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第145話【驚愕の収納量】
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「カード収納」
僕が盗賊たちの死体の一人に手をかけてスキルを唱えると淡い光と共に目の前にいた十数人の死体が跡形もなく消え僕の手の中にカードとして現れた。
「ああ、思ったよりもうまくいきましたね。
あとはこれに追加の処理を施せば……」
僕はそう言ってトトルにそのカードを持たせてから追加のスキルを使う。
「――条件圧縮《コンデスト》」
光とともにカードには魔法陣が刻まれ驚愕の表情をするトトルとガラムを特に気にすることもなく説明をする。
「このカードに盗賊たちの死体が封じられていますが元に戻したい時にはトトルさんがカードを持って『開放』と唱えてください。
そうすれば目の前に死体の山が現れますので調べるなりなんなりをしてください。
そして、僕は人の死体を封じたカードは持ち歩きたくないのでトトルさんに預けますね」
なんでもないかのようにカードを渡されたトトルに僕は開放する方法を説明して「僕はもう少し休みますので後はお願いしますね」と言ってノエルの元へ歩いていった。
「大丈夫だった?」
ノエルの側に戻ると彼女は心配そうに僕の顔を見ながら手を握ってくる。
「結構危なかったみたいだけど護衛の人たちがうまく立ち回ったようで数人が怪我をした程度で済んだみたいだよ」
「そうなんですね。
それにしてもこの辺りは盗賊はめったに出ないと言ってましたよね?」
「『めったに』は『絶対に』ではないからね。
それに、ただの盗賊じゃなかったみたいだし面倒にならなければいいんどけどね」
僕はそう言ってふと先ほどカード化した火の魔核の事を思い出した。
「そういえば盗賊のひとりがなにかを馬車に向って投げたのをカード化してたんだった」
カードを取り出した僕は鑑定のスキルを使って詳細を調べてみた。
『火の魔核:衝撃がかかると熱を発する。接着部が可燃性のものだとそこから燃え広がる可燃性がある』
(やっぱり着火をするための魔道具みたいなものか。
せめて荷物だけでも灰にしたかったのだろうがそこまでしなければならないのは何故だったのか。
やっぱり何かきな臭い感じがするよな)
僕がカードを眺めながら考え事をしているとノエルが心配そうな表情で僕を見つめていた。
「ああ、ごめん。
とりあえず今は大丈夫だと思うからもう少し休むとしよう。
周りの警戒は護衛の人たちがやってくれるみたいだからね」
僕はそう言ってノエルの頭を優しく撫でると微笑みながら眠るようにうながした。
* * *
「おはようございます。
あれから何かありましたか?」
僕は結局のところ明け方近くまでノエルの側で起きていたのだが眠気には勝てず少しの間だが寝落ちをしていた。
「念のために交代で不寝番をしていたが新たな盗賊は現れなかった。
夜が明けたので食事後に出発しようと思っているのだが護衛たちの負担が大きくて出来れば休ませたいとも思っている。
しかし、今日中に町へたどり着きたいのも本音なのだが実に悩ましい問題だ」
トトルはそう言うと食事の準備をする他の御者たちを眺めながら考えを巡らせていた。
「日中は襲撃もそうそうあるものではないですよね?
でしたら僕が荷物を受け持ちますので空いた馬車の荷台で護衛の皆さんに出来るだけ休んでもらえば良いと思うのですが……」
「た、確かに荷台が空けばそこで横になりながら進めば熟睡はとても出来ないが多少は休ませる事が出来るだろう。
だが、それだけの荷物を収納出来ると言うのかい?」
「カード収納は最初にカード化するための魔力さえ足りれば問題なくカードに出来るので馬車の荷物の2~3台分くらいならば問題ないと思いますよ」
僕の言葉にトトルが驚き側で聞いていたガラムも同じくらい驚いた表情をしていた。
「それが本当ならば私の商隊くらいの規模ならばミナト殿がひとりで馬を走らせれば済むことになりますね。
これはとんでもないスキルであることを再認識せざるを得ないですね」
「そうだな、この能力が知れ渡ったら大手の商会からスカウトが来まくるだろう。
まあ、当の本人がどこの商会にも所属しないと明言しているからスカウトは難しいだろうがな」
ガラムとトトルは僕が次々とカード化していく荷物を見ながらそう結論を出した。
「――このくらいで大丈夫ですかね?」
結局のところ僕は馬車3台分の荷物をカード化してそれぞれの担当御者に開放条件をつけて手渡した。
「ついでに枕のサービスもしますね」
僕はそう言ってカード化してあった枕を護衛の人数分開放するとそれぞれの荷台に放り投げておいた。
「何から何まですまないな。
さすがに俺たちも疲れちまったから少し休ませてもらうがもしも何かトラブルがあれば遠慮なく叩き起こしてくれ」
ガラムたち護衛の面々はそれぞれの荷台に乗り込むと僕の出した枕を掴んでバタリと倒れ込んで寝てしまった。
「昨夜は予想外の場所での野盗の襲撃があったので皆さん疲労がピークを越えたようです。
