?とにかくモンスターを一掃した後は彼女の元にみんな集まった。でも…」
「でも…?」
「治療にあたっていた仲間は治療を止めて…首を横に振ったんだよ…。『傷が深すぎるわ…。魔法で治せる域を越えているわ…残念だけど…』って…」
「そんな…」
「まあ…それは元を辿れば俺のせいだ。油断していた訳じゃあないんだけどな。あの時は反応できなかったんだ…。弱かったんだよ…。そんな俺を庇って彼女はそうなったんだ…。とにかく彼女の息があるうちにお別れをとか話したい事があるならとかそんな事言われて『分かった』とか言えるか?俺は言えなかった。元々諦めは悪かったしな。んで、春日野さんと同じように、俺がなんでも対価を払うからと思って魔法を使ったんだよ」
「ど、どうなった…んです…?」
「結果彼女は治ったよ」
「せ、先輩は…それで…何を支払ったんですか…?」
「その後も色々試して分かった事になるんだけどな?何故かそういった時だけは支払うというよりは同じような状況の何倍もの苦痛を何時間も味わうというだけ。下手したら何十時間か?だから彼女に魔法を使った時は何度も何度も心臓を刺される…って感じだったな。当然心臓には穴が開いては閉じ開いては閉じで血が噴き出しな?あっ、でも心配はいらないんだぞ?そうなっても俺は死なないし、後遺症とかもなく異常もないしな。ただ仲間や救った彼女からは散々色々グチグチ言われてしまったけど…」
「そ、そんなの…グチグチ言うに決まってるじゃないですか…」
「ああ…一応反省はしてるんだけど?」
「反省が足りません!ホントに…ホントに…先輩が代わりに死ぬんじゃないかと…」
「それは…耳にタコができるくらい言われたんだけど…」
「言いたりませんよ!」
そう言って抱きついてくる春日野さん。何故抱きついてきた!?耳元で小言を言うつもりか!?それはあの時も思ったけど勘弁して欲しいのだが…
「け、結果オーライだろ」
「…ぐすっ…先輩…っ…ありがとう…ぅぅっ…先輩っ…しぇんぱい……うわぁぁぁぁん──」
色々溜まっていたのも心配をかけてしまったのもあるんだろう。彼女は泣きじゃくってしまった…。こうなってしまうと俺ができる事といえば、彼女が落ち着くまであやし続けるだけだ。
参ったな…得意じゃないんだけどな…こういうの…。
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