36 / 54
会いたいよ
しおりを挟む
霜が貸してくれた本を読んだ。
主人公の親友は記憶を思い出すたびに辛い過去と向き合うことになる。
でも、その中でそれに気づけなかった主人公の気持ちが複雑でなんとなく、僕の気持ちと似てる気がして共感出来た。
親友が主人公に依存していき、離れないといけないと思うシーンなんて全く同じ気持ちだったし。
主人公と親友の気持ちが両方分かって読み応えがあった。
最後のシーンはなんとも言えない。
愛した人も、辛い過去も全て捨てて二人で自分達を知ってる人がいないところに行くという終わりかただ。
もし、霜と二人で何処かに行けるなら。
少しだけ考えた。
でも、無理だって思った。
性別は捨てられない。
Ωだというのは変わらない。
もし、僕がαだったとしてもそれが分かった時点で霜とは一緒にいなかっただろうし。
Ωじゃなきゃ、今まで一緒に居れなかった。
だから、本の二人みたいにはなれないんだ。
霜に全部話そう。
双子じゃないことも、運命の番のことも。
霜はのらりくらり交わすだろうけど、ちゃんと全部話す。
もう、僕のことは気にしなくていい。
霜に明日来れるのか聞こうとスマホを取り出した。
通知が来ていて、三佳巳さんからだった。
トークアプリを開くと
『そっか』
と来ていた。三佳巳さんに送ってみようかな。
本当に番になってくれないかって。
『三佳巳さん、こないだの話覚えてる?番にしてくれるっていうの』
冗談のつもりだったけど、三佳巳さんがいいなら番にして欲しい。
でも、忘れられない人がいるって言ってたからダメかな。
三佳巳さんがダメでも先生が紹介してくれるしいいか。
ピコンッ!
『いいけど、いきなりどうしたの?』
いいんだ。
それはそれであれだけど。
『突発性ヒート起こして今、病院にいる』
『大丈夫だった?』
『霜に迷惑かけすぎて、本格的に番が必要だと思って』
『霜くんには話した?』
『まだ』
『霜くんに話してからもう一度よく考えてみて』
『分かった』
霜に話したら反対されるだろうなぁ。
いきなりすぎるし、付き合ってもない相手だし。
やっぱり、退院した後じゃないと厳しいかな。
一旦、霜に連絡しよう。
『明日、来れる?こないだの話の続きしたい』
『うん』
いつも通り、返信が早くて安心する。
『荷物とかありがとう。本読んだよ』
『どうだった?』
『面白かった。ミステリーって苦手だと思ってたけど普通に読みやすかった』
『明日は別の本持ってく』
『楽しみにしてる』
明日か。
緊張するなぁ。
霜相手に緊張って初めてかも。
会いたいな。
いつも、朝起きたらいるからちょっと寂しいな。
弟離れの練習だと思おう。
主人公の親友は記憶を思い出すたびに辛い過去と向き合うことになる。
でも、その中でそれに気づけなかった主人公の気持ちが複雑でなんとなく、僕の気持ちと似てる気がして共感出来た。
親友が主人公に依存していき、離れないといけないと思うシーンなんて全く同じ気持ちだったし。
主人公と親友の気持ちが両方分かって読み応えがあった。
最後のシーンはなんとも言えない。
愛した人も、辛い過去も全て捨てて二人で自分達を知ってる人がいないところに行くという終わりかただ。
もし、霜と二人で何処かに行けるなら。
少しだけ考えた。
でも、無理だって思った。
性別は捨てられない。
Ωだというのは変わらない。
もし、僕がαだったとしてもそれが分かった時点で霜とは一緒にいなかっただろうし。
Ωじゃなきゃ、今まで一緒に居れなかった。
だから、本の二人みたいにはなれないんだ。
霜に全部話そう。
双子じゃないことも、運命の番のことも。
霜はのらりくらり交わすだろうけど、ちゃんと全部話す。
もう、僕のことは気にしなくていい。
霜に明日来れるのか聞こうとスマホを取り出した。
通知が来ていて、三佳巳さんからだった。
トークアプリを開くと
『そっか』
と来ていた。三佳巳さんに送ってみようかな。
本当に番になってくれないかって。
『三佳巳さん、こないだの話覚えてる?番にしてくれるっていうの』
冗談のつもりだったけど、三佳巳さんがいいなら番にして欲しい。
でも、忘れられない人がいるって言ってたからダメかな。
三佳巳さんがダメでも先生が紹介してくれるしいいか。
ピコンッ!