日中だからと必ずしも安全では無いでしょうがトラブルが少ないのも事実ですのでしばらく休んでもらいながらベベルを目指しましょう」
トトルの発言に皆がうなずくと各自持ち場について馬車を走らせはじめた。
僕が盗賊たちの死体の一人に手をかけてスキルを唱えると淡い光と共に目の前にいた十数人の死体が跡形もなく消え僕の手の中にカードとして現れた。
「ああ、思ったよりもうまくいきましたね。
あとはこれに追加の処理を施せば……」
僕はそう言ってトトルにそのカードを持たせてから追加のスキルを使う。
「――条件圧縮《コンデスト》」
光とともにカードには魔法陣が刻まれ驚愕の表情をするトトルとガラムを特に気にすることもなく説明をする。
「このカードに盗賊たちの死体が封じられていますが元に戻したい時にはトトルさんがカードを持って『開放』と唱えてください。
そうすれば目の前に死体の山が現れますので調べるなりなんなりをしてください。
そして、僕は人の死体を封じたカードは持ち歩きたくないのでトトルさんに預けますね」
なんでもないかのようにカードを渡されたトトルに僕は開放する方法を説明して「僕はもう少し休みますので後はお願いしますね」と言ってノエルの元へ歩いていった。
「大丈夫だった?」
ノエルの側に戻ると彼女は心配そうに僕の顔を見ながら手を握ってくる。
「結構危なかったみたいだけど護衛の人たちがうまく立ち回ったようで数人が怪我をした程度で済んだみたいだよ」
「そうなんですね。
それにしてもこの辺りは盗賊はめったに出ないと言ってましたよね?」
「『めったに』は『絶対に』ではないからね。
それに、ただの盗賊じゃなかったみたいだし面倒にならなければいいんどけどね」
僕はそう言ってふと先ほどカード化した火の魔核の事を思い出した。
「そういえば盗賊のひとりがなにかを馬車に向って投げたのをカード化してたんだった」
カードを取り出した僕は鑑定のスキルを使って詳細を調べてみた。
『火の魔核:衝撃がかかると熱を発する。接着部が可燃性のものだとそこから燃え広がる可燃性がある』
(やっぱり着火をするための魔道具みたいなものか。
せめて荷物だけでも灰にしたかったのだろうがそこまでしなければならないのは何故だったのか。
やっぱり何かきな臭い感じがするよな)
僕がカードを眺めながら考え事をしているとノエルが心配そうな表情で僕を見つめていた。
「ああ、ごめん。
とりあえず今は大丈夫だと思うからもう少し休むとしよう。
周りの警戒は護衛の人たちがやってくれるみたいだからね」
僕はそう言ってノエルの頭を優しく撫でると微笑みながら眠るようにうながした。
* * *
「おはようございます。
あれから何かありましたか?」
僕は結局のところ明け方近くまでノエルの側で起きていたのだが眠気には勝てず少しの間だが寝落ちをしていた。
「念のために交代で不寝番をしていたが新たな盗賊は現れなかった。
夜が明けたので食事後に出発しようと思っているのだが護衛たちの負担が大きくて出来れば休ませたいとも思っている。
しかし、今日中に町へたどり着きたいのも本音なのだが実に悩ましい問題だ」
トトルはそう言うと食事の準備をする他の御者たちを眺めながら考えを巡らせていた。
「日中は襲撃もそうそうあるものではないですよね?
でしたら僕が荷物を受け持ちますので空いた馬車の荷台で護衛の皆さんに出来るだけ休んでもらえば良いと思うのですが……」
「た、確かに荷台が空けばそこで横になりながら進めば熟睡はとても出来ないが多少は休ませる事が出来るだろう。
だが、それだけの荷物を収納出来ると言うのかい?」
「カード収納は最初にカード化するための魔力さえ足りれば問題なくカードに出来るので馬車の荷物の2~3台分くらいならば問題ないと思いますよ」
僕の言葉にトトルが驚き側で聞いていたガラムも同じくらい驚いた表情をしていた。
「それが本当ならば私の商隊くらいの規模ならばミナト殿がひとりで馬を走らせれば済むことになりますね。
これはとんでもないスキルであることを再認識せざるを得ないですね」
「そうだな、この能力が知れ渡ったら大手の商会からスカウトが来まくるだろう。
まあ、当の本人がどこの商会にも所属しないと明言しているからスカウトは難しいだろうがな」
ガラムとトトルは僕が次々とカード化していく荷物を見ながらそう結論を出した。
「――このくらいで大丈夫ですかね?」
結局のところ僕は馬車3台分の荷物をカード化してそれぞれの担当御者に開放条件をつけて手渡した。
「ついでに枕のサービスもしますね」
僕はそう言ってカード化してあった枕を護衛の人数分開放するとそれぞれの荷台に放り投げておいた。
「何から何まですまないな。
さすがに俺たちも疲れちまったから少し休ませてもらうがもしも何かトラブルがあれば遠慮なく叩き起こしてくれ」
ガラムたち護衛の面々はそれぞれの荷台に乗り込むと僕の出した枕を掴んでバタリと倒れ込んで寝てしまった。
「昨夜は予想外の場所での野盗の襲撃があったので皆さん疲労がピークを越えたようです。
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