33 / 43
33 武闘派だったとは・・・
しおりを挟む
泣きそうな顔のルイス様は放置しましょう。
「ええ、確か義母様が骨折なさったとか」
「その知らせはドレス代が送金された後でしたよね?ちょっと記憶が曖昧なんです」
ああアレンさんも忘れてしまいたい記憶なのですね?
まだ賭けに負けたことを引きずっているんでしょうか?
「ええ、ほぼ同時に近いですが、数日後だったと思います。お金はそのまま残ってますよね?その箱の中にお手紙も保管していると思うのですが」
アレンさんが頷くとリリさんが阿吽の呼吸で取りに行きました。
するとルイス様が目を見開いて呆れたように言いました。
「ゲンナマを送ってきたの?商会経由為替じゃなく?なんて危ないことをするんだ」
「そうですよね・・・その時点で怪しむべきでした。なぜゲンナマだったのか・・・」
アレンさんが顎に手を当てて呟きました。
ノベックさんが言います。
「屋敷にあった現金を全部送る必要があったんじゃないか?」
「現金があると拙いことが起こっていたということか?」
「宝石類なら換金するからどうしても痕跡が残るだろう?現金なら足がつかない」
「やはりあの時点で何か起こっていたと察知するべきだったな」
リリさんが戻ってきました。
どさっと置かれた箱から現金が零れ落ちました。
アレンさんが手紙を取り出してルイス様に渡します。
「この頃に届いた手紙は分かりますか?」
「ああ、二年前の三月だな?これか?いや・・・これか?」
その時ドアが開き、ランドルさんが現れました、ノヴァさんと一緒に。
「私が探します。二年前の三月ですね?21-3-5辺りかな」
「お前の無駄な努力が実を結ぶ日が来るとはな」
ルイス様がボソッとディスりました。
アレンさんが二通を照らし合わせて解読しています。
「ああ、なるほど・・・この時点ですでに賊が侵入していますね。ノース国言語使用とあります。大奥様が相手をしたようで・・・賊は五人ですね。まあ五人程度なら大奥様ひとりで十分ですね」
「お義母様が!なぜ!」
私は驚いて大きな声をあげました。
「「「「「「だって大奥様だから」」」」」」
全員の声が揃いました。
マジですか・・・お義母様は武闘派だったのですか?あの優しいお義母様が?
ルイス様が私の肩に手を回して静かな声で言いました。
「父上も相当な使い手だけど、私を鍛えたのは母上だよ。剣術も体術も極めてる。父上も母上には勝てないって言ってたし、私も勝ったことがない。まあ寄る年波には勝てなかったのだろうね。おそらく賊とのバトルには関係ないところで怪我したんじゃない?」
「ええ、お風呂でコケたと書いてありますね」
アレンさんが溜息混じりで言いました。
「まあ、死ぬ以外ならかすり傷って人だから問題ない。それで現状は?」
「わざとおびき寄せて、軟禁された振りをしていると」
「それで暗号か・・・完全に遊んでるな」
「伯爵のことだ。こちらの動きを察知しておられたのでしょう。奴らの作戦に乗ったふりをしてこちらの作戦に支障が出ないようにされたのだと思います。とにかくルシアを守れと全部の手紙に書いてありますね」
お義父様お義母様、本当にありがとうございます。
私は心の中で何度も何度もお礼を言いました。
アレンさんが続けます。
「状況が変わったのが・・・ああ、これだ」
一枚の暗号解読メモを抜き取りました。
「イーリスとリアトリスが来て、ルイス様とルシア様に成りすまして好き勝手しているという内容ですね。半年ほど前です」
「なんだとぉぉぉぉ!」
ルイス様の声が部屋中に響き渡りました。
「ええ、確か義母様が骨折なさったとか」
「その知らせはドレス代が送金された後でしたよね?ちょっと記憶が曖昧なんです」
ああアレンさんも忘れてしまいたい記憶なのですね?
まだ賭けに負けたことを引きずっているんでしょうか?
「ええ、ほぼ同時に近いですが、数日後だったと思います。お金はそのまま残ってますよね?その箱の中にお手紙も保管していると思うのですが」
アレンさんが頷くとリリさんが阿吽の呼吸で取りに行きました。
するとルイス様が目を見開いて呆れたように言いました。
「ゲンナマを送ってきたの?商会経由為替じゃなく?なんて危ないことをするんだ」
「そうですよね・・・その時点で怪しむべきでした。なぜゲンナマだったのか・・・」
アレンさんが顎に手を当てて呟きました。
ノベックさんが言います。
「屋敷にあった現金を全部送る必要があったんじゃないか?」
「現金があると拙いことが起こっていたということか?」
「宝石類なら換金するからどうしても痕跡が残るだろう?現金なら足がつかない」
「やはりあの時点で何か起こっていたと察知するべきだったな」
リリさんが戻ってきました。
どさっと置かれた箱から現金が零れ落ちました。
アレンさんが手紙を取り出してルイス様に渡します。
「この頃に届いた手紙は分かりますか?」
「ああ、二年前の三月だな?これか?いや・・・これか?」
その時ドアが開き、ランドルさんが現れました、ノヴァさんと一緒に。
「私が探します。二年前の三月ですね?21-3-5辺りかな」
「お前の無駄な努力が実を結ぶ日が来るとはな」
ルイス様がボソッとディスりました。
アレンさんが二通を照らし合わせて解読しています。
「ああ、なるほど・・・この時点ですでに賊が侵入していますね。ノース国言語使用とあります。大奥様が相手をしたようで・・・賊は五人ですね。まあ五人程度なら大奥様ひとりで十分ですね」
「お義母様が!なぜ!」
私は驚いて大きな声をあげました。
「「「「「「だって大奥様だから」」」」」」
全員の声が揃いました。
マジですか・・・お義母様は武闘派だったのですか?あの優しいお義母様が?
ルイス様が私の肩に手を回して静かな声で言いました。
「父上も相当な使い手だけど、私を鍛えたのは母上だよ。剣術も体術も極めてる。父上も母上には勝てないって言ってたし、私も勝ったことがない。まあ寄る年波には勝てなかったのだろうね。おそらく賊とのバトルには関係ないところで怪我したんじゃない?」
「ええ、お風呂でコケたと書いてありますね」
アレンさんが溜息混じりで言いました。
「まあ、死ぬ以外ならかすり傷って人だから問題ない。それで現状は?」
「わざとおびき寄せて、軟禁された振りをしていると」
「それで暗号か・・・完全に遊んでるな」
「伯爵のことだ。こちらの動きを察知しておられたのでしょう。奴らの作戦に乗ったふりをしてこちらの作戦に支障が出ないようにされたのだと思います。とにかくルシアを守れと全部の手紙に書いてありますね」
お義父様お義母様、本当にありがとうございます。
私は心の中で何度も何度もお礼を言いました。
アレンさんが続けます。
「状況が変わったのが・・・ああ、これだ」
一枚の暗号解読メモを抜き取りました。
「イーリスとリアトリスが来て、ルイス様とルシア様に成りすまして好き勝手しているという内容ですね。半年ほど前です」
「なんだとぉぉぉぉ!」
ルイス様の声が部屋中に響き渡りました。
108
あなたにおすすめの小説
私が生きていたことは秘密にしてください
月山 歩
恋愛
メイベルは婚約者と妹によって、崖に突き落とされ、公爵家の領地に倒れていた。
見つけてくれた彼は一見優しそうだが、行方不明のまま隠れて生きて行こうとする私に驚くような提案をする。
「少年の世話係になってくれ。けれど人に話したら消す。」
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
婚約破棄された堅物令嬢ですが、鬼の騎士団長の娘として宮廷の陰謀を暴くのに忙しいので、美貌のカストラート(実は王子)に溺愛される暇はありません
綾森れん
恋愛
「お前のような真面目くさった女はいらない。婚約は破棄させてもらう!」
婚約者だった公爵令息に冷酷に言い放たれたリラ・プリマヴェーラ。
だが、彼女の心にあったのは悲しみではなく―― 十年前の王族暗殺事件を調査したいという情熱だった。
伯爵令嬢であるリラは、鉄の掟を守る『鬼の騎士団長』の娘。
彼女には恋よりも何よりも優先すべき使命があった。それは、十年前に幼い王子が暗殺された事件の真相を暴き、父を、そして王国を陰謀から救うこと。
婚約破棄直後、彼女の前に現れたのは、天使の歌声を持つ美貌のカストラート(去勢歌手)、アルカンジェロだった。
彼が十年前の事件について密かに調べていることを、リラは知ってしまう。
真相を探るため、リラは彼を自分の音楽教師として迎え入れ、距離を縮めていく。
事件解決の協力者として彼と接するうち、リラは謎めいたアルカンジェロに危機を救われることになる。
しかし、リラは知らない。
アルカンジェロの正体が、十年前に暗殺されたはずの第三王子であることを。
そして彼にとってリラこそが、初恋の女性であることを。
彼は十年間、密かにリラを想い続けていたのだ。
王位を狙う者たちから身を隠すため、声楽の技術を駆使して、教会歌手として大聖堂で生き延びてきたアルカンジェロだったが、王家を巡る不穏な陰謀が静かに動き始めていた。
捜査に猪突猛進な堅物令嬢と、彼女を影から支え執着を見せる、カストラート歌手のふりをした王子。
宮廷の闇を切り裂く二人の恋と事件の行方は――?
※本作は、過去に投稿していた『真面目くさった女はいらないと婚約破棄された伯爵令嬢ですが、王太子様に求婚されました。実はかわいい彼の溺愛っぷりに困っています』の設定・キャラクター・構成を大幅に改稿し、新作として再構成したものです。
物語の結末やキャラクターの掘り下げを強化しておりますので、初めての方も、以前お読みいただいた方もお楽しみいただけます。
なりゆきで妻になった割に大事にされている……と思ったら溺愛されてた
たぬきち25番
恋愛
男爵家の三女イリスに転生した七海は、貴族の夜会で相手を見つけることができずに女官になった。
女官として認められ、夜会を仕切る部署に配属された。
そして今回、既婚者しか入れない夜会の責任者を任せられた。
夜会当日、伯爵家のリカルドがどうしても公爵に会う必要があるので夜会会場に入れてほしいと懇願された。
だが、会場に入るためには結婚をしている必要があり……?
※本当に申し訳ないです、感想の返信できないかもしれません……
※他サイト様にも掲載始めました!
プロローグでケリをつけた乙女ゲームに、悪役令嬢は必要ない(と思いたい)
犬野きらり
恋愛
私、ミルフィーナ・ダルンは侯爵令嬢で二年前にこの世界が乙女ゲームと気づき本当にヒロインがいるか確認して、私は覚悟を決めた。
『ヒロインをゲーム本編に出さない。プロローグでケリをつける』
ヒロインは、お父様の再婚相手の連れ子な義妹、特に何もされていないが、今後が大変そうだからひとまず、ごめんなさい。プロローグは肩慣らし程度の攻略対象者の義兄。わかっていれば対応はできます。
まず乙女ゲームって一人の女の子が何人も男性を攻略出来ること自体、あり得ないのよ。ヒロインは天然だから気づかない、嘘、嘘。わかってて敢えてやってるからね、男落とし、それで成り上がってますから。
みんなに現実見せて、納得してもらう。揚げ足、ご都合に変換発言なんて上等!ヒロインと一緒の生活は、少しの発言でも悪役令嬢発言多々ありらしく、私も危ない。ごめんね、ヒロインさん、そんな理由で強制退去です。
でもこのゲーム退屈で途中でやめたから、その続き知りません。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる