運命なんて知らない[完結]

ななな

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長すぎる

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結局、雪は本当のことを言ってくれなかった。
目が細めるのは我慢している時、親指を何度も握るのは嘘をついてる。
もっと上手く隠してよ。
発情期ヒートがきっかけになったはずだ。
でも、それ以外分からない。
何が嘘で何が本当なのか。
番が欲しいのが本当だったら......。
どうしようもなくてイライラする。
だって、雪は一生側にいるならαがいいんだろう。
俺は、αにはなれない。
そもそも、雪は最初から俺のこと弟して見てる。
俺とは違う。
出会いが違かったら、少しでも意識してくれたかな。
「ねぇ、霜、聞いてる?」
「あぁ、えっと」
「もー、聞いてなかったんでしょ」
雪が怒りながら、呆れる顔をする。
でも多分怒ってない。
たくさんする瞬き。
嬉しい時の癖。
やっぱり、好きだと思った。
陽の光に透ける色素の薄い髪に少し隠れた目が嬉しそう垂れる。
「霜、あのね」
「うん」
「さっき見たネットで彗星が見れる日のカレンダー見たんだけど4月に見れる彗星あって霜、天文学科だから聞きたかったんだよね」
「ポンス・ブルックス彗星かな。多分、山の方行けば、裸眼でも見えるかも」
「見てみたい!」
「4月21日が近日点だったと思うから、その日空けといて」
「やったー!」
「珍しいね。雪が星に興味持つの。プラネタリウムではいつのまにか寝てるし」
寄り掛かってて寝られるとあったかくてこっちまで寝そうになるから困るけど、結局嬉しいが勝ってしまう。
「だってプラネタリウムだと静かにしなきゃだし、椅子ふかふかしてるから」
「じゃあ、好きなだけ喋れて地面に座る山なら寝ないね」
「うん!」
レンタカーを借りて行かないとな。
どこがいいかな。
県外に行くのもありかもしれない。

コンコン__。

「? どうぞ」
「調子はどうですか。抑制剤の時間なので」
主治医の先生が来た。
先生はΩだと分かった時から見てもらってるから安心だ。
「あ、もうそんな時間か。先生、あとどれくらいで退院できる?」
「フェロモン値が低くならないからあと3日はダメだね」
あと3日か。
長い。
心配だけどさ、やっぱり早く退院して一緒にいてほしい。
「3日も!? フェロモン値って今、どのくらいなんですか?」
「雪くんの発情期ヒート前くらい。前よりは下がったけど通常のΩよりすごく高いからね。雪くんのフェロモン値がΩの平均より高いのもあるけど」
「雪、俺にも分かるくらい匂いしてたよ」
「......そっか。それで外出ても迷惑だしね。早く下がるといいな」
「たぶん明日には通常のフェロモン値になると思うよ。大分安定してる。霜くんが来てくれたからかな」
「いや、そんな」
そうだったら嬉しいけど、流石に違うだろう。
「でも、霜が来てくれたのすっごい安心した。ありがとう、霜」
少し、頬を赤くして笑って目を見つめられる。
心臓が苦しい。
脈も心臓も混乱して体じゅうがうるさい。
「うん」
きっと、この嬉しさは分かりやすく顔に出てるだろう。











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