マンションのオーナーは十六歳の不思議な青年 〜マンションの特別室は何故か女性で埋まってしまう〜

美鈴

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第二章

異世界のとあるパーティー③

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「──マリアの行方が分からんごとなって…」

「…もう九年…ですわね…」

「手掛かりもなにもないから…死んだ事になってるわよ…マリア…」

「どこかで生きてりゃあいいんだけどな…」

「「「………」」」


 一応今日は彼女の…マリアの墓を建てた日…。その日を命日にしちょると…。

 突然連絡が取れんごとなって…マリアが身を寄せていた教会にみんなで行ってみたら、教会の人間もマリアの身に何が起こったのか、把握しちょらんし…。

 当然私達はマリアを捜したと…。でもレイティーが言った通り手掛かりはないし…。魔力反応もない…。お手上げなんよ…。


「…リンツーの馬鹿も…来るって言っとって…あれから手紙すら送ってこんし…」

「…あの紙がアーバインの元に届いたのが十年前…。その一年後に…マリアが…」

「リンツーの馬鹿も…マリアの馬鹿も…ホント何も言わないまま消えるなんて…卑怯よね…」

「…案外…リンツーのところに行ってたりしてな?」

 アーバインが呟くように言う…。その可能性を考えなかったわけはない…。でもマリアが抜け駆けするかというと…そんなこつは…

 …ないとは言い切れんね…。もしそうならみんなで一回はシめんばたいね…。

 でもそれならそれで勝ち誇ったようにマリアなら手紙くらい送ってきそうなものやしね…。マリアもリンツーのこと好いとったしね…。


「それは…ありえないでしょうね…」

「フレンの言う通りね…。第一どうやってリンツーの元に行くのよ…?現実を見なさいよ…」

 フレンとレイティーが悲しそうな表情を浮かべてそう言った。内心色々思う事はあるものの二人が言う通り、現実を見たらマリアは死んだんだと思うしかないとよね…。

「いや…そりゃあ分からんだろ?」

「…なんでよ?」

「だってあいつリンツーに抱かれてただろ?それこそ執着しててもおかしくないだろうし、それこそ肉体的に繋がったっていう事でリンツーの居場所が分かって行ったとかあるかも知れないだろ?」
 
「「「………はい?」」」

「なんだ?三人とも呆けた顔して…?」

「「「………」」」

「うん……?ヤバっ!?も、もしかして…サキュバスと対峙した時の事…き、聞いてなかったり…?」

「え、ええ…初耳ね…」
「アーバイン…詳しく話すとよ?」
「ちょっと!?サキュバスと対峙ってどういう事よ!?」

「お、お前ら、おおお落ち着けっ!?い、今のは軽い冗だ──」

 知ってる事は全て吐かせねばいけんねとアーバインとの距離を詰めていると…

「お、お前ら!後ろっ!」

 アーバインが叫ぶように言った!私達三人はアーバインのその声に従い、素早く体を反転させ武器を構える…。

「…黒い…渦…?」

 黒い渦みたいなものがいつの間にか出現していた。大きさは手のひらくらい…。

「そ、その渦だ!その渦からリンツーからの紙切れが出てきたんだ!間違いねぇ!」

「「「リンツーからの!?」」」

 黒い渦に触れればリンツーの事が何か分かる!?マリアの事も…?私は反射的にそれに手を伸ばし──


 瞬間…黒い渦からペッと手紙が吐き出されて渦が消えてしまう…。私は手紙を拾い…

「…こ、この字リンツーじゃない…」

「ホントですわね…これは…」

「マリアの字ばい」

「え、ええ…そのようですわ」

「ほ、ホントに…?」

「マジでマリアなのか?」

 手紙の封を開け、中を急ぎ確認…。


「…やられたばい…」

「これは…向こうに行ったら…お仕置きしないと…」

「心配させておいて…」

「…俺の予想当たってたな…。んで…行くのか?」

「当たり前ばい」

「当然でしょう」

「逆に行かないと思うわけ?」

「…だな。じゃあ…リンツーとマリアに宜しく伝えてくれや。流石に俺は行けないからよ。カールがいるしな」

 アーバインに分かったと了承。手紙にはこう書かれていた。



***

 リーンへ

 私は今リンツーの元でラブラブ。

 リンツーの元に来たいならフレンとレイティーにもこの事を伝えて。

 それからリンツーの元へ行きたいと強く願うと渦が現れる…筈。

 それに飛び込むといい…。


 以上。



***



 絶対一発殴ると思いながら、私達三人はすぐに…

『『『リンツーの元へ!』』


 強くそう願った。目の前に今度は人が通れるくらいの黒い渦が現れ…

「お先!」

 レイティーが飛び込み!

「ズルいですわよ!」

 フレンが飛び込み…

「二人とも動きが速すぎるとっ!!」

 私も飛び込んだ…。








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