『いいけど、いきなりどうしたの?』
いいんだ。
それはそれであれだけど。
『突発性ヒート起こして今、病院にいる』
『大丈夫だった?』
『霜に迷惑かけすぎて、本格的に番が必要だと思って』
『霜くんには話した?』
『まだ』
『霜くんに話してからもう一度よく考えてみて』
『分かった』
霜に話したら反対されるだろうなぁ。
いきなりすぎるし、付き合ってもない相手だし。
やっぱり、退院した後じゃないと厳しいかな。
一旦、霜に連絡しよう。
『明日、来れる?こないだの話の続きしたい』
『うん』
いつも通り、返信が早くて安心する。
『荷物とかありがとう。本読んだよ』
『どうだった?』
『面白かった。ミステリーって苦手だと思ってたけど普通に読みやすかった』
『明日は別の本持ってく』
『楽しみにしてる』
明日か。
緊張するなぁ。
霜相手に緊張って初めてかも。
会いたいな。
いつも、朝起きたらいるからちょっと寂しいな。
弟離れの練習だと思おう。
2
あなたにおすすめの小説
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
【完結】言えない言葉
未希かずは(Miki)
BL
双子の弟・水瀬碧依は、明るい兄・翼と比べられ、自信がない引っ込み思案な大学生。
同じゼミの気さくで眩しい如月大和に密かに恋するが、話しかける勇気はない。
ある日、碧依は兄になりすまし、本屋のバイトで大和に近づく大胆な計画を立てる。
兄の笑顔で大和と心を通わせる碧依だが、嘘の自分に葛藤し……。
すれ違いを経て本当の想いを伝える、切なく甘い青春BLストーリー。
第1回青春BLカップ参加作品です。
1章 「出会い」が長くなってしまったので、前後編に分けました。
2章、3章も長くなってしまって、分けました。碧依の恋心を丁寧に書き直しました。(2025/9/2 18:40)
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
ジャスミン茶は、君のかおり
霧瀬 渓
BL
アルファとオメガにランクのあるオメガバース世界。
大学2年の高位アルファ高遠裕二は、新入生の三ツ橋鷹也を助けた。
裕二の部活後輩となった鷹也は、新歓の数日後、放火でアパートを焼け出されてしまう。
困った鷹也に、裕二が条件付きで同居を申し出てくれた。
その条件は、恋人のフリをして虫除けになることだった。
【完】君に届かない声
未希かずは(Miki)
BL
内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。
ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。
すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。
執着囲い込み☓健気。ハピエンです。
君と僕との泡沫は
七天八狂
BL
【ツンデレ美貌✕鈍感平凡の高校生】
品行方正才色兼備の生徒会長と、爪弾きの底辺ぼっちが親の再婚で義兄弟となった青春BLドラマ。
親の再婚で義兄弟となった正反対の二人の青春BL。
入学して以来、ずっと見つめ続けていた彼が義兄弟となった。
しかし、誰にでも親切で、みなから慕われている彼が向けてきたのは、拒絶の言葉だった。
櫻井優斗は、再婚を繰り返す母のせいで引っ越しと転校を余儀なくされ、友人をつくることを諦め、漫画を描くという趣味に没頭し、孤独に生きていた。
高校で出会った久我雅利の美貌に見惚れ、彼を主人公にした漫画を描くことに決めて、二年間観察し続けていた。
底辺ぼっちだった優斗は、周りから空気のように扱われていたから、見えない存在として、どれほど見ていても気づかれることはなかった。
そのはずが、同じ屋根の下に住む関係となり、当の本人に、絵を描いていたことまでもがバレてしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる