不登校男子、顔出しナシでバズった結果→元委員長Vと恋愛コラボするハメに

ハリネズミの肉球

文字の大きさ
24 / 29
【第6章 】フェス明けの朝、甘く危うい幕開け

24

しおりを挟む
1. 「フェス明けの朝、甘く危うい幕開け」
 Vフェスが終わり、一夜明けた朝。
 ベッドから起き上がった俺(悠真)は、不思議な浮遊感を覚えていた。まるでまだステージの夢を見ているような、頭の芯がぼんやり熱を持っている感じだ。
 フェスは大盛況。俺たち“ユウマ&MIZUKI(with RIKU)”のステージは予想以上の反響を呼び、「顔を出さないのにこんなに心を打たれるとは」と驚くコメントも多かった。
 しかし、一方でネット炎上や誹謗中傷も完全に収まったわけではなく、「ヤラセだ」「女みたいな顔って逆に売り?」などの言葉がささやかれ続けている。
 そんな雑多な混乱をよそに、今朝の俺は、妙に胸が温かかった。やっぱり――瑞希と互いに“好き”だと認め合った余韻がどうしても消えないのだ。

「顔なんて見せなくても、こんなに人を好きになれるんだな……」

 自室で独りつぶやく。言葉にすると急にこそばゆくなり、枕をぐしゃっと握りしめながら天井を見つめる。まだ寝不足気味だけど、頭の中は甘いシロップを垂らしたかのようにぼやけている。
 そこへスマホの通知音が鳴った。グループチャットを見ると、「おはよう」「今日は配信どうする?」と瑞希と陸のメッセージが並んでいる。
 フェス翌日だが、どうやら視聴者のリクエストに応えるかたちで「打ち上げ感謝配信」ができないか、という話になっているらしい。
 ただ、陸のコメント欄には「まだ母の具合が安定せず、バイトや手術準備で落ち着かない」と書かれていて、彼が参加できるかわからない。
 少しだけ寂しさを覚えながらも、俺は「瑞希と2人で短い配信をやるのもアリかな」と返事を打ち、枕を放り出して机に向かった。甘さと不安が入り混じった、危うい朝がこうして始まったのだ。

2. 「委員長バレ寸前:瑞希、学校で揺れる誓い」
 その日の午後。瑞希は学校に行ったが、やはり“委員長だった”という過去を知る生徒からの視線がきついようで、休み時間ごとに嫌な質問を浴びせられるらしい。
 ――「あんた、“MIZUKI”なんでしょ?」「不登校の子を見殺しにしたって本当?」――
 彼女が“否定”しても一部の生徒は納得しないし、逆に“肯定”すれば一気に噂が爆発する危険がある。どうにも立ち回りが難しい状況だ。
 終業後、下校途中の公衆電話ブースに籠もり、息を詰まらせて俺へ連絡を入れてきた瑞希の声は、震えていた。

「……もう、どうしたらいいのかな。無理に否定するのも嘘になるし、かといって認めたら“裏切り者”扱いされるかもって思うと怖い。あの頃みたいに……」

「……俺は、お前(あなた)が自分で決めるしかないと思うよ。どっちにしろ傷つくかもしれないけど……“委員長”として黙るのが一番嫌なんだろ?」

 自分で言いながら胸が痛い。彼女に辛い選択を迫っているのは俺の存在かもしれない。かつて救えなかった自分への罪悪感が、彼女を追い込んでいるとも思えて仕方ない。
 瑞希は小さく息を吐き、「うん……」と呟く。

「決めた。近いうちに“私がMIZUKIだ”って正直に言う。もしかしたらすごく叩かれるし、あなたにも迷惑かけるかもしれないけど……もう逃げない。委員長だった過去も、あなたを見失ったことも、ちゃんと向き合うから」

 固い決意を感じる言葉に、俺は目頭が熱くなる。あの頃の彼女は優等生キャラに縛られ、騒動を避けるために俺のいじめを止められなかった。でも今は――こうして“真っ向勝負”を選ぼうとしている。
 俺は唇を噛みながら、やっとの思いで声を出す。

「わかった。迷惑なんて思わない。……それに、きっと俺も、そう遠くないうちに“顔のこと”とか“本名”とか、話さなきゃならない日が来ると思う。……それでも一緒にいような?」

 最後の一言に、瑞希はかすかに笑う気配を見せ、「うん……絶対に一緒」と応じる。
 携帯越しに聞こえる彼女の呼吸。距離があってもはっきり感じる心拍数。いつか本当に、委員長の仮面も俺の女顔コンプレックスも捨て去って、“青春”を謳歌できる日が来るのだろうか。その可能性を信じたい。

3. 「陸からのSOS:バイト先と母の手術、そして夢のはざまで」
 一方、陸は相変わらず多忙を極めていた。母親の入院スケジュールが二転三転しており、バイト先でも人手不足が続いているようで、なかなか休みをもらえないらしい。
 ある夕方、陸が荒い声で電話をかけてきた。

「母ちゃんの手術、また早まるかもしれないってさ。医者が『少しでも早いほうがいい』とか言い出して……俺、もうバイト行ってる場合じゃないって思うんだけど、辞めたら生活も危ういし……どうすりゃいいんだよ」

 視聴者には見せない弱音を、陸は俺たちにだけ吐き出してくれる。俺も瑞希も困惑するが、出来るアドバイスなんて限られている。
 しかし、フェスを終えた今も、俺たちのユニット活動は途絶えていない。むしろ、さらに人気が高まって「次のステージは?」「歌やダンスの新作は?」とファンからの要望が溢れている。
 陸自身も、ダンスの新作を考えたいし、近いうちにまたイベントに出演したい思いが強い。だが母の手術があるなら、そっちを優先するのが当然という葛藤を抱えているのだ。

「……陸、無理はするな。でも、お前が“踊りたい”なら、俺と瑞希は待ってる。バイトだって短期的に減らす方法を考えるとか……どうにかならないか?」

「わかんねえ。店長は『人手不足だ』ってキレまくりだし……今辞めたら辞めたで賃金がなくて困るし。ああ、どうすりゃいいんだよ」

 陸の叫びが胸に刺さる。少年の夢と現実の板挟み。俺と瑞希にはどうすることもできず、ただ「なんとかなる」と声をかけるしかない。
 夜の通話が終わる頃、陸は小さく「悪いな、暗い話ばっかして」と呟き、通話を切った。俺はそれが一番辛かった。せっかくユニットが活気づいているのに、陸は“踊る”ことを満足に続けられない。
 母親の手術が無事終わることを祈るしかない。新しい曲やコラボ企画は急がず、3人が揃うのを待つのが最良の判断だろう。けれど“今が旬”のユニットだけに、ファンの期待を裏切る形になるのも事実。
 その後、俺と瑞希は「陸のために何かできないか」と話し合ったが、金銭面で手助けする手段もなく、結局答えは出なかった。

4. 「荒れるコメント欄、再燃する過去写真の拡散」
 数日後、俺たちが「打ち上げ感謝配信」を実施すると発表した瞬間、コメント欄が再び荒れ始めた。
 ――「委員長は結局スルーかよ」「不登校のくせに大口叩くな」「女顔なら見せてみろよ」――
 運営がフィルターをかける前に、誹謗中傷が大量に流れ込んできており、SNSでも“ユウマ顔バレ”“委員長の嘘”などがトレンド入りしそうな勢いだ。
 さらに、再燃する過去写真。中学時代の“女みたいな顔”といじられた俺の写真を持ち出して、「これマジなの?」「合成じゃない?」などと騒ぐ人が後を絶たない。
 瑞希からメッセージが届く。

《私、やっぱり言おうかな。“私が委員長だった”って。そうしないと、あの頃と同じであなたに全部の負担が行く気がして、耐えられない。》

 彼女がそこまで決心してくれるのは嬉しい半面、恐ろしい。ネットの闇は深いし、素顔を晒すのと同じくらいの危険がある。“生徒会やクラス委員長”だった子が実はVtuberだったと知ったら、学校内外でさらなる騒ぎが起きるだろう。
 しかし、今もこうして誹謗中傷に曝され、俺だけが矢面に立ち続けるのは彼女にとっても耐え難いのかもしれない。

「……迷うな。俺だって、一緒に名乗り出るべきかな……。でもそうしたら“蒼井悠真”として、また笑われるんじゃ……」

 夜中のベッドで頭を抱える。中学時代の地獄が再来するかもしれない恐怖と、もう逃げたくないという意地がせめぎ合う。
 コメント欄があれほど荒れているのに、俺を応援し続けてくれているファンもいる。「顔を見せなくていいよ」「声が宝物だから」――そう書いてくれる人の存在が、わずかな救いだった。
 端末を閉じると、またしても夢うつつの状態で夜を越える。瑞希の顔(本当には知らないけど)や陸の焦った声が交互に頭を回り、眠れないまま朝を迎えた。

5. 「溶ける仮面──初めての“お出迎え配信”計画」
 そんな不穏な空気のなか、瑞希から一つ面白い提案が飛び込んできた。

「ねえ、私たちって普段は“部屋”から配信してるだけじゃない? でも、ちょっと外で“お出迎え配信”とかできないかな。顔はバレないようにマスクとかフードを被って……視聴者とリアルで会うのは怖いけど、イベントみたいな形で少しだけ接触できたら面白そうじゃない?」

