あたし、料理をする為に転生した訳ではないのですが?

ウサクマ

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首都に向かって

気になる事が聞けました

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アバズレを退けてから1週間が経ちました。

あの後、出来立ての干物を試食したアプさんが非常に気に入ってしまったばかりか「これは絶対売れる!」と熱弁したのでひたすら釣って捌いて干していました。

あたしとしても旅の最中でも食べられる魚は多い方が嬉しいし、滞在してる間は釣りたての魚を食べられるので文句はありませんからね。

本当ならもう1週間居たかった所ですがロウが肉食いたいと言ったばかりに……

更にコカちゃんが次に向かうのが温泉で有名な村と言って、サーグァ様が行きたいと申されてしまったのでようやくの出立です。

うん、サーグァ様は王様が恋しくなってきたのもあると思いますけどね。

「温泉ですか……そういえばこの世界に来てからロクにお風呂には入れませんでしたね」

「そりゃ旅の最中じゃ水辺で身体拭くぐらいしか出来ないからなぁ……それも毎日出来る訳じゃないし」

「やはり家を買う時はお風呂のある家にしましょう……それも家族全員で入っても余裕のあるお風呂で」

「落ち着け、気が早すぎる上にいくら掛かるか解った物じゃないぞ」

こういう事は早目に計画するべきだと思いますが……

まあ、先にお金を稼いで……あのアバズレの作ったモンスターを始末するのが先ですね。




そんなこんなで夜営です。

VIPなサーグァ様にさせる訳にはいきませんが、テント……あるいは雑魚寝の場合仲間内で見張りをせねばいけません。

ましてやコカちゃんとアプさんは行商人でもありますから、見張りの有無は色んな意味で死に繋がります。

まずはあたしとコカちゃんで見張る番です。

ってアプさん、何であたしとコカちゃんを一緒にしたんですか?

「しかし見張りというのは暇ですね……忙しくても困りますが」

「見張りはね……暇な方が、いいんだよ?」

うん、忙しい見張りを想像してみれば……それはもう非常事態ですね。

全員寝てる場合じゃありません。

「それにしてもコカちゃんは平気なのですか?あたしは段々眠くなってきたのですが……」

「うん、ボクは慣れてるから」

そういえばコカちゃんはずっと行商人として生きていたのでしたね……

「そうだ……ねえ、キュアちゃん」

おや?何か話でもあるのでしょうか?

何やらモジモジしてますが……

「もしキュアちゃんが寝ちゃったら………色んな事、しちゃうよ?」

オーケー、一瞬で目が覚めました!

だからそんな艶っぽい表情であたしを見ないでくれませんかね!?

「むしろ……寝ちゃってくれた方が……嬉しい、かな?」

「待って下さい、あたし合意のない行為は嫌ですからね?」

「それは、好きな人の方が……少ないと思うよ?」

ですよね……



目は覚めた物のこのままではまた睡魔が押し寄せかねませんね。

何か話題は……

「……この際ですし聞いておきたいのですが、何であたしだったんですか?」

今更やり直しは出来ないにしろ、何処でフラグを立ててしまったのかは知っておきたいのです。

それを今後の人付き合いに活かします…活かせるかどうかは不明ですけど。

「最初は、歳が近そうで……お友達になれるかなって……それだけだったんだけど」

まああたしぐらいの歳の旅人って中々見かけませんからね……

むしろあたし達だけなんじゃないかと思うぐらいです。

「でも、コンテストでお肉……売って貰えなくなっちゃって、ボク達は落ち込んで……だけど、キュアちゃんだけは諦めなかった」

それは前の世界で覚えた料理の知識があってこそなんですがね……

後、この世界だと料理の種類がそんなにないのにも救われました。

「あの時のキュアちゃんが、凄く格好よくて………ドキドキして……これが、恋なんだって……気付いたの」

もはや恋なのは否定しませんし、疑ったりはしませんけれど……

よりによってそこがフラグだったとは思いませんでした!

あそこで勝てなかったら厄介なモンスターが現れてしまってましたからね……うん、コラテカルダメージだったと思っておきます。

でも言うべき事はちゃんと言わなければ……

「あの……前にも言いましたけど」

「キュアちゃんは……ロウくんが好きだって事、ちゃんと知ってるよ」

いや、それもですけどそうではなくて……

「大丈夫、妻になった人が夫になっちゃ駄目だって……そんな決まりは、何処にもないから」

待って、本当に待って!

そりゃコカちゃんは嫌いじゃないですが、恋愛感情かと聞かれたら……絶対にノゥ!って奴です。

あくまでもお友達、もしくは親友としてです。

ライクであってラブではないのです。

しかしこれはどうした物でしょうか?

非生産恋愛を理由にしようにもこの世界ではトゥグア様の愛と慈悲で作れてしまうらしいですし……

アプさんに反対して貰おうにも、この世界は多夫一妻も同性婚も出来てしまう以上反対する理由がないときました!

ロウに至っては「見た目だけでもハーレム状態……アリだな」とかほざく始末でしたよ!?

「今は、それでもいいの……でも、ボクはずっと諦めないからね」

唐突に抱き付かれた!?

といいますかあたしの心を読まないでくれませんかね?

というか何で読めるんですか?

「えっと………愛、かな?」

したくはないけど納得しました……

愛じゃ仕方ないですね、ある意味万能の力ですから。



その後、ロウとアプさんが起きて見張りを交代するまでずっと抱き付かれてましたが……

コカちゃんが寝た後も先程の台詞が頭を離れず徹夜するはめになりましたよ。




~女神視点~

『早くも黒の2つ目……それに干物?流石はキュアさんですね、とりあえず干物は夕飯に頂くとして黒の中身は』

【スカ】

『……アールーラぁーっ!?言う事ないなら、今からでも数を減らしなさーい!』
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