 思わぬアイデアだった。たしかに人気Vtuberのなかには、リアルイベントで“中の人”を隠しつつ登壇するケースもある。特殊なマスクや衣装で顔を隠しつつファンとコミュニケーションするのだ。
 しかし、俺たちは“顔バレ”が致命傷になる恐れがある。炎上の矢面にいる俺にとって、リアルイベントは爆弾のようなリスク……とはいえ、フェス以上のチャンスでもあるかもしれない。

「……リスク大きくないか? 確実にアンチが来るかもしれない。絡まれたらどうすんだ?」

「そこは警備や会場の管理と相談して、事前告知の段階で制限をかける。私も、ちゃんと不審者が近寄れないようにスタッフに頼む。ほら、だいぶ前に企業Vがやってた“マスク撮影会”みたいな……」

 聞けば、瑞希が比較的規模の小さい地域イベントで知り合いのツテを使えるかもしれないらしく、プチ“リアル接触”が実現できそうだという。
 炎上している今、逆に“顔は隠したまま直接会えるかも”という企画はインパクトが大きい。うまくいけばファンの支持をさらに得られるし、アンチにも「顔を晒せ」という言葉に対する一つの回答になるかもしれない。

「……それ、面白そうだな。リスクはあるけど、今だからこそ逆に“実物は出ません、でもご挨拶します”ってのはウケるかも」

 思わずテンションが上がる。瑞希も嬉しそうに笑う。「陸の都合がどうなるかは不透明だけど、今は私とあなたで企画を固めてみたいな。無理しなくてもいいけど、少し前向きに考えてほしい」
 彼女の声には前向きな熱が宿っていた。炎上に疲れ果てるより、何か新しいことに挑戦して“仮面”を溶かしていきたい――そんな意志が感じられる。
 “顔”を隠したまま外に出るのが不安でも、俺は少しずつ外の世界と繋がってみたいという気持ちが芽生えているのも確かだ。あの公園で実際に二人と会ったときのように、マスクや帽子で覆ってさえいれば、何とかなる気がする。
 こうして、俺たちの新たな企画“お出迎え配信”が動き出す。アンチは増えるかもしれないが、それ以上に「会いたい」というファンの声に応えたい――まるで、フェス後の新ステージに向けた一歩のようでもあった。

6. 「夜の通話で急接近、恋に落ちる2人の心拍音」
 陸が病院対応やバイトでバタバタする中、俺と瑞希は夜の配信後に二人きりで“打ち合わせ”と称した通話をすることが増えた。半分はプライベートトークで盛り上がってしまうのだが。
 ある夜、打ち上げ配信を終えたあと、時計が深夜を回っても通話を切れないままでいた。話題は尽きず、甘い空気が漂う。

「ねえ、今日は嬉しかったよ。コメント欄、結構『ユウマくん&MIZUKIのカップル最強』みたいなのが多くて……照れるけど、なんか幸せだった」

 瑞希が照れ笑いを含む声で言う。俺は鼓動が高鳴る。

「俺も、あんま見てなかったけど、最後に流れた『幸せそう』『お似合い』とか見て、ドキッとした。……まあ、アンチもいたけど、それ以上に応援が多いのは素直に嬉しいよね」

「うん……。私、本当にあなたと出会えてよかった。――顔が見えなくても、私はあなたを好きになれてる。変かな?」

 その一言で、背筋がゾクっとするほどの喜びが走る。顔が見えなくても、俺たちは確かに恋をしている。今はそれで十分と思える。

「変じゃない。むしろ、すごく尊いっていうか……。俺もそうだから。顔なしでも、君をこんなに好きになるなんて、想像もしなかったよ」

 自然に甘い言葉を交わすようになった俺たち。表向きは“ユニットの相棒”なのに、裏ではほとんど恋人未満の恋人のような距離感にある。
 ただ、やはりお互いの“本名”を口にできない部分が、一抹の切なさとして残る。
 瑞希が小さく笑う。「この気持ち、いつか全部を曝け出したときにどうなるんだろう……。私の顔を見て、『違う』とか思ったらやだなあ」

「まさか。逆に俺の顔見たら『やっぱり女みたい』って引かれるかもしれないじゃん。……それでもいい? 俺、ネット写真よりも実際はもっと“中性的”かもしれないよ」

「むしろ、それを抱きしめたいよ。傷ついてきたあなたを全部、私の腕に収めたい……」

 声が震える。言葉のひとつひとつが甘く切なく、通話越しでもまるで耳元で囁かれているように感じる。
 結局この夜も、明け方近くまで話し込み、最後は「おやすみ」の一言をやっと言い合って切った。その後の眠りは浅いが、胸の奥に満たされる甘さが勝ってしまう。
 ――こんなにも“恋”が切なくて幸せだなんて、顔を隠しているからこその特別な感覚なのかもしれない。現実を思うと大変だけれど、心は小さく浮かれていた。

7. 「踏み出す覚悟──明日が変わる予感に満ちて」
 そして迎えたある朝、瑞希から重大な連絡が入る。「私、今日、学校で先生に直談判する。もうウソつきたくない。MIZUKIが私だって言うんだ」と。
 陸の母親は手術目前。バイトを休む許可を取れたのかどうか、まだ不明。俺の方は炎上が続くなか、もはや“過去写真”“女顔”ネタが完全に広まっている状況。
 ――それでも、新しいステージを生きようとする意志がこのユニットを動かしている。
 夜、通話を繋ぐと瑞希は声を弾ませてこう言った。「先生に話したら、『もし在学中にそういう活動を続けるなら、学校としては調整が必要』って言われた。でも、私、“辞めるつもりはない”って言ったよ。そしたら『きちんと他の生徒に説明する場を設けたらどうか』って」
 それはつまり、学校公認で自分が“Vtuber”だとカミングアウトし、周囲からの“委員長バレ・不登校事件”に対する疑問を正式に返事する機会を得るということ。リスクは大きいが、逃げずに名乗り出るのだ。

「すげえ……本当にやるんだな。でも、何かあったらすぐ相談しろよ? 俺も……俺もいつか“本当の自分”を名乗り出すかもしれない」

 そう誓うように言うと、瑞希は「うん、ありがとう」と微笑んでくれた。
 恋も青春も、もう“仮面”だけで終わるわけにはいかない。それを本能的に感じながら、俺たちは仲間であり、恋人未満の恋人でもある状態で歩みを続ける――。
 この先に何が待っているのか。誹謗中傷は止まないかもしれない。いじめの首謀者たちが再び牙を剥くかもしれない。それでも、顔を隠してでも声を上げたいという“覚悟”が、俺たちを突き動かしていた。
 明日が変わる予感がする。いよいよ“第6章”の幕が開き、苦しみと喜びが入り混じる青春の真っ只中で、俺たちの選択が試されるのだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

高校生なのに娘ができちゃった!?

まったりさん
キャラ文芸
不思議な桜が咲く島に住む主人公のもとに、主人公の娘と名乗る妙な女が現われた。その女のせいで主人公の生活はめちゃくちゃ、最初は最悪だったが、段々と主人公の気持ちが変わっていって…!? そうして、紅葉が桜に変わる頃、物語の幕は閉じる。

昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件

マサタカ
青春
 俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。 あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。   そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。 「久しぶりですね、兄さん」 義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。  ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。 「矯正します」 「それがなにか関係あります? 今のあなたと」  冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。    今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人? ノベルアッププラスでも公開。

讃美歌 ② 葛藤の章               「崩れゆく楼閣」~「膨れ上がる恐怖」

エフ=宝泉薫
青春
少女と少女、心と体、美と病。 通い合う想いと届かない祈りが織りなす終わりの見えない物語。

静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について

おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。 なんと、彼女は学園のマドンナだった……! こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。 彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。 そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。 そして助けられた少女もまた……。 二人の青春、そして成長物語をご覧ください。 ※中盤から甘々にご注意を。 ※性描写ありは保険です。 他サイトにも掲載しております。

煙草屋さんと小説家

男鹿七海
キャラ文芸
※プラトニックな関係のBL要素を含む日常ものです。 商店街の片隅にある小さな煙草屋を営む霧弥。日々の暮らしは静かで穏やかだが、幼馴染であり売れっ子作家の龍二が店を訪れるたびに、心の奥はざわめく。幼馴染としてでも、客としてでもない――その存在は、言葉にできないほど特別だ。 ある日、龍二の周囲に仕事仲間の女性が現れ、霧弥は初めて嫉妬を自覚する。自分の感情を否定しようとしても、触れた手の温もりや視線の距離が、心を正直にさせる。日常の中で少しずつ近づく二人の距離は、言葉ではなく、ささやかな仕草や沈黙に宿る。 そして夜――霧弥の小さな煙草屋で、龍二は初めて自分の想いを口にし、霧弥は返事として告白する。互いの手の温もりと目の奥の真剣さが、これまで言葉にできなかった気持ちを伝える瞬間。静かな日常の向こうに、確かな愛が芽吹く。 小さな煙草屋に灯る、柔らかく温かな恋の物語。

学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。

たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】 『み、見えるの?』 「見えるかと言われると……ギリ見えない……」 『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』  ◆◆◆  仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。  劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。  ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。  後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。  尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。    また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。  尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……    霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。  3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。  愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー! ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。

四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……? どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、 「私と同棲してください!」 「要求が増えてますよ!」 意味のわからない同棲宣言をされてしまう。 とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。 中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。 無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

処理中です...